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その八十ニ
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※※※
「はあ……」
電話を切った後、武智君の声の余韻を感じながら、静かになった部屋で何だかポツンといる感じの私。
「私武智君にあんな大胆な事言っちゃって。でも、聞きたかったんだから仕方ないよね」
誰に言うわけでもなく、つい何となく言い訳してしまう。……急に恥ずかしくなっちゃった。だからベッドの上で枕を抱え、それにボフンと顔を埋める。でもすぐ、何もない天井を見上げてしまった。
「……会いたいなあ」
本音が溢れる。
もうすぐ私は東京に行って本格的に芸能活動をする。だから暫くの間、武智君には会えない。それが物凄く寂しい。
武智君が彼氏になって、好きだという気持ちが多少落ち着くかなあと思ってたのに、寧ろ逆で、より一層、会いたくて切なくて仕方なくなる。胸が苦しくて、ずっと側にいてほしくて、あのたくましい腕にしがみつきたくて、あの鍛えた胸に飛び込みたくて。
「気持ち伝わったのに、こんなに苦しいなんて。恋って不思議」
何だか呆れるように愚痴ってしまう私。そこでふと、武智君が今日の帰りがけ、言ってた事を思い出す。
「柊さんは芸能界に入りたいの? か……」
今まで言われるがまま、それが正しいと思って頑張ってきた。恩田さんは社長で忙しいはずなのに、私に気をかけてくれて、演技指導も直接してくれた。居場所がなかった私にそれを提供してくれた。その恩は感じてる。
でも、明歩の事があった今日、私の中で沢山の気持ちがぐるぐる渦巻いている。恩田さんのせいで明歩はあんな目にあった。それが許せなかったから私は初めて、恩田さんに逆らい、あろう事か恩田さんを引っ叩いた。今までの私ならありえない事だ。でも、どうしても許せなかった。我慢できなかった。
明歩は私の大事な友達だから。ヒロ君、いや、大内の単独犯だとしても、きっかけを作ったのは恩田さんだ。そもそも三浦君との仲を、明歩を取り込みたいからと言って引き裂こうとした事も許せない。だから恩田さんを叩いた事は後悔してない。
でも私は、その恩田さんの元へこれから向かう事になる。正直まだ気持ちの整理ついてない。でも恩田さんの事だからきっと、何事もなかったかのように、今まで通り私に接するんだろう。恩田さんは仕事人間だから。
「だから私がどうしたいか、真剣に考えないと。これまでみたいに流されてちゃダメだ。とりあえず東京には行く。でも、その先の事は、私自身がきちんと自分で考えなきゃ」
出来たら将来武智君と……。って、それはまだ早いよ私!
※※※
「はあ~」「……」
「はあ~」「おい悠斗」
「はあ~、……ん? なんか言ったか?」「お前さきからため息出しすぎ」
「そっか?」「そうだよ。いくら柊さんに会えないからって……」
「おいこら雄介! 名前言うなよ」「おっと失礼」
そうやって雄介をたしなめた後、一応キョロキョロ周りを見回す俺。……良かった。とりあえず聞こえてないみたいだ。まあでも、夏休み最中の学校内なんだから、生徒も殆どいないしそんなに気を使う必要もないのかも知れないけど。
既に柊さんはここK市を発った。今日は週明けの月曜。俺達は高校生最後の空手大会のため、これから練習三昧の日々になる。ただ、俺はバイトと塾にも行くんだけど。
雄介もとりあえず塾には行くらしい。どうも安川さんと将来について本気で話してるみたいで、まだ仕事をどうするかまでは決めてないけど、とりあえず行けるなら大学行こうかと考えてるみたいだ。でも雄介は俺と違ってさほど賢くないからなあ。今から頑張っても厳しいとは思うけど、でも本人がやる気なら俺があれこれいう必要ないしね。
で、俺はずっと元気ない。柊さんが東京に行ってしまったからだ。もうこれで暫く会えない事が確定してしまった。いやまあ覚悟はしてたんだけどさ、実際そうなると……。
「はあ~」「悠斗、お前いい加減鬱陶しいぞ」
「へ? あ、ああ。悪い。俺自身も無意識っぽい」「全く。気持ちはわかるがシャンとしろよ。練習は気合入れろよ」
分かってるよ、と俺は返事したところで、空手部の顧問が「おーい、三浦ちょっと来てくれ」と学校の玄関ホール辺りから呼ぶのが聞こえ、雄介は俺に先行くぞ、と声をかけ、一足先に駆けていった。
そこで突然、「あー!」と大きな声が左側から聞こえてきた。何だろ、とそちらの方を見てみると、
「え?」嘘だろ? あいつは……、なんでここにいんだよ?
「ナンパ野郎だ! なんで夏休みなのに学校来てんの? ……あ、もしかして、私をつけてきた? うわあ、最低! ストーキングまですんのー? 最悪ー」
続けざま俺を指差し大声でとんでもない事を叫びやがった。
「いやちょっと待て」「いやあー! 話しかけないでよ変態!」
そう言って両腕で自分を抱きしめ震えてるそいつは、先日駅前で勘違いしたままどっか行った、両おさげの桃色茶髪の美少女だ。つか、こいつ俺と同じ学校だったのか? そういや前会った時、引っ越しがどうとか言ってた気がするけど、もしかして、うちの学校に転校して来るって事か?
つーか俺もだんだん腹立ってきた。なんで見に覚えのない事あれこれ言われなきゃならないんだ? なので若干怒気を強める俺。
「あのなあ、いい加減にしろ!」「ヒッ! 怖い! もしかして……私を襲うの?」
「んな事するわけねーだろ! ここ学校だぞ? 普通に考えてんな事するわけねーだろ!」「……ど、怒鳴った。か弱い私に向かって怒鳴った。怖いよー」
今度は泣き顔になるそいつ。あーもう面倒臭ぇーなあ!
「一体何なんだよ! 言っとくけど先日だってナンパしたわけじゃねーし今日だって学校に用事あって来ただけだ。ストーキングっつってもどこの誰だか分からねー奴を付け狙えるわけねーだろ!」
「フグッ……、怒鳴らくたってぇ、グズ、いいでしょお~よぉ~、うああ~~ん!」
次に突然大声で泣き出した。……どうしよう、正直すごく面倒臭い。ここまま放置して部室に向かいたい。……あーもう! 仕方ねーなあ!
「怒鳴ったのは悪かったよ。とりあえずここで泣くのは不味いから落ち着けって。な?」「……グス、ヒックヒック。……私に変な事するの?」
「だーからしねぇって言ってんだろ!」何なのこいつ? 自意識過剰? それとも日本語通じないのかよ?
「フグッ……また、また怒鳴ったあああ~~!」そしてまたもやわーんと泣き出す。因みにここは学校の校門近く。夏休みで登校する生徒は殆どいないとは言え、部活で登校する生徒は少なからずいるし、空手部の連中もそろそろやってくる頃だから、そいつらに見られるのも面倒臭い。
俺はイライラを抑えきれず、仕方なくそいつの腕を掴んで空手部の部室の方に連れて行く事にした。
「ヒッ! い、いや! エッチな事しないでえええ!」「……」
ダメだこりゃ。何言っても聞かねぇ。
俺が腕を掴んでいるのを抵抗して離そうとしてるけど、このまま放置してるともっと事態が悪い方向に進みかねないと思った俺は、痛がらない程度に強めに引き剥がされないよう、しっかり掴んで、顧問や雄介のいる部室へ引っ張っていった。
少しして部室前にやってくると、ちょうど雄介が既に空手道着に着替えた姿で出てきた。
「お? 悠斗遅かったな……って、その子誰だ?」「知らん」
「は? 何だそれ?」「つーか俺も困ってんだよ」
雄介を見つけホッとした俺は、掴んでたそいつの腕を離す。あーまた、意味不明な事叫ぶかなあ? と思った俺だが、そいつは何故か顔を真赤にして黙ってる。
「……超イケメン」「へ?」
「あ、あの! お名前教えて貰って良いですか?」「え?」
キョトンとする俺と雄介にお構いなく、そいつはそう言ってシュババと雄介のもとに駆けよっていった。……一体何なんだあいつ?
「はあ……」
電話を切った後、武智君の声の余韻を感じながら、静かになった部屋で何だかポツンといる感じの私。
「私武智君にあんな大胆な事言っちゃって。でも、聞きたかったんだから仕方ないよね」
誰に言うわけでもなく、つい何となく言い訳してしまう。……急に恥ずかしくなっちゃった。だからベッドの上で枕を抱え、それにボフンと顔を埋める。でもすぐ、何もない天井を見上げてしまった。
「……会いたいなあ」
本音が溢れる。
もうすぐ私は東京に行って本格的に芸能活動をする。だから暫くの間、武智君には会えない。それが物凄く寂しい。
武智君が彼氏になって、好きだという気持ちが多少落ち着くかなあと思ってたのに、寧ろ逆で、より一層、会いたくて切なくて仕方なくなる。胸が苦しくて、ずっと側にいてほしくて、あのたくましい腕にしがみつきたくて、あの鍛えた胸に飛び込みたくて。
「気持ち伝わったのに、こんなに苦しいなんて。恋って不思議」
何だか呆れるように愚痴ってしまう私。そこでふと、武智君が今日の帰りがけ、言ってた事を思い出す。
「柊さんは芸能界に入りたいの? か……」
今まで言われるがまま、それが正しいと思って頑張ってきた。恩田さんは社長で忙しいはずなのに、私に気をかけてくれて、演技指導も直接してくれた。居場所がなかった私にそれを提供してくれた。その恩は感じてる。
でも、明歩の事があった今日、私の中で沢山の気持ちがぐるぐる渦巻いている。恩田さんのせいで明歩はあんな目にあった。それが許せなかったから私は初めて、恩田さんに逆らい、あろう事か恩田さんを引っ叩いた。今までの私ならありえない事だ。でも、どうしても許せなかった。我慢できなかった。
明歩は私の大事な友達だから。ヒロ君、いや、大内の単独犯だとしても、きっかけを作ったのは恩田さんだ。そもそも三浦君との仲を、明歩を取り込みたいからと言って引き裂こうとした事も許せない。だから恩田さんを叩いた事は後悔してない。
でも私は、その恩田さんの元へこれから向かう事になる。正直まだ気持ちの整理ついてない。でも恩田さんの事だからきっと、何事もなかったかのように、今まで通り私に接するんだろう。恩田さんは仕事人間だから。
「だから私がどうしたいか、真剣に考えないと。これまでみたいに流されてちゃダメだ。とりあえず東京には行く。でも、その先の事は、私自身がきちんと自分で考えなきゃ」
出来たら将来武智君と……。って、それはまだ早いよ私!
※※※
「はあ~」「……」
「はあ~」「おい悠斗」
「はあ~、……ん? なんか言ったか?」「お前さきからため息出しすぎ」
「そっか?」「そうだよ。いくら柊さんに会えないからって……」
「おいこら雄介! 名前言うなよ」「おっと失礼」
そうやって雄介をたしなめた後、一応キョロキョロ周りを見回す俺。……良かった。とりあえず聞こえてないみたいだ。まあでも、夏休み最中の学校内なんだから、生徒も殆どいないしそんなに気を使う必要もないのかも知れないけど。
既に柊さんはここK市を発った。今日は週明けの月曜。俺達は高校生最後の空手大会のため、これから練習三昧の日々になる。ただ、俺はバイトと塾にも行くんだけど。
雄介もとりあえず塾には行くらしい。どうも安川さんと将来について本気で話してるみたいで、まだ仕事をどうするかまでは決めてないけど、とりあえず行けるなら大学行こうかと考えてるみたいだ。でも雄介は俺と違ってさほど賢くないからなあ。今から頑張っても厳しいとは思うけど、でも本人がやる気なら俺があれこれいう必要ないしね。
で、俺はずっと元気ない。柊さんが東京に行ってしまったからだ。もうこれで暫く会えない事が確定してしまった。いやまあ覚悟はしてたんだけどさ、実際そうなると……。
「はあ~」「悠斗、お前いい加減鬱陶しいぞ」
「へ? あ、ああ。悪い。俺自身も無意識っぽい」「全く。気持ちはわかるがシャンとしろよ。練習は気合入れろよ」
分かってるよ、と俺は返事したところで、空手部の顧問が「おーい、三浦ちょっと来てくれ」と学校の玄関ホール辺りから呼ぶのが聞こえ、雄介は俺に先行くぞ、と声をかけ、一足先に駆けていった。
そこで突然、「あー!」と大きな声が左側から聞こえてきた。何だろ、とそちらの方を見てみると、
「え?」嘘だろ? あいつは……、なんでここにいんだよ?
「ナンパ野郎だ! なんで夏休みなのに学校来てんの? ……あ、もしかして、私をつけてきた? うわあ、最低! ストーキングまですんのー? 最悪ー」
続けざま俺を指差し大声でとんでもない事を叫びやがった。
「いやちょっと待て」「いやあー! 話しかけないでよ変態!」
そう言って両腕で自分を抱きしめ震えてるそいつは、先日駅前で勘違いしたままどっか行った、両おさげの桃色茶髪の美少女だ。つか、こいつ俺と同じ学校だったのか? そういや前会った時、引っ越しがどうとか言ってた気がするけど、もしかして、うちの学校に転校して来るって事か?
つーか俺もだんだん腹立ってきた。なんで見に覚えのない事あれこれ言われなきゃならないんだ? なので若干怒気を強める俺。
「あのなあ、いい加減にしろ!」「ヒッ! 怖い! もしかして……私を襲うの?」
「んな事するわけねーだろ! ここ学校だぞ? 普通に考えてんな事するわけねーだろ!」「……ど、怒鳴った。か弱い私に向かって怒鳴った。怖いよー」
今度は泣き顔になるそいつ。あーもう面倒臭ぇーなあ!
「一体何なんだよ! 言っとくけど先日だってナンパしたわけじゃねーし今日だって学校に用事あって来ただけだ。ストーキングっつってもどこの誰だか分からねー奴を付け狙えるわけねーだろ!」
「フグッ……、怒鳴らくたってぇ、グズ、いいでしょお~よぉ~、うああ~~ん!」
次に突然大声で泣き出した。……どうしよう、正直すごく面倒臭い。ここまま放置して部室に向かいたい。……あーもう! 仕方ねーなあ!
「怒鳴ったのは悪かったよ。とりあえずここで泣くのは不味いから落ち着けって。な?」「……グス、ヒックヒック。……私に変な事するの?」
「だーからしねぇって言ってんだろ!」何なのこいつ? 自意識過剰? それとも日本語通じないのかよ?
「フグッ……また、また怒鳴ったあああ~~!」そしてまたもやわーんと泣き出す。因みにここは学校の校門近く。夏休みで登校する生徒は殆どいないとは言え、部活で登校する生徒は少なからずいるし、空手部の連中もそろそろやってくる頃だから、そいつらに見られるのも面倒臭い。
俺はイライラを抑えきれず、仕方なくそいつの腕を掴んで空手部の部室の方に連れて行く事にした。
「ヒッ! い、いや! エッチな事しないでえええ!」「……」
ダメだこりゃ。何言っても聞かねぇ。
俺が腕を掴んでいるのを抵抗して離そうとしてるけど、このまま放置してるともっと事態が悪い方向に進みかねないと思った俺は、痛がらない程度に強めに引き剥がされないよう、しっかり掴んで、顧問や雄介のいる部室へ引っ張っていった。
少しして部室前にやってくると、ちょうど雄介が既に空手道着に着替えた姿で出てきた。
「お? 悠斗遅かったな……って、その子誰だ?」「知らん」
「は? 何だそれ?」「つーか俺も困ってんだよ」
雄介を見つけホッとした俺は、掴んでたそいつの腕を離す。あーまた、意味不明な事叫ぶかなあ? と思った俺だが、そいつは何故か顔を真赤にして黙ってる。
「……超イケメン」「へ?」
「あ、あの! お名前教えて貰って良いですか?」「え?」
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