休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう

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第46話 奇跡

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再び覇王の光が溢れていく…
二度目の解放に誰しもが驚く。


「クリス、お前…」


目の前のクリスの光溢れる覇王の波動を感じて、さらにクレアは驚愕している…
先程で魔力が尽きていたはずが、
それ以上に強力な回復魔法、覇王を見せている…


「全てをかけてお前を倒す…」


そしてメデューサも目を疑っていた。
今までに回復魔法を見たことはあったが、
石化まで解いてしまう程ではなかった。


「石化を……
 治しただと…」


メデューサは、クリスを睨みつけながら身体に魔力を集めていく…
今まで以上に魔力は強まる。


「お友達を…
 どこまで守りきれるかしら?」


メデューサの魔力は魔法へ変換され、
山道を毒の霧が覆っていく。
離れているユーリまで霧が届いてしまった。


「さあ、急いで私を殺さないと…
 お友達は皆んな死んでしまうわよ…」


そして大量の霧が山道を覆い尽くし、
クリスはメデューサを見失ってしまう。


クレアはこの瞬間、まずはユーリの元へ駆けつけるべきだと判断した。
神速スキルを使い移動する…


「ユーリ…」


その間にも霧は深まっていく。
動き出して間もなかったため直ぐにユーリを見つけた。
しかし、吸い込んだ毒により肺をやられて倒れている。


「おい、しっかりしろ…
 ユーリ!」


「あ、あねご…」


弱々しい声ではあるが返事を聞き、
何とか安心するクレア。
ユーリを連れて神速スキルで離脱した。


クレアは、たった一つしかない回復薬をユーリに飲ませる。
しかし自分は一滴も飲んでいない。


「あ、あねご…
 駄目だよ…
 あねごが飲んでよ…」


クレアは微笑みながら言う…


「ばか…
 言っただろう…
 私たちは家族だ…」


「あ、あねご…」


涙を流すユーリ…
そしてそんなユーリを見ていると、
自然にクレアの頬を涙が流れる。


カートはこの危機の中、
いち早く敵を察知していた。
そしてその敵の視線の先には、
クリスが立ち尽くしているのが見える。


カートはまだ出会って間もないクリスを、
何故か失ってはいけない存在だと感じている
気づけばクリスの元へと走り出していた。


「何もできずに…
 私に殺されなさい…」


クリスの背後に近づくメデューサ。
手に持つ毒のナイフで攻撃する。


「クリス…」


カートは全速力で駆け抜けて、
その間に割り込んだ。


「なに…」


間一髪のところでクリスへの攻撃を盾で防ぐ。
しかし、交差する中でナイフの切っ先が腕に当たってしまう…


「っく…」


かすり傷であったが、
その毒はすぐに身体を蝕んでいく…


「霧の毒に加えて、麻痺の毒。
 貴方は身体を動かすことさえできずに、
 ここで朽ち果てるのよ…」


「カートさん…」


カートが身体を張って守ってくれたおかげで、クリスは再度、敵の位置を認識した。


「クリス!この霧はまずい…
 奴を倒すことを優先しろ!」



カートの言う通りメデューサへと向かう。
今、カートを回復しようとしても追撃されてしまう。
倒すしか選択肢は残されていない。
持ちうる身体強化系スキルを全てかける。


そしてカートは、クリスが駆け抜けていくと同時に、地面に倒れ込んでしまう。


「頼むぞ、クリス…
 なるべく早くしてくれると助かるぜ…」


クリスは今まで以上に集中していた。
既に敵の位置は認識している。
切り札はある。
しかし回復のことを考えれば、
切り札は一度しか使えない。



メデューサもクリスへの対策を練っていた。
一度だけ身体を霧へと変化させる技がある。
その技で覇王の一撃を回避してトドメをさそうと考えている。



クリスはメデューサへと近づいていく。
そして衝突の瞬間…


クリスの右手に光が集まり、
覇王の一撃を放つ…


「ふふふ、私の勝ちだ…」


メデューサが霧へと姿を変えると、
覇王の一撃は、空の彼方へ消えてしまった。


そしてクリスは何かに導かれる。
それが何者なのか分からない。
今この瞬間に切り札を使うべきだと、
そのようにクリスへと伝えた。


「地獄の業火」


現れる螺旋の炎は、クリスの周囲の霧を全て焼き払う。
霧に姿を変えているメデューサは、
何もできずに消滅していく。


慌てたメデューサは、咄嗟に魔法を解いていくが、致命傷に近いダメージを回復する手段はない。
何しろ身体半分が既に消滅しており、
死に至るまで時間の問題だ。


クリスは全ての使用中の魔法を解除し、
子供の姿へと戻った。
まだ回復に使う魔力は十分に残っている。


急いでカートの元へと向かう。
そして毒に対して回復魔法を使い、
何とかカートは瀕死の重体から持ち堪えた。


良かった…
カートさん。
後は母上とユーリだ…


クリスは霧が晴れつつある山道を見渡す。
そして少し離れた場所で泣き続けるユーリを見つける。



クリスは魔力を残すために、
魔力消費の少ない身体強化をかけて懸命に走る。



足がちぎれても良い…
二度と走れなくなってもいい。
今、少しでも早く…
母上の元へ…



そしてクレアの元に辿り着く。



呼吸はまだある…
だが毒がかなり回っている…
急いで治療しなければ間に合わない。



クリスはありったけの魔力を込めて、
回復魔法を使用する。




「ク、クリス…
 あねごが…」




ユーリの泣き叫ぶ声が…
俺の胸に響く…



駄目だ…
母上を助けるには…
魔力が足りない…



先程の戦いで魔力を大幅に使ってしまった。
魔力も限界が近い…
何か救える方法がないのか…



周りを見渡していく中で、
隣のユーリが視界に入る…




「ユーリ、頼む…
 もし、魔力が残っていたら…
 俺に力を貸してくれ…
 一緒にクレアさんを救うんだ…」




ユーリは無言で頷き、クリスの手を握る…
ユーリも心を込めて魔力を送った。




二人の気持ちが一つになっていく…
クレアを救いたい。
その一心が奇跡を起こしていく。
二人の魔力が共鳴し回復魔法の効果を高める。




「クレアさん、戻ってこい!」




俺は気づいたら叫んでいた…





「まだ死んじゃ駄目だ!」





絶対に後悔なんかしたくない…






「たくさん話したいことがあるんだよ!」





貴方は俺の…





「どうしても、貴方に伝えたいんだ!」





ありったけの魔力を…
ありったけの愛を込めて…





そして……





「……ん…」




「クレアさん!」


「あねご!」



気づけば俺もユーリも涙を流している…
そして、母上が…
クレア・レガードが目を覚ます…  




「クリス…
 ユーリ…」



クレアは目を潤ませながら、
そして美しい笑顔を向けて呟く。




「ありがとう…
 お前達に出逢えて良かった…」




そして俺たちは抱きしめあった。
皆んなが無事に生きている…
心が一つになって生まれた奇跡。
俺はこの奇跡を一生忘れない…
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