かんたんSDGs(新版)

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6 SDGsと文明論

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では実際に〝文明の星〟理論の政策分類で、
SDGsの体系も説明できるのでしょうか?
SDGsの5つの要素〝5Psファイブピーズ〟と
比較対照してみましょう。

Planet(プラネット/地球)
=環境の持続可能性は、
技術的政策における、科学・技術の持続可能性。

Prosperity(プロスペリティー/繁栄)
=経済の持続可能性は、
経済政策における、経済活動の持続可能性。

People(ピープル/人々)
=社会の持続可能性は、
社会政策と人的資源政策における、
社会活動と人的資源の持続可能性。

Peace(ピース/平和)と
Partnership(パートナーシップ/協働)
=政策の持続可能性は、
行政管理政策における制度・政策の持続可能性。

5Psファイブピーズ〟もまた、〝作って分けて、上げたら活かす〟
4つの政策に対応しているといえます。

5Psでは社会政策が経済政策と切り離されて、
人的資源政策とまとめられていますが、
両者は元々関係が深いので、保健福祉政策のように、
実務的には結びつけられることが多いです。

5Psでは行政管理政策において、
2つの要素があげられていますが、
これはまさに、行政管理政策における、
政策の巨大化と分権化に対応します。

ただし、この文明論や国内行政実務では、
犯罪対策が技術的政策に含まれるのですが、
SDGsではPeople(社会・人的資源政策)か、
Peace(行政管理政策)に含まれます。

しかし元々、政策分類には重なる部分もあり、
進歩的な国際政策であるSDGsでは、
人間がもつ技術の客体と政策の主体という、
二つの側面の中で、防犯技術の客体という面より、
両側面を持つ人的資源や行政参画者という面を、
重視していると、みることができます。

以上から、〝文明の星〟理論による
〝作って分けて、上げたら活かす〟政策分類から、
〝環境、経済、(人間含む)社会、政策〟の持続を図る、
国際的な総合政策SDGsを説明できると思います。

技術と政策は文明の二本柱、あるいは両輪、両翼です。
技術なくして文明発展なく、政策なくして健全発展なし。
技術は人間の可能性と危険性を増幅しますが、
前者を最大化し、後者を最小化するのが政策です。

人類が次世代技術と総合政策により、
地球上における持続的発展を達成できたら、
それらは本格的な宇宙進出の際にも役立つことでしょう。
人類文明の、さらなる繁栄に期待します。

〝文明の星〟理論は、様々な小説や音楽、漫画、
アニメ、フィギュア、ネット動画などに感動して、
SF『Luciferルシファー』シリーズを書く中で、
考えることができました。
素敵な刺激を与えてくれた、文化的作品に感謝します。
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