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その十八
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「映画面白かったー」「ラストのどんでん返しも凄かったし感動したよ」
だよねー、と嬉しそうに話す疋田さん。二時間半の長い映画で、ヒーローものだから女の子にはどうかな? と気になったけど、思った以上に疋田さんは満足そうで良かった。
丁度昼飯の時間なので、疋田さんと二人でマックにいる。女の子とマック……。これ、デートっぽくね? ぶっちゃけこういうシチュエーション憧れてました。その相手が疋田さんだなんて。幸せすぎる。
「ん? ポテト欲しいの?」「あ、いや、違うよ」つい疋田さんがポテトを口に運ぶところを見つめてしまった。あなたが可愛くて見つめてました、なんて言えるわけない。だからつい慌ててしまった。しかし、手も小さくてまた可愛らしいなあもう。
でも、今日みたいな薄着だと、疋田さんの体のラインがよく分かるんだよな。ウエスト細くて胸も結構……。ごめんなさい。そういう邪な目で見てしまってごめんなさい。よし、夏になったらプール誘ってみよう、そうしよう。え? 理由? 聞かないでください。
そして昼飯を食い終えた俺達は、映画館のある施設に隣接しているボーリングやミニスポーツ等で遊んだ。……てか疋田さん、めっちゃ運動神経いいんだな。ボーリング最高スコア220ってどういう事? 卓球でも、なんで俺のまあまあ本気のスマッシュ返せるの?
とにかく夕方まで一杯遊んだ。たまに失敗して二人で笑ったりした。時々疋田さん、お腹抱えて大笑いもしてたな。ああいう自然な姿見せてくれるの、心底嬉しい。何にしろ物凄く楽しかった。女の子と二人でも、こんなに楽しめるもんなんだな。初めての経験だったけど。
そしてそんな楽しい時間はあっという間に過ぎて、今はもう夕方。刻々と帰りの時刻は迫ってる。
それは、俺がこれから告白する時間が迫ってるという事と同じ事だ。だから、徐々に緊張してくる俺。時々疋田さんが見せる笑顔に、無駄にときめいてしまう。
「どうだった? 今日。俺といてつまんなった?」スポーツ施設を後にしながら、緊張をほぐしたい俺は何となしに聞いてみる。
「まさか。凄く楽しかったよ。私、男の子とこうやって二人で遊ぶの久々」
久々? ……ああ、幼馴染がいたんだっけ。あのイケメンね。その言い方に少し胸の奥がチクリとした。疋田さんは何とも思ってないって言ってたけど、男と二人で遊んだ経験がある、と想像するだけでも何となく辛い。まあ疋田さんはきっと、無意識なんだろうけど。それでも、楽しかったって言ってくれたんだから良しとしないと。
だから、そっか、と気にしていないフリをして笑顔で答える俺。そして駐輪場に置いてあった自転車を取りに行き、二人で押しながら、バイトから帰る時と同じ、歩道橋の下に向かって歩いている。
あそこに着いたら、言うんだ。告白するんだ。
ドクン、ドクン、と心臓の音が高鳴っていくのが分かる。自転車のハンドルを握る手のひらには汗がジットリしていて、呼吸も何だか苦しい。徐々にあの歩道橋の下が迫ってくる。何だか胸が締め付けられる。ドンドン緊張感が高まってくる。近づいてほしくない。でも、早く近づいてほしい。矛盾した気持ちがぐるぐる俺の頭を駆け巡る。
そして、とうとうあの歩道橋の下に着いた。
「じゃあ、またね。今日はありがと」そして疋田さんが笑顔でバイバイ、といい、いつものように帰ろうとする。
だが、俺はゴクンと唾を飲み込み、意を決して声を掛けた。
「待って! 俺、俺……、伝えたい事が、あるんだ」
「え?」
そう言ってふと俺の顔を見てハッとする疋田さん。きっとこわばってて目が必死な顔になってるんだろうなあ俺。
だからか、疋田さんはきっと、俺がこれから何を言うか、分かってる気がする。
そして、俺の言葉を待っているかのように、黙って俺を見つめた。
よし。言うぞ。頑張れ、俺。
「あ、あの……あの! 俺、疋田さんの事が……」
「……」
「……え?」俺を見ていない? 疋田さんの顔が何だかこわばってる? 何か怯えたような表情。どうしたんだろ?
どうやら俺を見ずに俺の背後? を見て、固まってるみたいだ。
「ごめん。帰る……ね」そして急にフイと下を向き、慌てて自転車を押しながら家の方へ駆けていった。
「え?」どういう事? 俺も急な事でつい引き留める事ができず、そのままその場に固まってしまった。
一世一代の告白をしようとしていたのに、逃げられた?
俺の背後に一体何が? 気になって後ろを向くと、そこには大人の女の人が、腕を組み仁王立ちになって立っていた。
「……えーと、どちら様?」
「私はあの子の保護者よ」保護者? て事は、お、お母さまあああ?
もしかして、俺、疋田さんのお母さんが見ているところで、告白しようとしてたのか? それは非常に不味い! だから疋田さんは慌てて帰ったのか? じゃあ仕方ないかなあ。でも、俺の一大決意が……トホホ。
「で? 君は誰なの?」しょぼーんとなってる俺を気にする事なく、未だ何処かお怒りの様子で腕を組んだまま、その女の人は俺に質問した。そりゃそうだ。お前誰だよ? てなるよね。
「あ、はい。バイト先で一緒の、武智といいます」とりあえず頭を下げながら自己紹介。
「……バイト先? というか、君が武智君なのね」
「あ、はい」どうやら俺の名前を知ってる? ああそうか。バイト終わりいつも送っていってるもんな。そりゃ親にも話すか。
「とりあえず、あの子家に帰っていったから、私も行くわね。じゃあね、武智君」
そう言って、その母親らしき女の人は疋田さん同様、家に向かってスタスタと歩いていった。
「あ、はい。失礼します」
そして俺も仕方なく、自転車を家の方向に向け、サドルに跨がり漕ぎ出した。
「……はああああ。何だよもう~~!!」
歩道橋の下から少し離れてから、多分人生最大の大きさのため息を吐く俺。そして周りに人がいないのを確認してから、大声で意味もなく「ああああーーーー!!」って叫んでしまった。
折角告白しようとしたのに、まさか邪魔が入るなんて。しかもそれが母親だったなんて。……また告白する機会作れるかなあ。一度想いを伝えようとしたからか、このままじゃ消化不良で気持ち悪い。だから尚更伝えたくなった。もう我慢出来ない。俺の気持ちは既に固まってんだ。だから、結果はどうあれ、俺は再度アタックする。そう決めた。
だから、家に帰って早速疋田さんに、まず今日のお礼をlineした。だが、そのlineには返信がなかった。
それどころかその日から、疋田さんからの返信は一切来なくなった。
だよねー、と嬉しそうに話す疋田さん。二時間半の長い映画で、ヒーローものだから女の子にはどうかな? と気になったけど、思った以上に疋田さんは満足そうで良かった。
丁度昼飯の時間なので、疋田さんと二人でマックにいる。女の子とマック……。これ、デートっぽくね? ぶっちゃけこういうシチュエーション憧れてました。その相手が疋田さんだなんて。幸せすぎる。
「ん? ポテト欲しいの?」「あ、いや、違うよ」つい疋田さんがポテトを口に運ぶところを見つめてしまった。あなたが可愛くて見つめてました、なんて言えるわけない。だからつい慌ててしまった。しかし、手も小さくてまた可愛らしいなあもう。
でも、今日みたいな薄着だと、疋田さんの体のラインがよく分かるんだよな。ウエスト細くて胸も結構……。ごめんなさい。そういう邪な目で見てしまってごめんなさい。よし、夏になったらプール誘ってみよう、そうしよう。え? 理由? 聞かないでください。
そして昼飯を食い終えた俺達は、映画館のある施設に隣接しているボーリングやミニスポーツ等で遊んだ。……てか疋田さん、めっちゃ運動神経いいんだな。ボーリング最高スコア220ってどういう事? 卓球でも、なんで俺のまあまあ本気のスマッシュ返せるの?
とにかく夕方まで一杯遊んだ。たまに失敗して二人で笑ったりした。時々疋田さん、お腹抱えて大笑いもしてたな。ああいう自然な姿見せてくれるの、心底嬉しい。何にしろ物凄く楽しかった。女の子と二人でも、こんなに楽しめるもんなんだな。初めての経験だったけど。
そしてそんな楽しい時間はあっという間に過ぎて、今はもう夕方。刻々と帰りの時刻は迫ってる。
それは、俺がこれから告白する時間が迫ってるという事と同じ事だ。だから、徐々に緊張してくる俺。時々疋田さんが見せる笑顔に、無駄にときめいてしまう。
「どうだった? 今日。俺といてつまんなった?」スポーツ施設を後にしながら、緊張をほぐしたい俺は何となしに聞いてみる。
「まさか。凄く楽しかったよ。私、男の子とこうやって二人で遊ぶの久々」
久々? ……ああ、幼馴染がいたんだっけ。あのイケメンね。その言い方に少し胸の奥がチクリとした。疋田さんは何とも思ってないって言ってたけど、男と二人で遊んだ経験がある、と想像するだけでも何となく辛い。まあ疋田さんはきっと、無意識なんだろうけど。それでも、楽しかったって言ってくれたんだから良しとしないと。
だから、そっか、と気にしていないフリをして笑顔で答える俺。そして駐輪場に置いてあった自転車を取りに行き、二人で押しながら、バイトから帰る時と同じ、歩道橋の下に向かって歩いている。
あそこに着いたら、言うんだ。告白するんだ。
ドクン、ドクン、と心臓の音が高鳴っていくのが分かる。自転車のハンドルを握る手のひらには汗がジットリしていて、呼吸も何だか苦しい。徐々にあの歩道橋の下が迫ってくる。何だか胸が締め付けられる。ドンドン緊張感が高まってくる。近づいてほしくない。でも、早く近づいてほしい。矛盾した気持ちがぐるぐる俺の頭を駆け巡る。
そして、とうとうあの歩道橋の下に着いた。
「じゃあ、またね。今日はありがと」そして疋田さんが笑顔でバイバイ、といい、いつものように帰ろうとする。
だが、俺はゴクンと唾を飲み込み、意を決して声を掛けた。
「待って! 俺、俺……、伝えたい事が、あるんだ」
「え?」
そう言ってふと俺の顔を見てハッとする疋田さん。きっとこわばってて目が必死な顔になってるんだろうなあ俺。
だからか、疋田さんはきっと、俺がこれから何を言うか、分かってる気がする。
そして、俺の言葉を待っているかのように、黙って俺を見つめた。
よし。言うぞ。頑張れ、俺。
「あ、あの……あの! 俺、疋田さんの事が……」
「……」
「……え?」俺を見ていない? 疋田さんの顔が何だかこわばってる? 何か怯えたような表情。どうしたんだろ?
どうやら俺を見ずに俺の背後? を見て、固まってるみたいだ。
「ごめん。帰る……ね」そして急にフイと下を向き、慌てて自転車を押しながら家の方へ駆けていった。
「え?」どういう事? 俺も急な事でつい引き留める事ができず、そのままその場に固まってしまった。
一世一代の告白をしようとしていたのに、逃げられた?
俺の背後に一体何が? 気になって後ろを向くと、そこには大人の女の人が、腕を組み仁王立ちになって立っていた。
「……えーと、どちら様?」
「私はあの子の保護者よ」保護者? て事は、お、お母さまあああ?
もしかして、俺、疋田さんのお母さんが見ているところで、告白しようとしてたのか? それは非常に不味い! だから疋田さんは慌てて帰ったのか? じゃあ仕方ないかなあ。でも、俺の一大決意が……トホホ。
「で? 君は誰なの?」しょぼーんとなってる俺を気にする事なく、未だ何処かお怒りの様子で腕を組んだまま、その女の人は俺に質問した。そりゃそうだ。お前誰だよ? てなるよね。
「あ、はい。バイト先で一緒の、武智といいます」とりあえず頭を下げながら自己紹介。
「……バイト先? というか、君が武智君なのね」
「あ、はい」どうやら俺の名前を知ってる? ああそうか。バイト終わりいつも送っていってるもんな。そりゃ親にも話すか。
「とりあえず、あの子家に帰っていったから、私も行くわね。じゃあね、武智君」
そう言って、その母親らしき女の人は疋田さん同様、家に向かってスタスタと歩いていった。
「あ、はい。失礼します」
そして俺も仕方なく、自転車を家の方向に向け、サドルに跨がり漕ぎ出した。
「……はああああ。何だよもう~~!!」
歩道橋の下から少し離れてから、多分人生最大の大きさのため息を吐く俺。そして周りに人がいないのを確認してから、大声で意味もなく「ああああーーーー!!」って叫んでしまった。
折角告白しようとしたのに、まさか邪魔が入るなんて。しかもそれが母親だったなんて。……また告白する機会作れるかなあ。一度想いを伝えようとしたからか、このままじゃ消化不良で気持ち悪い。だから尚更伝えたくなった。もう我慢出来ない。俺の気持ちは既に固まってんだ。だから、結果はどうあれ、俺は再度アタックする。そう決めた。
だから、家に帰って早速疋田さんに、まず今日のお礼をlineした。だが、そのlineには返信がなかった。
それどころかその日から、疋田さんからの返信は一切来なくなった。
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