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その五十四
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※※※
「こうやって一緒に帰るの、久々だね」「今日は自転車無いけどね」
柊さんは未だ疋田美里さんのまま、俺の隣を歩いてる。自転車がないだけじゃなく、バイト帰りはお互い制服だったけど、今柊さんは浴衣で俺は甚平。完全にバイト帰りと同じとはいかないけど、それでも何だか懐かしい。
こうして二人で帰るの久しぶりだったから、遠回りにはなっちゃうけど、バイト帰りに使ってた道で帰ろうか、という事になって、今二人で懐かしの道を通ってる。後少し歩けば、これまた久々の、あの歩道橋の下に行くんだよな。……数ヶ月前告白しようとして出来なかったあの場所に。
で、さすがに歩き辛かったようで、柊さんは組んでた腕を既に外し、今は俺から離れてる。それでも普段より、何だか距離が近いけど。
疋田美里さんが柊美久さんだった。そんなとんでも事実が明らかになった今日。更に、実は疋田美里さんこと柊美久さんも、俺と同じく俺を好きだと言ってくれた。その事は物凄く嬉しくて、ずっと気持ちが高揚したままだ。
つーか、よくよく考えたら、あの柊美久なんだよな? K市内一の超絶美少女と言われてる。しかもこれから芸能界に入る予定の。そんな子が俺の事を……。ヤバいな。そう考えたらますますテンションが上がってしまう。
「どうしたの?」「……ハハ。その、(どうしたの?)も久しぶりに聞いたな。いや、こんな可愛い子がさ、俺の事好きだって言ってくれて、今更ながら嬉しくなっちゃって」
「……もう! それ、言わなくていいから」「アハハ。ごめんごめん」
顔を赤くしながらほっぺをぷくぅと膨らませ、俺を叱る柊さん。本当、愛嬌もあって可愛いなあ。
「なあ、柊さん。やっぱり俺の彼女になってほしいよ」「……」
にこやかに話していたのが一変、俺の言葉を聞いた途端、顔が硬直し俯いてしまう柊さん。でも俺はもう、このまま引き下がりたくない。
「じゃあさ、一度付き合ってみてから、駄目かどうか考えようよ」「でも……」
「何も始まってないのに、諦めるのは嫌だよ」「武智君……」
それから二人、沈黙しながら歩く。時間はそろそろ夜の十時になろうというところ。人通りも車も殆どなく、ザッザッと二人が歩く足音が聞こえるくらい静かだ。等間隔に連なる街灯が俺達を照らす夜道。夜といってもまだ蒸し暑いけど、時折吹き抜ける夜風は心地いい。リーリー、という虫の音が聞こえるくらいの、静かな時間。
柊さんはずっと黙ったまま返事してくれない。気持ちは通じた。それは嬉しい。でも、その先へ進めないのはさすがに辛い。きっとそれは柊さんも同じだと思う。だって廃寺で話した時、俺の彼女になれたら嬉しいって言ってくれたし。
……そっか。それでも、柊さんは悩んでるのか。
グッと唇を噛み締め、俺は決意する。柊さんを彼女にしたいけど、困らせたいわけじゃない。
「俺さ、待ってる」「……え?」
「柊さんが俺の彼女になれるまで」「そんな……。そんなの、いつになるか分からないよ」
「でも、今は無理なんでしょ? それに俺、柊さんを困らせたくないから」「武智君……」
半ば無理やりニッと笑う俺。
本当はすぐにでも彼女にしたい。付き合いたい。夏休みの間二人で出かけたい。海やプール、他にも沢山、遊びに行きたい。だけど、今柊さんはそれが出来ないみたいだ。なら、俺の気持ちは抑えないと。
俺の無理やりな笑顔を見た柊さんは、凄く辛そうな顔をする。おおっと、これじゃ逆効果だ。
「まあ、電話とかlineとかは出来るでしょ? とりあえずはそれでいいじゃん。気持ちが伝わった。俺はそれだけでも嬉しいしね。あ、でも、疋田美里さんにはフラれてたんだったな」「……」
ワハハとわざとらしく笑ってみせる俺。柊さんの表情も、俺の言葉に少し顔をほころばせる。
「そうだったね。疋田美里はフッたんだ。じゃあもう一度、きちんと言おうかな?」「え? 何?」
「疋田美里も、武智悠斗君がずっと好きでした」「……アハハ。めっちゃ照れる」
フフフといたずらっぽく笑う柊さん。今は疋田美里さんの格好だから、尚更リアリティがあるというか。でも、同一人物とは言え、二人も可愛い子に告白されるって、俺もしかして役得じゃね?
黒縁メガネの奥から、熱のこもった瞳で俺を見上げる疋田美里こと柊さん。俺はつい、その手を握る。少し驚いた表情をするけど、ギュッと握り返してくれる柊さん。
ああ……、これが幸せってやつだ。これはめちゃくちゃ嬉しいな。今度は疋田美里さんバージョンでこの対応。
そして久々の、あの歩道橋の下辺りにとうとうやってくる。あー、この幸せな時間もそろそろ終わるのかあ。
俺が名残惜しそうにしてると、そこで突然、柊さんがバッと手を離し、物凄く驚いた表情でとある方向を見つめた。……どうしたんだろ?
「……これはどういう事かしら?」その視線の先には、腰に手を当て仁王立ちした、年配の女性がいた。
ってあれ、確か……。あ! そうだ思い出した! 以前会った事がある。疋田美里さんの保護者だって言ってた人だ! 多分お母さん? だよな?
「ご、ごめん……なさい」「ごめんなさい、なんて謝罪はどうでもいいわ。もう一度聞くけど、これはどういう事なの?」
語気を強めるその女性。明らかに怒ってる。そして柊さん、返事できず物凄く怯えてる。……もしかして、今日夏祭りに行くの内緒だった? それで怒られてんのかな? そうだとしたら……。俺が誘ったせい?
「あ、あの! お、お母さんですよね? 俺が誘ったのが悪いんです! だから、えと、柊さんは悪くないんです!」
なので助け舟のつもりで、柊さんを庇うつもりで声を張り上げる俺。でも、その年配の女性は呆気にとられた顔をする。
「……誰がお母さんなのよ」「え?」違うの?
キョトンとする俺を見ながら、その年配の女性は、はあ、と大きくため息を付いて頭を掻く。……確かに、よく見たら柊さんに似てないかな? 美人だけど。黒いスーツをバッチリ着こなした、母親ってよりはどっちかって言うと、やり手のキャリアウーマンっぽい。
つか、母親じゃないなら、なんで他人の柊さんに対してあんなに怒ってんの? しかも前会った時は、確か保護者って言ってたよね?
「とりあえず、美久。家に行くわよ」「は、はい」そう言いながら、ツカツカと俺達に近づき、いきなり柊さんの腕をグイっと掴み、家があるであろう方向に柊さんを無理やり引っ張っていこうとする。俺は何だかまずいと思い、つい声をかける。
「ちょっと待って下さい! 柊さんは本当に悪くないんです!」
「……そう言うなら、あなたも二度と美久に近づかないで」俺の声を聞いて一度立ち止まり、キッと俺を蔑むように睨みながら、冷たい一言を言い放つその年配の女性。俺はついギクリとしてしまった。その瞳の奥に、怒りの感情を見たから。なんでそんなに怒ってんのかな?
そして改めて、行くわよ、と柊さんに声をかけ、二人共この場を去っていった。
「……何だったんだ?」突然現れた正体不明の年配の女性。そして何だか柊さん、頭が上がらない様子だった。
……めっちゃ心配だ。気になる。柊さん、大丈夫かな? そういやあの人、(美久)って呼び捨てにしてたな……。
「こうやって一緒に帰るの、久々だね」「今日は自転車無いけどね」
柊さんは未だ疋田美里さんのまま、俺の隣を歩いてる。自転車がないだけじゃなく、バイト帰りはお互い制服だったけど、今柊さんは浴衣で俺は甚平。完全にバイト帰りと同じとはいかないけど、それでも何だか懐かしい。
こうして二人で帰るの久しぶりだったから、遠回りにはなっちゃうけど、バイト帰りに使ってた道で帰ろうか、という事になって、今二人で懐かしの道を通ってる。後少し歩けば、これまた久々の、あの歩道橋の下に行くんだよな。……数ヶ月前告白しようとして出来なかったあの場所に。
で、さすがに歩き辛かったようで、柊さんは組んでた腕を既に外し、今は俺から離れてる。それでも普段より、何だか距離が近いけど。
疋田美里さんが柊美久さんだった。そんなとんでも事実が明らかになった今日。更に、実は疋田美里さんこと柊美久さんも、俺と同じく俺を好きだと言ってくれた。その事は物凄く嬉しくて、ずっと気持ちが高揚したままだ。
つーか、よくよく考えたら、あの柊美久なんだよな? K市内一の超絶美少女と言われてる。しかもこれから芸能界に入る予定の。そんな子が俺の事を……。ヤバいな。そう考えたらますますテンションが上がってしまう。
「どうしたの?」「……ハハ。その、(どうしたの?)も久しぶりに聞いたな。いや、こんな可愛い子がさ、俺の事好きだって言ってくれて、今更ながら嬉しくなっちゃって」
「……もう! それ、言わなくていいから」「アハハ。ごめんごめん」
顔を赤くしながらほっぺをぷくぅと膨らませ、俺を叱る柊さん。本当、愛嬌もあって可愛いなあ。
「なあ、柊さん。やっぱり俺の彼女になってほしいよ」「……」
にこやかに話していたのが一変、俺の言葉を聞いた途端、顔が硬直し俯いてしまう柊さん。でも俺はもう、このまま引き下がりたくない。
「じゃあさ、一度付き合ってみてから、駄目かどうか考えようよ」「でも……」
「何も始まってないのに、諦めるのは嫌だよ」「武智君……」
それから二人、沈黙しながら歩く。時間はそろそろ夜の十時になろうというところ。人通りも車も殆どなく、ザッザッと二人が歩く足音が聞こえるくらい静かだ。等間隔に連なる街灯が俺達を照らす夜道。夜といってもまだ蒸し暑いけど、時折吹き抜ける夜風は心地いい。リーリー、という虫の音が聞こえるくらいの、静かな時間。
柊さんはずっと黙ったまま返事してくれない。気持ちは通じた。それは嬉しい。でも、その先へ進めないのはさすがに辛い。きっとそれは柊さんも同じだと思う。だって廃寺で話した時、俺の彼女になれたら嬉しいって言ってくれたし。
……そっか。それでも、柊さんは悩んでるのか。
グッと唇を噛み締め、俺は決意する。柊さんを彼女にしたいけど、困らせたいわけじゃない。
「俺さ、待ってる」「……え?」
「柊さんが俺の彼女になれるまで」「そんな……。そんなの、いつになるか分からないよ」
「でも、今は無理なんでしょ? それに俺、柊さんを困らせたくないから」「武智君……」
半ば無理やりニッと笑う俺。
本当はすぐにでも彼女にしたい。付き合いたい。夏休みの間二人で出かけたい。海やプール、他にも沢山、遊びに行きたい。だけど、今柊さんはそれが出来ないみたいだ。なら、俺の気持ちは抑えないと。
俺の無理やりな笑顔を見た柊さんは、凄く辛そうな顔をする。おおっと、これじゃ逆効果だ。
「まあ、電話とかlineとかは出来るでしょ? とりあえずはそれでいいじゃん。気持ちが伝わった。俺はそれだけでも嬉しいしね。あ、でも、疋田美里さんにはフラれてたんだったな」「……」
ワハハとわざとらしく笑ってみせる俺。柊さんの表情も、俺の言葉に少し顔をほころばせる。
「そうだったね。疋田美里はフッたんだ。じゃあもう一度、きちんと言おうかな?」「え? 何?」
「疋田美里も、武智悠斗君がずっと好きでした」「……アハハ。めっちゃ照れる」
フフフといたずらっぽく笑う柊さん。今は疋田美里さんの格好だから、尚更リアリティがあるというか。でも、同一人物とは言え、二人も可愛い子に告白されるって、俺もしかして役得じゃね?
黒縁メガネの奥から、熱のこもった瞳で俺を見上げる疋田美里こと柊さん。俺はつい、その手を握る。少し驚いた表情をするけど、ギュッと握り返してくれる柊さん。
ああ……、これが幸せってやつだ。これはめちゃくちゃ嬉しいな。今度は疋田美里さんバージョンでこの対応。
そして久々の、あの歩道橋の下辺りにとうとうやってくる。あー、この幸せな時間もそろそろ終わるのかあ。
俺が名残惜しそうにしてると、そこで突然、柊さんがバッと手を離し、物凄く驚いた表情でとある方向を見つめた。……どうしたんだろ?
「……これはどういう事かしら?」その視線の先には、腰に手を当て仁王立ちした、年配の女性がいた。
ってあれ、確か……。あ! そうだ思い出した! 以前会った事がある。疋田美里さんの保護者だって言ってた人だ! 多分お母さん? だよな?
「ご、ごめん……なさい」「ごめんなさい、なんて謝罪はどうでもいいわ。もう一度聞くけど、これはどういう事なの?」
語気を強めるその女性。明らかに怒ってる。そして柊さん、返事できず物凄く怯えてる。……もしかして、今日夏祭りに行くの内緒だった? それで怒られてんのかな? そうだとしたら……。俺が誘ったせい?
「あ、あの! お、お母さんですよね? 俺が誘ったのが悪いんです! だから、えと、柊さんは悪くないんです!」
なので助け舟のつもりで、柊さんを庇うつもりで声を張り上げる俺。でも、その年配の女性は呆気にとられた顔をする。
「……誰がお母さんなのよ」「え?」違うの?
キョトンとする俺を見ながら、その年配の女性は、はあ、と大きくため息を付いて頭を掻く。……確かに、よく見たら柊さんに似てないかな? 美人だけど。黒いスーツをバッチリ着こなした、母親ってよりはどっちかって言うと、やり手のキャリアウーマンっぽい。
つか、母親じゃないなら、なんで他人の柊さんに対してあんなに怒ってんの? しかも前会った時は、確か保護者って言ってたよね?
「とりあえず、美久。家に行くわよ」「は、はい」そう言いながら、ツカツカと俺達に近づき、いきなり柊さんの腕をグイっと掴み、家があるであろう方向に柊さんを無理やり引っ張っていこうとする。俺は何だかまずいと思い、つい声をかける。
「ちょっと待って下さい! 柊さんは本当に悪くないんです!」
「……そう言うなら、あなたも二度と美久に近づかないで」俺の声を聞いて一度立ち止まり、キッと俺を蔑むように睨みながら、冷たい一言を言い放つその年配の女性。俺はついギクリとしてしまった。その瞳の奥に、怒りの感情を見たから。なんでそんなに怒ってんのかな?
そして改めて、行くわよ、と柊さんに声をかけ、二人共この場を去っていった。
「……何だったんだ?」突然現れた正体不明の年配の女性。そして何だか柊さん、頭が上がらない様子だった。
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