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第3話
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タオルを出してくれ、「シャワーどうぞ、あと洗面台にあるシェーバーやドライヤーも使っていいですよ。予備の歯ブラシと今日着てもらう服も出しときますので」と何から何まで世話してくれる。
シャワーをして、出してくれた服を着て部屋に戻ると「なにもないですけど、どうぞ」と言われ、見るとトーストと目玉焼きが準備されていた。
「私は先に食べたので、シャワーしてきます。8時に出ましょう」と言って、バスルームへ入っていった。
(ここまでしてもらったらなにかお礼しないとな)
僕は考えながらトーストにかぶりついた。
病院につくと、早番で既に出勤していた佐久間先生に「大丈夫だったか?」と聞かれた。「いや、すみませんでした。昨日は坂東先生の家に泊めていただきました」と頭をかきながら報告した。
佐久間先生は笑いながら「今度は食事中心で行こうな」と言ってくれた。
この日は二日目で、本格的にインターンとしての業務開始だったが、昨日醜態を曝したので開き直れたのと、看護士たちも「今度私たちとも飲みに行きましょうよ」と明らかに昨日の話を(たぶん佐久間先生から)聞いた上でニタニタしながら声をかけてくれる。
職場に受け入れてもらえたような気がした。
(もしかして昨日の醜態は怪我の功名ってやつか?)と少しプラスに考えられた!
坂東先生が「昨日勝手に近所のクリーニング店にスーツとワイシャツ出しちゃったけど、今日取りに来るかい?それなら店案内するけど」と聞かれた。
昨日受け取った引き渡し証の出来上がりは今日の夕方6時だった。
僕は「そうですね、今日取ってから帰ります」と言うと、「じゃあ、スーツを取ってから飯でも食おうぜ」と誘ってくれた。
昨日飲んだときに、職場の事をいろいろ聞きたいと思っていたので、「ぜひ!」と二つ返事でOKをした。
この会計を出させてもらって、昨日のお礼にしようかとも思っていた。
◇◇◇
クリーニング店に寄りスーツを取って、坂東先生がよく行く定食屋に連れていってもらった。
(ここじゃあお礼にご馳走するって言うのは無しだな)
安っぽいお店で、そう考えていた。
「ここは何でも美味しいんだよ」と言って、坂本先生はビールと焼き魚定食を、僕はから揚げ定食を頼んだ。
「はい、お先にビールね」と店員が大瓶とコップを二つ持ってきた。
「道川先生は、昨日ビールをガブガブ飲んで倒れちゃったけど、ちょっとなら飲めるんでしょ?」と言って僕にも注いでくれた。
(ビールは苦くてあんまり好きじゃないんだよな)と少し顔に出しながら「コップ半分くらいなら」と言って注いでもらった。
それでも今日は暑かったので、飲み干した。
「結構いけるんじゃないですか」と言って継ぎ足した。
(今日はビールがおいしい)僕はちょっと調子に乗ってしまった。
「あの、次チューハイにしてもいいですか?」
「また会いましたね、七海さん」と俺は言った。
シャワーをして、出してくれた服を着て部屋に戻ると「なにもないですけど、どうぞ」と言われ、見るとトーストと目玉焼きが準備されていた。
「私は先に食べたので、シャワーしてきます。8時に出ましょう」と言って、バスルームへ入っていった。
(ここまでしてもらったらなにかお礼しないとな)
僕は考えながらトーストにかぶりついた。
病院につくと、早番で既に出勤していた佐久間先生に「大丈夫だったか?」と聞かれた。「いや、すみませんでした。昨日は坂東先生の家に泊めていただきました」と頭をかきながら報告した。
佐久間先生は笑いながら「今度は食事中心で行こうな」と言ってくれた。
この日は二日目で、本格的にインターンとしての業務開始だったが、昨日醜態を曝したので開き直れたのと、看護士たちも「今度私たちとも飲みに行きましょうよ」と明らかに昨日の話を(たぶん佐久間先生から)聞いた上でニタニタしながら声をかけてくれる。
職場に受け入れてもらえたような気がした。
(もしかして昨日の醜態は怪我の功名ってやつか?)と少しプラスに考えられた!
坂東先生が「昨日勝手に近所のクリーニング店にスーツとワイシャツ出しちゃったけど、今日取りに来るかい?それなら店案内するけど」と聞かれた。
昨日受け取った引き渡し証の出来上がりは今日の夕方6時だった。
僕は「そうですね、今日取ってから帰ります」と言うと、「じゃあ、スーツを取ってから飯でも食おうぜ」と誘ってくれた。
昨日飲んだときに、職場の事をいろいろ聞きたいと思っていたので、「ぜひ!」と二つ返事でOKをした。
この会計を出させてもらって、昨日のお礼にしようかとも思っていた。
◇◇◇
クリーニング店に寄りスーツを取って、坂東先生がよく行く定食屋に連れていってもらった。
(ここじゃあお礼にご馳走するって言うのは無しだな)
安っぽいお店で、そう考えていた。
「ここは何でも美味しいんだよ」と言って、坂本先生はビールと焼き魚定食を、僕はから揚げ定食を頼んだ。
「はい、お先にビールね」と店員が大瓶とコップを二つ持ってきた。
「道川先生は、昨日ビールをガブガブ飲んで倒れちゃったけど、ちょっとなら飲めるんでしょ?」と言って僕にも注いでくれた。
(ビールは苦くてあんまり好きじゃないんだよな)と少し顔に出しながら「コップ半分くらいなら」と言って注いでもらった。
それでも今日は暑かったので、飲み干した。
「結構いけるんじゃないですか」と言って継ぎ足した。
(今日はビールがおいしい)僕はちょっと調子に乗ってしまった。
「あの、次チューハイにしてもいいですか?」
「また会いましたね、七海さん」と俺は言った。
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