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その五十七
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そこで柊さんが「?」な顔をしながらリビングに戻ってきた。
「ま、本人に聞いてみよっか。ねえ柊さん、もし良かったら、うち泊まってく?」「……え?」
今度は柊さんが母さんに聞かれびっくり顔。そりゃそうだ。俺に家に連れて来られ、しかもその母親が泊まれば? って聞いてんだからなあ。
「でも……」と、言いながら顔を赤らめ俺を見る柊さん。あ、そっか。男の家に泊まるって、なあ? でも、母さんは柊さんの表情でその気持ちに気づいたみたいで、心配しなくていいわよ、と笑いながら話を続ける。
「二階に悠斗の部屋があるんだけど、その隣がこの子の姉の部屋なのね。で、あの子今上京してていないのよ。たまに帰ってくるからそのままにしてるんだけど、そこで寝ればいいわ。鍵かかるし、着替えもあの子のを使えばいいし」
その言葉に何だか安心したような顔をする柊さん。もしかして、俺と同じ部屋で寝るとか思ってたのかな? さすがに俺もそれは無理だ。……そりゃあさあ、一緒に寝れれば、めちゃくちゃ嬉し……ゴホンゴホン。俺の欲望は置いといて。でも柊さんは一旦顔を明るくするも、すぐに申し訳なさそうな顔になる。
「で、でも、こんな夜分に突然押しかけて、しかも赤の他人の私が泊まるなんて……」「いいからいいから。事情があって家に帰れないんでしょ? まあ、その年頃なら色々あるわよね。悠斗とも仲いいみたいだし。遠慮しないで。それに私達も、久々に女の子が家に来て嬉しいんだから。ね、父さん?」
「ああ、そうだな。悠斗の姉が出て行ってからは、何だか家ん中寂しかったからね。こんな可愛らしい女の子なら大歓迎だよ」
「武智くんってお姉さんいたんだね。知らなかった」「うん、まあね」
と、少し意外そうな顔をする柊さん。そういや言ってなかったな。ま、話する必要なかったからだけど。
「だから悠斗とは別の部屋寝るし、柊さん、安心してね」「おい母さん。それどういう意味だよ?」
「年頃の娘さんで、しかもこんなに可愛らしい女の子がもし一緒の部屋で寝てたら、お前何やらかすか分からんだろ?」「あのなあ、父さん」
俺達のやり取りを聞いていて、またも何だかおかしいみたいでクスクス笑う柊さん。そして両親も二人して嬉しそうに笑う。そう。姉貴がいなくなってから初めて家に来た女の子。連れて来たらきっと、両親共喜ぶと思ったんだよな。やっぱ正解だったね。まあ、泊まるなんて話になるとは思ってなかったけど。
そしてそれでも、未だどうしようか悩んでる様子の柊さん。チラッと俺の方を見た。俺は柊さんを見てニッと笑いながら、
「全然気使わなくていいって。父さんと母さんがいいって言ってんだし。いいんじゃない?」と、背中を押す。
柊さんに何があったか聞いてないから分からない。でも、今は家には帰りたくないのは何となく分かるし、とりあえず一旦、柊さん、家と距離を置いた方がいいんじゃないかな。だってあんなに泣きながら、俺に電話してきたくらい、辛い事があったんだから。
「じゃ、じゃあ……、お言葉に甘えようかな?」小さい声ながら、それでも何だか申し訳なさそうな顔をする柊さん。
「気にしないでね。そもそも私から言いだしたんだから」と、母さんがそこでニッコリ笑ってフォローする。再度柊さんは、ありがとうございます、と頭を下げた。
「よし。そうと決まったらちょっと部屋片付けてくるわね。一応パジャマ代わりになる服も出しとくわ。あ、お風呂も入ってね」「あ、は、はい。ありがとうございます。じゃあ私、親に電話してきます」そう言って柊さんが外に電話しに行こうとした時、母さんがふと柊さんを引き止め、何やら耳打ちした。……何だろ?
※※※
『お久しぶりっすー』『安川さん……。あなたが電話してくるという事は、美久はあなたの家にいるという事なのかしら?』
『というわけなんで。今日は美久、家帰りたくないらしくって泊まっていくんで』『……まあ、あなたは美久のお友達だから大丈夫でしょうけど。さっき美久のご自宅にも、本人から連絡があったみたいだし。……後で美久から私にも連絡するよう、伝えて貰える?』
『了解っすー』と言って、アタシは電話を切った。
さっき美久から電話あって、なんか家でトラブルがあって、こんな夜分なのにやむなく飛び出しちゃって、で帰れず困ってて、んで、最初はアタシに電話しようとしたけど、その時泣いてたから、アタシに電話出来ず。もし、そんなんでアタシに電話したら、きっと心配しちゃうし、更に雄介といるのに邪魔しちゃうから、ってんで遠慮して、たけっちーに電話したら、心配して出て来てくれたんだって。そこまではまあ分かる。
でもさあ、たけっちーん家泊まるってさー。凄いなーおい。さすがのアタシも「ええー!!」って叫んじゃったよ。飛び跳ねるくらいびっくりしたよ。つーか展開超早くね? 惚れた男んとこに、告られた当日泊まるとか、ヤバくね? ま、何でそうなっちゃったか、詳しくは聞いてなんだけどさあ。
まあ、お泊まりはたけっちーのお母さんが提案したって言ったけど。で、ついでアタシに依頼して口裏合わせする事も、たけっちーのお母さんの提案だって。女友達のアタシから保護者に連絡しとけば、美久の親が余計な心配しないだろうってね。やーるねー、たけっちーのお母さん。
美久からは、恩田さんにも連絡しといて欲しいって言われたから、先に恩田さんに電話したんだよね、で、それから美久の親に、一応アタシから連絡するつもりですって恩田さんに言ったら、「美久からもご自宅へは連絡あったし、私から伝えておくから大丈夫。今美久の家にいるから」と恩田さんが言うので結局連絡してない。ってかあの人、美久の家にこんな夜遅くにいるんだ? ……柊家とどういう付き合いなん?
つーかあの二人、泊まるって事は……、ムフフな展開、超期待出来るっしょ! そうなればサイッコーじゃーん! やっぱラブラブになるにはムフフがないとねー! 美久頑張れー! たけっちーもうまくやれー!
「……で、明歩はさっきから何でそんなにテンション高いんだ?」「ムフフフ……。なんだろねー?」
「気になる言い方すんなあ」「ま、詳しい事はたけっちーに聞いてよ」
「……あー、疋田さん、じゃなかった。柊さんとの事か」「そゆことそゆこと」
「しっかしまさか、疋田さんが柊さんとはなあ」と言いながら、今日もお泊りの雄介は、アタシにもたれかかりながら、感心した様子で呟く。そう。夏祭りでアタシを探してる最中、雄介偶然、たけっちーと美久がいる場に出くわして、美久の秘密知っちゃったんだよね。ま、雄介なら大丈夫だけど。
そしてアタシは、恩田社長に言われた通り、美久にlineで『連絡しろって言ってたよ』と打とうと再度スマホを取り出す。すると、ヒロ君から『また連絡するね』ってline来てたのが目に入った。……それ見てアタシは今度はテンション下がる。はあー、めんどくせーなあ。
雄介には、ヒロ君と連絡先交換した事まだ言えてない。言ったら雄介、めちゃくちゃ怒っちゃうかも知れないから。余計なトラブルにする必要ないもんね。どうせヒロ君とは、一度会ったらもう二度と会わないしさ。
美久にline送信した後、ヒロ君に『ありがとうございました』と当たり障りない返信しとくアタシ。そしてつい、はあ、とため息出ちゃった。二度助けて貰ったのは事実だしね。邪険に出来ないし仕方ないんだけど、余り乗り気じゃない返信。
「どうした明歩? 今度は溜息ついて。急に大人しくなっちゃったけど」「ううん。何でも無い」
そっか、と言いながら、雄介がふと立ち上がってお手洗いに行くのを黙って見てるアタシ。
……でも、何だか嫌な予感がする。気のせいだといいんだけど。
「ま、本人に聞いてみよっか。ねえ柊さん、もし良かったら、うち泊まってく?」「……え?」
今度は柊さんが母さんに聞かれびっくり顔。そりゃそうだ。俺に家に連れて来られ、しかもその母親が泊まれば? って聞いてんだからなあ。
「でも……」と、言いながら顔を赤らめ俺を見る柊さん。あ、そっか。男の家に泊まるって、なあ? でも、母さんは柊さんの表情でその気持ちに気づいたみたいで、心配しなくていいわよ、と笑いながら話を続ける。
「二階に悠斗の部屋があるんだけど、その隣がこの子の姉の部屋なのね。で、あの子今上京してていないのよ。たまに帰ってくるからそのままにしてるんだけど、そこで寝ればいいわ。鍵かかるし、着替えもあの子のを使えばいいし」
その言葉に何だか安心したような顔をする柊さん。もしかして、俺と同じ部屋で寝るとか思ってたのかな? さすがに俺もそれは無理だ。……そりゃあさあ、一緒に寝れれば、めちゃくちゃ嬉し……ゴホンゴホン。俺の欲望は置いといて。でも柊さんは一旦顔を明るくするも、すぐに申し訳なさそうな顔になる。
「で、でも、こんな夜分に突然押しかけて、しかも赤の他人の私が泊まるなんて……」「いいからいいから。事情があって家に帰れないんでしょ? まあ、その年頃なら色々あるわよね。悠斗とも仲いいみたいだし。遠慮しないで。それに私達も、久々に女の子が家に来て嬉しいんだから。ね、父さん?」
「ああ、そうだな。悠斗の姉が出て行ってからは、何だか家ん中寂しかったからね。こんな可愛らしい女の子なら大歓迎だよ」
「武智くんってお姉さんいたんだね。知らなかった」「うん、まあね」
と、少し意外そうな顔をする柊さん。そういや言ってなかったな。ま、話する必要なかったからだけど。
「だから悠斗とは別の部屋寝るし、柊さん、安心してね」「おい母さん。それどういう意味だよ?」
「年頃の娘さんで、しかもこんなに可愛らしい女の子がもし一緒の部屋で寝てたら、お前何やらかすか分からんだろ?」「あのなあ、父さん」
俺達のやり取りを聞いていて、またも何だかおかしいみたいでクスクス笑う柊さん。そして両親も二人して嬉しそうに笑う。そう。姉貴がいなくなってから初めて家に来た女の子。連れて来たらきっと、両親共喜ぶと思ったんだよな。やっぱ正解だったね。まあ、泊まるなんて話になるとは思ってなかったけど。
そしてそれでも、未だどうしようか悩んでる様子の柊さん。チラッと俺の方を見た。俺は柊さんを見てニッと笑いながら、
「全然気使わなくていいって。父さんと母さんがいいって言ってんだし。いいんじゃない?」と、背中を押す。
柊さんに何があったか聞いてないから分からない。でも、今は家には帰りたくないのは何となく分かるし、とりあえず一旦、柊さん、家と距離を置いた方がいいんじゃないかな。だってあんなに泣きながら、俺に電話してきたくらい、辛い事があったんだから。
「じゃ、じゃあ……、お言葉に甘えようかな?」小さい声ながら、それでも何だか申し訳なさそうな顔をする柊さん。
「気にしないでね。そもそも私から言いだしたんだから」と、母さんがそこでニッコリ笑ってフォローする。再度柊さんは、ありがとうございます、と頭を下げた。
「よし。そうと決まったらちょっと部屋片付けてくるわね。一応パジャマ代わりになる服も出しとくわ。あ、お風呂も入ってね」「あ、は、はい。ありがとうございます。じゃあ私、親に電話してきます」そう言って柊さんが外に電話しに行こうとした時、母さんがふと柊さんを引き止め、何やら耳打ちした。……何だろ?
※※※
『お久しぶりっすー』『安川さん……。あなたが電話してくるという事は、美久はあなたの家にいるという事なのかしら?』
『というわけなんで。今日は美久、家帰りたくないらしくって泊まっていくんで』『……まあ、あなたは美久のお友達だから大丈夫でしょうけど。さっき美久のご自宅にも、本人から連絡があったみたいだし。……後で美久から私にも連絡するよう、伝えて貰える?』
『了解っすー』と言って、アタシは電話を切った。
さっき美久から電話あって、なんか家でトラブルがあって、こんな夜分なのにやむなく飛び出しちゃって、で帰れず困ってて、んで、最初はアタシに電話しようとしたけど、その時泣いてたから、アタシに電話出来ず。もし、そんなんでアタシに電話したら、きっと心配しちゃうし、更に雄介といるのに邪魔しちゃうから、ってんで遠慮して、たけっちーに電話したら、心配して出て来てくれたんだって。そこまではまあ分かる。
でもさあ、たけっちーん家泊まるってさー。凄いなーおい。さすがのアタシも「ええー!!」って叫んじゃったよ。飛び跳ねるくらいびっくりしたよ。つーか展開超早くね? 惚れた男んとこに、告られた当日泊まるとか、ヤバくね? ま、何でそうなっちゃったか、詳しくは聞いてなんだけどさあ。
まあ、お泊まりはたけっちーのお母さんが提案したって言ったけど。で、ついでアタシに依頼して口裏合わせする事も、たけっちーのお母さんの提案だって。女友達のアタシから保護者に連絡しとけば、美久の親が余計な心配しないだろうってね。やーるねー、たけっちーのお母さん。
美久からは、恩田さんにも連絡しといて欲しいって言われたから、先に恩田さんに電話したんだよね、で、それから美久の親に、一応アタシから連絡するつもりですって恩田さんに言ったら、「美久からもご自宅へは連絡あったし、私から伝えておくから大丈夫。今美久の家にいるから」と恩田さんが言うので結局連絡してない。ってかあの人、美久の家にこんな夜遅くにいるんだ? ……柊家とどういう付き合いなん?
つーかあの二人、泊まるって事は……、ムフフな展開、超期待出来るっしょ! そうなればサイッコーじゃーん! やっぱラブラブになるにはムフフがないとねー! 美久頑張れー! たけっちーもうまくやれー!
「……で、明歩はさっきから何でそんなにテンション高いんだ?」「ムフフフ……。なんだろねー?」
「気になる言い方すんなあ」「ま、詳しい事はたけっちーに聞いてよ」
「……あー、疋田さん、じゃなかった。柊さんとの事か」「そゆことそゆこと」
「しっかしまさか、疋田さんが柊さんとはなあ」と言いながら、今日もお泊りの雄介は、アタシにもたれかかりながら、感心した様子で呟く。そう。夏祭りでアタシを探してる最中、雄介偶然、たけっちーと美久がいる場に出くわして、美久の秘密知っちゃったんだよね。ま、雄介なら大丈夫だけど。
そしてアタシは、恩田社長に言われた通り、美久にlineで『連絡しろって言ってたよ』と打とうと再度スマホを取り出す。すると、ヒロ君から『また連絡するね』ってline来てたのが目に入った。……それ見てアタシは今度はテンション下がる。はあー、めんどくせーなあ。
雄介には、ヒロ君と連絡先交換した事まだ言えてない。言ったら雄介、めちゃくちゃ怒っちゃうかも知れないから。余計なトラブルにする必要ないもんね。どうせヒロ君とは、一度会ったらもう二度と会わないしさ。
美久にline送信した後、ヒロ君に『ありがとうございました』と当たり障りない返信しとくアタシ。そしてつい、はあ、とため息出ちゃった。二度助けて貰ったのは事実だしね。邪険に出来ないし仕方ないんだけど、余り乗り気じゃない返信。
「どうした明歩? 今度は溜息ついて。急に大人しくなっちゃったけど」「ううん。何でも無い」
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