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6章 正義の章
聖者と冬将軍
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シルトの船『アーケロン号』が、ゴーシャの港に停泊すると、メガロたちはすぐさま貧民街に向かい、地主のマモンの屋敷前にやって来ます。
「お前たちは・・・!シルト海賊団!?」見張りの兵は槍を構えます。
「そこを通してもらおうか!そして、もう国民たちに取立てはしないでもらおう!」
「それには、十万ゴールドをマモン様に払うんだな!持ってきたのか!?」
「あんな奴に払う金など一ゴールドもない!」メガロは槍の穂先を握りつぶし、へし折った後、兵にタックルを仕掛けて倒すと、メガロたちはすぐさま貧民街には似つかわしくない、青い屋根の白亜のお屋敷へとなだれ込みます。
白い壁にみがかれたフローリング床と言う屋敷の中、次々とくる警備兵たちを、ランスロットは三又の槍を軽々と扱い、次々と片づけて行き、シルフィーは風の魔法を使って吹き飛ばしていき、ファフナーも見事な剣裁きで下していき、スプラウトもその素早さと短刀で翻弄していきます。そして、玉座に座っている貴族然とした緑の服を着て、腹と顔がでっぷりと肥えた地主の男マモンの前に来ました。
「お・・・お前は・・・!シルト海賊団の首領、冬将軍メガロ!」
「おれたちがここに来た理由はわかっているだろうな!?」
「せっかくの財産を失ってたまるか!おい、やってしまえ!」しかし、玉座の間には誰も来ません。
「お前の手下どもは、おれたちが片づけたぞ・・・!さあ、どうしてやろうか・・・?」マモンは青ざめた顔で脂汗をかいて震えています。
メガロは屋敷から袋とレナとマモンを連れ出し、貧民街の真ん中にやって来て叫びました。
「ゴーシャ国民たちよ!お前たちを苦しめてきた地主のマモンは、おれたちシルトが捕えた!あとは好きにするがいい!」メガロがマモンをその場に放り出すと、その場にやって来た貧しい人々は、寄ってたかってマモンを取り囲みます。
「よくも、オレたちを散々苦しめてくれたな!」
「覚悟しろ!」
「このブタがっ!」そして、間もなく貧しい人々によって、マモンは殴られるわ蹴られるわ石をぶつけられるわの袋叩きの洗礼を受けることとなりました。
「よし、マモンの屋敷から奪った財産だ!」メガロがお金や色とりどりの宝石が詰まった袋を差し出すと、貧民たちはマモンの財産を分け合います。その後も、貧しい人々の怒りは収まらず、マモンの屋敷になだれ込み、屋敷の高価な壺やアクセサリーなどの隠し財産や、テーブルやイスなどの家具も根こそぎ略奪していき、屋敷はめちゃめちゃになってしまい、全てを失ったマモンは、その光景を力なく見とどけるしかなく、すぐるたちはただ見守ることしかできませんでした。
「・・・メガロさんには二つの顔があるね・・・一つは弱き者たちを想い、憂う聖者の顔、もう一つは自分の正義に反する者は徹底的に潰し、そのためなら手段を選ばない冷酷な冬将軍の顔、どっちが本当の姿なんだろう?」すぐるがこう言うと、ファフナーがこう言います。
「どっちも本当の姿だ・・・キャプテンの悪に対する冷酷さは、地獄の鬼も震え上がるほどさ・・・!」
そして、レナはようやく両親と再会でき、抱き合ったのです。
「・・・やっぱり、妾はメガロの事が好きになれぬ・・・!」リリスはそうつぶやきました。
「私もよ、正義のためなら何をしてもいいとは思わない・・・!」テイルも同調します。
「お前たちは・・・!シルト海賊団!?」見張りの兵は槍を構えます。
「そこを通してもらおうか!そして、もう国民たちに取立てはしないでもらおう!」
「それには、十万ゴールドをマモン様に払うんだな!持ってきたのか!?」
「あんな奴に払う金など一ゴールドもない!」メガロは槍の穂先を握りつぶし、へし折った後、兵にタックルを仕掛けて倒すと、メガロたちはすぐさま貧民街には似つかわしくない、青い屋根の白亜のお屋敷へとなだれ込みます。
白い壁にみがかれたフローリング床と言う屋敷の中、次々とくる警備兵たちを、ランスロットは三又の槍を軽々と扱い、次々と片づけて行き、シルフィーは風の魔法を使って吹き飛ばしていき、ファフナーも見事な剣裁きで下していき、スプラウトもその素早さと短刀で翻弄していきます。そして、玉座に座っている貴族然とした緑の服を着て、腹と顔がでっぷりと肥えた地主の男マモンの前に来ました。
「お・・・お前は・・・!シルト海賊団の首領、冬将軍メガロ!」
「おれたちがここに来た理由はわかっているだろうな!?」
「せっかくの財産を失ってたまるか!おい、やってしまえ!」しかし、玉座の間には誰も来ません。
「お前の手下どもは、おれたちが片づけたぞ・・・!さあ、どうしてやろうか・・・?」マモンは青ざめた顔で脂汗をかいて震えています。
メガロは屋敷から袋とレナとマモンを連れ出し、貧民街の真ん中にやって来て叫びました。
「ゴーシャ国民たちよ!お前たちを苦しめてきた地主のマモンは、おれたちシルトが捕えた!あとは好きにするがいい!」メガロがマモンをその場に放り出すと、その場にやって来た貧しい人々は、寄ってたかってマモンを取り囲みます。
「よくも、オレたちを散々苦しめてくれたな!」
「覚悟しろ!」
「このブタがっ!」そして、間もなく貧しい人々によって、マモンは殴られるわ蹴られるわ石をぶつけられるわの袋叩きの洗礼を受けることとなりました。
「よし、マモンの屋敷から奪った財産だ!」メガロがお金や色とりどりの宝石が詰まった袋を差し出すと、貧民たちはマモンの財産を分け合います。その後も、貧しい人々の怒りは収まらず、マモンの屋敷になだれ込み、屋敷の高価な壺やアクセサリーなどの隠し財産や、テーブルやイスなどの家具も根こそぎ略奪していき、屋敷はめちゃめちゃになってしまい、全てを失ったマモンは、その光景を力なく見とどけるしかなく、すぐるたちはただ見守ることしかできませんでした。
「・・・メガロさんには二つの顔があるね・・・一つは弱き者たちを想い、憂う聖者の顔、もう一つは自分の正義に反する者は徹底的に潰し、そのためなら手段を選ばない冷酷な冬将軍の顔、どっちが本当の姿なんだろう?」すぐるがこう言うと、ファフナーがこう言います。
「どっちも本当の姿だ・・・キャプテンの悪に対する冷酷さは、地獄の鬼も震え上がるほどさ・・・!」
そして、レナはようやく両親と再会でき、抱き合ったのです。
「・・・やっぱり、妾はメガロの事が好きになれぬ・・・!」リリスはそうつぶやきました。
「私もよ、正義のためなら何をしてもいいとは思わない・・・!」テイルも同調します。
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