【R-18】俺のザーメンでしか魔力補給ができないと魔法少女(29)が迫ってくるんだが誰か助けてくれ

似栖一/九泉似亜

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最高のオナニーのために 後

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「なに……やってんの……?」
「うむ。背中を流してあげようと思ってな」
「帰ってくれ……」

 呻くように返すのが精一杯だった。

 いったいどうやって入ったんだ……と考えて思い出した。そういえばこの女、ピッキング技術を持っているんだった。
 うちのアパートの鍵は、ピッキングに強いと言われる窪みの穿たれた「ディンプルキー」ではなく、オーソドックスな刻みキーだ。こいつからしたら鼻歌交じりで解錠できるものだろう。これは鍵の交換も視野に入れなくては……。

 遠い目をしながら立ち尽くしていると、スク水着用魔法少女二十九歳が言った。

「そろそろお湯を出してもいいだろうか。濡れていないとはいえ、さすがに肌寒くなってきた」

 じゃあさっさと帰ってくれよッ! ……などといっても聞く耳を持たないだろう。うん、知ってる。
 もうさっさと背中を流させてやろうかと思いかけたが、この女のことだから絶対に背中だけじゃ済まされない。なし崩し的にまたザーメンを搾り取られるに決まってる。俺は詳しいんだ。

 とはいえ水着を着るという常識(?)はかろうじて持ち合わせていたのが幸いだった。さすがに全裸で待機されていたらその、いろいろと困ったことになっていたかもしれない。いやなっていないと思うけどね! 一応ね? まあこのピチピチスク水も十二分に目の毒なのだが……。

「だが俺には……勝算があるッ!」

 チャ~~ラ~ラ~ラ~♪ わかる人にはわかるBGMが脳内で鳴り響く中、素っ裸のまま部屋へと取って返した俺は、二分後、再び風呂場へと戻ってきた。
 いまの俺は無敵だ。報知の天才的アイデアによりすぐに注文し、ようやく届いたあるもの・・・・を装着しているからな。
 賢明な諸兄ならもうお分かりだろう。この「あるもの」それは! 貞操帯であるッ!!(こいつを注文した経緯は「この「魔法少女」とは、あなたの想像上の存在に過ぎないのではないでしょうか」前編で触れてるよ! 探してみよう!)

 さあ存分に背中を流してもらおうか! 背中を流すだけで終わりだがな!
 お前が期待している「ま、前は自分でやるって!」「フフフ、遠慮をするな……ほら、ここがこんなに汚れてる」「あっ、ちょ、だめだって」みたいなやり取りは永遠に起こらないぜ! 「カチャカチャカシャン」ガハハ! ついに勝利だ! 勝ったッ! 俺ザー完ッ! ん? カチャカチャカシャン?

 勝ち誇っていた俺は、貞操帯が外れて風呂場に落ちる音で我に返った。音の原因を作った女は、涼しい顔でこちらを眺めている。あ、ちょっと笑った。って……。

「これも解錠できるのォ!?」
「フフフ、造作ないことさ。こんな風に君の心の鍵も開けられたらいいのだが」
「上手くないからな!!」

 ツッコむ俺を無視し、氷崎は浮き輪みたいなものを持って湯の入っていない浴槽から出てきたっていや違うこれ浮き輪じゃないわアレだ。

「ローションマットだ」

 そうそれそれ。
 伏線まで張って引っ張った貞操帯ひさくが呆気なく打ち破られ、既に心が折れていた。
 そして見ただけで今回の「趣向」がわかってしまった俺はその場にヘナヘナと座り込むのだった。


 * * * * *


 いろいろと覚悟した俺だったが、嵩張かさばるローションマットを浴槽内に立て掛けた氷崎は、意外にもほんとうに背中を流してくれた。
 風呂椅子に腰掛けた俺の背後で「ああそうだ。この背中だ……」とかブツブツ言っていて怖かったが、ボディタオルでシャコシャコされるのは普通に気持ち良かったのでおとなしく洗われていた。
 ここまではよかったのだが、「ああだめだ。もう辛抱できない」と不穏な呟きが聞こえたのち、

「どうもうまくできないな。おおそうだ」

 などと、いつにも増して感情の感じられぬ棒読み台詞で突然抱きついてきた。胸部の肉が自分の背中で潰れる感触をダイレクトに味わった俺は必死に冷静さを保とうとする。堪えろ、堪えろ俺っ……! 俺は、絶対におっぱいなんかに負けたりしない!

 しかし密着状態でニュリュンニュリュンと上下に動かされると、チンポは一瞬でバキバキに勃起した。おっぱいには勝てなかったよ……。あはははは! バッキバキのバッキンガム宮殿だぜイエーイ!(やけくそ)

「って、おわっ! ちょ!?」

 できる限り我慢しようとしたのに即反応してしまい、恥ずかしいやら情けないやらで震えていたら、風呂椅子とローションマットをあっという間に入れ替えられてしまった。って神業か!? いまのどうやったの!?

 マットの上に仰向けに寝かされた俺。チンポは天を貫くドリルだ!」と言わんばかりにそびえ立っていた。それをそっと指でなぞられ思わず声が出てしまう。

「んひッ」
「む……ここが汚れているようだな……」

 ほーらきた! この女、勃起チンポとザーメンにしか興味がないんです! だいたい肌の汚れなんて見ただけでわかるかっつーの。いや見ればわかるって言われたらそれはそれでショックだけども!

「んううっ……!」

 スク水女はボディソープをたっぷりと泡立ててから、両手でチンポを包むように掴んできた。優しく握り込まれるだけで、にゅるにゅると逃げるように滑り、それをまた包み込むように握られる。他人にローション手コキしてもらうのってこんなに……なんでもない。なんでもないぞ。

「むう、うまくできないな」

 だが氷崎のほうは滑ってうまくホールドできないのが気に入らないのか、今度はほんとうに不満げだ。

「ああ忘れていた。ここ・・で洗おう」

 氷崎が両胸を持ち上げると、下乳部分に切れ込みが入っていた。なるほどね。そこにチンポを挿れられるようになってるんだね。グ○ブルで見た!

 ところで俺たちのいる安アパートの風呂場は、当然ながら狭苦しい。無駄にデカい俺一人が、軽く膝を曲げて寝っ転がっているだけでもギリギリだ。とてもあと一人分のスペースなんて確保できない。

 Q.では、俺たちはいまどうなっているのか?
 A.いわゆる69シックスナインの体勢です。

 二次元に空きがないなら三次元で重なればいいじゃないというやつだな。

「重くないか……?」
「そう思うなら退いてくれよ」

 せめてもっと早く訊ねろよ。
 まあ実際のところたいして重さは感じていなかった。そんなことよりも、視界の先にスク水に食い込んだ股間やら、隙間から除く毛やら、ハミ出した尻肉やらが身長差から絶妙によく見えるのがよろしくない。これでケツが荒れていたりブツブツだったりすれば萎えネタに使えたのだが、ハリは少々衰えているものの思いのほか綺麗な肌で、それがボディソープによってヌラヌラテカテカとしてるもんだから硬さの加速装置に……。

「んぬおおおっ!?」

 ヌニュニュニュニュ! と吸い込まれるような感覚に思考が強制的に中断された。

「ん……こうか?」

 硬くそそり立ったチンポは、スク水に空いた穴、下乳の谷間へと吸い込まれていた。
 ふわふわと柔らかく、それでいて心地よい締めつけもあり、さらにそれがぬるぬると滑らかに動く。筆舌に尽くし難い快感に腰が引けそうになるも、伸し掛かるような体勢はそれすら許されない。

「むむ、なるほど、こうか」

 亀頭から根元までが体温に包まれ、締めつけ、擦られていく。たぱんたぱんと動かしていくうちに要領を得たのか、その動きは次第に速く、リズミカルになっていった。

「ふふふ、射精そうになったらいつでも言ってくれ。全部飲むからな」

 淫靡な言葉をかけられ、怒張したそれがさらに硬さを増していく。
 局所的に快感を享受しているイチモツ以外も無視できない。全体的にスレンダーだが要所要所は肉づきの良い、女性らしい身体。そんな相手とほとんど裸で互いの肌を密着させている状態。

 氷崎が胸を動かす度に全身が擦り合わされる。溶けて混ざり合い、ひとつの身体になってしまったみたいだ。それかまるで、俺自身が巨大なチンポになって、全身で扱かれているような感覚だった。二次エロに「丸呑み」ってジャンルがあるけど責められてるほうはこういう感じなのか。などと少しでも他のことへ意識を向けようとしないともう、すぐにでも……。

 ――それは、ほとんど無意識によるものだった。
 眼前でふりふりと揺れる尻を眺めていて魔が差したのかもしれない。毎度毎度いいように手玉に取られ、一矢報いたいという思いがあったのかもしれない。
 気づけばやや体を起こした俺は、目の前でうごめくスク水の股間――その隙間に伸ばした舌を押し込んでいた。

 差し込んだ舌はぬるり、と奥へ入っていき、温かくて塩気のある肉襞を抉っていた。

「んひゃあっ!」

 一瞬遅れて、氷崎は少女のような悲鳴を上げ、全身を震わせた。
 その拍子に両の胸がぐいと押しつけられ、上部から顔を出した亀頭が柔らかな唇に触れた。それが最後の引鉄を引いた。

「う、くっ、で、でるっ……!」

 ビューッ! ビュウウウウウウッ! ビュルルウッ! ビュブッ! ビュウウウウウウウウウッ! ビュッ! ビュウウウウッ! ビュルルルルルルッ! ビュウウウウッ! ビュビュッ! ビュッ! ビュウウウッ!

「あ、待って、出すなら口に! あああ……」

 襟元から突き出た鈴口から迸る子種が、ドグンドグンと痙攣する陰茎に合わせて解き放たれた。

「うう……口で受け止めるはずが、こんなに飛び散っちゃったじゃないかぁ……」

 髪、顔、胸、そしてマットの上。いろんなところに白濁液を浴びた魔法少女は、恨みがましく呟いたのだった。


 * * * * *


「……思っていたよりも君はスケベだな」

 やや朱に染めた頬を膨らませた氷崎は、ジト目で非難してきた。
 予想外の台詞に言葉を返せぬ俺に、プイとそっぽを向いた氷崎は「今日はもう帰る」と言い残して去っていった。

「……え? 俺? 俺が悪いの……?」

 そんな呟きを聞く者はもう、誰もいなかった。

 もういいや、風呂に浸かってゆっくりしよう……。いつも以上にどっと疲れた俺は、転がり込むように浴槽へダイブし、強かに尻を打ちつけた。

「ってえ……お湯汲んでないんだった……」

 這い出る気力もなく、俺はバスタブの中で膝を抱えてうずくまった。奇しくもそれは、少し前の魔法少女と同じ体勢だった。
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