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その二十九
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※※※
武智君と話をし終わって、電話を置き、ふと天井を見上げ、ふう、と息を吐く私。
「嬉しい、だって」そして武智君が電話越しに言った言葉を思い出し、ついクスっとしてしまった。
少ししてから、ブブブ、とスマホがバイブした。それが何か分かってる。武智君からのいつものお休みのlineだ。
これだけされたら、いくら鈍感な人でも気付く。武智君は私に好意を寄せている。映画館に二人で行ったあの日の帰り、歩道橋の下で何を言おうとしていたのか、それさえも。
だから夏祭りの日、武智君はきっと私に告白する気だ。
そして、私も武智君の事が好き。
そうなったキッカケは、やっぱりあの誘拐未遂事件。あの時もし、武智君が来てくれなかったらと思うと、未だにゾッとするのと同時に、大人の男の人数人に、怯む事なく立ち向かっていったその後ろ姿は、正にナイトのように素敵だったと思い返す。あの勇敢な姿は、私が想いを寄せるきっかけとなるには充分だった。
そしてそれから、バイト先から家路につく間、いつも送ってくれた武智君。たわいない話の中からでも、彼の優しさや素直さはすぐ伝わってきた。時折反応が可愛く思ったりもした。だから、私が段々、想いを募るのは仕方ない事だったのかも知れない。
武智君と一緒に働くバイトは楽しかった。だから今、こうしてバイト出来ない事は辛い。
そして……。
ふと、ギュッと胸が締め付けられた。こうやって武智君の事を考えれば考えるほど。
私だって、私だって……。本当は武智君と一緒にいたい。遊園地行った時、映画行った時、本当に楽しかった。あんな風に、武智君と二人で笑いながら、色んなとこに行きたい。もし、武智君が彼氏だったらと思うと、胸がとても熱くなる。
だから、つい時間を作ってしまった。夏祭り、凄く楽しみだけど……。
「グスッ」ポタポタと涙が床に落ちる。考えれば考える程切なくて……。だって、本当は楽しみにしちゃいけないから。
「グスッ。苦しいよう……」
そのポタポタがキッカケで、まるで私の心を表すかのように、堰を切って涙が溢れ出てきて止まらない。
「武智君……グスッ。武智君……。私、どうすればいいの?……」
※※※
「お疲れ様です」「お疲れ様。最近梅雨入りしたし、今日も雨激しかったけど濡れなかった?」
はい、大丈夫です、と恩田さんに返事しながら、いつもの黒塗りの外車のドアをバタン、と閉め、恩田さんの横に座る私。
「あなたは大事な商品なんだから、風邪などひかないでね。そろそろ夏になるし、そうなったら本格的に始まるのだから」「はい。分かってます」そして私は、いつもどおりに無表情を作る。
だけど、
「最近やけに機嫌いいわね」と、恩田さんが私に聞く。最近浮足立っているのは、やっぱり恩田さんには気づかれていたみたい。
「はい。とても気分いいんです」でも、私は敢えて否定せず、正直に言った。
「それってもしかして……」「実は、とても仲の良い女友達のクラスメイトが出来て、ようやく高校生らしい生活ができるようになったんで」恩田さんの言葉を遮るように、笑顔を向け説明する。
「……そう。そういう事なら」と、何か言いかけた恩田さんだけど、それ以上は何も言わず、いつものように手帳を取り出し、そこに視線を落とした。
私はまだ子どもで未熟だ。嘘をついてもきっとバレるし、浮かれてる気持ちを隠すのだってうまく出来ない。だから、もう一つの本当の事を話して誤魔化す事にした。それも私の本心だから、いくら恩田さんとはいえ、分からないはずだ。
もう既に私の方を見ず、いつものように私の隣で、忙しなく何処かへ電話をかけている恩田さんを見て、どうやら気づかれていないみたいでホッとする私。
せっかく朝、武智君にも協力して貰って、嫌ってる演技をしているんだから、私の秘めた想いが見つかって、無駄にしてはいけない。
そしてこの想いは、生涯誰にも明かさない。大人になってからもずっと、高校生の頃のいい思い出として、私の胸の奥にしまって置かなければいけない。
武智君とは、夏が来ればそれで終わり。夏が来れば……。
……でも。
そう、分かっているんだけど、まだ、覚悟ができていない私。想いはどんどん募っている。そしてそれを甘んじて膨張させている弱い私。本当はもう会ってはいけない。でも、会いたい。一杯話して、笑って……。それがとても楽しくて、私にとってかけがえのないもので……。
つい、そんな事を考えてると涙が溢れそうになった。慌てて車窓を眺め、私の横で電話している恩田さんに見つからないよう、零れた涙を拭う。いけない。私の秘めた想いが見つかって、嫌われている演技を無駄にしちゃいけない。
※※※
ブブブ、と俺のスマホが振動する。このタイミングで電話してくるって事は……。
『はい。清田です』『清田先生。お疲れ様』
やっぱり恩田さんだ。何かあったのか? いつも通り柊は、既に武智に悪態をついて、二人共玄関ホールから教室に向かって行ったんだが。
『最近どう?』『これと言って特には変わりないです』
『美久は? ちゃんと武智君を嫌っているのかしら?』『ええ。毎朝監視してますが、相変わらずですよ』
『ファンクラブからの報告は?』『いや、あいつらからも何も聞いてませんが』
『……清田先生。美久と仲のいいお友達って誰か分かるかしら?』『ああ、それならきっと、安川明歩でしょうね。同じ特進科の派手目な女子生徒ですね。ファンクラブの連中からも報告が上がってます。ただ最近は、安川に彼氏ができて、昼時は一人になったらしいとは聞いてますけど』
じゃあ、本当なのね、と、電話越しに呟く声が聞こえてきた。どうやら近況確認だったようだな。
『そういや、夏休み入るまでで大丈夫なんですよね?』『ええ。今のところその予定で問題ないわ』
『じゃあ、引き続き宜しくお願いします』『了解です』
そして電話を切った頃には、殆どの生徒が既に教室に向かって行っていた。お役御免となった俺も、一旦職員室に戻る。
もうすぐ一年くらい前になるか? 柊が武智を嫌っているかチェックしてくれ、と帰宅時突然恩田さんから声を掛けられた。最初は当然警戒したが、恩田さんは女性だったし、事情もある程度聞いたし、ファンクラブの連中とも連携するって事だったから、俺の仕事を鑑みて出来るのは朝だけだって条件で引き受けた。
一応お礼もするって言われたしな。教師ってのは公務員とは言え薄給だ。月数万でも有難かった。因みにこの事は他の教師や校長にも内緒。正門で毎朝生徒の風紀のチェックをしている保健体育の権藤先生も、もしかしたら同じ条件を出されてるかもしれないが、バレると副業していると見なされ減給処分される可能性があるから、確認する事はしないが。もし違ったらやばいし。
柊美久は俺から見てもとてつもない美女だ。俺でも時折、あいつの仕草にドキッとする事があるくらいだ。ああ、手を出そうとはしない。……そりゃ俺も男だから、あれだけの美少女、気にならないと言えば嘘になる。だけど、恩田さんのバックが怖いからな。あの黒服の奴ら、異様な雰囲気かもし出してるし。
しかし、綾邉や飯塚はいいカモフラージュだよなあ。ファンクラブの連中は、うまくあいつらを隠れ蓑にして、柊を監視してんだからな。まあでも、奴らも基本朝だけ、監視しているようだけどな。以前のように写真撮ったりする事も一切なくなったし。
武智君と話をし終わって、電話を置き、ふと天井を見上げ、ふう、と息を吐く私。
「嬉しい、だって」そして武智君が電話越しに言った言葉を思い出し、ついクスっとしてしまった。
少ししてから、ブブブ、とスマホがバイブした。それが何か分かってる。武智君からのいつものお休みのlineだ。
これだけされたら、いくら鈍感な人でも気付く。武智君は私に好意を寄せている。映画館に二人で行ったあの日の帰り、歩道橋の下で何を言おうとしていたのか、それさえも。
だから夏祭りの日、武智君はきっと私に告白する気だ。
そして、私も武智君の事が好き。
そうなったキッカケは、やっぱりあの誘拐未遂事件。あの時もし、武智君が来てくれなかったらと思うと、未だにゾッとするのと同時に、大人の男の人数人に、怯む事なく立ち向かっていったその後ろ姿は、正にナイトのように素敵だったと思い返す。あの勇敢な姿は、私が想いを寄せるきっかけとなるには充分だった。
そしてそれから、バイト先から家路につく間、いつも送ってくれた武智君。たわいない話の中からでも、彼の優しさや素直さはすぐ伝わってきた。時折反応が可愛く思ったりもした。だから、私が段々、想いを募るのは仕方ない事だったのかも知れない。
武智君と一緒に働くバイトは楽しかった。だから今、こうしてバイト出来ない事は辛い。
そして……。
ふと、ギュッと胸が締め付けられた。こうやって武智君の事を考えれば考えるほど。
私だって、私だって……。本当は武智君と一緒にいたい。遊園地行った時、映画行った時、本当に楽しかった。あんな風に、武智君と二人で笑いながら、色んなとこに行きたい。もし、武智君が彼氏だったらと思うと、胸がとても熱くなる。
だから、つい時間を作ってしまった。夏祭り、凄く楽しみだけど……。
「グスッ」ポタポタと涙が床に落ちる。考えれば考える程切なくて……。だって、本当は楽しみにしちゃいけないから。
「グスッ。苦しいよう……」
そのポタポタがキッカケで、まるで私の心を表すかのように、堰を切って涙が溢れ出てきて止まらない。
「武智君……グスッ。武智君……。私、どうすればいいの?……」
※※※
「お疲れ様です」「お疲れ様。最近梅雨入りしたし、今日も雨激しかったけど濡れなかった?」
はい、大丈夫です、と恩田さんに返事しながら、いつもの黒塗りの外車のドアをバタン、と閉め、恩田さんの横に座る私。
「あなたは大事な商品なんだから、風邪などひかないでね。そろそろ夏になるし、そうなったら本格的に始まるのだから」「はい。分かってます」そして私は、いつもどおりに無表情を作る。
だけど、
「最近やけに機嫌いいわね」と、恩田さんが私に聞く。最近浮足立っているのは、やっぱり恩田さんには気づかれていたみたい。
「はい。とても気分いいんです」でも、私は敢えて否定せず、正直に言った。
「それってもしかして……」「実は、とても仲の良い女友達のクラスメイトが出来て、ようやく高校生らしい生活ができるようになったんで」恩田さんの言葉を遮るように、笑顔を向け説明する。
「……そう。そういう事なら」と、何か言いかけた恩田さんだけど、それ以上は何も言わず、いつものように手帳を取り出し、そこに視線を落とした。
私はまだ子どもで未熟だ。嘘をついてもきっとバレるし、浮かれてる気持ちを隠すのだってうまく出来ない。だから、もう一つの本当の事を話して誤魔化す事にした。それも私の本心だから、いくら恩田さんとはいえ、分からないはずだ。
もう既に私の方を見ず、いつものように私の隣で、忙しなく何処かへ電話をかけている恩田さんを見て、どうやら気づかれていないみたいでホッとする私。
せっかく朝、武智君にも協力して貰って、嫌ってる演技をしているんだから、私の秘めた想いが見つかって、無駄にしてはいけない。
そしてこの想いは、生涯誰にも明かさない。大人になってからもずっと、高校生の頃のいい思い出として、私の胸の奥にしまって置かなければいけない。
武智君とは、夏が来ればそれで終わり。夏が来れば……。
……でも。
そう、分かっているんだけど、まだ、覚悟ができていない私。想いはどんどん募っている。そしてそれを甘んじて膨張させている弱い私。本当はもう会ってはいけない。でも、会いたい。一杯話して、笑って……。それがとても楽しくて、私にとってかけがえのないもので……。
つい、そんな事を考えてると涙が溢れそうになった。慌てて車窓を眺め、私の横で電話している恩田さんに見つからないよう、零れた涙を拭う。いけない。私の秘めた想いが見つかって、嫌われている演技を無駄にしちゃいけない。
※※※
ブブブ、と俺のスマホが振動する。このタイミングで電話してくるって事は……。
『はい。清田です』『清田先生。お疲れ様』
やっぱり恩田さんだ。何かあったのか? いつも通り柊は、既に武智に悪態をついて、二人共玄関ホールから教室に向かって行ったんだが。
『最近どう?』『これと言って特には変わりないです』
『美久は? ちゃんと武智君を嫌っているのかしら?』『ええ。毎朝監視してますが、相変わらずですよ』
『ファンクラブからの報告は?』『いや、あいつらからも何も聞いてませんが』
『……清田先生。美久と仲のいいお友達って誰か分かるかしら?』『ああ、それならきっと、安川明歩でしょうね。同じ特進科の派手目な女子生徒ですね。ファンクラブの連中からも報告が上がってます。ただ最近は、安川に彼氏ができて、昼時は一人になったらしいとは聞いてますけど』
じゃあ、本当なのね、と、電話越しに呟く声が聞こえてきた。どうやら近況確認だったようだな。
『そういや、夏休み入るまでで大丈夫なんですよね?』『ええ。今のところその予定で問題ないわ』
『じゃあ、引き続き宜しくお願いします』『了解です』
そして電話を切った頃には、殆どの生徒が既に教室に向かって行っていた。お役御免となった俺も、一旦職員室に戻る。
もうすぐ一年くらい前になるか? 柊が武智を嫌っているかチェックしてくれ、と帰宅時突然恩田さんから声を掛けられた。最初は当然警戒したが、恩田さんは女性だったし、事情もある程度聞いたし、ファンクラブの連中とも連携するって事だったから、俺の仕事を鑑みて出来るのは朝だけだって条件で引き受けた。
一応お礼もするって言われたしな。教師ってのは公務員とは言え薄給だ。月数万でも有難かった。因みにこの事は他の教師や校長にも内緒。正門で毎朝生徒の風紀のチェックをしている保健体育の権藤先生も、もしかしたら同じ条件を出されてるかもしれないが、バレると副業していると見なされ減給処分される可能性があるから、確認する事はしないが。もし違ったらやばいし。
柊美久は俺から見てもとてつもない美女だ。俺でも時折、あいつの仕草にドキッとする事があるくらいだ。ああ、手を出そうとはしない。……そりゃ俺も男だから、あれだけの美少女、気にならないと言えば嘘になる。だけど、恩田さんのバックが怖いからな。あの黒服の奴ら、異様な雰囲気かもし出してるし。
しかし、綾邉や飯塚はいいカモフラージュだよなあ。ファンクラブの連中は、うまくあいつらを隠れ蓑にして、柊を監視してんだからな。まあでも、奴らも基本朝だけ、監視しているようだけどな。以前のように写真撮ったりする事も一切なくなったし。
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