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勘違いしちゃったお姫様
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なんかね、あれなんだよ。最近私のキャラ崩壊っぷりが半端ない。
なーのーでー。
今日はしっかりお仕事しようと思う。
「いいか? 私は平穏に過ごしたい。OK?」
『お、OK』
「つまりだね、何が言いたいかって言うと」
そこで一回言葉を切り
「死んでも勝て」
笑顔でお願いをしてみました。
おい、コラ、そこ。何がヒイッなんだ?
返事ははいまたはOK、もしくはもちろんですは尚良し。
冗談じゃない。由貴のヤツ、私が隣国で勇者育てながら王宮やら神殿やらでこき使われてると知った途端発狂しやがった。
おかげで王宮内全ての人間(由貴と私以外)に疫病神扱いされました。オネーサンはすごく悲しくてたまりません。まる。
即刻兵を率いて攻め込むとまで言いだした由貴を止めるにはなかなか骨が折れたよ。あはは、笑えないよ?戦争の開戦理由が自国にいる勇者の育て親の失言だなんて。まじで色んな意味で笑えない。これがバレたら先日の処刑よりも悲惨なことになるのは目に見えてる。
だから私は彼らに絶対に勝ってもらわなければいけない。
誰だって我が身は可愛い。自分を犠牲に誰かを助けるなんて犠牲はただの自己満足。自分が助かるついでに誰かも助かる。それくらいが丁度いい。この世の中はギブアンドテイクだ。
だからこそ、彼ら騎士団には目の前に餌をぶら下げた。
「神様に一つだけ願いを叶えてもらえる券、これを勝った暁には進呈しよう」
「…………それもいいですけど、シーヴァ様やユアン様から助けてくれる券……」
「それ以上言ったらもぐ」
「なにを!?」
ふざけるな。そんなもんあるなら私が参加するわ。
というより、神様よりシーヴァとユアン。
………………ま、当然だな。遠くの願望より近くの恐怖。
「まぁ、今回の件では多少責任を感じないこともない。だから君達の鍛錬に付き合おうと思う」
「やけに精がでてるね」
………………なんだ。お前らそんなに顔を青ざめさせるな。
「多少、ねぇ」
あ、あれ? なんか汗が。あっれー? おかしいなー?
幻聴が聞こえ……
「……ぎぃやぁぁあぁぁ!!」
ミシッてる! 頭蓋骨ミシッてる!! 今日こそホントに破壊される!!!
た、助けて!!
おい! なに後ずさりしてる!!
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