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4章 幻想界世界会議
4-2 森のバンパイア 前編
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メアリ大統領を乗せた馬車は、国民に見守られながらヘリオポリスを後にすると、石の橋を渡っていき、森の中へと差し掛かります。
森の中は相変わらず薄暗く、木漏れ日以外の明かりはありません。しかし、空はいたって晴れており、木々を揺らす風も穏やかそのものでした。
「平和だねぇ」
「でも、これは嵐の前の静けさでしょうか?」エルニスとキャンベルは馬車の外に気を配っていると、森の奥から銃声が静寂を切り裂きました。
「なんだ!?」
「見てください!」
キャンベルが指さした方を見ると、黒マントを羽織ったグレイが、紫のシャツとズボンと赤いマントを着用した赤毛のショートヘアーの少年を銃で狙っており、そばにルイスもいます。エルニスとキャンベルはただ事じゃないとその場にかけよります。
「何をやっているんだ!?」エルニスの叫びにグレイは淡々と答えます。
「何って、お仕事だよ、怪物退治だよ!」キャンベルはハッとします。
「あの紫の服の方、瞳が赤いです・・・もしや!?」
「そう、アイツはバンパイアだ!ヤツに血を吸われた者は、同じく血に飢えた体になり、さらなる犠牲者を出す!そうなる前に倒さねばならん!」バンパイアの少年が苦しそうに左肩をおさえているのを見たエルニスとキャンベルはいてもたってもいられなくなり、グレイの前に立ちはだかりました。
「なんのマネだ!?」
「もうやめろ!」エルニスにグレイは食ってかかります。
「ジャマをするな!そいつはバンパイア、助ける価値などない危険な化け物だぞ!」キャンベルも言います。
「この方はあなたが思っているほど危険な方ではありません!危険って言いますけど、あなた方人間だって危険なんですよ!考えたことありますか!?」グレイは一瞬、迷いましたが、首を横に振って叫びます。
「戯言を!ジャマするなら、貴様らから!」グレイが銃を撃つよりも早く、ルイスの銃がグレイの銃をはじき、追い打ちのエルニスの電撃がグレイを直撃しました。
「くっ・・・覚えてろ!」
グレイが去ると、ルイスがバンパイアの銀の弾丸をピンセットで取り除き、薬草で傷を治します。
森の中は相変わらず薄暗く、木漏れ日以外の明かりはありません。しかし、空はいたって晴れており、木々を揺らす風も穏やかそのものでした。
「平和だねぇ」
「でも、これは嵐の前の静けさでしょうか?」エルニスとキャンベルは馬車の外に気を配っていると、森の奥から銃声が静寂を切り裂きました。
「なんだ!?」
「見てください!」
キャンベルが指さした方を見ると、黒マントを羽織ったグレイが、紫のシャツとズボンと赤いマントを着用した赤毛のショートヘアーの少年を銃で狙っており、そばにルイスもいます。エルニスとキャンベルはただ事じゃないとその場にかけよります。
「何をやっているんだ!?」エルニスの叫びにグレイは淡々と答えます。
「何って、お仕事だよ、怪物退治だよ!」キャンベルはハッとします。
「あの紫の服の方、瞳が赤いです・・・もしや!?」
「そう、アイツはバンパイアだ!ヤツに血を吸われた者は、同じく血に飢えた体になり、さらなる犠牲者を出す!そうなる前に倒さねばならん!」バンパイアの少年が苦しそうに左肩をおさえているのを見たエルニスとキャンベルはいてもたってもいられなくなり、グレイの前に立ちはだかりました。
「なんのマネだ!?」
「もうやめろ!」エルニスにグレイは食ってかかります。
「ジャマをするな!そいつはバンパイア、助ける価値などない危険な化け物だぞ!」キャンベルも言います。
「この方はあなたが思っているほど危険な方ではありません!危険って言いますけど、あなた方人間だって危険なんですよ!考えたことありますか!?」グレイは一瞬、迷いましたが、首を横に振って叫びます。
「戯言を!ジャマするなら、貴様らから!」グレイが銃を撃つよりも早く、ルイスの銃がグレイの銃をはじき、追い打ちのエルニスの電撃がグレイを直撃しました。
「くっ・・・覚えてろ!」
グレイが去ると、ルイスがバンパイアの銀の弾丸をピンセットで取り除き、薬草で傷を治します。
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