70 / 130
その七十
しおりを挟む
「武智君……。あの、ごめん。明歩が気になるから……」「ああ。とりあえず水族館出よう」
俺も柊さんと同じ気持ちだ。手を繋いだまま、俺と柊さんは急いで水族館を出た。
今日のデートが終われば暫く会えないだろう。だから今日一日は目一杯二人で遊ぶ予定だった。だけど、安川さんが拐われるなんていうとんでもない事件が、柊さんの幼馴染が巻き起こした。それ放置して俺達だけ楽しむなんてできっこない。
既に柊さんは足取りがしっかりしてる。とりあえず落ち着いたようだ。そして俺と柊さんは、すぐにタクシーを拾った。
※※※
「あーあ、結局こうなっちまったよ」
「俺は最初からこうしてりゃ良かったと思ってましたけどね」
「だから本当はそれじゃダメなんだって。これじゃ目的達成できた事にならねーんだから」
「で、拉致ったのはいいとして、どこ行くんです? ラブホ?」
「そこじゃいくら車っつってもこっから距離あるから無理。余り遠出して、移動してる間に彼氏の三浦君に警察呼ばれちゃまずい。だから、裸にひん剥いて写メ撮ってそれ彼氏に送って、釘刺してってのを早めにやらねーと。トランクに放り込んでるからこの季節だと熱中症もあるからな。だから近場だ」
「あー、車使うから遠くに行くかと思ってましたけど、単に運ぶために車使っただけなんすね」
「そゆこと」
「じゃあ、ヒロ君の家にでも行くんですか?」
「ばっか。行けるわけねーだろ? 親いんのに」
「じゃあ、人目につかない場所、近所にあるんすか?」
「ああ、ちょうどおあつらえ向きの場所があるんだよ」
※※※
「ムグッ! グゥ!」
いくら体を動かしても、後手に括られた縄が解けない。口にはガムテープ? その上から更に縄を括りつけられてるっぽい。目隠しもされてるから全く見えないけど、さっきからガタン、ガタン、と跳ね上がってるの分かるから、多分車のトランクの中に、アタシがいるんだと思う。
ファミレスの駐車場で雄介が、アタシにちょっかいかけた三人組と揉めてるのを見かけて、つい飛び出したところでヒロ君に捕まって、いつの間にか気絶させられ、車に乗せられてる。
……要するアタシ、攫われたって事? だよ、ね?
まさか、あの爽やかイケメンヒロ君がそんな事するとは思ってなかった。いや、雄介が言ってた通りの、実はあんま善人じゃない男だったんだ。
どうしよう。いくら頑張って縄が外れない。……怖いよ、怖いよう。
アタシこれからどうなんの? つか、そもそもなんで拉致られてんの? アタシがヒロ君にもう会えないって言ったから? でも雄介の方が大事だから仕方ないじゃん!
ん? 声が聞こえる? え? ヒロ君一人じゃないの? ……どうやら他にも男が数人乗ってる?
え? ちょっと待って? それ、やばいじゃん!
これから何するか分っちゃったじゃん! いやだいやだいやだあああああ!!!
「フグ、ウ、ウウ、フグウ……」怖くて涙が止まらない。頑張ってジタバタするけど全然びくともしない。口のガムテも剥がれないし。なんでこんなに頑丈なの?
ふと、ガタン、と大きく跳ねて、車が止まった。そしてバタンバタン、とドアを開ける音が聞こえ、ザッザっと複数の足音。カチャリとトランクの鍵を開ける音が聞こえた。蒸し暑かったトランク内に風が入ってきて、空いたのが分かった。
「おーおー。ボロボロ泣いちゃって。それでもいい女ってのは美人だから得だねえ」
ヒロ君の声? アタシはまたもジタバタする。当然無駄なんだけど、抗いたい気持ちがそうさせてしまう。更にヒッシッシ、とか、これからこの女を、とか、うまそうだな、とか聞こえる……。
いやいやいやいやいやああああ!!!!
「ムグムグフグググウウウウウ!!!」アタシの叫び声はガムテに抑えられ籠った声にしかならない。それを見てギャハハと嗤う男達。
「とりあえず出そうぜ」「おぅ、そうだな」
男二人? がアタシの体に触れトランクから出した。その際いやらしく胸とお尻をもまれた。その手つきが気持ち悪かったけど、それより、これから起こる事が怖くて恐ろしくて、アタシはそれどころじゃない。
ドサっと投げ捨てられる。この感触……、ベッド? そして急に後手に括られてた腕を上に持ってきて、そこで固定されてしまう。
それから目隠しと口のガムテを外される。急に眩しい光が入ってきて見えなかったけど、すぐ目が慣れて、誰がアタシの目隠しを外したのかすぐ分かった。ヒロ君だ。
キョロキョロするとどうやらここは倉庫? アタシは病院にあるような白いベッドの上にいるみたい。
……それと、男が三人、いる?
「安川さんよぉ、あんたが悪いんだぜ? 俺の女になってりゃ、こんな強引な事する必要なかったんだからさあ」
ふと、正面にいるヒロ君が、アタシに話しかけてくる。アタシはキッとヒロ君を睨んで大声を出す。
「どういう意味! これどういう事! さっさと外して!」
「いや人の話聞こうぜ? こうなったのは、あんたが俺をフッたからだよ」
「なんであんたをフッたからって、あたしがこんな目に遭う必要あんのよ!」
「威勢いいねぇ」「気弱いくせにな」「ギヒヒ。こういう女をヒィヒィ言わすのがたまんねぇんだよなあ」
「……は?」気弱い? 何か聞いた事あるような……。ヒロ君の周りにいた男達の下卑た言葉を聞いて、そこで改めて男達を見てハッとする。そこで彼らが誰か気付いた。まさか、まさかまさか!
「……グルだった?」「まあね」
呆然とするアタシ。でも、ヒロ君は何の気もなしに答える。
「……何のために?」「ま、運命の出会いってのを演出すれば、大抵の女はコロっと落ちるからね。俺結構イケメンだし。だからこいつらに頼んで絡んで貰って、俺が手を差し伸べてやれば、ギャル系の安川さんならイチコロだと思ったんだよねえ」
なんてこった……。アタシを口説き落とすために、グルになってたんだ。こいつらと。アタシあの時、本当に怖かったのに。
「じゃ、じゃあ何で今こんな事を?」
「いやさあ。俺としてはもうちょっとかなぁ? って思ってたんだけどさ。結局彼氏になびいちゃったっしょ? だから強硬手段に出たわけ。こいつらも安川さんの事気に入ってるしさ。みんなで楽しい事しようって思ったのさ」
ヒロ君の説明を聞いてる、アタシが寝かされてるベッドの周りにいる三人組の男達は、ずっとニヤニヤいやらしい笑みを浮かべてアタシを見てる。
……てか、強硬手段? どういう事?
「ま、とりあえず服脱がそうか」「オーケー」「待ってました」
嬉々とした顔でヒロ君と男達がアタシのベッドに迫ってくる。
「いや! こないで! やめて!」「いいねえいいねえ。そうやってとことん抵抗してくれよ? そういう女を手籠めにすんのが楽しいんだからよお」
いやだいやだいやだあああああ!!!
「いやああああああああ!!!」「うっせぇ」
いきなりヒロ君がパシン、とアタシの頬を平手打ちする。びっくりして固まってしまうアタシ。
その隙に、首の大きく開いたアタシの白いシャツをずるりと下に降ろし、デニムのスカートをも脱がされてしまった。
「い、いやッ」露になってしまったアタシの下着姿。怖いのと恥ずかしいのが混濁して顔が熱くなって隠そうとするけど、身動きが取れない。
「おほほ。ほんっとスタイルいいなこいつ」「こんな上玉久々だな」「ほらヒロ君、さっさとやってしまってくださいよ!」
「バカ野郎。まずは写真だろ?」「「あーそうだった」「チッ。じゃあさっさと撮っちまって下さいよ」「あーもう我慢ならねえ」
え? 写真撮られるの? いやだいやだ!
「お願い、やめてえええ……」今度は一気に涙が溢れ、アタシは弱々しくお願いする。ぐしゃぐしゃになってしまうアタシの顔。でも、アタシのその懇願する表情さえ、こいつらを喜ばすだけになってしまってる、みたい。
「ほらお前ら、ちゃんと足抑えとけよ。顔もこっち向けとけ。ちゃんと写るようにな」
へいへい、と男達がアタシの両足を無理やり、ベッドの中心で開脚させる。当然アタシは抵抗するけど、結局逆らえずなすがままにされてしまう。物凄く恥ずかしいカッコさせられ、アタシはもう鼻水も涙も止まらない。そんなぐしゃぐしゃの顔を、グイ、と無理やり正面に向けられる。ぐしゃぐしゃになった顔で写真撮られるのもいやなのに。
「よし。いいポーズだ」ヒロ君がスマホを取り出し、写真を撮ろうとした瞬間、
バン! と大きな音がして、奥の扉が開いた。
俺も柊さんと同じ気持ちだ。手を繋いだまま、俺と柊さんは急いで水族館を出た。
今日のデートが終われば暫く会えないだろう。だから今日一日は目一杯二人で遊ぶ予定だった。だけど、安川さんが拐われるなんていうとんでもない事件が、柊さんの幼馴染が巻き起こした。それ放置して俺達だけ楽しむなんてできっこない。
既に柊さんは足取りがしっかりしてる。とりあえず落ち着いたようだ。そして俺と柊さんは、すぐにタクシーを拾った。
※※※
「あーあ、結局こうなっちまったよ」
「俺は最初からこうしてりゃ良かったと思ってましたけどね」
「だから本当はそれじゃダメなんだって。これじゃ目的達成できた事にならねーんだから」
「で、拉致ったのはいいとして、どこ行くんです? ラブホ?」
「そこじゃいくら車っつってもこっから距離あるから無理。余り遠出して、移動してる間に彼氏の三浦君に警察呼ばれちゃまずい。だから、裸にひん剥いて写メ撮ってそれ彼氏に送って、釘刺してってのを早めにやらねーと。トランクに放り込んでるからこの季節だと熱中症もあるからな。だから近場だ」
「あー、車使うから遠くに行くかと思ってましたけど、単に運ぶために車使っただけなんすね」
「そゆこと」
「じゃあ、ヒロ君の家にでも行くんですか?」
「ばっか。行けるわけねーだろ? 親いんのに」
「じゃあ、人目につかない場所、近所にあるんすか?」
「ああ、ちょうどおあつらえ向きの場所があるんだよ」
※※※
「ムグッ! グゥ!」
いくら体を動かしても、後手に括られた縄が解けない。口にはガムテープ? その上から更に縄を括りつけられてるっぽい。目隠しもされてるから全く見えないけど、さっきからガタン、ガタン、と跳ね上がってるの分かるから、多分車のトランクの中に、アタシがいるんだと思う。
ファミレスの駐車場で雄介が、アタシにちょっかいかけた三人組と揉めてるのを見かけて、つい飛び出したところでヒロ君に捕まって、いつの間にか気絶させられ、車に乗せられてる。
……要するアタシ、攫われたって事? だよ、ね?
まさか、あの爽やかイケメンヒロ君がそんな事するとは思ってなかった。いや、雄介が言ってた通りの、実はあんま善人じゃない男だったんだ。
どうしよう。いくら頑張って縄が外れない。……怖いよ、怖いよう。
アタシこれからどうなんの? つか、そもそもなんで拉致られてんの? アタシがヒロ君にもう会えないって言ったから? でも雄介の方が大事だから仕方ないじゃん!
ん? 声が聞こえる? え? ヒロ君一人じゃないの? ……どうやら他にも男が数人乗ってる?
え? ちょっと待って? それ、やばいじゃん!
これから何するか分っちゃったじゃん! いやだいやだいやだあああああ!!!
「フグ、ウ、ウウ、フグウ……」怖くて涙が止まらない。頑張ってジタバタするけど全然びくともしない。口のガムテも剥がれないし。なんでこんなに頑丈なの?
ふと、ガタン、と大きく跳ねて、車が止まった。そしてバタンバタン、とドアを開ける音が聞こえ、ザッザっと複数の足音。カチャリとトランクの鍵を開ける音が聞こえた。蒸し暑かったトランク内に風が入ってきて、空いたのが分かった。
「おーおー。ボロボロ泣いちゃって。それでもいい女ってのは美人だから得だねえ」
ヒロ君の声? アタシはまたもジタバタする。当然無駄なんだけど、抗いたい気持ちがそうさせてしまう。更にヒッシッシ、とか、これからこの女を、とか、うまそうだな、とか聞こえる……。
いやいやいやいやいやああああ!!!!
「ムグムグフグググウウウウウ!!!」アタシの叫び声はガムテに抑えられ籠った声にしかならない。それを見てギャハハと嗤う男達。
「とりあえず出そうぜ」「おぅ、そうだな」
男二人? がアタシの体に触れトランクから出した。その際いやらしく胸とお尻をもまれた。その手つきが気持ち悪かったけど、それより、これから起こる事が怖くて恐ろしくて、アタシはそれどころじゃない。
ドサっと投げ捨てられる。この感触……、ベッド? そして急に後手に括られてた腕を上に持ってきて、そこで固定されてしまう。
それから目隠しと口のガムテを外される。急に眩しい光が入ってきて見えなかったけど、すぐ目が慣れて、誰がアタシの目隠しを外したのかすぐ分かった。ヒロ君だ。
キョロキョロするとどうやらここは倉庫? アタシは病院にあるような白いベッドの上にいるみたい。
……それと、男が三人、いる?
「安川さんよぉ、あんたが悪いんだぜ? 俺の女になってりゃ、こんな強引な事する必要なかったんだからさあ」
ふと、正面にいるヒロ君が、アタシに話しかけてくる。アタシはキッとヒロ君を睨んで大声を出す。
「どういう意味! これどういう事! さっさと外して!」
「いや人の話聞こうぜ? こうなったのは、あんたが俺をフッたからだよ」
「なんであんたをフッたからって、あたしがこんな目に遭う必要あんのよ!」
「威勢いいねぇ」「気弱いくせにな」「ギヒヒ。こういう女をヒィヒィ言わすのがたまんねぇんだよなあ」
「……は?」気弱い? 何か聞いた事あるような……。ヒロ君の周りにいた男達の下卑た言葉を聞いて、そこで改めて男達を見てハッとする。そこで彼らが誰か気付いた。まさか、まさかまさか!
「……グルだった?」「まあね」
呆然とするアタシ。でも、ヒロ君は何の気もなしに答える。
「……何のために?」「ま、運命の出会いってのを演出すれば、大抵の女はコロっと落ちるからね。俺結構イケメンだし。だからこいつらに頼んで絡んで貰って、俺が手を差し伸べてやれば、ギャル系の安川さんならイチコロだと思ったんだよねえ」
なんてこった……。アタシを口説き落とすために、グルになってたんだ。こいつらと。アタシあの時、本当に怖かったのに。
「じゃ、じゃあ何で今こんな事を?」
「いやさあ。俺としてはもうちょっとかなぁ? って思ってたんだけどさ。結局彼氏になびいちゃったっしょ? だから強硬手段に出たわけ。こいつらも安川さんの事気に入ってるしさ。みんなで楽しい事しようって思ったのさ」
ヒロ君の説明を聞いてる、アタシが寝かされてるベッドの周りにいる三人組の男達は、ずっとニヤニヤいやらしい笑みを浮かべてアタシを見てる。
……てか、強硬手段? どういう事?
「ま、とりあえず服脱がそうか」「オーケー」「待ってました」
嬉々とした顔でヒロ君と男達がアタシのベッドに迫ってくる。
「いや! こないで! やめて!」「いいねえいいねえ。そうやってとことん抵抗してくれよ? そういう女を手籠めにすんのが楽しいんだからよお」
いやだいやだいやだあああああ!!!
「いやああああああああ!!!」「うっせぇ」
いきなりヒロ君がパシン、とアタシの頬を平手打ちする。びっくりして固まってしまうアタシ。
その隙に、首の大きく開いたアタシの白いシャツをずるりと下に降ろし、デニムのスカートをも脱がされてしまった。
「い、いやッ」露になってしまったアタシの下着姿。怖いのと恥ずかしいのが混濁して顔が熱くなって隠そうとするけど、身動きが取れない。
「おほほ。ほんっとスタイルいいなこいつ」「こんな上玉久々だな」「ほらヒロ君、さっさとやってしまってくださいよ!」
「バカ野郎。まずは写真だろ?」「「あーそうだった」「チッ。じゃあさっさと撮っちまって下さいよ」「あーもう我慢ならねえ」
え? 写真撮られるの? いやだいやだ!
「お願い、やめてえええ……」今度は一気に涙が溢れ、アタシは弱々しくお願いする。ぐしゃぐしゃになってしまうアタシの顔。でも、アタシのその懇願する表情さえ、こいつらを喜ばすだけになってしまってる、みたい。
「ほらお前ら、ちゃんと足抑えとけよ。顔もこっち向けとけ。ちゃんと写るようにな」
へいへい、と男達がアタシの両足を無理やり、ベッドの中心で開脚させる。当然アタシは抵抗するけど、結局逆らえずなすがままにされてしまう。物凄く恥ずかしいカッコさせられ、アタシはもう鼻水も涙も止まらない。そんなぐしゃぐしゃの顔を、グイ、と無理やり正面に向けられる。ぐしゃぐしゃになった顔で写真撮られるのもいやなのに。
「よし。いいポーズだ」ヒロ君がスマホを取り出し、写真を撮ろうとした瞬間、
バン! と大きな音がして、奥の扉が開いた。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
どうしてもモテない俺に天使が降りてきた件について
塀流 通留
青春
ラブコメな青春に憧れる高校生――茂手太陽(もて たいよう)。
好きな女の子と過ごす楽しい青春を送るため、彼はひたすら努力を繰り返したのだが――モテなかった。
それはもうモテなかった。
何をどうやってもモテなかった。
呪われてるんじゃないかというくらいモテなかった。
そんな青春負け組説濃厚な彼の元に、ボクッ娘美少女天使が現れて――
モテない高校生とボクッ娘天使が送る青春ラブコメ……に見せかけた何か!?
最後の最後のどんでん返しであなたは知るだろう。
これはラブコメじゃない!――と
<追記>
本作品は私がデビュー前に書いた新人賞投稿策を改訂したものです。
約束へと続くストローク
葛城騰成
青春
競泳のオリンピック選手を目指している双子の幼馴染に誘われてスイミングスクールに通うようになった少女、金井紗希(かないさき)は、小学五年生になったある日、二人が転校してしまうことを知る。紗希は転校当日に双子の兄である橘柊一(たちばなしゅういち)に告白して両想いになった。
凄い選手になって紗希を迎えに来ることを誓った柊一と、柊一より先に凄い選手になって柊一を迎えに行くことを誓った紗希。その約束を胸に、二人は文通をして励まし合いながら、日々を過ごしていく。
時が経ち、水泳の名門校である立清学園(りっせいがくえん)に入学して高校生になった紗希は、女子100m自由形でインターハイで優勝することを決意する。
長年勝つことができないライバル、湾内璃子(わんないりこ)や、平泳ぎを得意とする中條彩乃(なかじょうあやの)、柊一と同じ学校に通う兄を持つ三島夕(みしまゆう)など、多くの仲間たちと関わる中で、紗希は選手としても人間としても成長していく。
絶好調かに思えたある日、紗希の下に「紗希と話がしたい」と書かれた柊一からの手紙が届く。柊一はかつて交わした約束を忘れてしまったのか? 数年ぶりの再会を果たした時、運命の歯車が大きく動き出す。
※表示画像は、SKIMAを通じて知様に描いていただきました。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
冴えない俺と美少女な彼女たちとの関係、複雑につき――― ~助けた小学生の姉たちはどうやらシスコンで、いつの間にかハーレム形成してました~
メディカルト
恋愛
「え……あの小学生のお姉さん……たち?」
俺、九十九恋は特筆して何か言えることもない普通の男子高校生だ。
学校からの帰り道、俺はスーパーの近くで泣く小学生の女の子を見つける。
その女の子は転んでしまったのか、怪我していた様子だったのですぐに応急処置を施したが、実は学校で有名な初風姉妹の末っ子とは知らずに―――。
少女への親切心がきっかけで始まる、コメディ系ハーレムストーリー。
……どうやら彼は鈍感なようです。
――――――――――――――――――――――――――――――
【作者より】
九十九恋の『恋』が、恋愛の『恋』と間違える可能性があるので、彼のことを指すときは『レン』と表記しています。
また、R15は保険です。
毎朝20時投稿!
【3月14日 更新再開 詳細は近況ボードで】
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる