おやめください、大聖女様 〜婚約破棄された公爵令嬢と大聖女ガブリエラ

辺境からおこった小国が、帝国にまでのぼりつめたのは一人の少女のおかげだった。

彼女は瘴気と魔物で苦しめられていた世界各地をまわり、奇跡の力を見せつけていった。そして、彼女の属している小国は戦わずして、次々と領土を拡大する。

人々は尊敬と感謝を込めて、口々にこう称えた。

大聖女ガブリエラ様と

しかし、ある時、帝国が拡大しすぎて彼女の力が及ばない範囲が出てきてしまった。

問題を解決すべく現れたのが、謎の占い師の女。

彼女に導かれ、死の谷で見つけたのは、国からも婚約相手からも、そして、家族からも打ち捨てられた哀れな少女だった。

何も取り柄がないと思われていた少女は、一つのきっかけで覚醒し、大聖女に膨大な魔力を授ける能力を発揮するまでになる。

友情で結ばれた二人、しかし、その時、彼女の悲しい過去を知り、ガブリエラは怒りを爆発させる。

侍女も従者も、貴族も王族も、そして、皇帝陛下でさえも、彼女の怒りを止められない、止まらない。

暴走列車の行き着く先は……
*カクヨムでも投稿しています。
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