9 / 30
第2話
4
しおりを挟む
「洋は飛び降りて内臓を損傷して移植が必要だった。飛び降りるのを止めようとした七海さんも一緒に落ちて、先に亡くなったので、洋は七海さんの内蔵をもらったのよ」おばさんは堪えられなくなりポロポロと涙を流していた。
「洋のために亡くなって、体までもらってしまって、七海さんはどれだけ私たちのことを憎んでいるのか」
免許証の裏の臓器提供意志にサインがあり、家族がいないので育った養護施設の先生が代わりにサインをしてくれたそうだ。
七海さんの葬式で養護施設の先生にすがりながら謝っていたおばさんの泣き顔を思い出していた。
僕は図書館でレポートを書いていた。医学部は経済学部と違ってちゃんと勉強しないと単位が取れない!
するとLINEがきた。
陽斗:“スタジアム、終電で帰る事にした”
陽斗:“3人で行こうぜ”
僕は少しホッとして
洋:“わかった 行く”
と返信した。
3人では前も遊びに行ったことがある。
陽斗と柳川が楽しそうに話しているのを見ると、複雑な気持ちになる。
僕がいないときでもこの2人は仲良く楽しそうにしてるんだろうな、と考えてしまう。自分でもなんて面倒くさい奴なんだと思う。
でも、それが僕だ。仕方がない。
当日はつくばエクスプレスの駅で柳川と待ち合わせして横浜に向かった。
中華街は遠いけど、実は一回の乗り換えで行ける事を知って驚いた。
中華街は1時過ぎに着いたが、ものすごい人だ。
「せっかくだから食べ放題にしようぜ」と言って、混んでいない店に入った。
柳川が「紹興酒飲もうぜ」と言った。
陽斗と2人で遊びに行くときは酒なんか飲んだことがない。そう言えば陽斗は学部の飲み会で柳川と仲良くなった。と言っていた。
陽斗は、「じゃあ俺も紹興酒付き合うか、洋はどうする?」と聞かれた。
ビールは舐めて苦かった記憶があるが、紹興酒は飲んだことがない。中国の酒らしい。「じゃあ僕も」という雰囲気に従った。
「紹興酒熱燗で」と柳川が注文した。
料理が先に来て食べだした。
陽斗はエビチリを食べて「これ辛くないから洋でも食えるぞ」と教えてくれた。
「なんだ、道川は辛いのダメなのか」と柳川に言われたが「いや、最近は平気になってきた」と言ってエビチリを食べた。
すると紹興酒が来た。
柳川はザラメを小さなコップに入れて、紹興酒を注いでくれた。
(薬臭くて甘い変な味)
これが僕の率直な感想だ。
でも飲んでいるうちになんだか気持ちよくなってきた。
「洋、大丈夫か?」と陽斗が心配をしていた。
「洋のために亡くなって、体までもらってしまって、七海さんはどれだけ私たちのことを憎んでいるのか」
免許証の裏の臓器提供意志にサインがあり、家族がいないので育った養護施設の先生が代わりにサインをしてくれたそうだ。
七海さんの葬式で養護施設の先生にすがりながら謝っていたおばさんの泣き顔を思い出していた。
僕は図書館でレポートを書いていた。医学部は経済学部と違ってちゃんと勉強しないと単位が取れない!
するとLINEがきた。
陽斗:“スタジアム、終電で帰る事にした”
陽斗:“3人で行こうぜ”
僕は少しホッとして
洋:“わかった 行く”
と返信した。
3人では前も遊びに行ったことがある。
陽斗と柳川が楽しそうに話しているのを見ると、複雑な気持ちになる。
僕がいないときでもこの2人は仲良く楽しそうにしてるんだろうな、と考えてしまう。自分でもなんて面倒くさい奴なんだと思う。
でも、それが僕だ。仕方がない。
当日はつくばエクスプレスの駅で柳川と待ち合わせして横浜に向かった。
中華街は遠いけど、実は一回の乗り換えで行ける事を知って驚いた。
中華街は1時過ぎに着いたが、ものすごい人だ。
「せっかくだから食べ放題にしようぜ」と言って、混んでいない店に入った。
柳川が「紹興酒飲もうぜ」と言った。
陽斗と2人で遊びに行くときは酒なんか飲んだことがない。そう言えば陽斗は学部の飲み会で柳川と仲良くなった。と言っていた。
陽斗は、「じゃあ俺も紹興酒付き合うか、洋はどうする?」と聞かれた。
ビールは舐めて苦かった記憶があるが、紹興酒は飲んだことがない。中国の酒らしい。「じゃあ僕も」という雰囲気に従った。
「紹興酒熱燗で」と柳川が注文した。
料理が先に来て食べだした。
陽斗はエビチリを食べて「これ辛くないから洋でも食えるぞ」と教えてくれた。
「なんだ、道川は辛いのダメなのか」と柳川に言われたが「いや、最近は平気になってきた」と言ってエビチリを食べた。
すると紹興酒が来た。
柳川はザラメを小さなコップに入れて、紹興酒を注いでくれた。
(薬臭くて甘い変な味)
これが僕の率直な感想だ。
でも飲んでいるうちになんだか気持ちよくなってきた。
「洋、大丈夫か?」と陽斗が心配をしていた。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
プライド
東雲 乱丸
BL
「俺は屈しない! 」男子高校生が身体とプライドを蹂躙され調教されていく…
ある日突然直之は男達に拉致され、強制的に肉体を弄ばれてしまう。
監禁されレイプによる肉体的苦痛と精神的陵辱を受ける続ける直之。
「ヤメてくれー! 」そう叫びながら必死に抵抗するも、肉体と精神の自由を奪われ、徐々に快楽に身を委ねてしまう。そして遂に――
この小説はR-18です。
18歳未満の方の閲覧は固くお断りいたします。
エロのみのポルノ作品です。
過激な生掘り中出しシーン等を含む暴力的な性表現がありますのでご注意下さい。
詳しくはタグを確認頂き、苦手要素が含まれる方はお避け下さい。
この小説はフィクションです。
登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
また皆様に於かれましては、性感染症防止の観点からもコンドームを着用し、セーファーセックスを心掛けましょう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる