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その九十七
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もしかしてマンションの部屋に忘れてきた? いや、それはない。だって私、ここに戻ってきてから一度もスマホかばんから出してないはずだから。
でも何度探しても見つからない。エレベーターは既に到着してしまったので、仕方なく上杉さんが待つ車まで移動し、後ろの助手席に乗り込んだ。
「今日のスケジュールは向こう着いてから詳しく伝えるよ」「え? は、はい」
そう言いつつ運転し始める上杉さん。私は後方の助手席でずっとかばんの中やポケットなどを探してるけど、やはり見つからない。ルームミラーで上杉さんが私の様子を見てるようだったけど、特に声をかける事なく、上杉さんは運転し続ける。
そして恩田プロモーション本社に到着し、私と上杉さんは降りた。そして二人で中に入る。
でも、私は心ここにあらず、といった状態で、スマホがどこにいったのか気が気でなかった。どこかに落とした? 武智君から返信あるかもしれないのに、どこ行ったの? あれがないと武智君と連絡が取れない。あれは武智君とのたった一つの繋がり。だから全く見つからない事に徐々に焦り始める私。
そんな落ち着かない様子の私を気にする事もなく、上杉さんはとある会議室に向かい先に中に入る。私もそれに続く。……今日はここで打ち合わせするのかな?
中に入ると、そこには椅子に座らず腕を組んで立っている、恩田さんがいた。
「おはよう美久。ひさしぶりね」「……恩田さん。おはようございます。お久しぶりです」
そう。恩田さんに会うのは久々だ。東京に来てから上杉さんが私のマネージャーとして付きっ切りだったし、元々恩田さんは社長だから、私一人にかまけてる場合じゃないから当然なんだけど。
ただ、昨日電話がかかってきて言い合いしたり、着信あったのを無視したりしてたから、結構気まずい。
「昨晩は偉そうに語ってくれたわよねえ? しかもその後何度も電話したのに無視してくれちゃって」「……すみませんでした」
先に恩田さんの先制攻撃。私は事を荒げるつもりもないから素直に謝る。でもまだ、恩田さんは収まらないみたい。
「美久? あなた自分の立場を分かってるの? ここにこうしていられるのは私のおかげなのよ? その事を忘れたわけじゃないでしょうね?」「……いえ。分かってます」
「分かってるですって? じゃあ昨日の……」「あーあー、恩田社長! 美久はこの後スケジュールがありますから。それより……」
恩田さんの口ぶりが激しくなりそうなところで、上杉さんが間に割って入って恩田さんをなだめる。それを聞いて、そうだったわね、と呟き、コホン、と咳払いしながら、あるものを手に持って私に見せる。
え? それってもしかして……、私のスマホ?
「そ、それ! 私のスマホ? 何で恩田さんが?」「あー、美久ごめんねー。美久がトイレ行ってる間に、ね?」
私が恩田さんに質問したところで、上杉さんが割って入って私に説明する。申し訳無さそうな顔で。
「いやあ、恩田社長がね、今回かなりご立腹でさ。美久が戻り次第スマホを取り上げるよう命令されたの。ほら、私もサラリーマンだから逆らえなくて。ごめんね」
そう言って両手を合わせてごめんという上杉さん。さっき私がトイレに行ってる間、上杉さんが私のかばんからスマホを盗ったんだ。……通りでいくら探してもないわけだ。
「そういう事。今回あなたはやり過ぎたわ。私もいい加減振り回されると困るのよ。このスマホは暫く私が預かっておくから」
そう、恩田さんが私に冷めた声で伝える。……え? 何言ってるの? それは武智君と私を繋ぐとても大切なツール。しかもまだあのlineの返事を見てないんだけど? ……嫌だ。武智君との繋がりを絶たれるのは絶対嫌だ!
「返して下さい!」私は恩田さんに飛びかかる。だけど私の動きを予想してたのか、スッと半身で恩田さんに躱される。
「ダメよ。返したらあなた、また武智君に連絡するでしょ? それに、これが無ければ安川さんにも連絡する事は不可能よね? 普通、スマホに電話番号入れたら覚えていないものだからねぇ?」
明歩? そうだ、明歩の連絡先も入ってるんだ。そっか。明歩と連絡取れなくしたら、前の音声データの件で私からアクション起こせなくなる。いや今はそんな事より、武智君との大事な繋がりを絶たれる事の方が重要だ。
「……安川さん? 恩田社長、それはどなたです?」「上杉には関係ないわ」
上杉さんに質問され、少し動揺したような顔をする恩田さん。。私はそれを隙アリとみて、恩田さんに飛びかかろうとするけど、今度は上杉さんに後ろから羽交い締めにされた。
「上杉さん! 離してください!」「美久! さすがにそれはダメだって! 相手は社長だよ?」
「何言ってるんですか! 上杉さんや恩田さんが画策して私のスマホ勝手に盗んだほうが、余程ダメな事じゃないですか!」
そ、そうだけど、と上杉さんが私を後ろから抑えつつ申し訳無さそうな顔をする。そして恩田さんは私が抑えられるのを見て安心したのか、フンと鼻で私の事を嘲笑う。
「とにかく、私がもう大丈夫、と思うまで、このスマホを預かっておくから。上杉。連れていきなさい」
「お、お願いです! それだけは! それだけは返して下さい!」「しつこいわね。いい加減にしないとこのスマホ、叩き壊すわよ」
「!」そう言って恩田さんは私のスマホを床に叩きつけるよう、腕を振り上げる。壊されたらそれこそ、完全に繋がりが絶たれてしまう。
「……分かりました」「そう? ならいいのよ。全く、最初から素直にそう言ってれば良かったのよ」
恩田さんが呆れたようにそう言い、私のスマホをポケットにしまう。
「ウ……、ウゥ……。グス」
私は悲しいのと悔しいのがいっぺんにやってきて、抑えきれず泣いてしまった。
「あら泣いてるの? そんなにこれが大事だったの。残念ねぇ。美久、あなたのせいよ。あなたがちゃんと私の言うとおりにしないからこうなるのよ。……でもまあ、私にも責任はあるわ。以前あなたか武智君と連絡先交換した時に、無理矢理にでも消させておけば、こんな事にはならなかったんだから」
泣いてる私を見ながら、まるで嘲笑うかのように恩田さんがそう言い、そして上杉さんに再度連れていきなさい、と命令する。上杉さんは半ば力ずくで、私を引きずるように外に連れ出した。脱力してしまってる私は抵抗できなかった。
「グス、ヒック……。うわあああ~ん!」「ちょ! み、美久!」
会議室のドアがバタン、と閉まったと同時に、その場にへたり込んで泣き出してしまう私。上杉さんが慌てるも、もうこらえきれなかった。
武智君と過ごした幸せな時間。これからもまた、あの時間を取り戻したくて頑張ろうと思ってた矢先だったのに。遠く離れていても、お互い立場は違っても、スマホさえあればお互い連絡は取り合えたのに。武智君から来るであろう連絡を、私は励みにしようと思ってたのに。
それを奪われた。私の拠り所を。
……私は何のために頑張ってるの? 私はこの世界にいなきゃダメなの? 武智君に相談して、とりあえず頑張ってみようって思ってたよ? でも、こんな仕打ち、ひどすぎるよ。
上杉さんが必死で私をなだめる。でも私はもう、自分の理性で抑える事は出来なくて、ずっとその場で子どものように泣き続けた。
※※※
「中々既読つかないけど、多分忙しいんだな」
既に朝十時。柊さんが出ていったのに気付いた後大泣きしてたけど、柊さんだってきっと、俺に黙ってこっそり出ていくのは辛かったはずだ。柊さんだって頑張ってるんだ。なら、俺はもっと頑張らなきゃ。そう思い立って既に今は立ち直ってる。
姉貴の部屋に残る柊さんとの思い出の余韻に浸りながら、着替え終え外出する支度を整える。俺は後二日ここに泊まって東京の大学めぐりをする予定だ。
「よし! 行くか」顔をパン、と両平手打ちし、気合を入れ俺は意気揚々と部屋を出た。
「もう地元の大学には行かない。それは決めた。東京の大学に進学する。出来る限り柊さんの傍にいるために」
帰ったら柊さんが作ってくれたカレーがあるしな。まだ昨日の余韻に浸れる。そう思うとついニヤニヤしてしまう。
でも、その日大学めぐりをしてクタクタになって姉貴の部屋に帰ってきた時、俺の心は余り優れなかった。だって、柊さんへ返信したlineが、ずっと既読にならなかったから。
でも何度探しても見つからない。エレベーターは既に到着してしまったので、仕方なく上杉さんが待つ車まで移動し、後ろの助手席に乗り込んだ。
「今日のスケジュールは向こう着いてから詳しく伝えるよ」「え? は、はい」
そう言いつつ運転し始める上杉さん。私は後方の助手席でずっとかばんの中やポケットなどを探してるけど、やはり見つからない。ルームミラーで上杉さんが私の様子を見てるようだったけど、特に声をかける事なく、上杉さんは運転し続ける。
そして恩田プロモーション本社に到着し、私と上杉さんは降りた。そして二人で中に入る。
でも、私は心ここにあらず、といった状態で、スマホがどこにいったのか気が気でなかった。どこかに落とした? 武智君から返信あるかもしれないのに、どこ行ったの? あれがないと武智君と連絡が取れない。あれは武智君とのたった一つの繋がり。だから全く見つからない事に徐々に焦り始める私。
そんな落ち着かない様子の私を気にする事もなく、上杉さんはとある会議室に向かい先に中に入る。私もそれに続く。……今日はここで打ち合わせするのかな?
中に入ると、そこには椅子に座らず腕を組んで立っている、恩田さんがいた。
「おはよう美久。ひさしぶりね」「……恩田さん。おはようございます。お久しぶりです」
そう。恩田さんに会うのは久々だ。東京に来てから上杉さんが私のマネージャーとして付きっ切りだったし、元々恩田さんは社長だから、私一人にかまけてる場合じゃないから当然なんだけど。
ただ、昨日電話がかかってきて言い合いしたり、着信あったのを無視したりしてたから、結構気まずい。
「昨晩は偉そうに語ってくれたわよねえ? しかもその後何度も電話したのに無視してくれちゃって」「……すみませんでした」
先に恩田さんの先制攻撃。私は事を荒げるつもりもないから素直に謝る。でもまだ、恩田さんは収まらないみたい。
「美久? あなた自分の立場を分かってるの? ここにこうしていられるのは私のおかげなのよ? その事を忘れたわけじゃないでしょうね?」「……いえ。分かってます」
「分かってるですって? じゃあ昨日の……」「あーあー、恩田社長! 美久はこの後スケジュールがありますから。それより……」
恩田さんの口ぶりが激しくなりそうなところで、上杉さんが間に割って入って恩田さんをなだめる。それを聞いて、そうだったわね、と呟き、コホン、と咳払いしながら、あるものを手に持って私に見せる。
え? それってもしかして……、私のスマホ?
「そ、それ! 私のスマホ? 何で恩田さんが?」「あー、美久ごめんねー。美久がトイレ行ってる間に、ね?」
私が恩田さんに質問したところで、上杉さんが割って入って私に説明する。申し訳無さそうな顔で。
「いやあ、恩田社長がね、今回かなりご立腹でさ。美久が戻り次第スマホを取り上げるよう命令されたの。ほら、私もサラリーマンだから逆らえなくて。ごめんね」
そう言って両手を合わせてごめんという上杉さん。さっき私がトイレに行ってる間、上杉さんが私のかばんからスマホを盗ったんだ。……通りでいくら探してもないわけだ。
「そういう事。今回あなたはやり過ぎたわ。私もいい加減振り回されると困るのよ。このスマホは暫く私が預かっておくから」
そう、恩田さんが私に冷めた声で伝える。……え? 何言ってるの? それは武智君と私を繋ぐとても大切なツール。しかもまだあのlineの返事を見てないんだけど? ……嫌だ。武智君との繋がりを絶たれるのは絶対嫌だ!
「返して下さい!」私は恩田さんに飛びかかる。だけど私の動きを予想してたのか、スッと半身で恩田さんに躱される。
「ダメよ。返したらあなた、また武智君に連絡するでしょ? それに、これが無ければ安川さんにも連絡する事は不可能よね? 普通、スマホに電話番号入れたら覚えていないものだからねぇ?」
明歩? そうだ、明歩の連絡先も入ってるんだ。そっか。明歩と連絡取れなくしたら、前の音声データの件で私からアクション起こせなくなる。いや今はそんな事より、武智君との大事な繋がりを絶たれる事の方が重要だ。
「……安川さん? 恩田社長、それはどなたです?」「上杉には関係ないわ」
上杉さんに質問され、少し動揺したような顔をする恩田さん。。私はそれを隙アリとみて、恩田さんに飛びかかろうとするけど、今度は上杉さんに後ろから羽交い締めにされた。
「上杉さん! 離してください!」「美久! さすがにそれはダメだって! 相手は社長だよ?」
「何言ってるんですか! 上杉さんや恩田さんが画策して私のスマホ勝手に盗んだほうが、余程ダメな事じゃないですか!」
そ、そうだけど、と上杉さんが私を後ろから抑えつつ申し訳無さそうな顔をする。そして恩田さんは私が抑えられるのを見て安心したのか、フンと鼻で私の事を嘲笑う。
「とにかく、私がもう大丈夫、と思うまで、このスマホを預かっておくから。上杉。連れていきなさい」
「お、お願いです! それだけは! それだけは返して下さい!」「しつこいわね。いい加減にしないとこのスマホ、叩き壊すわよ」
「!」そう言って恩田さんは私のスマホを床に叩きつけるよう、腕を振り上げる。壊されたらそれこそ、完全に繋がりが絶たれてしまう。
「……分かりました」「そう? ならいいのよ。全く、最初から素直にそう言ってれば良かったのよ」
恩田さんが呆れたようにそう言い、私のスマホをポケットにしまう。
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私は悲しいのと悔しいのがいっぺんにやってきて、抑えきれず泣いてしまった。
「あら泣いてるの? そんなにこれが大事だったの。残念ねぇ。美久、あなたのせいよ。あなたがちゃんと私の言うとおりにしないからこうなるのよ。……でもまあ、私にも責任はあるわ。以前あなたか武智君と連絡先交換した時に、無理矢理にでも消させておけば、こんな事にはならなかったんだから」
泣いてる私を見ながら、まるで嘲笑うかのように恩田さんがそう言い、そして上杉さんに再度連れていきなさい、と命令する。上杉さんは半ば力ずくで、私を引きずるように外に連れ出した。脱力してしまってる私は抵抗できなかった。
「グス、ヒック……。うわあああ~ん!」「ちょ! み、美久!」
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それを奪われた。私の拠り所を。
……私は何のために頑張ってるの? 私はこの世界にいなきゃダメなの? 武智君に相談して、とりあえず頑張ってみようって思ってたよ? でも、こんな仕打ち、ひどすぎるよ。
上杉さんが必死で私をなだめる。でも私はもう、自分の理性で抑える事は出来なくて、ずっとその場で子どものように泣き続けた。
※※※
「中々既読つかないけど、多分忙しいんだな」
既に朝十時。柊さんが出ていったのに気付いた後大泣きしてたけど、柊さんだってきっと、俺に黙ってこっそり出ていくのは辛かったはずだ。柊さんだって頑張ってるんだ。なら、俺はもっと頑張らなきゃ。そう思い立って既に今は立ち直ってる。
姉貴の部屋に残る柊さんとの思い出の余韻に浸りながら、着替え終え外出する支度を整える。俺は後二日ここに泊まって東京の大学めぐりをする予定だ。
「よし! 行くか」顔をパン、と両平手打ちし、気合を入れ俺は意気揚々と部屋を出た。
「もう地元の大学には行かない。それは決めた。東京の大学に進学する。出来る限り柊さんの傍にいるために」
帰ったら柊さんが作ってくれたカレーがあるしな。まだ昨日の余韻に浸れる。そう思うとついニヤニヤしてしまう。
でも、その日大学めぐりをしてクタクタになって姉貴の部屋に帰ってきた時、俺の心は余り優れなかった。だって、柊さんへ返信したlineが、ずっと既読にならなかったから。
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