『完結』夜の姫君 シャノン

マイマイン

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1章 秘密組織AHMS

教会の襲撃

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 シャノンとまさるは、あの後も虹色園に残って、門の前で見張りをしています。
「本当に教会が来るのかなぁ!?」これにシャノンが答えます。

「ええ、教会は異種族をみんな悪い奴だと思っている者も少なくないからね、油断できないよ!」そして、ほどなくして西洋風の僧服に身を包んだ教会のハンターたちがやってきました。

「お!例のバンパイアがこんなところに!?」
「人間のガキもいるぞ!?」シャノンがハンターに尋ねます。
「いったい何の用なの!?」

「何って、取り締まりだよ!最近、異種族による犯罪が多い!ここに異種族たちのたまり場があると聞いてみれば、やっぱりあったな!大事に至る前に取り締まらせてもらう!実際に殺されかけた事例もあるからな」これにシャノンは反論はんろんします。

「ここにいる子供たちは事件とは関係ない!帰って!」しかし、ハンターたちはあざ笑うかのように言い返します。
「帰れと言われて帰らないのが我々さ!」

「しかも、バンパイアのいう事なんて、信用できるわけがないだろ!?」ハンターたちは、集団でシャノンを取り囲み、銀のナイフや銃などの武器をかまえます。シャノンも両手の爪を伸ばしてかまえますが、相手の数が多いので戸惑っています。そんな中、ハンターたちの後ろから声がします。

「やっぱり、これが人間の本性か!」ハンターたちが後ろを向くと、そこには赤い目を光らせたバーナバスが、猫の獣人や魔法使い、コウモリの翼ととがった尾を持つ少女の姿をしたサキュバスなどをひきいて現れたのです。
「バーナバス!?さては『AHMS』の!?」

「えっ!?あいつらが・・・!?」まさるが言うと、バーナバスがこう言い放ちます。

「そうだ!ぼくたちが『AHMS』!我々の仕事は、人間から異種族を守ることだ!」バーナバスが合図を送ると、AHMSの者たちはいっせいにハンターたちにおそいかかってきたのです。オロオロするハンターたちが次々にやられていき、残ったハンターたちはしり込みするばかりです。

「わぁあああっ!」ハンターのリーダーがバーナバスに追い詰められたその時、シャノンがハンターを横からかっさらって助けました。

「お、お前・・・!?」バーナバスが戸惑っているスキに、まさるは特製の銃でバーナバスを狙い、銀の弾丸を発射しました。
「ぐっ・・・!」バーナバスが負傷すると、AHMSの者たちはバーナバスの元にかけよります。

「くっ・・・リーダーがやられたわ!」

「ひ、ひけーっ!」AHMSの者たちは逃げていき、ハンターたちも負傷者たちを背負って去っていきます。そこに園長がやってきて、シャノンたちにこう言います。

「皆さん、ありがとうございました」まさるはハンターが落とした銀のナイフをそっとしまいました。
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