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その十七
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※※※
「今日もお客さん沢山だったね」「本当だね。そしてこうやって、一緒に帰るの久々だー」
そうだね、と笑顔を返してくれる疋田さん。やっぱ写真より実物の方が何万倍も可愛いな。俺の恋心補正も多少入ってるかも知れないけど、そうじゃなくても疋田さんはそもそも相当可愛いんだ。
ゴールデンウイーク明けてからも、あの店相変わらず忙しかった。てか、なんであんなに人気なの? ゴールデンウイーク中も相当忙しかったし。その時は疋田さんがいなかったのもあって、人手不足で余計そう感じたのかも知れないけど。そして今日は久々に疋田さんがバイトに来たので、こうして毎度の俺のお楽しみイベント、一緒に帰ってるわけだが。
そして俺は今、久々疋田さんと一緒に帰れる嬉しい気持ちとともに、かなり緊張している。
今日は思い切って疋田さんにとある事を話そうと思ってるからだ。……よし。頑張れ俺。勇気出せ。昨年の空手の決勝戦を思い出せ。あれだって上級生相手に相当緊張しただろ? 唯一二年生だった俺があの大舞台に立ったあの時と同じだ。負けたけど。……って俺のバカ! 弱気になるな!
そして思い切り深呼吸して、意を決して言葉を吐く。
「……あ、あのさ」
「なに?」コテンと首を傾げるその仕草、ああ、可愛いなあ……、じゃ、ないだろ! しっかりしろ俺!
「疋田さんって、映画とか観る?」「うーん、そういや、最近観てないかな? でも嫌いじゃないよ」
「じゃ、じゃあさ、今度の日曜行かない? 丁度来週、ハリウッドの新作が始まるから」
っしゃああああ!! 言えたあああ!! この下り、ゴールデンウイーク中に何度も何度も練習したんだあああ!! よくやった俺! グッジョブだ! 一仕事終えた気分だ!
「あーごめん。日曜は用事があるんだ」……え?
「あ、ハハ。そうだよね。こっちこそごめん。都合知らないのに」
……しまった。断られた時の対処についてはシミュレーションしてなかった。
やばい。どうしよう。断られた事でズーンて音が、どっかから聞こえるくらいショック受けてしまってる。しかも映画に誘ったって事は、デートしましょうアピールみたいなもんだ。俺の好意を匂わしてるようなもんだ。それなのに断られてしまった。て事は……。
恥ずかしいとショックで頭の中がぐちゃぐちゃだ。でも、平静を保たないと。
「そ、そっか。じゃ、じゃあ、仕方ないね」泣きそうな気持ちがこみ上げてくるのを必死に抑えながら、何とか笑顔を取り繕い返事する俺。しどろもどろになってしまったけど、多分ショックなのは気づかれてない……はず。
「うん、ごめんね。土曜だったら大丈夫だったんだけど」……え?
「え、じゃ、じゃあ土曜! 土曜でもいいよ!」慌てて土曜日OKと必死に伝える俺。このチャンス、逃してなるものか。チキンな俺がまた誘えるかどうかも分からないんだし。
「え? でも、空手は?」そんな俺の様子にちょっと引いてる? 疋田さん。そう。疋田さんの言う通り、実は土曜、空手の練習がある。でもそれよりも疋田さんと映画の方が当然大事だ。てか、疋田さん俺が毎週土曜、空手部あるの覚えててくれたのか。それはそれで嬉しい。
「一日くらい休んでも大丈夫だから」「いいの? 何か悪いよ」
悪くない悪くない! 空手は毎日練習してんだから! でも疋田さんと映画行けるチャンス、いつあるか分からない。一日くらい休んだってどうって事ない!
「なんだか必死だね」「そ、そりゃあね」
え? とキョトンとする疋田さん。あ、しまった。必死な気持ちを肯定してしまった。
「どうして必死なの?」黒縁メガネの奥から、黒い瞳でジッと見つめる疋田さん。
「そ、それは……映画の時話すよ」
「……分かった。それでいい」
それでいい? どういう事だろ? そしてフイ、と下を向く疋田さん。
とにかく、俺は覚悟を決めたんだ。今度の映画の時、疋田さんに告白するって。だから必死になってしまった。そう決めたから、このチャンスを逃したくないって思ったからね。
そしていつもの歩道橋の下に着いたので、「じゃあ土曜日に。場所とか時間とかはまた連絡してね」と言って、バイバイ、と手を振りながら、疋田さんはいつも通り帰っていった。
……よっしゃあああ!! 映画デートゲットおおお!! しかも今週末! これはテンション上がる!
でも俺、その時告白するんだよな? やばい、今から緊張してきた。あ、お腹痛くなってきた。急いで帰ろ。
※※※
「待った?」「いいや大丈夫」
良かった、飛び切りの笑顔をみせてくれる疋田さん。俺にとっては待ちに待った土曜日。決死の覚悟を決めた日。いや、然程待ちに待った、て訳でもないかも? だって、フラれる可能性だってあるんだから。でも、結果について今は考えない事にしてる。まずは疋田さんと二人で、映画を楽しまないとね。
しかし今日もまあ、可愛いですねこの天使は。初夏とは思えない程暑い日差しだからか、疋田さんは肩の見えた袖のない白のワンピースの上に、薄手のデニム生地のジャケットを羽織ってる。帽子は前のようにベレー帽だけど、今日のはツバ付きで日差しから顔を守るのも兼ねてるみたいだ。
まあ、何がいいたいかと言うと、今日の私服も最高で俺至福、って事です。
とりあえず雄介にお願いして、今日は休むと顧問の先生に伝えて貰う事にした。「一日も休んだ事ない悠斗が休むって聞いたら、先生びっくりするんじゃないか?」とか言われて改めて知った。そうか、俺空手部一回も休んだ事ないのか。さすが雄介、俺の事よく知ってんなあ。
もしかしたら怪我とか心配されるかも知れんから、そこはちゃんと言っとく、とまで気を使ってくれた。今日俺が何故休むか、雄介には話してある。だから、頑張れよ、きっと大丈夫だ、とも言ってくれた。いつもありがとな、雄介。
雄介の言う通り、可能性はゼロじゃない気がするんだ。鈍感な俺でも、疋田さんは俺の事嫌だとは思ってないと分かるから。
……好きかどうかは分からないけど。
でも、それでも、もう決めたんだ。俺は今日、この子に告白するって。
「どうしたの?」「あ、いや、まあ。とりあえず行こうか」
「?」となってる疋田さんだったが、告白するって決意してました、なんて言えるわけもないので、下手だけど誤魔化しながら、とりあえず映画館に向かう事にした。
「ところで映画、ハリウッドのアクションだけど大丈夫?」「うん。好きだから大丈夫だよ」
好きだから。その言葉を無駄に気になって変にドキっとしてしまう俺。……意識しすぎだろ。と、心の中で呆れつつも、疋田さんと一緒に映画館に向かおうとした。その時、
「きゃ!」「おわっと」突然自転車が俺達の前に飛び出し、疋田さんにぶつかりそうになった。慌てて俺は、疋田さんの手を取って引き寄せた。あー良かった。大事にならなくて。でも、つい俺の方に抱き寄せてしまった。
「ご、ごめん」「う、ううん。ありがと」サッと離れる俺達。でも、疋田さんは手を離さない。
「……このままでいこっか」「え?」いたずらっぽく微笑み、赤らめた顔で俺を見る疋田さん。え? 手を繋いで移動するの?
いいの? って言おうとしたけど、早く早く、といきなり俺を引っ張る疋田さん。これ、ちょっとどういう事? なんで疋田さん、俺と手を繋いでんの? やばい、不味い。緊張で手汗がジットリしてきた。こりゃ疋田さんに失礼だ。でも、離したくない。
「ごめん、汗が」「あ、ほんとだね」でもやっぱり疋田さんに迷惑かける訳にはいかないから、泣く泣く手を離し、ハンカチ出して疋田さんに渡す。手についてしまった俺の男臭い汚い手汗を拭いて貰うためだ。
「気にしなくていいのに。本当、いつも優しいね。いつも、まず私、だもんね」俺からハンカチを受け取り、申し訳なさそうに手を拭きながら疋田さんはそう言った。けど、俺に取っちゃ当たり前の事なんだけどな。
好きな女の子を第一に考える。男たるもの、そういうもんでしょ?
「そ、そうかな?」「うん、そうだよ」
褒められたように思ってちょっと顔が熱くなる。気温が高いせいもあるかな? どっちにしても恥ずかしかったのでつい俯いてしまった。それから再度手を繋ぎ直す……何て事はなく、今度は二人横に並んで、そのまま映画館に向かいましたとさ。あーあ、俺の手のバカ野郎。
「今日もお客さん沢山だったね」「本当だね。そしてこうやって、一緒に帰るの久々だー」
そうだね、と笑顔を返してくれる疋田さん。やっぱ写真より実物の方が何万倍も可愛いな。俺の恋心補正も多少入ってるかも知れないけど、そうじゃなくても疋田さんはそもそも相当可愛いんだ。
ゴールデンウイーク明けてからも、あの店相変わらず忙しかった。てか、なんであんなに人気なの? ゴールデンウイーク中も相当忙しかったし。その時は疋田さんがいなかったのもあって、人手不足で余計そう感じたのかも知れないけど。そして今日は久々に疋田さんがバイトに来たので、こうして毎度の俺のお楽しみイベント、一緒に帰ってるわけだが。
そして俺は今、久々疋田さんと一緒に帰れる嬉しい気持ちとともに、かなり緊張している。
今日は思い切って疋田さんにとある事を話そうと思ってるからだ。……よし。頑張れ俺。勇気出せ。昨年の空手の決勝戦を思い出せ。あれだって上級生相手に相当緊張しただろ? 唯一二年生だった俺があの大舞台に立ったあの時と同じだ。負けたけど。……って俺のバカ! 弱気になるな!
そして思い切り深呼吸して、意を決して言葉を吐く。
「……あ、あのさ」
「なに?」コテンと首を傾げるその仕草、ああ、可愛いなあ……、じゃ、ないだろ! しっかりしろ俺!
「疋田さんって、映画とか観る?」「うーん、そういや、最近観てないかな? でも嫌いじゃないよ」
「じゃ、じゃあさ、今度の日曜行かない? 丁度来週、ハリウッドの新作が始まるから」
っしゃああああ!! 言えたあああ!! この下り、ゴールデンウイーク中に何度も何度も練習したんだあああ!! よくやった俺! グッジョブだ! 一仕事終えた気分だ!
「あーごめん。日曜は用事があるんだ」……え?
「あ、ハハ。そうだよね。こっちこそごめん。都合知らないのに」
……しまった。断られた時の対処についてはシミュレーションしてなかった。
やばい。どうしよう。断られた事でズーンて音が、どっかから聞こえるくらいショック受けてしまってる。しかも映画に誘ったって事は、デートしましょうアピールみたいなもんだ。俺の好意を匂わしてるようなもんだ。それなのに断られてしまった。て事は……。
恥ずかしいとショックで頭の中がぐちゃぐちゃだ。でも、平静を保たないと。
「そ、そっか。じゃ、じゃあ、仕方ないね」泣きそうな気持ちがこみ上げてくるのを必死に抑えながら、何とか笑顔を取り繕い返事する俺。しどろもどろになってしまったけど、多分ショックなのは気づかれてない……はず。
「うん、ごめんね。土曜だったら大丈夫だったんだけど」……え?
「え、じゃ、じゃあ土曜! 土曜でもいいよ!」慌てて土曜日OKと必死に伝える俺。このチャンス、逃してなるものか。チキンな俺がまた誘えるかどうかも分からないんだし。
「え? でも、空手は?」そんな俺の様子にちょっと引いてる? 疋田さん。そう。疋田さんの言う通り、実は土曜、空手の練習がある。でもそれよりも疋田さんと映画の方が当然大事だ。てか、疋田さん俺が毎週土曜、空手部あるの覚えててくれたのか。それはそれで嬉しい。
「一日くらい休んでも大丈夫だから」「いいの? 何か悪いよ」
悪くない悪くない! 空手は毎日練習してんだから! でも疋田さんと映画行けるチャンス、いつあるか分からない。一日くらい休んだってどうって事ない!
「なんだか必死だね」「そ、そりゃあね」
え? とキョトンとする疋田さん。あ、しまった。必死な気持ちを肯定してしまった。
「どうして必死なの?」黒縁メガネの奥から、黒い瞳でジッと見つめる疋田さん。
「そ、それは……映画の時話すよ」
「……分かった。それでいい」
それでいい? どういう事だろ? そしてフイ、と下を向く疋田さん。
とにかく、俺は覚悟を決めたんだ。今度の映画の時、疋田さんに告白するって。だから必死になってしまった。そう決めたから、このチャンスを逃したくないって思ったからね。
そしていつもの歩道橋の下に着いたので、「じゃあ土曜日に。場所とか時間とかはまた連絡してね」と言って、バイバイ、と手を振りながら、疋田さんはいつも通り帰っていった。
……よっしゃあああ!! 映画デートゲットおおお!! しかも今週末! これはテンション上がる!
でも俺、その時告白するんだよな? やばい、今から緊張してきた。あ、お腹痛くなってきた。急いで帰ろ。
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「待った?」「いいや大丈夫」
良かった、飛び切りの笑顔をみせてくれる疋田さん。俺にとっては待ちに待った土曜日。決死の覚悟を決めた日。いや、然程待ちに待った、て訳でもないかも? だって、フラれる可能性だってあるんだから。でも、結果について今は考えない事にしてる。まずは疋田さんと二人で、映画を楽しまないとね。
しかし今日もまあ、可愛いですねこの天使は。初夏とは思えない程暑い日差しだからか、疋田さんは肩の見えた袖のない白のワンピースの上に、薄手のデニム生地のジャケットを羽織ってる。帽子は前のようにベレー帽だけど、今日のはツバ付きで日差しから顔を守るのも兼ねてるみたいだ。
まあ、何がいいたいかと言うと、今日の私服も最高で俺至福、って事です。
とりあえず雄介にお願いして、今日は休むと顧問の先生に伝えて貰う事にした。「一日も休んだ事ない悠斗が休むって聞いたら、先生びっくりするんじゃないか?」とか言われて改めて知った。そうか、俺空手部一回も休んだ事ないのか。さすが雄介、俺の事よく知ってんなあ。
もしかしたら怪我とか心配されるかも知れんから、そこはちゃんと言っとく、とまで気を使ってくれた。今日俺が何故休むか、雄介には話してある。だから、頑張れよ、きっと大丈夫だ、とも言ってくれた。いつもありがとな、雄介。
雄介の言う通り、可能性はゼロじゃない気がするんだ。鈍感な俺でも、疋田さんは俺の事嫌だとは思ってないと分かるから。
……好きかどうかは分からないけど。
でも、それでも、もう決めたんだ。俺は今日、この子に告白するって。
「どうしたの?」「あ、いや、まあ。とりあえず行こうか」
「?」となってる疋田さんだったが、告白するって決意してました、なんて言えるわけもないので、下手だけど誤魔化しながら、とりあえず映画館に向かう事にした。
「ところで映画、ハリウッドのアクションだけど大丈夫?」「うん。好きだから大丈夫だよ」
好きだから。その言葉を無駄に気になって変にドキっとしてしまう俺。……意識しすぎだろ。と、心の中で呆れつつも、疋田さんと一緒に映画館に向かおうとした。その時、
「きゃ!」「おわっと」突然自転車が俺達の前に飛び出し、疋田さんにぶつかりそうになった。慌てて俺は、疋田さんの手を取って引き寄せた。あー良かった。大事にならなくて。でも、つい俺の方に抱き寄せてしまった。
「ご、ごめん」「う、ううん。ありがと」サッと離れる俺達。でも、疋田さんは手を離さない。
「……このままでいこっか」「え?」いたずらっぽく微笑み、赤らめた顔で俺を見る疋田さん。え? 手を繋いで移動するの?
いいの? って言おうとしたけど、早く早く、といきなり俺を引っ張る疋田さん。これ、ちょっとどういう事? なんで疋田さん、俺と手を繋いでんの? やばい、不味い。緊張で手汗がジットリしてきた。こりゃ疋田さんに失礼だ。でも、離したくない。
「ごめん、汗が」「あ、ほんとだね」でもやっぱり疋田さんに迷惑かける訳にはいかないから、泣く泣く手を離し、ハンカチ出して疋田さんに渡す。手についてしまった俺の男臭い汚い手汗を拭いて貰うためだ。
「気にしなくていいのに。本当、いつも優しいね。いつも、まず私、だもんね」俺からハンカチを受け取り、申し訳なさそうに手を拭きながら疋田さんはそう言った。けど、俺に取っちゃ当たり前の事なんだけどな。
好きな女の子を第一に考える。男たるもの、そういうもんでしょ?
「そ、そうかな?」「うん、そうだよ」
褒められたように思ってちょっと顔が熱くなる。気温が高いせいもあるかな? どっちにしても恥ずかしかったのでつい俯いてしまった。それから再度手を繋ぎ直す……何て事はなく、今度は二人横に並んで、そのまま映画館に向かいましたとさ。あーあ、俺の手のバカ野郎。
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