かんたんSDGs(新版)

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2 文明って、どんなもの?

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人類は、文明によって繁栄を得ました。
文明とは〝高度な技術を使う、
社会生活の様式かたち〟です。

高度な技術は社会生活を複雑にし、
人々の利害調整のために
高度な政策も必要とさせるので、
〝高度な技術と政策を伴う生活様式〟
である、ともいえましょう。

文明活動は、個人の活動と同じく、
どうなっているか〝知る〟科学・技術、
どうすべきか〝決める〟制度・政策、
実際に〝行う〟経済・社会活動からなります。
(以下では技術、政策、社会と
略することがあります。)

社会は、生きるために必要なもの、
すなわち富(財、あるいは資源)を、
作って分けることで営まれます。
文明活動でも、そのことは変わりません。

文明活動の本体は、
全ての人々が営む社会活動です。
技術は、自然から富を得て、
社会活動を豊かにします。
政策は、人間同士で富を分けて、
社会活動を健全に保ちます。
その政策には、新しい技術の導入を
助けるためのものも含まれます。

しかし、技術は物的資源(モノ)に
具現化されないと、社会を豊かにできません。
政策は人的資源(ヒト)により
実現されないと、社会を健全に保てません。
政策が技術の開発・普及を助ける時は、
資源や市場など、自然・社会環境が影響します。

これら文明の六要素の関係は、
六芒星ろくぼうせい(ヘキサグラム)により図示できます。
そこで私はこの文明論を、
〝文明の星〟理論(仮説)と名づけました。
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