休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう

文字の大きさ
77 / 182

第77話 幻惑

しおりを挟む
世界でも屈指の教育機関ルミナス魔法学園。
今、廃校となった旧魔法学園の地下1階教室前に来ている。

クリス達は教室内の様子を探りたい。
いきなり中に入って子供達の身に危害が加わってしまうのを避けたいのだ。


「ゆっくり開けるわよ…」


シャルロットがこっそりとドアを開ける。
まさか王女が消え入りそうな声でコソコソしてるとは思わないだろう。
クリス達も固唾を飲んで見守っている。


「よし、フィリアさん…」


フィリアは水魔法バブルバレットを発動して弾丸を空中に用意した。
もしもの時に先制攻撃するためだ。


教室内を覗く。
すると…


「誰もいない?」


確かに探知は、この場所を指しているが誰もいない。
そしてその疑問にフィリアが答える。


「もしかして幻惑魔法?」


シャルロットはその名前に苦い顔をした。
過去に嫌な思い出があるようだ。


「フィリアさん、幻惑魔法って?」


「まやかしの世界を作ったり、
 自分を透明にする厄介な魔法よ」


フィリアの話だと目の前の教室は、
まやかしで本当の姿が別にあると言う。
更にフィリアは幻惑魔法への警笛を鳴らす。


「最大限警戒して、
 幻惑魔法は、かなり高位の魔法よ」


「解除はどうすれば?」


その疑問に何故かフィリアは胸元から小瓶を出した。
そこには液体が詰められている。


「ア、アンタ、どこにモノを、
 入れてるのよ!」


「ふふふ、気にしないで」


バニーの件といい大人の色気が出ている
フィリアに油断してはいけないと、
クリスは幻惑魔法と同様に警戒を強めた。


「幻惑魔法は聖水をばら撒いて、
 更に水魔法を降り注げば効果が薄まるの」


幻惑魔法は暗黒魔法をベースにしており、
聖水が解除のためには有効となる。
早速フィリアは聖水を辺りに撒いていく。


「準備は良い?」


クリス達は無言で頷いていく。
フィリアは用意していたバブルバレットの
弾丸二発を聖水に向けて発射する。
そして聖水が部屋中に広がっていき幻惑魔法が解除されていった。


嘘の世界が真実へと変化していく。
部屋には生徒は居なく、その代わり更に地下へ潜るための穴と梯子が見えて来た。


「ふぅ、敵はいないようね」


シャルロットは敵がいないのを確認して安堵したが、クリスはその表情を緩めていない。
いよいよ探知のスキルでジョニーが近いと
確信したからだ。


「恐らく下にいます」


クリスもバブルバレットを用意する。
いざと言うときは師弟による連射攻撃で、
一網打尽だ。


そしてなるべく音を立てないように梯子を
降りていくが後先考えずに先に降りてしまった事をクリスは後悔した。


「ちょっとクリス君、上向かないでよ!」


なんとフィリアよりも先に降りてしまった。
炎を照らすシャルロットは先頭、二番目がクリス、最後がフィリアの順で降りてしまったのだ。
うっかりさんである。


「ア、アンタ達、静かにしなさいよね」


シャルロットはなるべく小声で注意しているが苛立ちを隠せない。
後でクリスにはお仕置きを検討していた。


「いよいよね…」


底に到着すると人工的な道が広がる。
そして前方の部屋に気配があり声も聞こえてくる。


「アンタ達、いくわよ」


師弟は弾丸の補充を最大まで行い備える。
そしてシャルロットから合図が聞こえたと共に部屋へと突入した。


「そこまでよ、アンタ達!」


部屋の明かりがついており全てを認識できた。
そこには牢屋が設置され三十名ほどの子供達が閉じ込められている。


「な、何者だ、お前達!」


恐らく見張りの魔族と思われる男が一人だけいるが全く脅威に感じない。


「気をつけて!
 幻惑魔法使いは別にいる」


目の前の敵から幻惑の波動を感じなかった。
つまり魔法を発動した者は室内で奇襲を狙っている可能性がある。


そしてクリスはバブルバレットを魔族へと放つが、当たる寸前で防がれてしまう。


「な、何だ?
 何かに守られた?」


クリスは確実に当てたと思っていたが透明な何かに防がれたような印象を受けた。
それを見たシャルロットは遠隔で相手を直接攻撃できる火魔法を使用する。


「インフェルノ」


見張りの足元に現れる魔法陣。
そしてその魔法陣の威力を予測して、
幻惑に隠れる透明人間が見張りの魔族を魔法陣の外へと押し出した。


「今よ、フィリア」


咄嗟にフィリアは聖水を魔法陣の周囲に振りかける。
その後バブルバレットを発射すると、
辺り一面に水飛沫が広がっていく。


そして水飛沫が消え去っていくと同時に、
目の前に羽の生えた女性の魔族が現れた。
その見た目はまさに、


「え?妖精?」


「クリス、やつはピクシーよ」


魔族の血を引く妖精、ピクシーだ。
魔力も相当高いと伺える。
幸運なことに幻惑魔法で攻撃される前に聖水をかける事ができた。


「な、なんてことなの…
 私の幻惑魔法が…」


ピクシーも相当落ち込んでいる様子だ。
力の弱いピクシーは幻惑魔法を見破られると攻撃の手段がなくなってしまうのだ。
そして追い込まれた誘拐犯のする行動は大体が決まっている。


「動かないで…
 動いたら子供を殺すわよ」


「な!」


ピクシーは牢屋の方向に手を向ける。
どんな魔法を使うか分からないが子供達を人質に脅している。


「ひ、卑怯よ」


「手段は選んでられないわ」


見張りの魔族が笑みを浮かべながら近づく。
しかし宮廷魔術師であるフィリアが指を咥えてみているわけがない。
見張りの魔族がフィリアの目前までくると強化格闘術で弾き飛ばした。


「お、お前!
 なら人質は殺してやる!」


クリスはその一瞬の隙を見逃さなかった。
神速スキルでピクシーと牢屋の間に入る。


「もう人質で脅せないよ」


「っく…」


そしてその瞬間、ピクシーと見張りの魔族の足元に魔法陣が現れる。
その魔法陣はシャルロットのインフェルノだ。


「動かないで!
 動いたら焼き殺すわよ」



魔族を無力化し子供達の救出に成功した。
子供達の人数はあまりに多いため増援を呼びに戻らなければならない。
しかし火魔法を使いながら戻れるのは、
シャルロットだけだ。
王女を一人で帰らせるわけにもいかず子供達の見張り番はフィリア一人でするしかない。
思い出の学園とはいえ廃校者に取り残されて、フィリアは寂しく涙するのだった…
しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う

こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
 異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。  億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。  彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。  四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?  道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!  気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?    ※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ

月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。 こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。 そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。 太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。 テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

DIYと異世界建築生活〜ギャル娘たちとパパの腰袋チート

みーくん
ファンタジー
気づいたら異世界に飛ばされていた、おっさん大工。 唯一の武器は、腰につけた工具袋—— …って、これ中身無限!?釘も木材もコンクリも出てくるんだけど!? 戸惑いながらも、拾った(?)ギャル魔法少女や謎の娘たちと家づくりを始めたおっさん。 土木工事からリゾート開発、果てはダンジョン探索まで!? 「異世界に家がないなら、建てればいいじゃない」 今日もおっさんはハンマー片手に、愛とユーモアと魔法で暮らしをDIY! 建築×育児×チート×ギャル “腰袋チート”で異世界を住みよく変える、大人の冒険がここに始まる! 腰活(こしかつっ!)よろしくお願いします

処理中です...