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その八十六
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※※※
「武智先輩ー! ほら! 私自転車買ったんです!」「え? 前住んでたとこじゃ持ってなかったの?」
そうなんですよー、とニコニコしながら、自転車を押しつつそう話す山本。俺はあの日から結局、部活終わってバイトのない日は、山本とこうやって一緒に塾に通ってる。既に山本がマネージャーとして空手部にやってきてから二週間くらい経ち、山本も部員達とそれなりに会話するようになってきてる。
だから一応、空手部の連中に山本と一緒にいるところを見つかったら面倒なので、校門出て少し学校から離れた後合流するよう、山本とは口裏合わせしてるけど。雄介にも説明はしといたけど、お前大丈夫かよ? と心配されたよ。まあ確かに、バレちゃダルいもんな。雄介はそうじゃない、って何だか呆れ顔で言ってたけど、それ以外に何が心配なのか分からなかった。まあいいけど。
て事は、次回からは山本に合わせて自転車押して歩いて行く必要なくなったな。今日は山本が自転車で来るとは思ってなかったし、時間早いから自転車押して歩いて行こうとなった。
「そういや山本の親も当然一緒にこっち引っ越してきたんだよな? 自転車くらい親が持ってそうなのに」「え? まあ、普通ならそうなんでしょうけど。実は私、一人暮らしなんです」
「一人暮らし? 高校生の女の子の山本が?」「えへへ。ちょっと事情がありまして」
そう言って寂しそうに笑う山本。
「うち元々母子家庭でして。でも母親ともずっと一緒に暮らしてなくて、もう一年くらい一人で生活してます。あ、でもそれなりに楽しんでるんですよ! 家の事はほぼ全て自分でできるようになりましたし、お料理だって得意ですよ!」
成る程。だからマネージャーの仕事もあれだけテキパキこなせるんだろうな。一人暮らしで身の回りの事全部自分でやってるから。なんか余計な事聞いちゃったかな?
「そっか。なんかごめん」「え? なんで謝るんですか?」
「いや、まあ……」そうだよな。謝る必要はないか。寧ろそっちの方が失礼、か。
「なんか謝ってごめん」「アハハハ! 謝った事を謝るって、変な先輩!」
そして大笑いする山本。俺も何だか釣られて笑ってしまう。ていうか、山本って思ったより色々頑張ってんだな。俺より偉いじゃないか。塾だって自分で考えて行くんだし。俺みたいに親に言われて行くのとは違う。自立してんだな。
「俺さあ、最初の印象最悪だったから山本って嫌な奴かと思ってたけど、実は逆だったんだな。一人であれこれ出来るって凄いじゃん」「へ? な、なんですか急に?」
「いや普通に感心してるだけだよ。俺なんて身の回りの事殆ど親にして貰ってるからさ。その歳でよくやってると思うよ」「……」
俺がそう言うと、押して歩いてた自転車に山本は黙ったまま急にまたがって、先に漕ぎ出して行ってしまった。
「え? あ! おい何だよ!」何なんだよ急に? 俺も慌てて自転車にまたがり山本の後を追った。
「……不意打ち過ぎるっしょ。あんな風に言って貰った事ないから、……グス、泣いちゃったじゃない」
※※※
はあ……。疲れた。ようやく塾終わったよ。
まだ蒸し暑さが残る真夏の夜、今は家に帰る途中だけど、信号待ちの際自転車止めて、何となくスマホみたら時間は夜の十一時。夏期講習とはいえあんなガッツリ勉強すんだな。当然宿題もあるし。結構大変だ。
考えたら俺、空手部行って、バイト行って、バイトない日は塾行って、でそれらがない日は家で勉強して……。よく考えたら全然ゆっくりしてないなあ。せっかくの夏休みだってのに。健全な高校生がこれでいいのか? あー海行きてープール行きてー、遊びてー。
でも雄介誘えないしなあ。間違いなくあいつ、安川さんとずっといるだろうし。高校生最後の夏だから尚更。はあ。俺も柊さんがそばにいればなあ。いいなあ、雄介。
そういや山本、大丈夫かな? 急に様子おかしくなったから気になって、あの後追いついて話してみたけど、その時にはもう、いつもと何ら変わらない様子だった。大した問題ないみたいだしまあいいかな。因みに山本は、俺と終わる時間が違うので、帰りはお互い一人で帰ってる。まあ、自転車あるし大丈夫だろ。……いつぞやの疋田美里さんの時みたいに、誘拐されるなんて事めったに起きないだろうし。
って、なんで俺山本の事考えてんだろ? 珍しく山本がしんみりしてたからか?
ていうか、とにかく腹減った。飯もまだだもんなあ。これからはコンビニで買って塾の休憩室で食うかなあ。塾通うの初めてだから勝手が分からなかったけど。でも節約したいなあ。母さんに弁当作って貰えるか相談するかな?
そんな事を考えながら家に着き、自転車を置いて家に入ると、見覚えのある黒いパンプスが玄関口に揃えてあった。あー、今日帰ってきたのか。
「お? 悠斗お帰りー」と、俺が家にあがったタイミングで、リビングから顔をヒョイと覗かせ、ビールの缶片手に挨拶してきたのは、やはりというか、武智佐知こと、俺の姉貴だった。
「おう姉貴もお帰り。今日帰ってきたの?」「そうだよー」
これちょっと出来上がってんな。とりあえずリビングに入ると、父さんも姉貴同様、ビールの缶持ってご機嫌な顔でお帰り、と俺に声をかけてきた。そして母さんが俺を見るなり、「すぐご飯用意するからちょっと座って待ってて」とダイニングの椅子から立ち上がる。
そこで俺はハッと思い出す。山本は食事の準備も自分でやってんだよな。俺はいつもこうやって母さんに用意して貰うのが当たり前なのに。それだけじゃない。洗濯も掃除も全部やって貰うのが俺の日常だ。
あいつ凄いな。俺より年下なのに。
「ん? どした悠斗? 神妙な顔しちゃって」「いや……。あ、そうだ姉貴。一人暮らしって大変?」
「へ? 何その質問? いきなり過ぎない?」「俺もそのうちそうなるかも知れない、って思ってさ」
「あーそういや悠斗、あんた東京の大学行くかもって言ってたもんね。そしたら確かに一人暮らしになるか。……んー、まあ私は普段から家でも家事手伝ってたから気にならなかったよ。それでも最初は戸惑ったけどけどね」
「そっかあ。じゃあ俺もこれからは、家事手伝ったほうがいいかなあ?」
「あら珍しい事言うわね。でも今はそういう事考えなくていいから。悠斗に今大事なのは受験でしょ? しかもその前に空手の大会だってあるんでしょ? そもそもあんた、喫茶店でバイトしてんだから、料理くらいは出来るんじゃないの?」「いや、俺はずっとフロアにいるから」
……そっか。マスターにお願いしてキッチンに入れるか言ってみてもいいかもな。そしたら多少なりとも料理のコツとか掴めるかも。
「あ! そうそう悠斗。聞いたよ~。あんた彼女いるんだって? しかも私の部屋に泊めたらしいじゃない」「ま、まあね」
まあ柊さんが家に泊まった時は、まだ正式には彼女じゃなかったけど。
「ね、ね? どんな子よ? 教えなさいよ」姉貴が興味津々な様子で酒臭い口で俺に詰め寄る。あーもう、美人が台無しだよ。薄い顔立ちながら整った容姿に黒髪ボブのウェーブ。身長はやや高めで確か165cmだったはず。なんで未だ彼氏がいないのか、弟ながらいつも不思議に思う。
「あ、佐知。ナイスタイミングでCM流れてきたわ。テレビ観てみなさい」
そこで母さんに声をかけられ、姉貴は「?」となりながらTVを観る。するとちょうど、柊さんが出てるあの清涼飲料水のCMが画面に映ってた。
「……この子、巷で話題の謎の美少女よね? ネットニュースでも話題になった。この子がどうしたの?」「その子が悠斗の彼女なのよ」
「はあ? 意味分かんないだけど」何言ってんの? と呆れ顔。
「そうだよなあ。父さんも意味分かんないぞ。でも事実だ。実際目の辺りにしたからな」そこで酒のせいで顔を赤くした父さんが口を挟み、母さんもそれにウンウンと頷いてる。
ますます「???」という顔をしながら、俺や母さん、そして父さんを何度も見る姉貴。その反応で間違いない。気持ちはよーくわかる。俺だって意味分かんないもんな。柊さんがCMに出てるってさ。
「ま、柊さんの事はそのうちきちんと話すよ。ところで姉貴。こっちにはいつまでいんの?」「え? うーんと一週間くらいかな?」
「じゃあやっぱり来週いないんだ」「あ、そうだった。悠斗私のアパートに来週来るんだよね? じゃあ今のうちに鍵渡しとく。住所はlineで送っとくから」
そう言って姉貴は俺に鍵を渡してくれた。俺はサンキューと返事しそれをポケットにしまう。そのタイミングで、ちょうど母さんが晩飯の用意をしてくれたので、俺はいつも以上に母さんに感謝の意を伝える。
よし。いよいよ来週、東京に行くぞ。柊さんに会いに。
「武智先輩ー! ほら! 私自転車買ったんです!」「え? 前住んでたとこじゃ持ってなかったの?」
そうなんですよー、とニコニコしながら、自転車を押しつつそう話す山本。俺はあの日から結局、部活終わってバイトのない日は、山本とこうやって一緒に塾に通ってる。既に山本がマネージャーとして空手部にやってきてから二週間くらい経ち、山本も部員達とそれなりに会話するようになってきてる。
だから一応、空手部の連中に山本と一緒にいるところを見つかったら面倒なので、校門出て少し学校から離れた後合流するよう、山本とは口裏合わせしてるけど。雄介にも説明はしといたけど、お前大丈夫かよ? と心配されたよ。まあ確かに、バレちゃダルいもんな。雄介はそうじゃない、って何だか呆れ顔で言ってたけど、それ以外に何が心配なのか分からなかった。まあいいけど。
て事は、次回からは山本に合わせて自転車押して歩いて行く必要なくなったな。今日は山本が自転車で来るとは思ってなかったし、時間早いから自転車押して歩いて行こうとなった。
「そういや山本の親も当然一緒にこっち引っ越してきたんだよな? 自転車くらい親が持ってそうなのに」「え? まあ、普通ならそうなんでしょうけど。実は私、一人暮らしなんです」
「一人暮らし? 高校生の女の子の山本が?」「えへへ。ちょっと事情がありまして」
そう言って寂しそうに笑う山本。
「うち元々母子家庭でして。でも母親ともずっと一緒に暮らしてなくて、もう一年くらい一人で生活してます。あ、でもそれなりに楽しんでるんですよ! 家の事はほぼ全て自分でできるようになりましたし、お料理だって得意ですよ!」
成る程。だからマネージャーの仕事もあれだけテキパキこなせるんだろうな。一人暮らしで身の回りの事全部自分でやってるから。なんか余計な事聞いちゃったかな?
「そっか。なんかごめん」「え? なんで謝るんですか?」
「いや、まあ……」そうだよな。謝る必要はないか。寧ろそっちの方が失礼、か。
「なんか謝ってごめん」「アハハハ! 謝った事を謝るって、変な先輩!」
そして大笑いする山本。俺も何だか釣られて笑ってしまう。ていうか、山本って思ったより色々頑張ってんだな。俺より偉いじゃないか。塾だって自分で考えて行くんだし。俺みたいに親に言われて行くのとは違う。自立してんだな。
「俺さあ、最初の印象最悪だったから山本って嫌な奴かと思ってたけど、実は逆だったんだな。一人であれこれ出来るって凄いじゃん」「へ? な、なんですか急に?」
「いや普通に感心してるだけだよ。俺なんて身の回りの事殆ど親にして貰ってるからさ。その歳でよくやってると思うよ」「……」
俺がそう言うと、押して歩いてた自転車に山本は黙ったまま急にまたがって、先に漕ぎ出して行ってしまった。
「え? あ! おい何だよ!」何なんだよ急に? 俺も慌てて自転車にまたがり山本の後を追った。
「……不意打ち過ぎるっしょ。あんな風に言って貰った事ないから、……グス、泣いちゃったじゃない」
※※※
はあ……。疲れた。ようやく塾終わったよ。
まだ蒸し暑さが残る真夏の夜、今は家に帰る途中だけど、信号待ちの際自転車止めて、何となくスマホみたら時間は夜の十一時。夏期講習とはいえあんなガッツリ勉強すんだな。当然宿題もあるし。結構大変だ。
考えたら俺、空手部行って、バイト行って、バイトない日は塾行って、でそれらがない日は家で勉強して……。よく考えたら全然ゆっくりしてないなあ。せっかくの夏休みだってのに。健全な高校生がこれでいいのか? あー海行きてープール行きてー、遊びてー。
でも雄介誘えないしなあ。間違いなくあいつ、安川さんとずっといるだろうし。高校生最後の夏だから尚更。はあ。俺も柊さんがそばにいればなあ。いいなあ、雄介。
そういや山本、大丈夫かな? 急に様子おかしくなったから気になって、あの後追いついて話してみたけど、その時にはもう、いつもと何ら変わらない様子だった。大した問題ないみたいだしまあいいかな。因みに山本は、俺と終わる時間が違うので、帰りはお互い一人で帰ってる。まあ、自転車あるし大丈夫だろ。……いつぞやの疋田美里さんの時みたいに、誘拐されるなんて事めったに起きないだろうし。
って、なんで俺山本の事考えてんだろ? 珍しく山本がしんみりしてたからか?
ていうか、とにかく腹減った。飯もまだだもんなあ。これからはコンビニで買って塾の休憩室で食うかなあ。塾通うの初めてだから勝手が分からなかったけど。でも節約したいなあ。母さんに弁当作って貰えるか相談するかな?
そんな事を考えながら家に着き、自転車を置いて家に入ると、見覚えのある黒いパンプスが玄関口に揃えてあった。あー、今日帰ってきたのか。
「お? 悠斗お帰りー」と、俺が家にあがったタイミングで、リビングから顔をヒョイと覗かせ、ビールの缶片手に挨拶してきたのは、やはりというか、武智佐知こと、俺の姉貴だった。
「おう姉貴もお帰り。今日帰ってきたの?」「そうだよー」
これちょっと出来上がってんな。とりあえずリビングに入ると、父さんも姉貴同様、ビールの缶持ってご機嫌な顔でお帰り、と俺に声をかけてきた。そして母さんが俺を見るなり、「すぐご飯用意するからちょっと座って待ってて」とダイニングの椅子から立ち上がる。
そこで俺はハッと思い出す。山本は食事の準備も自分でやってんだよな。俺はいつもこうやって母さんに用意して貰うのが当たり前なのに。それだけじゃない。洗濯も掃除も全部やって貰うのが俺の日常だ。
あいつ凄いな。俺より年下なのに。
「ん? どした悠斗? 神妙な顔しちゃって」「いや……。あ、そうだ姉貴。一人暮らしって大変?」
「へ? 何その質問? いきなり過ぎない?」「俺もそのうちそうなるかも知れない、って思ってさ」
「あーそういや悠斗、あんた東京の大学行くかもって言ってたもんね。そしたら確かに一人暮らしになるか。……んー、まあ私は普段から家でも家事手伝ってたから気にならなかったよ。それでも最初は戸惑ったけどけどね」
「そっかあ。じゃあ俺もこれからは、家事手伝ったほうがいいかなあ?」
「あら珍しい事言うわね。でも今はそういう事考えなくていいから。悠斗に今大事なのは受験でしょ? しかもその前に空手の大会だってあるんでしょ? そもそもあんた、喫茶店でバイトしてんだから、料理くらいは出来るんじゃないの?」「いや、俺はずっとフロアにいるから」
……そっか。マスターにお願いしてキッチンに入れるか言ってみてもいいかもな。そしたら多少なりとも料理のコツとか掴めるかも。
「あ! そうそう悠斗。聞いたよ~。あんた彼女いるんだって? しかも私の部屋に泊めたらしいじゃない」「ま、まあね」
まあ柊さんが家に泊まった時は、まだ正式には彼女じゃなかったけど。
「ね、ね? どんな子よ? 教えなさいよ」姉貴が興味津々な様子で酒臭い口で俺に詰め寄る。あーもう、美人が台無しだよ。薄い顔立ちながら整った容姿に黒髪ボブのウェーブ。身長はやや高めで確か165cmだったはず。なんで未だ彼氏がいないのか、弟ながらいつも不思議に思う。
「あ、佐知。ナイスタイミングでCM流れてきたわ。テレビ観てみなさい」
そこで母さんに声をかけられ、姉貴は「?」となりながらTVを観る。するとちょうど、柊さんが出てるあの清涼飲料水のCMが画面に映ってた。
「……この子、巷で話題の謎の美少女よね? ネットニュースでも話題になった。この子がどうしたの?」「その子が悠斗の彼女なのよ」
「はあ? 意味分かんないだけど」何言ってんの? と呆れ顔。
「そうだよなあ。父さんも意味分かんないぞ。でも事実だ。実際目の辺りにしたからな」そこで酒のせいで顔を赤くした父さんが口を挟み、母さんもそれにウンウンと頷いてる。
ますます「???」という顔をしながら、俺や母さん、そして父さんを何度も見る姉貴。その反応で間違いない。気持ちはよーくわかる。俺だって意味分かんないもんな。柊さんがCMに出てるってさ。
「ま、柊さんの事はそのうちきちんと話すよ。ところで姉貴。こっちにはいつまでいんの?」「え? うーんと一週間くらいかな?」
「じゃあやっぱり来週いないんだ」「あ、そうだった。悠斗私のアパートに来週来るんだよね? じゃあ今のうちに鍵渡しとく。住所はlineで送っとくから」
そう言って姉貴は俺に鍵を渡してくれた。俺はサンキューと返事しそれをポケットにしまう。そのタイミングで、ちょうど母さんが晩飯の用意をしてくれたので、俺はいつも以上に母さんに感謝の意を伝える。
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