セプトクルール 超文明Sの野望

7章 王道の章

魔法族の反乱

　すぐるたちが城を出て、ヘリオポリスを目指そうとすると、城の中から、黒いローブととんがり帽子を着用した、赤毛の少女が現れました。
「姉さん！何でここに？」キャンベルがたずねます。

「わたし、ここで魔法の研究員や先生をしているの。あなたたち、ヘリオポリスに行くんでしょ？わたしも連れて行って！キャンベルの手伝いがしたいから・・・！」

「いいですよ姉さん、じゃあ、私と姉さんはヘリオポリスへ、エルニスさんとすぐるさんとリリスさんは聖山を目指すとしましょう」みんなは賛成さんせいし、キャンベルとフレイヤは途中とちゅうですぐるたちと別れて、南へと進んでいきます。

　途中で魔法使いの町マジカに立ち寄ったキャンベルたちは、その光景に唖然あぜんとします。街中まちなかはめちゃめちゃにされ、ネオ・ホワイトのラクガキやごみなどがあちこちに散らばっています。その中で、テイルが不安そうな顔で立っているのを見つけ、話しかけました。

「テイルさんじゃないですか・・・！」テイルはキャンベルに気づき、ふり向きます。
「ああ、キャンベルちゃんにフレイヤさん・・・ねえ、カインを見かけなかった？」キャンベルは首を横に振ります。

「そう・・・彼、スピネルに魔女狩りの機運が起こって、それで学校の同級生からいじめを受けて、それでカオス帝国の魔法使いについて行ったの・・・もちろん、私は大反対した、でも、未だに多くの魔法族が痛めつけられているからって・・・マジカに向かって、それで、ここに来てみたの・・・」
「そうですか・・・わたしたち、これから、魔法族が反乱を起こしているヘリオポリスに向かいます」それに、テイルが怒りの声で言いました。

「私も行くわ！カインを連れ戻さないと・・・！会ったら、張はり倒してやるんだから・・・！」
　数日後、森を抜けて橋を渡ると、ヘリオポリス首都ヘリオシティに着きました。建物の壁はひび割れ、所々にがれきが散乱し、あちこちで煙が上がっているなど、町中はひどいありさまでした。

「なんてことなの・・・！カイン、アンタまで・・・！」
「いくらなんでも、これはひどすぎます・・・！」

「聞けば、あのレジスタンスが、また立ち上がったそうよ。とりあえず、アジトの方に行ってみましょう」フレイヤの案内で、レジスタンスのアジトの場所へと向かいます。
　路地裏のドアをくぐると、そこには、青いドレスをまとった聡明な顔立ちのメアリ大統領をはじめ、多くのヘリオポリス市民が控ひかえていました。

「ようこそ、キャンベルさんにフレイヤさん、あの混沌の帝国カオスエンパイアが、再びこのヘリオポリスに侵攻しんこうしてきて、国のシンボルである灯台を乗っ取りました」これにキャンベルが言います。
「何のために、灯台を・・・？」

「帝国は、炎のパワースポットである灯火室から、炎の神『ヘリオス』の力を吸い取っているんです。それで炎の力を不安定にさせて山を噴火ふんかさせ、この町を全滅ぜんめつさせようとしています！」これにみんなはハッとしました。
「それなら、一刻いっこくも早く灯台に行かないと・・・！」
「そこで、我々レジスタンスが町で暴れて帝国の注意を引きます、あなた方は灯台をお願いします！」