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採取は余裕過ぎた
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※※※
ギルドを出て大通りを歩く。露店が道沿いに並んでいて、まだ朝早いと言うのに商売人の呼び込みや商談をしている活気ある声がそこかしこから飛んでくる。
皆元気にあれこれやり取りしている様子を見て、「きっとこういう日常が平穏って言うんだろうなあ」と、羨ましくもあり、でもこっちまで元気を貰える様な気がして、楽しい気持ちにもなったので、気分良く町の出口まで歩いていき門の出口に辿り着くと、
「あ! ミーク! お早う!」
と、どうやら今日も門番をするらしいリケルの声が聞こえてきた。
「ああ。お早う。もう体調は大丈夫?」
「う、うん! あ、もしかしてもう依頼受けたの?」
「うん。薬草取りの依頼ね」
「そ、そっか。……、あ、あのさ……、その……」
「じゃ、またね」
続きを聞きたくないミークはリケルとの会話を切り上げ、さっさと町の外へ出る。横でやり取りを見ていたカイトが「ざまあないな」と笑っている。
「う、うるさいな! 次こそはきっと……」
何やら微かに聞こえたが知らないフリしてさっさと教えられた薬草採取場所へ向かう。町を出て直ぐ右側を10分程歩いていくと、鬱蒼と茂る沢山の木々が立っている場所に辿り着いた。どうやら迷いの森の入り口の様である。
「AIから人の気配の感知報告無し。よし。ここなら使っても大丈夫だね」
そう呟くと早速左目を紅色に変える。そして先程ギルドでスキャンした薬草と同じ種類の植物を、ミークを中心に半径50m範囲でサーチを開始。
ピ、ピ、ピ、ピ、と次々に左目奥のビジョンに同類系統の植物を発見していく。
「んー、56本か。結構あるじゃん? まあ沢山あった方が良いよね。なんたって薬草なんだし」
ネミルからは2~3本で依頼達成、とは聞いていたものの、大は小を兼ねるしまあ良いか、と、ミークは遠慮なくサーチで見つけた薬草をどんどん採取していく。
薬草採取の依頼は、ネミルがミークにした様に、サンプルの枯れた薬草を冒険者に見せ、それと似た植物を持ってくると言うやり方なので、まだ慣れていない初心者冒険者は、殆ど間違った薬草を持って帰ってくる。当然ながらミークの様にサーチなど出来ないからだ。
大抵の冒険者は、失敗を重ね繰り返し何度かやっていくうちに、正しい薬草を覚え、数日もすれば漸く正しい薬草を持って帰って来れる様になる。依頼通りの薬草を間違えず持って帰れる事も、ランクアップの条件の1つだったりする。そして比較的魔物が出ない地域での採取となるので、町の外での依頼としては安全な部類なので、ネミルはミークに任せたのである。
「そういや薬草って何に使うんだろ? あの不思議なポーションとか言う回復薬かな? スキャンした薬草って、地球にあった植物とどんな違いがあるんだろ? 調べられるかな?」
ーー了解。データベースにアクセス……、西暦1900年から2000年の過去の植物のデータと照合……、キク科ヨモギ属と形態が酷似、但しこの薬草には魔素が含まれている為別種類の可能性大ーー
どうやらミークからの指示だとAIが解釈し、自動的に分析した模様。それを聞きながら採取をしていたミークだが、ふと気になったワードがあったので動きがピタリと止まる。
「データベースにアクセス? それって……」
そう言いかけたところで、今度は迷いの森の奥の方に数人の人影と生き物を感知したので、言葉を一旦止める。因みにミークは普段から、自分中心に2km範囲内の生物反応を感知する様設定してある。ただ町の中等人が多い場合は、特殊な場合を除いて感知しない様にもしてある。
「AI。詳細をサーチ」
ーー了解。……ここから約1.9km先、人らしき物3体、武器と防具を身に着けている為、冒険者の可能性大。そして狼型の魔物と思しき生物10体、交戦中の模様。人の方が劣勢。全員怪我をしていますーー
「ふむ。助けるか」
ミークは左腕を無音で切り離す。反重力装置が働き左腕だけがふよふよ浮いている状態。そして「魔物全部倒して来て。あ、出来るだけ腕汚したくないからビーム使って良いよ。魔石の位置分かるよね。それ壊さない様急所を攻撃して倒して」
了解、とAIがミークの脳内で返事したと同時に、左腕がフッとその場から消えた。
※※※
「はあ、はあ、はあ……」
「う、うう……」
「チッ、くそお……」
「「「「「グルルル……」」」」
それぞれ肩で息をする程に疲れてしまっている。既に取り囲まれているので逃げ場は無い。もしあったとしても既に満身創痍で逃げるだけの体力も無い。
1人は剣、1人は弓、もう1人は斧がそれぞれの武器で、皆盾も装備している。だが相対している魔物、フォレストウルフは俊敏で仲間で襲ってくる。1人に対し2~3匹があちこちからその鋭い牙と爪で攻撃を仕掛けて来る為、防ぐだけで精一杯だった。
彼らはまだウッドランクだが、冒険者になってもう1年以上経過しているにも関わらず、まだランクアップ出来ていない。ずっと採集や手伝いの様な仕事ばかりやってられないと、これまで貯めてきたお金をはたいて武器と防具を買い、初めての狩りに挑んでいたのである。
ただ、ギルドもウッドランクで狩りの経験が無い冒険者を、危ない場所に送るなんて無謀な事はしない。本来はランク上位の先輩が引き連れるのが通例なのだが、今日は生憎手の空いている先輩が居なかった事で、受付嬢は魔物ではなく食料となる兎や鹿を狩って来て貰う依頼を選び、その出没するエリアを案内した。勿論その奥には行かない様に、と釘を差して。
ところが3人は、折角初めて買った武器や防具を使ってみたい。兎や鹿では戦いではなく狩りになる。それが気に入らなかったので、受付嬢の注意を無視し、案内された場所より更に奥に行ってしまったのである。
すると案の定、ウッドランクでは到底倒せないであろう、フォレストウルフと言う狼の魔物、しかも10匹の群れと遭遇してしまったのである。
「はあ、はあ……。ギルドで無理に狩りに行きたいとか言わなきゃ、こんな事にならなかったかも知れないのに」
「はあ、はあ……。だって初めて武器買ったんだぜ? 使いたくなるに決まってんだろ」
「はあ、はあ……。それを組んで受付のネミルちゃんは、魔物じゃなく動物を狩る依頼をくれたんだけど……、わあ!」
息を切らせながら会話している3人に、またもフォレストウルフが襲いかかる。
「う、く、くそおー!」
ブンブンと剣を振り回し追い払おうとするも、フォレストウルフは難なく避け腕に思い切り噛み付いた。
「ぎゃああああ!! 痛い! 助けてくれええええ!!!」
「クソ! この!」
弓を引き絞り噛み付いているフォレストウルフを狙い打とうとすると、今度は弓を引き絞っている彼に別のフォレストウルフが爪を立て襲いかかる。
「この野郎!」
もう1人がそれを阻もうと斧で攻撃しようとすると、その腕に別のフォレストウルフが噛み付いた。
「うわああああ!!」
それが合図となったのか、他のフォレストウルフ達も一斉に襲いかかる。
「ああ……もう、駄目だ」
「俺達が馬鹿だった……」
「ネミルちゃん、もう一度会いたかった……」
それぞれ3人が死を覚悟したその時、
ピシュン、と小さく音が聞こえた瞬間、「ギャン!?」と1匹のフォレストウルフの叫び声が聞こえた。それからもピシュンピシュン、とその奇妙な音が次々と聞こえ、その度「ギャン?」「ギュア!?」「グアア!」とフォレストウルフ達があちこちで声を上げドタドタと倒れていく。そして自分達に襲いかかっていたフォレストウルフ達も急にバタン、と力を抜きその場に伏した。
「「「へ?」」」
何が起こったか分からない。だが、とりあえず助かった事は想像できた3人。良く見ると全てのフォレストウルフの頭蓋に小さな穴が空きそこから血を流している様だ。3人はそれぞれ、自分達を襲ってきた、今は死んでのしかかっているフォレストウルフを、恐る恐る避けながらそーっと立ち上がる。
すると1人が「お、おい、あれ」と指を指す。2人が見てみると、ふよふよ、と腕だけが浮いていた。
「な、何だあれ?」
その腕は3人に向かって手を振ると、フッと何処かに消えた。
3人は顎が外れるかもって位口をあんぐり開け、暫くその場から動けずに立ち竦んだ。
※※※
「ふむ。全匹倒したね。あの人達怪我は大丈夫かな? 私ポーションとやら持ってないしなあ」
サーチで3人の状態を確認。どうやら致命傷は無さそうなので、後は自分達で何とかして貰おう、とミークは左腕に戻ってくる様指示。少ししてスッとミークの身体に左腕が戻ってきて合体した。
「確か魔石がお金になるんだっけ? 倒したの私だけどまあ良いか。あの人達が持って帰るだろうし」
ほんのちょっとだけ勿体ないとは思いつつも、自分が取りに行くと色々バレるだろうと思ってそれは諦め、助けた3人に進呈する事に決めた。
そしてミークは何事も無かったの様に、そのまま残りの薬草採取を続けた。
それから2時間程で、サーチで発見した56本の薬草全てを取り終えてしまったミーク。然程大きな草でも無いので、束にしても腕1つで抱えられる程度の大きさ。
「うーん。時間的にまだ午前中だけど、終わったし戻るかな」
そう独り言を呟き薬草の束を抱え戻ろうとしたところで、ピピ、とAIが気配を察知した。
ーー先程の3人が居る場所に、7人の人が近づいています。どうやら昨日出会った男達と、町中で投げた男の模様ーー
「え? それって盗賊の集団だよね? その中にあのブッサイク、じゃなくてゴルガって奴も一緒に居るの?」
ギルドを出て大通りを歩く。露店が道沿いに並んでいて、まだ朝早いと言うのに商売人の呼び込みや商談をしている活気ある声がそこかしこから飛んでくる。
皆元気にあれこれやり取りしている様子を見て、「きっとこういう日常が平穏って言うんだろうなあ」と、羨ましくもあり、でもこっちまで元気を貰える様な気がして、楽しい気持ちにもなったので、気分良く町の出口まで歩いていき門の出口に辿り着くと、
「あ! ミーク! お早う!」
と、どうやら今日も門番をするらしいリケルの声が聞こえてきた。
「ああ。お早う。もう体調は大丈夫?」
「う、うん! あ、もしかしてもう依頼受けたの?」
「うん。薬草取りの依頼ね」
「そ、そっか。……、あ、あのさ……、その……」
「じゃ、またね」
続きを聞きたくないミークはリケルとの会話を切り上げ、さっさと町の外へ出る。横でやり取りを見ていたカイトが「ざまあないな」と笑っている。
「う、うるさいな! 次こそはきっと……」
何やら微かに聞こえたが知らないフリしてさっさと教えられた薬草採取場所へ向かう。町を出て直ぐ右側を10分程歩いていくと、鬱蒼と茂る沢山の木々が立っている場所に辿り着いた。どうやら迷いの森の入り口の様である。
「AIから人の気配の感知報告無し。よし。ここなら使っても大丈夫だね」
そう呟くと早速左目を紅色に変える。そして先程ギルドでスキャンした薬草と同じ種類の植物を、ミークを中心に半径50m範囲でサーチを開始。
ピ、ピ、ピ、ピ、と次々に左目奥のビジョンに同類系統の植物を発見していく。
「んー、56本か。結構あるじゃん? まあ沢山あった方が良いよね。なんたって薬草なんだし」
ネミルからは2~3本で依頼達成、とは聞いていたものの、大は小を兼ねるしまあ良いか、と、ミークは遠慮なくサーチで見つけた薬草をどんどん採取していく。
薬草採取の依頼は、ネミルがミークにした様に、サンプルの枯れた薬草を冒険者に見せ、それと似た植物を持ってくると言うやり方なので、まだ慣れていない初心者冒険者は、殆ど間違った薬草を持って帰ってくる。当然ながらミークの様にサーチなど出来ないからだ。
大抵の冒険者は、失敗を重ね繰り返し何度かやっていくうちに、正しい薬草を覚え、数日もすれば漸く正しい薬草を持って帰って来れる様になる。依頼通りの薬草を間違えず持って帰れる事も、ランクアップの条件の1つだったりする。そして比較的魔物が出ない地域での採取となるので、町の外での依頼としては安全な部類なので、ネミルはミークに任せたのである。
「そういや薬草って何に使うんだろ? あの不思議なポーションとか言う回復薬かな? スキャンした薬草って、地球にあった植物とどんな違いがあるんだろ? 調べられるかな?」
ーー了解。データベースにアクセス……、西暦1900年から2000年の過去の植物のデータと照合……、キク科ヨモギ属と形態が酷似、但しこの薬草には魔素が含まれている為別種類の可能性大ーー
どうやらミークからの指示だとAIが解釈し、自動的に分析した模様。それを聞きながら採取をしていたミークだが、ふと気になったワードがあったので動きがピタリと止まる。
「データベースにアクセス? それって……」
そう言いかけたところで、今度は迷いの森の奥の方に数人の人影と生き物を感知したので、言葉を一旦止める。因みにミークは普段から、自分中心に2km範囲内の生物反応を感知する様設定してある。ただ町の中等人が多い場合は、特殊な場合を除いて感知しない様にもしてある。
「AI。詳細をサーチ」
ーー了解。……ここから約1.9km先、人らしき物3体、武器と防具を身に着けている為、冒険者の可能性大。そして狼型の魔物と思しき生物10体、交戦中の模様。人の方が劣勢。全員怪我をしていますーー
「ふむ。助けるか」
ミークは左腕を無音で切り離す。反重力装置が働き左腕だけがふよふよ浮いている状態。そして「魔物全部倒して来て。あ、出来るだけ腕汚したくないからビーム使って良いよ。魔石の位置分かるよね。それ壊さない様急所を攻撃して倒して」
了解、とAIがミークの脳内で返事したと同時に、左腕がフッとその場から消えた。
※※※
「はあ、はあ、はあ……」
「う、うう……」
「チッ、くそお……」
「「「「「グルルル……」」」」
それぞれ肩で息をする程に疲れてしまっている。既に取り囲まれているので逃げ場は無い。もしあったとしても既に満身創痍で逃げるだけの体力も無い。
1人は剣、1人は弓、もう1人は斧がそれぞれの武器で、皆盾も装備している。だが相対している魔物、フォレストウルフは俊敏で仲間で襲ってくる。1人に対し2~3匹があちこちからその鋭い牙と爪で攻撃を仕掛けて来る為、防ぐだけで精一杯だった。
彼らはまだウッドランクだが、冒険者になってもう1年以上経過しているにも関わらず、まだランクアップ出来ていない。ずっと採集や手伝いの様な仕事ばかりやってられないと、これまで貯めてきたお金をはたいて武器と防具を買い、初めての狩りに挑んでいたのである。
ただ、ギルドもウッドランクで狩りの経験が無い冒険者を、危ない場所に送るなんて無謀な事はしない。本来はランク上位の先輩が引き連れるのが通例なのだが、今日は生憎手の空いている先輩が居なかった事で、受付嬢は魔物ではなく食料となる兎や鹿を狩って来て貰う依頼を選び、その出没するエリアを案内した。勿論その奥には行かない様に、と釘を差して。
ところが3人は、折角初めて買った武器や防具を使ってみたい。兎や鹿では戦いではなく狩りになる。それが気に入らなかったので、受付嬢の注意を無視し、案内された場所より更に奥に行ってしまったのである。
すると案の定、ウッドランクでは到底倒せないであろう、フォレストウルフと言う狼の魔物、しかも10匹の群れと遭遇してしまったのである。
「はあ、はあ……。ギルドで無理に狩りに行きたいとか言わなきゃ、こんな事にならなかったかも知れないのに」
「はあ、はあ……。だって初めて武器買ったんだぜ? 使いたくなるに決まってんだろ」
「はあ、はあ……。それを組んで受付のネミルちゃんは、魔物じゃなく動物を狩る依頼をくれたんだけど……、わあ!」
息を切らせながら会話している3人に、またもフォレストウルフが襲いかかる。
「う、く、くそおー!」
ブンブンと剣を振り回し追い払おうとするも、フォレストウルフは難なく避け腕に思い切り噛み付いた。
「ぎゃああああ!! 痛い! 助けてくれええええ!!!」
「クソ! この!」
弓を引き絞り噛み付いているフォレストウルフを狙い打とうとすると、今度は弓を引き絞っている彼に別のフォレストウルフが爪を立て襲いかかる。
「この野郎!」
もう1人がそれを阻もうと斧で攻撃しようとすると、その腕に別のフォレストウルフが噛み付いた。
「うわああああ!!」
それが合図となったのか、他のフォレストウルフ達も一斉に襲いかかる。
「ああ……もう、駄目だ」
「俺達が馬鹿だった……」
「ネミルちゃん、もう一度会いたかった……」
それぞれ3人が死を覚悟したその時、
ピシュン、と小さく音が聞こえた瞬間、「ギャン!?」と1匹のフォレストウルフの叫び声が聞こえた。それからもピシュンピシュン、とその奇妙な音が次々と聞こえ、その度「ギャン?」「ギュア!?」「グアア!」とフォレストウルフ達があちこちで声を上げドタドタと倒れていく。そして自分達に襲いかかっていたフォレストウルフ達も急にバタン、と力を抜きその場に伏した。
「「「へ?」」」
何が起こったか分からない。だが、とりあえず助かった事は想像できた3人。良く見ると全てのフォレストウルフの頭蓋に小さな穴が空きそこから血を流している様だ。3人はそれぞれ、自分達を襲ってきた、今は死んでのしかかっているフォレストウルフを、恐る恐る避けながらそーっと立ち上がる。
すると1人が「お、おい、あれ」と指を指す。2人が見てみると、ふよふよ、と腕だけが浮いていた。
「な、何だあれ?」
その腕は3人に向かって手を振ると、フッと何処かに消えた。
3人は顎が外れるかもって位口をあんぐり開け、暫くその場から動けずに立ち竦んだ。
※※※
「ふむ。全匹倒したね。あの人達怪我は大丈夫かな? 私ポーションとやら持ってないしなあ」
サーチで3人の状態を確認。どうやら致命傷は無さそうなので、後は自分達で何とかして貰おう、とミークは左腕に戻ってくる様指示。少ししてスッとミークの身体に左腕が戻ってきて合体した。
「確か魔石がお金になるんだっけ? 倒したの私だけどまあ良いか。あの人達が持って帰るだろうし」
ほんのちょっとだけ勿体ないとは思いつつも、自分が取りに行くと色々バレるだろうと思ってそれは諦め、助けた3人に進呈する事に決めた。
そしてミークは何事も無かったの様に、そのまま残りの薬草採取を続けた。
それから2時間程で、サーチで発見した56本の薬草全てを取り終えてしまったミーク。然程大きな草でも無いので、束にしても腕1つで抱えられる程度の大きさ。
「うーん。時間的にまだ午前中だけど、終わったし戻るかな」
そう独り言を呟き薬草の束を抱え戻ろうとしたところで、ピピ、とAIが気配を察知した。
ーー先程の3人が居る場所に、7人の人が近づいています。どうやら昨日出会った男達と、町中で投げた男の模様ーー
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