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5章 慈愛の章
乗っ取られたスピネル王国
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馬車がスピネル国の王都に着いた時、エルニスたちは唖然としました。町にはスピネル国民の姿は見られず、混沌の帝国のゴブリンやオーク(豚に似た頭部を持つ種族)リザードマン(直立したトカゲ)と言った者たちがうろついていたのですから。
「こ・・・これは・・・!?」
「なぜ、帝国の者たちが・・・!?」ゴブリンが馬車に気づき、こちらに向かってくると、兵士は馬車から国王を降ろし、エルニスやキャンベルは電撃や炎の魔法でゴブリンたちを近づけないようにします。そうやって町のはずれに向かって行くと、路地裏から「こっちよ!」という声がしたので、皆は町の西の出口から王都を出て行きます。
安全な南海岸の方に着くと、エルニスたちを誘導したのは、スピネル自警団『キーパー協会』に所属するポニーテールにしたエルフの少女テイルと、その恋人で、白いローブをまとう白魔導士の少年カインの二人だったのです。
「ありがとう、テイルにカイン」
「これは、どうなっているんですか・・・!?」エルニスとキャンベルがたずねると、テイルが言います。
「説明は後、とにかく、砦の中へ!」皆は南海岸にある、白い石を組み上げて造られた、灯台を兼ねた砦の中に入って行きます。
エルニスたちが砦の中に入ると、そこには鎧に身を固めたスピネルの兵士たちやエプロンドレスをまとうメイドたち、そして、彼らをまとめている白いドレスを身にまとい、長い金髪の女性が、木のテーブルを囲んで話しあっていました。
「他のスピネルの兵士や使用人たち・・・それに、アイリス王女まで・・・!」エルニスは驚きました。
「アイリス、これはどういう事じゃ!?それに・・・クラウスはどうした・・・!?」国王がたずねると、アイリス王女が説明します。
「お父様、世界会議お疲れ様でした。大変です!数日前に、帝国がいきなりスピネル王都に侵攻してきたのです!物資の補給を阻止するために・・・!」
「なんじゃと!?」国王は驚きを隠せません。
「それで、城を守ろうと私が指揮を執っていたのですが、帝国に城を奪われ、クラウス兄さんも帝国に捕まってしまいました・・・」アイリス王女は力なく言います。
「なんと・・・そんな事が・・・!国民たちはどうなったのじゃ!?」
「キーパーたちのおかげで、王都の国民たちは、西のレッドルビーに避難させることが出来ました・・・」
「そうか・・・よくやったぞ、アイリス」
「それで、これからどうするのですか!?」キャンベルがたずねます。
「そこで、私の指揮のもと、城を取り戻すための計画を立てている所です。実はエルニスさんたちに紹介したい人たちがいます」アイリス王女が手を叩くと、背中にコウモリの翼を生やし、緑の鱗におおわれたドラゴンや、ゴブリンの三人組が現れると、エルニスたちは驚きます。
「ウェルダーに、あの盗賊のゴブリン三兄弟!?」
「帝国にいた者たちがなぜここに!?」
「エルニス、お前とその仲間たちの勇気に触れて、力こそが正義と言う混沌の帝国の理念が間違っていることに気が付き、自分から帝国の抜け出したってわけよ!」
「それにキャンベルよ、お前が言ったことは一つ間違っているぞ、元盗賊だ。キーパーに捕まって、オレたちは裁判にかけられた。そしたら、三年ほど執行猶予が出たんだ。それからは、国王や王女様のご厚意で、オレたち三兄弟は盗賊から足を洗い、スピネルの兵士になったんだ」
ウェルダーとゴブリン三兄弟が言い終わると、アイリス王女が皆を集めて作戦計画を話し始めました。
「こ・・・これは・・・!?」
「なぜ、帝国の者たちが・・・!?」ゴブリンが馬車に気づき、こちらに向かってくると、兵士は馬車から国王を降ろし、エルニスやキャンベルは電撃や炎の魔法でゴブリンたちを近づけないようにします。そうやって町のはずれに向かって行くと、路地裏から「こっちよ!」という声がしたので、皆は町の西の出口から王都を出て行きます。
安全な南海岸の方に着くと、エルニスたちを誘導したのは、スピネル自警団『キーパー協会』に所属するポニーテールにしたエルフの少女テイルと、その恋人で、白いローブをまとう白魔導士の少年カインの二人だったのです。
「ありがとう、テイルにカイン」
「これは、どうなっているんですか・・・!?」エルニスとキャンベルがたずねると、テイルが言います。
「説明は後、とにかく、砦の中へ!」皆は南海岸にある、白い石を組み上げて造られた、灯台を兼ねた砦の中に入って行きます。
エルニスたちが砦の中に入ると、そこには鎧に身を固めたスピネルの兵士たちやエプロンドレスをまとうメイドたち、そして、彼らをまとめている白いドレスを身にまとい、長い金髪の女性が、木のテーブルを囲んで話しあっていました。
「他のスピネルの兵士や使用人たち・・・それに、アイリス王女まで・・・!」エルニスは驚きました。
「アイリス、これはどういう事じゃ!?それに・・・クラウスはどうした・・・!?」国王がたずねると、アイリス王女が説明します。
「お父様、世界会議お疲れ様でした。大変です!数日前に、帝国がいきなりスピネル王都に侵攻してきたのです!物資の補給を阻止するために・・・!」
「なんじゃと!?」国王は驚きを隠せません。
「それで、城を守ろうと私が指揮を執っていたのですが、帝国に城を奪われ、クラウス兄さんも帝国に捕まってしまいました・・・」アイリス王女は力なく言います。
「なんと・・・そんな事が・・・!国民たちはどうなったのじゃ!?」
「キーパーたちのおかげで、王都の国民たちは、西のレッドルビーに避難させることが出来ました・・・」
「そうか・・・よくやったぞ、アイリス」
「それで、これからどうするのですか!?」キャンベルがたずねます。
「そこで、私の指揮のもと、城を取り戻すための計画を立てている所です。実はエルニスさんたちに紹介したい人たちがいます」アイリス王女が手を叩くと、背中にコウモリの翼を生やし、緑の鱗におおわれたドラゴンや、ゴブリンの三人組が現れると、エルニスたちは驚きます。
「ウェルダーに、あの盗賊のゴブリン三兄弟!?」
「帝国にいた者たちがなぜここに!?」
「エルニス、お前とその仲間たちの勇気に触れて、力こそが正義と言う混沌の帝国の理念が間違っていることに気が付き、自分から帝国の抜け出したってわけよ!」
「それにキャンベルよ、お前が言ったことは一つ間違っているぞ、元盗賊だ。キーパーに捕まって、オレたちは裁判にかけられた。そしたら、三年ほど執行猶予が出たんだ。それからは、国王や王女様のご厚意で、オレたち三兄弟は盗賊から足を洗い、スピネルの兵士になったんだ」
ウェルダーとゴブリン三兄弟が言い終わると、アイリス王女が皆を集めて作戦計画を話し始めました。
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