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歪む日常
奪われる感覚
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「何を怯えているの...?」
彼女に全てを見透かされている、
考えも感情もリアルタイムで...!
「そう...だから君は言葉を発する必要も無い...」
細く柔らかい指が唇を撫でてくる
こそばゆいようでいて振り払うことは出来ない
彼女の目は反抗をまるで許さない圧倒的眼力を宿している。
こうなっては蛇にらみを食らった獲物そのものだ。
「じゃあ、その蛇になろうか?」
指が俺の首をすべるように這わせてくる。
そして彼女の顔はドンドンと近付いてくる
本当にまるっきり金縛りというやつなのかもしれない。
なったことはないが、息をもつかせぬ
この硬直を金縛りと言わずして何というのか
完全に首を絞められているような体勢になっても腕は動かない
少し苦しくなってきた本当に蛇に締め上げられてしまうような拘束を首に感じた
苦悶の表情をする俺を間近で見て楽しんでいるのか、
しかしその苦しみはすぐ終わった
首から肩へ背中へと腕が流れて抱き着かれているような形になった
「怖がるカイリが可愛くていじわるしちゃった...」
胸に押し当てられる彼女の耳は俺の心拍を聞いているようだ
「こんなに動悸までさせて...」
今度は足まで絡めとられるように組ませてきた
もう体術的に動けない。
フェンスに倒れ掛かるような姿勢で
それは急に起きた
彼女がキスをしてきた
それも唇にだ。
体に力が入って後ろのフェンスをグッと掴んだ
彼女を引き離そうにも体重を掛けられて腕の脱出が許されない
何故か涙が出てきた
何の涙か分からないが、まるで今自分の方が襲われている女の子みたいだ
それもファーストキスだから分からないが
やたら時間が長い
いつまでこうしているのか
事態はそこからも変わっていく
まだ恋人キスが濃厚なものに変貌を遂げ始めそうだ
必死に口を閉じるが...限界なのか...!
「お熱いとこ悪いけど」
何とか深い行為に及ぶ前に黒田さんが顔を引いた。
誰だか知らないがこの状況を見られたことより
助け出された感謝の方が大きい。
「もうそろそろ授業始まるんじゃない?」
この声は...倉田先輩!!
「...」
今どれほどの形相で黒田さんが先輩を睨んでいるのかは想像もしたくない。
「クラスメイトはあなたを待っているようだけど?」
先輩も負けない剣幕だ。
「...はぁ」
黒田さんは肩を落として残念そうにした
興が冷めてくれたらしい。
それでもスッと振り返ってこちらを見据えた妖艶な目に貞操の危機なるものは感じた
「じゃあ、続きはまた...」
彼女はそう残すと先輩と肩がぶつかりそうなスレスレを通っていった
それと入れ替わって先輩が俺に近付いてきた。
「...何が起きたの?」
先輩は屈んで俺の目線に合わせた。
その時にはもう俺は地べたに座って、だらしなく目からも口からも水分が出てしまっていた
「はあ、はあ...そりゃもう恐ろしいことですよ、さっきもこれからも...」
彼女に全てを見透かされている、
考えも感情もリアルタイムで...!
「そう...だから君は言葉を発する必要も無い...」
細く柔らかい指が唇を撫でてくる
こそばゆいようでいて振り払うことは出来ない
彼女の目は反抗をまるで許さない圧倒的眼力を宿している。
こうなっては蛇にらみを食らった獲物そのものだ。
「じゃあ、その蛇になろうか?」
指が俺の首をすべるように這わせてくる。
そして彼女の顔はドンドンと近付いてくる
本当にまるっきり金縛りというやつなのかもしれない。
なったことはないが、息をもつかせぬ
この硬直を金縛りと言わずして何というのか
完全に首を絞められているような体勢になっても腕は動かない
少し苦しくなってきた本当に蛇に締め上げられてしまうような拘束を首に感じた
苦悶の表情をする俺を間近で見て楽しんでいるのか、
しかしその苦しみはすぐ終わった
首から肩へ背中へと腕が流れて抱き着かれているような形になった
「怖がるカイリが可愛くていじわるしちゃった...」
胸に押し当てられる彼女の耳は俺の心拍を聞いているようだ
「こんなに動悸までさせて...」
今度は足まで絡めとられるように組ませてきた
もう体術的に動けない。
フェンスに倒れ掛かるような姿勢で
それは急に起きた
彼女がキスをしてきた
それも唇にだ。
体に力が入って後ろのフェンスをグッと掴んだ
彼女を引き離そうにも体重を掛けられて腕の脱出が許されない
何故か涙が出てきた
何の涙か分からないが、まるで今自分の方が襲われている女の子みたいだ
それもファーストキスだから分からないが
やたら時間が長い
いつまでこうしているのか
事態はそこからも変わっていく
まだ恋人キスが濃厚なものに変貌を遂げ始めそうだ
必死に口を閉じるが...限界なのか...!
「お熱いとこ悪いけど」
何とか深い行為に及ぶ前に黒田さんが顔を引いた。
誰だか知らないがこの状況を見られたことより
助け出された感謝の方が大きい。
「もうそろそろ授業始まるんじゃない?」
この声は...倉田先輩!!
「...」
今どれほどの形相で黒田さんが先輩を睨んでいるのかは想像もしたくない。
「クラスメイトはあなたを待っているようだけど?」
先輩も負けない剣幕だ。
「...はぁ」
黒田さんは肩を落として残念そうにした
興が冷めてくれたらしい。
それでもスッと振り返ってこちらを見据えた妖艶な目に貞操の危機なるものは感じた
「じゃあ、続きはまた...」
彼女はそう残すと先輩と肩がぶつかりそうなスレスレを通っていった
それと入れ替わって先輩が俺に近付いてきた。
「...何が起きたの?」
先輩は屈んで俺の目線に合わせた。
その時にはもう俺は地べたに座って、だらしなく目からも口からも水分が出てしまっていた
「はあ、はあ...そりゃもう恐ろしいことですよ、さっきもこれからも...」
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