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第32話 ハイパーヒール体力切れ
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今は、自分の持つすべての力をローラ姫に注ぎ込むべきだ。そう思いながら全神経を集中させる。しかし、どうしても雑音が耳に入り込んでくる。
「無理だ。あのゼルーダ様でさえどうにもできなかったのだ。ゴブリンなんかの回復術で治せるわけがない」
「そうよ。ゼルーダ様を押しのけるなんて、なんて野蛮なゴブリンなのかしら」
しかし、そんな声にいちいち構っている暇などない。ハイパーヒールはかなり体力を消耗する回復術だ。以前行った際、俺は二度とも意識を失ってしまっている。特にアザドの時などは、回復術が成功すると同時に俺の体力が尽きてしまった。
今回は大丈夫なのだろうか。ローラ姫がしっかりと回復できるまでの間、俺の体力は持ってくれるのだろうか。
ハイパーヒールの光を浴び続けている姫だが、今のところ大きな変化は見られない。
銀色の光が、胸にできた深い傷へと流れ込んでいるだけである。
駄目なのだろうか。変化のないローラ姫を見ていると、どうしても弱気になってしまう。
「ミナエ、しっかりするんだ!」
俺は、無意識にそんな言葉をローラ姫にかけていた。
「ミナエ、ミナエ……」
ふと見ると、姫の顔色がわずかに血色を取り戻している。青白い肌に、赤みがさしてきた、
思わずじっと、姫の顔を見つめ続けた。
「なんだか、肌の色が良くなってきているような……」
周囲の人たちも、ローラ姫の変化に気づき始めた。
あと少しだ。
そして、ローラ姫の口がかすかに動いた。
「ミナエ! 目を覚ますんだ!」
ローラ姫は間違いなく回復してきている。
あとは、俺の体力が、このまま持ってくれるのを祈るだけだった。
そんな時、ふと、目の前が暗くなってきた。
あっ、と思った。
この感覚は三度目なのでよく分かる。
体力がゼロになる寸前なのだ。
「ミナエ……、目を覚ましてくれ……」
最後の力を振りしぼりながら、なんとか言葉を発した。しかし、その言葉と同時に、俺の視界は閉ざされ、完全な暗闇の中へと包まれてしまった。
まだローラ姫の意識は戻っていない。
間に合わなかったのだ。
そんな思いとともに、俺は暗い海の中で、もがき続けた。
何かとてつもなく大切なことをやり残しているような気がしたが、それが何なのか分からなくなっていた。
手足をバタつかせ、真っ暗な海から這い上がろうとした時、すっと目が覚めた。
ここは、どこだろうか?
周囲を見渡した。
白い壁に囲まれた空間で、生活感のあるものが何も置かれていない。小さな机と二脚の椅子が置いてあるだけだ。
ついにゲームオーバーとなり、ハッピーロードの世界から消え去ったのだろうか。
そんなことを考えている時、俺の顔をのぞき込む人物がいた。
「やっと目が覚めましたね」
「あなたは?」
「私は王宮護衛隊員のバザルークという者です」
バザルークという名前には聞き覚えがある。アークと一緒に魔王を倒すパーティーメンバーの一人だ。剣技に優れている、S級冒険者だ。
ということは、まだ俺はハッピーロードの世界にいるのだ。
「ここはどこなのですか?」
「クリスタルソロス城の静養室です。ゴブマールさんは意識を失ってここに運ばれてきたのですよ」
「意識を失って……」
その言葉で、すべてを思い出した。
俺は、ベッドから上半身を起こすと、バザルークに気になっていることを聞いた。
「ミナエは、いや、ローラ姫はどうなったのですか?」
俺が意識を失ってしまったとき、まだローラ姫は目覚めていなかった。
ということは……。
バザルークは俺の問いに答えようとした時だった。部屋に白衣を着た男が慌てて入ってきた。そして男はこう言った。
「バザルーク様、どうしても会いたいと言われ、まだお体が本調子ではないのですが、お連れいたしました」
「そうですか。ゴブマールさんも、たった今目を覚まされたので、丁度よかったです。では、入っていただきましょう」
バザルークの言葉が終わらないうちに、俺が寝かされている部屋に、その人物が入ってきた。
よく見慣れた女性が、そこに立っていた。
俺はフーっと、大きく息をはいた。
そう、そこに立っていたのは、黒髪のローラ姫だったのだ。
彼女を見た俺は自然とこんな言葉が出た。
「良かった、ミナエ」
その言葉を聞いたローラ姫が、俺のすぐそばまで顔を近づけてきた。
なつかしい思いがした。俺とミナエは、こんなふうに、よく顔を近づけて話したり笑ったりしていたのだ。今の俺は、醜いゴブリンになってしまっている。けれど、こうしてまた、ミナエと一緒にいることができるとは。
ただ、冷静に考えると、俺の目の前にいる女性は、ミナエではなくローラ姫である。ミナエとまったく同じ顔をしているのだが、姿形だけが同じで、中身は別人だという可能性もある。
俺はもう、シライシ・ミナエと会えることなど二度とないかもしれないのだ。
「ありがとうございました」
俺の顔をのぞき込み、ローラ姫が口を開いた。
その言葉に、俺はピンとこなかった。なぜなら俺は、ローラ姫を助ける前に、気を失ってしまったのだから。
「あなたのおかげで助かりました」
「俺の、おかげ?」
「はい。ゴブマールさんのおかげです」
「どういうことでしょうか。俺はハイパーヒールの途中で意識を失ってしまったのですが」
「父上から詳しく聞きました。ゴブマールさんは意識を失いながらも、私に回復術をかけ続けてくれたのです。そして私が目を覚ました瞬間に、私の体からだらりと手を外されたそうです」
「意識を失いながら、回復術を……」
そんなことができるのだろうか?
しかし、ルアンダ国王がそれを見ている。だとすれば、ローラ姫の言葉は本当なのだろう。
「あなたは、命の恩人です。なんと言っていいのかわかりません。もちろん、それ相応のお礼はさせていただきます」
「いえ、お礼だなんて、俺は当たり前のことをしただけです。お礼よりも、ローラ姫、俺との約束を覚えていますか?」
「約束とは、あのことですね」
「はい。俺の予測が当たったら、二人っきりで話す時間を作ってほしいと言ったことです」
予測では、勇者アークがローラ姫を助けるはずだったのだから、正確にはすべて当たっているとは言えない。けれど、暗殺者がいたことは事実だし、ローラ姫の命も無事だったのだ。まったく予測が外れてしまっている訳でもない。
「命の恩人であるゴブマールさんと話す機会など、いくらでも作りますよ。よろしければ、今ここで、二人っきりになってお話しても、私は構いませんけど」
今ここで……。
ついに実現した。
ローラ姫と二人っきりで話すことができるのだ。
まずは、ローラ姫がミナエと同一人物なのかどうか、確かめたい。
そして、これが最も重要なことなのだが、どうしたら、ローラ姫が死なずにすむのか、しっかりと考える必要がある。
今後はローラ姫と二人で、彼女が生き続ける道を探っていく必要があるのだ。
そのためにはまず、ローラ姫の運命を知ってもらわなければならない。今のままでは、必ず死んでしまうということを。
「無理だ。あのゼルーダ様でさえどうにもできなかったのだ。ゴブリンなんかの回復術で治せるわけがない」
「そうよ。ゼルーダ様を押しのけるなんて、なんて野蛮なゴブリンなのかしら」
しかし、そんな声にいちいち構っている暇などない。ハイパーヒールはかなり体力を消耗する回復術だ。以前行った際、俺は二度とも意識を失ってしまっている。特にアザドの時などは、回復術が成功すると同時に俺の体力が尽きてしまった。
今回は大丈夫なのだろうか。ローラ姫がしっかりと回復できるまでの間、俺の体力は持ってくれるのだろうか。
ハイパーヒールの光を浴び続けている姫だが、今のところ大きな変化は見られない。
銀色の光が、胸にできた深い傷へと流れ込んでいるだけである。
駄目なのだろうか。変化のないローラ姫を見ていると、どうしても弱気になってしまう。
「ミナエ、しっかりするんだ!」
俺は、無意識にそんな言葉をローラ姫にかけていた。
「ミナエ、ミナエ……」
ふと見ると、姫の顔色がわずかに血色を取り戻している。青白い肌に、赤みがさしてきた、
思わずじっと、姫の顔を見つめ続けた。
「なんだか、肌の色が良くなってきているような……」
周囲の人たちも、ローラ姫の変化に気づき始めた。
あと少しだ。
そして、ローラ姫の口がかすかに動いた。
「ミナエ! 目を覚ますんだ!」
ローラ姫は間違いなく回復してきている。
あとは、俺の体力が、このまま持ってくれるのを祈るだけだった。
そんな時、ふと、目の前が暗くなってきた。
あっ、と思った。
この感覚は三度目なのでよく分かる。
体力がゼロになる寸前なのだ。
「ミナエ……、目を覚ましてくれ……」
最後の力を振りしぼりながら、なんとか言葉を発した。しかし、その言葉と同時に、俺の視界は閉ざされ、完全な暗闇の中へと包まれてしまった。
まだローラ姫の意識は戻っていない。
間に合わなかったのだ。
そんな思いとともに、俺は暗い海の中で、もがき続けた。
何かとてつもなく大切なことをやり残しているような気がしたが、それが何なのか分からなくなっていた。
手足をバタつかせ、真っ暗な海から這い上がろうとした時、すっと目が覚めた。
ここは、どこだろうか?
周囲を見渡した。
白い壁に囲まれた空間で、生活感のあるものが何も置かれていない。小さな机と二脚の椅子が置いてあるだけだ。
ついにゲームオーバーとなり、ハッピーロードの世界から消え去ったのだろうか。
そんなことを考えている時、俺の顔をのぞき込む人物がいた。
「やっと目が覚めましたね」
「あなたは?」
「私は王宮護衛隊員のバザルークという者です」
バザルークという名前には聞き覚えがある。アークと一緒に魔王を倒すパーティーメンバーの一人だ。剣技に優れている、S級冒険者だ。
ということは、まだ俺はハッピーロードの世界にいるのだ。
「ここはどこなのですか?」
「クリスタルソロス城の静養室です。ゴブマールさんは意識を失ってここに運ばれてきたのですよ」
「意識を失って……」
その言葉で、すべてを思い出した。
俺は、ベッドから上半身を起こすと、バザルークに気になっていることを聞いた。
「ミナエは、いや、ローラ姫はどうなったのですか?」
俺が意識を失ってしまったとき、まだローラ姫は目覚めていなかった。
ということは……。
バザルークは俺の問いに答えようとした時だった。部屋に白衣を着た男が慌てて入ってきた。そして男はこう言った。
「バザルーク様、どうしても会いたいと言われ、まだお体が本調子ではないのですが、お連れいたしました」
「そうですか。ゴブマールさんも、たった今目を覚まされたので、丁度よかったです。では、入っていただきましょう」
バザルークの言葉が終わらないうちに、俺が寝かされている部屋に、その人物が入ってきた。
よく見慣れた女性が、そこに立っていた。
俺はフーっと、大きく息をはいた。
そう、そこに立っていたのは、黒髪のローラ姫だったのだ。
彼女を見た俺は自然とこんな言葉が出た。
「良かった、ミナエ」
その言葉を聞いたローラ姫が、俺のすぐそばまで顔を近づけてきた。
なつかしい思いがした。俺とミナエは、こんなふうに、よく顔を近づけて話したり笑ったりしていたのだ。今の俺は、醜いゴブリンになってしまっている。けれど、こうしてまた、ミナエと一緒にいることができるとは。
ただ、冷静に考えると、俺の目の前にいる女性は、ミナエではなくローラ姫である。ミナエとまったく同じ顔をしているのだが、姿形だけが同じで、中身は別人だという可能性もある。
俺はもう、シライシ・ミナエと会えることなど二度とないかもしれないのだ。
「ありがとうございました」
俺の顔をのぞき込み、ローラ姫が口を開いた。
その言葉に、俺はピンとこなかった。なぜなら俺は、ローラ姫を助ける前に、気を失ってしまったのだから。
「あなたのおかげで助かりました」
「俺の、おかげ?」
「はい。ゴブマールさんのおかげです」
「どういうことでしょうか。俺はハイパーヒールの途中で意識を失ってしまったのですが」
「父上から詳しく聞きました。ゴブマールさんは意識を失いながらも、私に回復術をかけ続けてくれたのです。そして私が目を覚ました瞬間に、私の体からだらりと手を外されたそうです」
「意識を失いながら、回復術を……」
そんなことができるのだろうか?
しかし、ルアンダ国王がそれを見ている。だとすれば、ローラ姫の言葉は本当なのだろう。
「あなたは、命の恩人です。なんと言っていいのかわかりません。もちろん、それ相応のお礼はさせていただきます」
「いえ、お礼だなんて、俺は当たり前のことをしただけです。お礼よりも、ローラ姫、俺との約束を覚えていますか?」
「約束とは、あのことですね」
「はい。俺の予測が当たったら、二人っきりで話す時間を作ってほしいと言ったことです」
予測では、勇者アークがローラ姫を助けるはずだったのだから、正確にはすべて当たっているとは言えない。けれど、暗殺者がいたことは事実だし、ローラ姫の命も無事だったのだ。まったく予測が外れてしまっている訳でもない。
「命の恩人であるゴブマールさんと話す機会など、いくらでも作りますよ。よろしければ、今ここで、二人っきりになってお話しても、私は構いませんけど」
今ここで……。
ついに実現した。
ローラ姫と二人っきりで話すことができるのだ。
まずは、ローラ姫がミナエと同一人物なのかどうか、確かめたい。
そして、これが最も重要なことなのだが、どうしたら、ローラ姫が死なずにすむのか、しっかりと考える必要がある。
今後はローラ姫と二人で、彼女が生き続ける道を探っていく必要があるのだ。
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