300 / 314
雨降って地固まる
1
しおりを挟む
◇ ◇ ◇ ◇
この島に、朝日が昇る。
来い来い来い。早く来い。
気持ちばかりが前のめりで、肝心の船影はまだ見えてこない。
劉さん達が流した噂のおかげで、ここら一帯を通っていた漁師の船はめっきり寄り付かなくなっていた。だから、船影が見えるとすれば、それは間違いなくお目当ての人物達を乗せた船だ。
「こい~こい~はやくこい~」
「それ、別のもん呼び寄せそうやん」
「……え?」
浜辺で海に向かって仁王立ちし、両方の掌を上に向け、指を手招きするようにバラバラと動かしていると、後ろから不穏なことを言う綾芽の声が聞こえてきた。
綾芽は階段を上がったとこのコンクリの上に腰をおろし、いつものように欠伸を噛み殺しながらこちらを見ている。否、見ている、というより見張っている。
振り返らずとも分かる。きっといつもみたいに私を怖がらせようと……してないの!? めっちゃ真面目な顔してるやん!
「なに? その顔」
「えー、いやぁ、えー」
「海はなぁ、昔から仰山海難事故とかあるしなぁ。陸に上がりたいけどどっちに行けばえぇのか分からへん。そんな奴らが今も助けを待っとる。君がそいつらを別件で助けたい言うんならそれはそれでかまへんと思うけど、おと……パパさん呼ばなあかんやろなぁ」
なるほど。確かに、別口でこの島にご招待してしまうところだった。
困ってる可哀想な幽霊達を助けること自体はやぶさかではない。大丈夫。幽霊怖くない。ちょっと克服できてきた。だけど、今はちょっと待って欲しい。
そんでもって、絶対に言っておかなばならぬことが一つだけ。
──なんでパパさん言い直したん。
「そうそう、幽霊は友達やんなぁ。でも、そう言いつつこうやっていそいそと隣に来る君も可愛いらしいなぁ」
「ちがぁうっ!」
それから、私の肩を誰かがつんつくと突くまで、延々と綾芽に文句を言ってやった。ぴったりくっついて座っていた私も綾芽も、その誰かの方を揃って振り返る。
「……かおるおにーちゃま?」
「ん」
「ん?」
それだけ言って薫くんが指さす方に視線を向けると、砂浜の隅の方で何やら見覚えありまくりの後ろ姿が縮こまって砂浜に何か文字を書いていた。見えないけど、たぶんあれは“の”の字だろう。
「とまぁ、あれは置いといて」
あ、置いとくんだ。
初めに会った時からおかしかったアノ人に、薫くんの対応もとうとう放っておくところまで来た。神の威厳とは一体。
……ま、私も置いといてに賛成一票!
だって、食事作りに忙しい薫くんがここに来たってことは。
「朝食の準備ができたよ。陛下も橘さんも待ってるから」
「やったぁー!」
腹が減っては戦はできぬ。
自主的見張りの役目は一旦返上して、皆が食事を取ってる場所まで走った。
大鍋から取り分けるので、ないとは思うが念のため最初のグループにはならなかった帝様達が私が来るのを待っていてくれた。本来ならば一番先に用意される帝様は、皆が美味しそうに食べる姿をニコニコと穏やかに笑って見ていた。
「おまたせしました!」
「おぉ、来たか。……綾芽はどうした? 一緒じゃなかったのか?」
「彼は元々朝をしっかり摂る方ではないので、握り飯をいくつか渡しておきました」
私の後ろからあまり変わらぬ早さで追いかけてきた薫くんがそう言うと、帝様は「そうか」と、ちょっと残念そうに笑った。一緒にご飯を食べられることを期待していたんだろう。
と、ここでもう一人、帝様の兄弟が欠けていることに気づいた。
「どうしました?」
「さくらのみやさまは?」
「あぁ……あ、ほら、あそこに」
橘さんが指差した方に、少しばかり人集りができていた。
一緒にやってきた島の人達が櫻宮様を取り囲み、和やかに話をしているみたい。櫻宮様はなんというかちょっと戸惑ってるみたいだけど、席を立ったりせず、黙っているか時折一言二言言葉を交わしている。なんか、おじいちゃんおばあちゃんの寄り合いに混ぜられて所在なさげにしている孫、そんな感じ。
「そっかそっか」
「さぁ、次が待っていますから、いただきましょう」
「あい!」
持ってきたキャンプ用のテーブルに朝ご飯がもう準備されている。今日の朝は炊き込みご飯にけんちん汁、魚のホイル焼き等々。
席につき、アルミホイルを開けてもらうと、焼き魚のいい匂いが……。
「くぅー! たまりましぇん!」
「ほぐしてあげますから、少し待っていてくださいね」
「あい。ありがとございます」
フフフフーン。たまにはこうして野外で食べるのもアリだなぁ。
そう言えば、まだ三月前なのに、そんなに寒くない。一応、風邪をひかないようにって厚着してるけど、そこまでモコモコなわけでもない。
「ここが元々温暖なのと、彼らのおかげでしょう」
「彼ら?」
鮭の身をほぐしながら、橘さんが他所を向く。私もその視線の先を追った。
「あっ! ちはやさまだーっ! おーい!」
椅子から立ち上がり、少し離れたところにいる千早様と鷹さん、リュミエール様に向かってブンブンと手を振った。
まだいただきます前だからセーフかなとも思ったんだけど、千早様的にはアウトだったらしい。こちらを向いて、黙って人差し指を振り下ろす。黙って座れ、ってことだ。
「……はーい」
大人しく言われた通りに……言われてないけど、その通り従っておく。
千早様まで来てくれたのなら、もう百人力、いや千人力だ。
「さぁ、できましたよ」
「ありがとうございます!」
「では」
帝様が手を合わせる。私も、橘さんもそれに続く。
「いただきます」
「いただきます!」
寒くないとは言ったけど、やっぱりけんちん汁の温かさが身に染みる。さらに、橘さん達の分はそこそこ大きな具も、私の分は私サイズにカットされている。ホイル焼きの鮭も、いい具合に焼けていた。塩加減は海辺だからか控え目で、これまたいい塩梅だ。炊き込みご飯? 言うに及ばず。
二十分ほど、この遠く離れた土地での初めての食事に腹鼓を打っていると、海岸線を見張っていた人がこちらに駆けてきた。
「例の船、あと十数分で到着です」
「なんと!」
来た来た来た! やっと来た!
「よおぉーしっ! ……っとと、ごちそうさまでした!」
「あっ! 雅さん! あんまり急ぐと」
「ころばないようきをつけまーすっ!」
後ろからかけられる橘さんの心配する声に、少し振り返って手を振りながら答えた。そして、答えてすぐ。
「……」
……痛い。足がもつれた。痛い。
幸い、掌以外は無事だけど、痛い。
「……なにやってんの」
「ぢ、ち゛はやざまぁー」
「ほら、早く見せて」
「んっ」
呆れたような口調で、実際呆れてるんだろうけど、それでも千早様が傍に来て治してくれた。自分でもできるけど、それでも自分でやれと言わずにやってくれた。
やっぱり、千早様はなんだかんだ優しい。
「ほら、泣かない。君のお父上も来てるんだから、君が泣いてると、最悪、この島が跡形もなく消える」
「それはだめっ!」
ゴシゴシと、ちょっぴり出かけていた涙を拭い去る。
それはない、と言いたいけど、アノ人に限って言えば、あるかもしれない、にとって変わる。
頬をパンパンっと軽く叩いて気を取り直し、私にできる安全性を保った上での全速力で船影が見えたという浜辺まで急いだ。
この島に、朝日が昇る。
来い来い来い。早く来い。
気持ちばかりが前のめりで、肝心の船影はまだ見えてこない。
劉さん達が流した噂のおかげで、ここら一帯を通っていた漁師の船はめっきり寄り付かなくなっていた。だから、船影が見えるとすれば、それは間違いなくお目当ての人物達を乗せた船だ。
「こい~こい~はやくこい~」
「それ、別のもん呼び寄せそうやん」
「……え?」
浜辺で海に向かって仁王立ちし、両方の掌を上に向け、指を手招きするようにバラバラと動かしていると、後ろから不穏なことを言う綾芽の声が聞こえてきた。
綾芽は階段を上がったとこのコンクリの上に腰をおろし、いつものように欠伸を噛み殺しながらこちらを見ている。否、見ている、というより見張っている。
振り返らずとも分かる。きっといつもみたいに私を怖がらせようと……してないの!? めっちゃ真面目な顔してるやん!
「なに? その顔」
「えー、いやぁ、えー」
「海はなぁ、昔から仰山海難事故とかあるしなぁ。陸に上がりたいけどどっちに行けばえぇのか分からへん。そんな奴らが今も助けを待っとる。君がそいつらを別件で助けたい言うんならそれはそれでかまへんと思うけど、おと……パパさん呼ばなあかんやろなぁ」
なるほど。確かに、別口でこの島にご招待してしまうところだった。
困ってる可哀想な幽霊達を助けること自体はやぶさかではない。大丈夫。幽霊怖くない。ちょっと克服できてきた。だけど、今はちょっと待って欲しい。
そんでもって、絶対に言っておかなばならぬことが一つだけ。
──なんでパパさん言い直したん。
「そうそう、幽霊は友達やんなぁ。でも、そう言いつつこうやっていそいそと隣に来る君も可愛いらしいなぁ」
「ちがぁうっ!」
それから、私の肩を誰かがつんつくと突くまで、延々と綾芽に文句を言ってやった。ぴったりくっついて座っていた私も綾芽も、その誰かの方を揃って振り返る。
「……かおるおにーちゃま?」
「ん」
「ん?」
それだけ言って薫くんが指さす方に視線を向けると、砂浜の隅の方で何やら見覚えありまくりの後ろ姿が縮こまって砂浜に何か文字を書いていた。見えないけど、たぶんあれは“の”の字だろう。
「とまぁ、あれは置いといて」
あ、置いとくんだ。
初めに会った時からおかしかったアノ人に、薫くんの対応もとうとう放っておくところまで来た。神の威厳とは一体。
……ま、私も置いといてに賛成一票!
だって、食事作りに忙しい薫くんがここに来たってことは。
「朝食の準備ができたよ。陛下も橘さんも待ってるから」
「やったぁー!」
腹が減っては戦はできぬ。
自主的見張りの役目は一旦返上して、皆が食事を取ってる場所まで走った。
大鍋から取り分けるので、ないとは思うが念のため最初のグループにはならなかった帝様達が私が来るのを待っていてくれた。本来ならば一番先に用意される帝様は、皆が美味しそうに食べる姿をニコニコと穏やかに笑って見ていた。
「おまたせしました!」
「おぉ、来たか。……綾芽はどうした? 一緒じゃなかったのか?」
「彼は元々朝をしっかり摂る方ではないので、握り飯をいくつか渡しておきました」
私の後ろからあまり変わらぬ早さで追いかけてきた薫くんがそう言うと、帝様は「そうか」と、ちょっと残念そうに笑った。一緒にご飯を食べられることを期待していたんだろう。
と、ここでもう一人、帝様の兄弟が欠けていることに気づいた。
「どうしました?」
「さくらのみやさまは?」
「あぁ……あ、ほら、あそこに」
橘さんが指差した方に、少しばかり人集りができていた。
一緒にやってきた島の人達が櫻宮様を取り囲み、和やかに話をしているみたい。櫻宮様はなんというかちょっと戸惑ってるみたいだけど、席を立ったりせず、黙っているか時折一言二言言葉を交わしている。なんか、おじいちゃんおばあちゃんの寄り合いに混ぜられて所在なさげにしている孫、そんな感じ。
「そっかそっか」
「さぁ、次が待っていますから、いただきましょう」
「あい!」
持ってきたキャンプ用のテーブルに朝ご飯がもう準備されている。今日の朝は炊き込みご飯にけんちん汁、魚のホイル焼き等々。
席につき、アルミホイルを開けてもらうと、焼き魚のいい匂いが……。
「くぅー! たまりましぇん!」
「ほぐしてあげますから、少し待っていてくださいね」
「あい。ありがとございます」
フフフフーン。たまにはこうして野外で食べるのもアリだなぁ。
そう言えば、まだ三月前なのに、そんなに寒くない。一応、風邪をひかないようにって厚着してるけど、そこまでモコモコなわけでもない。
「ここが元々温暖なのと、彼らのおかげでしょう」
「彼ら?」
鮭の身をほぐしながら、橘さんが他所を向く。私もその視線の先を追った。
「あっ! ちはやさまだーっ! おーい!」
椅子から立ち上がり、少し離れたところにいる千早様と鷹さん、リュミエール様に向かってブンブンと手を振った。
まだいただきます前だからセーフかなとも思ったんだけど、千早様的にはアウトだったらしい。こちらを向いて、黙って人差し指を振り下ろす。黙って座れ、ってことだ。
「……はーい」
大人しく言われた通りに……言われてないけど、その通り従っておく。
千早様まで来てくれたのなら、もう百人力、いや千人力だ。
「さぁ、できましたよ」
「ありがとうございます!」
「では」
帝様が手を合わせる。私も、橘さんもそれに続く。
「いただきます」
「いただきます!」
寒くないとは言ったけど、やっぱりけんちん汁の温かさが身に染みる。さらに、橘さん達の分はそこそこ大きな具も、私の分は私サイズにカットされている。ホイル焼きの鮭も、いい具合に焼けていた。塩加減は海辺だからか控え目で、これまたいい塩梅だ。炊き込みご飯? 言うに及ばず。
二十分ほど、この遠く離れた土地での初めての食事に腹鼓を打っていると、海岸線を見張っていた人がこちらに駆けてきた。
「例の船、あと十数分で到着です」
「なんと!」
来た来た来た! やっと来た!
「よおぉーしっ! ……っとと、ごちそうさまでした!」
「あっ! 雅さん! あんまり急ぐと」
「ころばないようきをつけまーすっ!」
後ろからかけられる橘さんの心配する声に、少し振り返って手を振りながら答えた。そして、答えてすぐ。
「……」
……痛い。足がもつれた。痛い。
幸い、掌以外は無事だけど、痛い。
「……なにやってんの」
「ぢ、ち゛はやざまぁー」
「ほら、早く見せて」
「んっ」
呆れたような口調で、実際呆れてるんだろうけど、それでも千早様が傍に来て治してくれた。自分でもできるけど、それでも自分でやれと言わずにやってくれた。
やっぱり、千早様はなんだかんだ優しい。
「ほら、泣かない。君のお父上も来てるんだから、君が泣いてると、最悪、この島が跡形もなく消える」
「それはだめっ!」
ゴシゴシと、ちょっぴり出かけていた涙を拭い去る。
それはない、と言いたいけど、アノ人に限って言えば、あるかもしれない、にとって変わる。
頬をパンパンっと軽く叩いて気を取り直し、私にできる安全性を保った上での全速力で船影が見えたという浜辺まで急いだ。
0
お気に入りに追加
822
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
わかったわ、私が代役になればいいのね?[完]
風龍佳乃
恋愛
ブェールズ侯爵家に生まれたリディー。
しかしリディーは
「双子が産まれると家門が分裂する」
そんな言い伝えがありブェールズ夫婦は
妹のリディーをすぐにシュエル伯爵家の
養女として送り出したのだった。
リディーは13歳の時
姉のリディアーナが病に倒れたと
聞かされ初めて自分の生い立ちを知る。
そしてリディアーナは皇太子殿下の
婚約者候補だと知らされて葛藤する。
リディーは皇太子殿下からの依頼を
受けて姉に成り代わり
身代わりとしてリディアーナを演じる
事を選んだリディーに試練が待っていた。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
俺を追い出した元パーティメンバーが速攻で全滅したんですけど、これは魔王の仕業ですか?
ほーとどっぐ
ファンタジー
王国最強のS級冒険者パーティに所属していたユウマ・カザキリ。しかし、弓使いの彼は他のパーティメンバーのような強力な攻撃スキルは持っていなかった。罠の解除といったアイテムで代用可能な地味スキルばかりの彼は、ついに戦力外通告を受けて追い出されてしまう。
が、彼を追い出したせいでパーティはたった1日で全滅してしまったのだった。
元とはいえパーティメンバーの強さをよく知っているユウマは、迷宮内で魔王が復活したのではと勘違いしてしまう。幸か不幸か。なんと封印された魔王も時を同じくして復活してしまい、話はどんどんと拗れていく。
「やはり、魔王の仕業だったのか!」
「いや、身に覚えがないんだが?」
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
ひねくれ師匠と偽りの恋人
紗雪ロカ@失格聖女コミカライズ
恋愛
「お前、これから異性の体液を摂取し続けなければ死ぬぞ」
異世界に落とされた少女ニチカは『魔女』と名乗る男の言葉に絶望する。
体液。つまり涙、唾液、血液、もしくは――いや、キスでお願いします。
そんなこんなで元の世界に戻るため、彼と契約を結び手がかりを求め旅に出ることにする。だが、この師匠と言うのが俺様というか傲慢というかドSと言うか…今日も振り回されっぱなしです。
ツッコミ系女子高生と、ひねくれ師匠のじれじれラブファンタジー
基本ラブコメですが背後に注意だったりシリアスだったりします。ご注意ください
イラスト:八色いんこ様
この話は小説家になろうさん、カクヨムさんにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる