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紅茶とケーキ
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寮の部屋は2DKの風呂トイレ別。家具は学校に頼んおいたので自分の荷物はほとんどない。片付けを頼む必要もない。ただ、久しぶりになっちゃんに会ったから話したいなと思っただけだ。
ピンポーン
インターフォンが鳴る。出てみると、カメラには赤髪が立っていた。
「来てやったぞ!」
頼んでない!インターフォンを切りたくなったけど、そんな度胸、生憎持ち合わせていない。
「みさちゃん、太一も行きたいって言うから一緒に来たよ。」
断ることもできずに、ロビーを開錠してしまう。お願いだから、帰ってくれないかな。お茶でも出しておけばすぐ帰るかな。
ピンポーン
もう一度インターフォンが鳴った。ドアの前に立って深呼吸をする。怖くてもこのままじゃいけないことくらい分かってる。鍵を開けてドアを開ける。
「いらっしゃい。」
よし、目を合わせなければなんとか話せそうだ。
「おじゃまします。」
「邪魔する。」
二人を部屋の中に入れる。
「新しいから綺麗だね。それに広い、さすが首席さんの部屋だね。」
なっちゃんははしゃいでいる。小学生の頃から変わらないような気がして安心する。
「大きさ違うの?」
無料とか、免除とかに目がいっていて細かいところはあまり見ずに決めたので、お金の絡まない待遇は全く知らないのだ。
「もちろん、僕らの部屋の2倍くらいの大きさかな、それに僕らは2人部屋だよ。首席待遇は成績でしか受けられないし、定期考査で首位をキープしなくちゃいけないからみんな頑張ってるんだよ。」
「特に、最初のテストは全員に可能性があるからな、それにうちでの首席キープを求める親も多い。まぁ、気張らず頑張れよ。」
「は、はい。」
「学年にいない年がほとんどだ。」
「みさちゃん頑張れ。」
なっちゃんは両手をそれぞれ握って言う。まぁ、立ったまま喋っててもいいが2人に座るように促す。
「もう片付いてたの?」
「あんまり荷物無いから。」
物がない部屋の中を見て、なっちゃんが手伝うことが無いと、がっかりしている。
「座ってて、お茶でも入れてくるよ。」
「ありがと。」
「これ、持ってきてやった。」
頼んだ覚えはないと思いつつ、そう言って差し出された紙袋を恐る恐る受け取った。紙袋の中には紅茶の茶葉と紙箱が入っていた。
お湯を沸かして紅茶を淹れる。箱の中なんだろ。白い箱はそれほど大きくは無い。硬いものではなさそうだ。ゆっくり取り出してみる。開けると入っていたのはロールケーキだった。紅茶とケーキを持ってくるって女子ですか!フルーツが入ったそれは手作り感があった。
ピンポーン
インターフォンが鳴る。出てみると、カメラには赤髪が立っていた。
「来てやったぞ!」
頼んでない!インターフォンを切りたくなったけど、そんな度胸、生憎持ち合わせていない。
「みさちゃん、太一も行きたいって言うから一緒に来たよ。」
断ることもできずに、ロビーを開錠してしまう。お願いだから、帰ってくれないかな。お茶でも出しておけばすぐ帰るかな。
ピンポーン
もう一度インターフォンが鳴った。ドアの前に立って深呼吸をする。怖くてもこのままじゃいけないことくらい分かってる。鍵を開けてドアを開ける。
「いらっしゃい。」
よし、目を合わせなければなんとか話せそうだ。
「おじゃまします。」
「邪魔する。」
二人を部屋の中に入れる。
「新しいから綺麗だね。それに広い、さすが首席さんの部屋だね。」
なっちゃんははしゃいでいる。小学生の頃から変わらないような気がして安心する。
「大きさ違うの?」
無料とか、免除とかに目がいっていて細かいところはあまり見ずに決めたので、お金の絡まない待遇は全く知らないのだ。
「もちろん、僕らの部屋の2倍くらいの大きさかな、それに僕らは2人部屋だよ。首席待遇は成績でしか受けられないし、定期考査で首位をキープしなくちゃいけないからみんな頑張ってるんだよ。」
「特に、最初のテストは全員に可能性があるからな、それにうちでの首席キープを求める親も多い。まぁ、気張らず頑張れよ。」
「は、はい。」
「学年にいない年がほとんどだ。」
「みさちゃん頑張れ。」
なっちゃんは両手をそれぞれ握って言う。まぁ、立ったまま喋っててもいいが2人に座るように促す。
「もう片付いてたの?」
「あんまり荷物無いから。」
物がない部屋の中を見て、なっちゃんが手伝うことが無いと、がっかりしている。
「座ってて、お茶でも入れてくるよ。」
「ありがと。」
「これ、持ってきてやった。」
頼んだ覚えはないと思いつつ、そう言って差し出された紙袋を恐る恐る受け取った。紙袋の中には紅茶の茶葉と紙箱が入っていた。
お湯を沸かして紅茶を淹れる。箱の中なんだろ。白い箱はそれほど大きくは無い。硬いものではなさそうだ。ゆっくり取り出してみる。開けると入っていたのはロールケーキだった。紅茶とケーキを持ってくるって女子ですか!フルーツが入ったそれは手作り感があった。
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