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その八十一
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※※※
「はあ。ただいまー」「お帰りー」
柊さんと感動的な別れをしたつもりだったのに、見知らぬ超絶美少女に茶々入れられテンションが下がったまま、俺は母さんの声が聞こえてきたリビングに入っていく。そして冷蔵庫を開け麦茶をコップに注いで一気飲み。とりあえずふう、と一息つきながら、食卓の椅子に座った。
……しかし今日、本当色んな事あったな。
水族館デートは確かに楽しかったんだけど、その後が、なあ。……まさかあんな事になるなんてなあ。
また夜にでも柊さんに電話してみよう。心配だからね。恩田社長が柊さんと俺との事、柊さんの親に言ってるかどうかも気になるし。
「そういやさっき、佐知から家に連絡あって、やっぱりお盆の間こっち帰ってくるって」
俺がそういう事を何の気なしに考えてると、エプロンで手を拭きながら母さんが話しかけてきた。そっか、結局姉貴帰ってくるのか。まあ事前に俺が行く事も伝えてるから大丈夫だろう。
「じゃあ俺、入れ替わりで姉貴んとこ行く事になるかな」「そうね……。というか、本当に行くのね」
「ま、まあね」そう言われて途端に何だか恥ずかしくなってしまう俺。だって彼女に会うために、わざわざ姉貴のいる東京に行くんだもんな。
「でも大丈夫なの? 柊さんもうCMデビューしちゃってるし、もう一端の芸能人じゃないの。私達みたいな一般市民が会えるの?」
「……」そうなんだよなあ。更に柊さん、仕事がすでに決まってるって言ってたから、もう芸能人って事だよなあ。俺みたいな一般人とはかけ離れた環境にいるんだよなあ。……そう考えたら、東京行っても会えるのかなあ? って、今更不安になってしまう。柊さんは時間作るって言ってくれてたけど。
「ま、あれこれ悩んでも仕方ないかもね。そうやって行動できるのは若いうちだけだし、とりあえず頑張ってらっしゃい!」そう言いながら俺の背中をバーンと叩く母さん。「痛ってーなあ!」と俺は文句を言いつつも、母さんの思いやりに感謝した。
※※※
「うげえーーー!!」『どうした? 玲奈』
「え、い、いや、なんでもない……です。はい」『なんでも無い反応じゃないだろ?』
「い、いや、ちょっと泊まってるホテルのベッドの下から虫が出てきちゃって……」「『そうか』
そうやってあたふたしながらごまかしつつ、日向さんに返事する私。
結局今日、ここK市内にあるビジネスホテルでお泊りする事にしちゃった。日向さんから連絡貰った後、居ても立っても居られなくなった私は、すぐさま家から飛び出しちゃった。でも考えたら出かける時には既に夕方だったんだよね。なので今はもう夜六時過ぎ。夏だからまだ明るいけど、これからどっか行くにもさすがに遅すぎるし。だから今日はホテルに泊まって、明日ゆっくり散策しようかと。
で、日向さんにその事電話で伝えたら、新しい住まい決まったら住所変更の手続きとか教えてくれてるついでに、武智先輩の写真送ってきたんだけど……。まさか今日出会ったあのナンパ野郎だったとは。駅前で彼女と別れて女々しく泣いてたくせに、その後すぐに、私をナンパしようとしたクソ野郎だ。なんて偶然。
「ていうか、日向さんが送ってくれた写真の武智悠斗先輩? 普通の人ですね」『そうか?』
「ま、とにかく日向さん。この写真の人がターゲットなんですよね?」『そうだな。出来そうか?』
「まあ何とかなるっしょ!」『無茶はするなよ。体売ったりなんて事も』
「しませんよ! そういうの通じるのっておじさんくらいだろうし」『まあ、そうかもな』
つーか正直こいつ嫌いだし。体売るとか思いもしないし。日向さんには何とかなるって言っちゃったけど、あんま気がすすまないなあ……。
あーあ、武智先輩があんな最低野郎じゃなかったら恋ってやつ出来たかも……。なーんてちょっとは期待したのになあ。まあでも、彼氏は別に見つけりゃいっか。それにこの街思ったよりいい感じだし、さほど田舎じゃないし、引っ越して暮らすには問題ないかな? それに久々の学校が超楽しみ!
……でも、お母さんと暮らしてた家もあるあの街から離れる事になっちゃうなあ。それは寂しいけど仕方ない、か。
そういや、私が出ていってから結構経つのに、お母さん、全く連絡くれない。それに多分、捜索願いとかも出してないみたい。私から何度か携帯に電話したけど、一度も出なかったし、メールやlineもしてみたのに。
……私、要らない子だったのかなあ?
『どうした? 急に黙って』「いや、ちょっと考え事。とりあえず、八月の夏休み中に学校行って、校長先生に挨拶したり編入の手続きしたりすればいいんですよね?」
『そうだ。すでに校長先生には話通してある』「仕事早いですねー」
『そういうおべんちゃらはいい。引っ越しの手続きや新居もすぐ手配出来るだろうから。他に何かあったら連絡くれ』「はーい」
そして電話を切った。……てか、どうしてここまでするんだろ? 考えたらそんな急な学校の編入だって簡単じゃないよね? ツテがあるとしても。引っ越しだってお金かかる事なのに。何でこんなに親身になってくれんだろ? ……もしかして日向さん、私に惚れてる? ……あるかもねー。私相当可愛いからねー。そういや日向さんって歳いくつなんだろ?
「ま、あんな年上より同年代の方が青春っぽくていいっしょ! 学校楽しみ!」
そう独り言を言いながら、私は泊まってるホテルのベッドにバーンとダイブした。
※※※
『両親の事は大丈夫。今日は元々明歩と遊びに行くって約束して、家にまで来て一緒に出ていったのお母さん見てたし、帰ってからも特に何も言われなかったよ。恩田さんも今日は家に来てないし、連絡もしてないみたいだったから』「そっか。じゃあ一安心かな?」
そうだね、と返事する柊さん。その一言に、どこかホッとしたような雰囲気を感じた。そりゃ親に俺達の事バレて余計揉めるのも嫌だもんね。それにもうすぐ東京に行くんだし、このまま知られずに済むならそれがいいだろうし。
「今週末、か。本当は見送りしたかったんだけどな」『ありがとう。でもさすがに無理だよ。家の前から車でそのまま東京に向かうから』
そりゃそうだよな。見送りはやっぱ出来ないか。残念だ。そしてもう、その時は迫ってる。俺も東京に行く予定だけど……。
『エヘヘ。寂しい。さっきまで一緒だったのにもう会いたいな』「それ、俺も思ってた」
『ほんと?』「うん。でも、柊さんみたいに素直に言える自信無かったけどね」
『……』「ん? どうしたの? 急に黙って」
『言って欲しい』「え?」
何を……だろう? 寂しいって言葉かな?
『私の事、どう思ってるか』「え」
違った。……それは、まあ、何というか、恥ずかしい、というか……。
「そ、そりゃ、そ、その……知ってるじゃん」『知ってるかどうかじゃない。言葉として聞きたい』
そして電話口で黙って待ってる柊さん。……まあ、何て言えばいいか分かるけどさ。めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど。でもここで言わないと、さすがに男がすたる、か。
「柊さん、そ、その、好き、です。はい」『アハハハ! ドモり過ぎ!』
俺が照れながら言うと電話口で大笑いする柊さん。何だよ、結構勇気いったんだぞ!
『私も、武智君好きだよ』「えー、……サラッと言われた。俺結構勇気振り絞ったのに」
『ふふ。これでもかなり恥ずかしいけどね』「そして言われる方も照れるね」
そうだね、と電話口でクスクス笑う柊さん。
『でも嬉しい。これがカップルってやつなんだね』「そ、そうなのかな? 俺も初体験だからよく分かんないけど」
『本当はもっと、武智君と色んなところ、二人で行きたいなあ。だから、東京来た時は絶対会うからね』「ああ。でも無理しないで」
『いーや! 無理するんだから! 何なら仮病も使う! 学校は無遅刻無欠席だったけど』「アハハ。そこまで言ってくれると俺も嬉しい」
『あ、そろそろ時間だ。明日用意とかあるから、もう電話切るね』「え? あ、そっか。そうだね。うん、また連絡する」
そしてお休み、と挨拶して電話を切った。
その途端、俺は夜遅い部屋の静けさを一層強く感じた。
柊さん、あそこまで会いたいって言ってくれるんだな。好きな子がああ言ってくれる事がとても嬉しい。そう思うと何だかすごく胸が熱くなってきた。嬉しいという気持ちがどんどんほとばしるような、溢れてくるような不思議な感覚。俺も収まりがつかないくらい、柊さんを欲してきた。独占欲にも近いこの気持ち。
ヤバいな。俺、どんどん柊さんにハマりそうだ。これからしばらく会えないのに。彼女になったらなったで、こんなに気持ちが高ぶるんだな。知らなかった。
でも、いくら柊さんを欲しても会えない。それは仕方ない。分かってるんだけど……。
「あー、柊さんに会いたいなあ」だからつい、ベッドで仰向けのまま、天井を見つめ口から想いが溢れてしまった。
「はあ。ただいまー」「お帰りー」
柊さんと感動的な別れをしたつもりだったのに、見知らぬ超絶美少女に茶々入れられテンションが下がったまま、俺は母さんの声が聞こえてきたリビングに入っていく。そして冷蔵庫を開け麦茶をコップに注いで一気飲み。とりあえずふう、と一息つきながら、食卓の椅子に座った。
……しかし今日、本当色んな事あったな。
水族館デートは確かに楽しかったんだけど、その後が、なあ。……まさかあんな事になるなんてなあ。
また夜にでも柊さんに電話してみよう。心配だからね。恩田社長が柊さんと俺との事、柊さんの親に言ってるかどうかも気になるし。
「そういやさっき、佐知から家に連絡あって、やっぱりお盆の間こっち帰ってくるって」
俺がそういう事を何の気なしに考えてると、エプロンで手を拭きながら母さんが話しかけてきた。そっか、結局姉貴帰ってくるのか。まあ事前に俺が行く事も伝えてるから大丈夫だろう。
「じゃあ俺、入れ替わりで姉貴んとこ行く事になるかな」「そうね……。というか、本当に行くのね」
「ま、まあね」そう言われて途端に何だか恥ずかしくなってしまう俺。だって彼女に会うために、わざわざ姉貴のいる東京に行くんだもんな。
「でも大丈夫なの? 柊さんもうCMデビューしちゃってるし、もう一端の芸能人じゃないの。私達みたいな一般市民が会えるの?」
「……」そうなんだよなあ。更に柊さん、仕事がすでに決まってるって言ってたから、もう芸能人って事だよなあ。俺みたいな一般人とはかけ離れた環境にいるんだよなあ。……そう考えたら、東京行っても会えるのかなあ? って、今更不安になってしまう。柊さんは時間作るって言ってくれてたけど。
「ま、あれこれ悩んでも仕方ないかもね。そうやって行動できるのは若いうちだけだし、とりあえず頑張ってらっしゃい!」そう言いながら俺の背中をバーンと叩く母さん。「痛ってーなあ!」と俺は文句を言いつつも、母さんの思いやりに感謝した。
※※※
「うげえーーー!!」『どうした? 玲奈』
「え、い、いや、なんでもない……です。はい」『なんでも無い反応じゃないだろ?』
「い、いや、ちょっと泊まってるホテルのベッドの下から虫が出てきちゃって……」「『そうか』
そうやってあたふたしながらごまかしつつ、日向さんに返事する私。
結局今日、ここK市内にあるビジネスホテルでお泊りする事にしちゃった。日向さんから連絡貰った後、居ても立っても居られなくなった私は、すぐさま家から飛び出しちゃった。でも考えたら出かける時には既に夕方だったんだよね。なので今はもう夜六時過ぎ。夏だからまだ明るいけど、これからどっか行くにもさすがに遅すぎるし。だから今日はホテルに泊まって、明日ゆっくり散策しようかと。
で、日向さんにその事電話で伝えたら、新しい住まい決まったら住所変更の手続きとか教えてくれてるついでに、武智先輩の写真送ってきたんだけど……。まさか今日出会ったあのナンパ野郎だったとは。駅前で彼女と別れて女々しく泣いてたくせに、その後すぐに、私をナンパしようとしたクソ野郎だ。なんて偶然。
「ていうか、日向さんが送ってくれた写真の武智悠斗先輩? 普通の人ですね」『そうか?』
「ま、とにかく日向さん。この写真の人がターゲットなんですよね?」『そうだな。出来そうか?』
「まあ何とかなるっしょ!」『無茶はするなよ。体売ったりなんて事も』
「しませんよ! そういうの通じるのっておじさんくらいだろうし」『まあ、そうかもな』
つーか正直こいつ嫌いだし。体売るとか思いもしないし。日向さんには何とかなるって言っちゃったけど、あんま気がすすまないなあ……。
あーあ、武智先輩があんな最低野郎じゃなかったら恋ってやつ出来たかも……。なーんてちょっとは期待したのになあ。まあでも、彼氏は別に見つけりゃいっか。それにこの街思ったよりいい感じだし、さほど田舎じゃないし、引っ越して暮らすには問題ないかな? それに久々の学校が超楽しみ!
……でも、お母さんと暮らしてた家もあるあの街から離れる事になっちゃうなあ。それは寂しいけど仕方ない、か。
そういや、私が出ていってから結構経つのに、お母さん、全く連絡くれない。それに多分、捜索願いとかも出してないみたい。私から何度か携帯に電話したけど、一度も出なかったし、メールやlineもしてみたのに。
……私、要らない子だったのかなあ?
『どうした? 急に黙って』「いや、ちょっと考え事。とりあえず、八月の夏休み中に学校行って、校長先生に挨拶したり編入の手続きしたりすればいいんですよね?」
『そうだ。すでに校長先生には話通してある』「仕事早いですねー」
『そういうおべんちゃらはいい。引っ越しの手続きや新居もすぐ手配出来るだろうから。他に何かあったら連絡くれ』「はーい」
そして電話を切った。……てか、どうしてここまでするんだろ? 考えたらそんな急な学校の編入だって簡単じゃないよね? ツテがあるとしても。引っ越しだってお金かかる事なのに。何でこんなに親身になってくれんだろ? ……もしかして日向さん、私に惚れてる? ……あるかもねー。私相当可愛いからねー。そういや日向さんって歳いくつなんだろ?
「ま、あんな年上より同年代の方が青春っぽくていいっしょ! 学校楽しみ!」
そう独り言を言いながら、私は泊まってるホテルのベッドにバーンとダイブした。
※※※
『両親の事は大丈夫。今日は元々明歩と遊びに行くって約束して、家にまで来て一緒に出ていったのお母さん見てたし、帰ってからも特に何も言われなかったよ。恩田さんも今日は家に来てないし、連絡もしてないみたいだったから』「そっか。じゃあ一安心かな?」
そうだね、と返事する柊さん。その一言に、どこかホッとしたような雰囲気を感じた。そりゃ親に俺達の事バレて余計揉めるのも嫌だもんね。それにもうすぐ東京に行くんだし、このまま知られずに済むならそれがいいだろうし。
「今週末、か。本当は見送りしたかったんだけどな」『ありがとう。でもさすがに無理だよ。家の前から車でそのまま東京に向かうから』
そりゃそうだよな。見送りはやっぱ出来ないか。残念だ。そしてもう、その時は迫ってる。俺も東京に行く予定だけど……。
『エヘヘ。寂しい。さっきまで一緒だったのにもう会いたいな』「それ、俺も思ってた」
『ほんと?』「うん。でも、柊さんみたいに素直に言える自信無かったけどね」
『……』「ん? どうしたの? 急に黙って」
『言って欲しい』「え?」
何を……だろう? 寂しいって言葉かな?
『私の事、どう思ってるか』「え」
違った。……それは、まあ、何というか、恥ずかしい、というか……。
「そ、そりゃ、そ、その……知ってるじゃん」『知ってるかどうかじゃない。言葉として聞きたい』
そして電話口で黙って待ってる柊さん。……まあ、何て言えばいいか分かるけどさ。めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど。でもここで言わないと、さすがに男がすたる、か。
「柊さん、そ、その、好き、です。はい」『アハハハ! ドモり過ぎ!』
俺が照れながら言うと電話口で大笑いする柊さん。何だよ、結構勇気いったんだぞ!
『私も、武智君好きだよ』「えー、……サラッと言われた。俺結構勇気振り絞ったのに」
『ふふ。これでもかなり恥ずかしいけどね』「そして言われる方も照れるね」
そうだね、と電話口でクスクス笑う柊さん。
『でも嬉しい。これがカップルってやつなんだね』「そ、そうなのかな? 俺も初体験だからよく分かんないけど」
『本当はもっと、武智君と色んなところ、二人で行きたいなあ。だから、東京来た時は絶対会うからね』「ああ。でも無理しないで」
『いーや! 無理するんだから! 何なら仮病も使う! 学校は無遅刻無欠席だったけど』「アハハ。そこまで言ってくれると俺も嬉しい」
『あ、そろそろ時間だ。明日用意とかあるから、もう電話切るね』「え? あ、そっか。そうだね。うん、また連絡する」
そしてお休み、と挨拶して電話を切った。
その途端、俺は夜遅い部屋の静けさを一層強く感じた。
柊さん、あそこまで会いたいって言ってくれるんだな。好きな子がああ言ってくれる事がとても嬉しい。そう思うと何だかすごく胸が熱くなってきた。嬉しいという気持ちがどんどんほとばしるような、溢れてくるような不思議な感覚。俺も収まりがつかないくらい、柊さんを欲してきた。独占欲にも近いこの気持ち。
ヤバいな。俺、どんどん柊さんにハマりそうだ。これからしばらく会えないのに。彼女になったらなったで、こんなに気持ちが高ぶるんだな。知らなかった。
でも、いくら柊さんを欲しても会えない。それは仕方ない。分かってるんだけど……。
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