15 / 26
第三章 闇の組織、妖精と精霊
1 魔獣であり聖獣である
しおりを挟む
投げナイフがどうして聖域を突き抜けたのか、三人で分析と検証をして。
『捨て身の成果、ということですか。ライカンスロープの技術も、侮れませんね』
解明できたそれに、キリナは、呆れたような、若干苦い顔で言った。
「この模様で……命を削ってまで……」
報告してくると宿を出ていったキリナが紙に写した、投げナイフとその模様の紙を見ながら、呟く。
投げナイフに刻まれていた模様──呪文をかたどった紋様は、ライカンスロープたちの生命力を吸い取って、聖女の力に対抗出来るまでにナイフを強化する、みたい。
しかもこれ、ミーティオルも知らない紋様だった。ミーティオルが里を追放されてから、こんな凄まじい仕組みの紋様が創られたということだ。
「なんでそこまでするんだろ……」
「人間根絶派閥が頑張ったんだろうな。アイツの父親は、その裏の筆頭だったから」
私を膝に乗っけてくれてるミーティオルはそう言いながら、
「そのナイフもだけど……お前もあれだぞ? ニナ。聖域を三重って、見たことも聞いたこともない」
「でも、できちゃったし。これなら破られなかったし」
はい。ミーティオルの言う通り、ただ今私、聖域を三重に張ってます。
検証の時に、お試し感覚で二重になれ! ってやってみたら、成功した。二重の聖域は、突き抜けるのは回避できたけど、それでもまだナイフがぶっ刺さるので、更に三重! とやってみて。そしたら、ナイフを跳ね返せたのだ。
キリナからも、
『前代未聞ですよ。聖域を二重どころか、三重なんて。再びの襲撃に備えて、今は目をつぶります。ですが、心身にどれだけ負担がかかっているか分かりませんからね。多用は控えて下さいよ、ニナさん』
って言われてる。
「また襲われたくないし。キリナが戻ってきたら、ちゃんと消すもん」
「……本当に無理はするなよ? 俺だって周りを結界で覆ってんだからな」
「うん。ありがとう、ミーティオル」
ミーティオルはライカンスロープの力で、目に見えない結界を、私たちの周りに張ってくれている。
その結界の力も、族長の血筋の力だって思うと、アニモストレを思い出しちゃうけど。
でも、それを私に使ってくれてるのは嬉しいので、色んな意味を込めてミーティオルに抱きついた。
◇
数日後、大神殿への旅が再開された。
キリナが、ナイフの紋様についての情報を周りの教会や正大神殿に伝える作業をしたり。ミーティオルが関係者だってことで、尋問をされかけたり。私は神に祈って、尋問しようとした神父たちの力を弱めてもらったり。そしたら神父たちが絶望した顔で尋問から事情聴取に変えたので、神に感謝して力を戻してあげたり。
そんなことをしてたら、数日、足止めを食らったという、次第。
「迅速に動けるようになってきましたね、ニナさん」
ミーティオルが捕まえた不審者たちの気を失わせて縛り上げながら、キリナが言う。
「慣れだよ、慣れ。慣れたくないけど。もうなに? 二日にいっぺんくらいじゃん」
旅を再開して、二週間とちょっと。
また、不審者に襲われ出した私たちは、素早く連携できるくらいまでになってしまった。
ミーティオルかキリナ、もしくは二人ともが気配や殺気に気付いて。
伝えられた私は即座に三重聖域を展開、私を抱き上げたミーティオルが不審者たちを捕まえて、キリナが縛って検分して、っていう流れ。
早く私も、気配やら殺気察知の技術を身に着けたい。はぁ……。
「また、スキラー・クレスミー関連ですね。三下よりやや上、のようですが」
武器をぽいぽいし終わったキリナが言う。
「またぁ?」
「ええ。いくつかの武器に刻印がありますし、一人は左肩にタトゥーをしています。……再度お聞きしますが、ニナさん。宿から教会へ移る気は?」
「嫌。もう嫌。ミーティオルを危険な場所に連れて行きたくない」
私はぶんぶん首を振る。
「ニナ。あれは特殊な事情だ」
ミーティオルが、抱きしめたまま頭を撫でてくれる。優しい声で言ってくれる。
「でも、……でも、ミーティオルを殺そうとしたのは、事実でしょ」
私はその時を思い出して、顔を歪めちゃいそうになりながらミーティオルを見上げる。
六日前の、前の街でのこと。キリナが、不審者の襲撃頻度が上がったことを理由に、もしかしたら守りきれないかもしれないからって、教会に泊まることを提案してきた。
ミーティオルも、私の安全を確保したいからって、それに賛同して。
私は渋々、それを受け入れた。そして、その街の教会に泊まった、その夜。
なんか嫌な感じがして、目が覚めた。不安だったから、一緒のベッドで寝てるミーティオルを起こそうと、声をかけようとして。
『聖域』
飛び起きたキリナが扉を蹴破りながら言ってきて、私は三重聖域を展開する羽目に。
キリナが捕まえたのは、扉のすぐ外に居た、その教会の神父一人と修道女二人。
『キリナ! ミーティオルが起きない!』
大声で呼んでも揺さぶっても、叩いても起きないミーティオルに、余計不安になってキリナへ叫んで。
『呼吸と脈は?』
『ある!』
『なら、まだ大丈夫です。ニナさん、ミーティオルさんへ浄化を』
神様助けて! ミーティオルを助けて! って、祈ったら、ミーティオルがぱちっ、て目を開いた。
『ミーティオル!』
『ニナ……? っ! キリナ?! どういう状況だこれ?!』
起きたミーティオルは即座に私を抱きしめて起き上がり、キリナへ叫ぶ。
『ソイツらからの殺気がヤバいんだが?!』
ソイツら、が、神父たちだって、すぐに気付いた。
キリナはその場で、神父たち三人へ尋問を始めて。
分かったのは、その三人は兄妹で、両親をワーウルフに殺されたこと。聖獣だと言われても、それを証明されても、ワーウルフへ復讐するチャンスを逃したくなかったこと。ミーティオルの食事に、いつかのためと用意していた、ワーウルフが気付かない強力な睡眠薬を混ぜたこと。
そして、ミーティオルをその手で殺そうとしたところで、キリナに捕まったのだと。
『事情がどうあれ、聖獣を害した。その事実は消えませんよ』
キリナはそう言って、『上の人間に話をつけてきます』と三人を引きずっていった。
朝になって戻ってきたキリナは、あの三人は破門のち、処刑の処分が下ったと、教えてくれて。
『他の者たちには、ミーティオルさんを傷つけないよう言い含めましたが。どうしますか? 宿へ移りますか?』
『こんな場所ヤダ! 宿! 今すぐ宿に行く!』
私を狙ってきた不審者たちより、ミーティオルを殺そうとしてきた奴らに怒りが湧いたし、泣きそうになった。
「あれは俺の油断もあった」
「油断じゃないもん。ミーティオルがやったんじゃないのに、ライカンスロープだからって殺そうとしてきた奴らが悪い」
「けど、ニナ。それからはニナが色々してくれて、俺から危険を遠ざけてくれてるだろ?」
ミーティオルの言う通り、私はあれ以来、ミーティオルが口にするもの全部に浄化をかけることにした。ミーティオル自身にも、起きた時、お昼、寝る前、と浄化をかけてる。
「でも、……でも。やっぱり嫌。ミーティオルをミーティオルじゃなくて『ワーウルフ』だって思う奴らなんて、嫌」
奴隷の首輪に、少し慣れてきたところだったのに。慣れたくないけど。
でも結局、ミーティオルを悪だって思う奴らは消え去らない。
「……分かりました。宿の人に、警備兵を連れてきてもらうよう言ってきます。……宿のランク、また上げますかね……」
肩を竦めたキリナは、そう言いながら部屋を出ていった。
『捨て身の成果、ということですか。ライカンスロープの技術も、侮れませんね』
解明できたそれに、キリナは、呆れたような、若干苦い顔で言った。
「この模様で……命を削ってまで……」
報告してくると宿を出ていったキリナが紙に写した、投げナイフとその模様の紙を見ながら、呟く。
投げナイフに刻まれていた模様──呪文をかたどった紋様は、ライカンスロープたちの生命力を吸い取って、聖女の力に対抗出来るまでにナイフを強化する、みたい。
しかもこれ、ミーティオルも知らない紋様だった。ミーティオルが里を追放されてから、こんな凄まじい仕組みの紋様が創られたということだ。
「なんでそこまでするんだろ……」
「人間根絶派閥が頑張ったんだろうな。アイツの父親は、その裏の筆頭だったから」
私を膝に乗っけてくれてるミーティオルはそう言いながら、
「そのナイフもだけど……お前もあれだぞ? ニナ。聖域を三重って、見たことも聞いたこともない」
「でも、できちゃったし。これなら破られなかったし」
はい。ミーティオルの言う通り、ただ今私、聖域を三重に張ってます。
検証の時に、お試し感覚で二重になれ! ってやってみたら、成功した。二重の聖域は、突き抜けるのは回避できたけど、それでもまだナイフがぶっ刺さるので、更に三重! とやってみて。そしたら、ナイフを跳ね返せたのだ。
キリナからも、
『前代未聞ですよ。聖域を二重どころか、三重なんて。再びの襲撃に備えて、今は目をつぶります。ですが、心身にどれだけ負担がかかっているか分かりませんからね。多用は控えて下さいよ、ニナさん』
って言われてる。
「また襲われたくないし。キリナが戻ってきたら、ちゃんと消すもん」
「……本当に無理はするなよ? 俺だって周りを結界で覆ってんだからな」
「うん。ありがとう、ミーティオル」
ミーティオルはライカンスロープの力で、目に見えない結界を、私たちの周りに張ってくれている。
その結界の力も、族長の血筋の力だって思うと、アニモストレを思い出しちゃうけど。
でも、それを私に使ってくれてるのは嬉しいので、色んな意味を込めてミーティオルに抱きついた。
◇
数日後、大神殿への旅が再開された。
キリナが、ナイフの紋様についての情報を周りの教会や正大神殿に伝える作業をしたり。ミーティオルが関係者だってことで、尋問をされかけたり。私は神に祈って、尋問しようとした神父たちの力を弱めてもらったり。そしたら神父たちが絶望した顔で尋問から事情聴取に変えたので、神に感謝して力を戻してあげたり。
そんなことをしてたら、数日、足止めを食らったという、次第。
「迅速に動けるようになってきましたね、ニナさん」
ミーティオルが捕まえた不審者たちの気を失わせて縛り上げながら、キリナが言う。
「慣れだよ、慣れ。慣れたくないけど。もうなに? 二日にいっぺんくらいじゃん」
旅を再開して、二週間とちょっと。
また、不審者に襲われ出した私たちは、素早く連携できるくらいまでになってしまった。
ミーティオルかキリナ、もしくは二人ともが気配や殺気に気付いて。
伝えられた私は即座に三重聖域を展開、私を抱き上げたミーティオルが不審者たちを捕まえて、キリナが縛って検分して、っていう流れ。
早く私も、気配やら殺気察知の技術を身に着けたい。はぁ……。
「また、スキラー・クレスミー関連ですね。三下よりやや上、のようですが」
武器をぽいぽいし終わったキリナが言う。
「またぁ?」
「ええ。いくつかの武器に刻印がありますし、一人は左肩にタトゥーをしています。……再度お聞きしますが、ニナさん。宿から教会へ移る気は?」
「嫌。もう嫌。ミーティオルを危険な場所に連れて行きたくない」
私はぶんぶん首を振る。
「ニナ。あれは特殊な事情だ」
ミーティオルが、抱きしめたまま頭を撫でてくれる。優しい声で言ってくれる。
「でも、……でも、ミーティオルを殺そうとしたのは、事実でしょ」
私はその時を思い出して、顔を歪めちゃいそうになりながらミーティオルを見上げる。
六日前の、前の街でのこと。キリナが、不審者の襲撃頻度が上がったことを理由に、もしかしたら守りきれないかもしれないからって、教会に泊まることを提案してきた。
ミーティオルも、私の安全を確保したいからって、それに賛同して。
私は渋々、それを受け入れた。そして、その街の教会に泊まった、その夜。
なんか嫌な感じがして、目が覚めた。不安だったから、一緒のベッドで寝てるミーティオルを起こそうと、声をかけようとして。
『聖域』
飛び起きたキリナが扉を蹴破りながら言ってきて、私は三重聖域を展開する羽目に。
キリナが捕まえたのは、扉のすぐ外に居た、その教会の神父一人と修道女二人。
『キリナ! ミーティオルが起きない!』
大声で呼んでも揺さぶっても、叩いても起きないミーティオルに、余計不安になってキリナへ叫んで。
『呼吸と脈は?』
『ある!』
『なら、まだ大丈夫です。ニナさん、ミーティオルさんへ浄化を』
神様助けて! ミーティオルを助けて! って、祈ったら、ミーティオルがぱちっ、て目を開いた。
『ミーティオル!』
『ニナ……? っ! キリナ?! どういう状況だこれ?!』
起きたミーティオルは即座に私を抱きしめて起き上がり、キリナへ叫ぶ。
『ソイツらからの殺気がヤバいんだが?!』
ソイツら、が、神父たちだって、すぐに気付いた。
キリナはその場で、神父たち三人へ尋問を始めて。
分かったのは、その三人は兄妹で、両親をワーウルフに殺されたこと。聖獣だと言われても、それを証明されても、ワーウルフへ復讐するチャンスを逃したくなかったこと。ミーティオルの食事に、いつかのためと用意していた、ワーウルフが気付かない強力な睡眠薬を混ぜたこと。
そして、ミーティオルをその手で殺そうとしたところで、キリナに捕まったのだと。
『事情がどうあれ、聖獣を害した。その事実は消えませんよ』
キリナはそう言って、『上の人間に話をつけてきます』と三人を引きずっていった。
朝になって戻ってきたキリナは、あの三人は破門のち、処刑の処分が下ったと、教えてくれて。
『他の者たちには、ミーティオルさんを傷つけないよう言い含めましたが。どうしますか? 宿へ移りますか?』
『こんな場所ヤダ! 宿! 今すぐ宿に行く!』
私を狙ってきた不審者たちより、ミーティオルを殺そうとしてきた奴らに怒りが湧いたし、泣きそうになった。
「あれは俺の油断もあった」
「油断じゃないもん。ミーティオルがやったんじゃないのに、ライカンスロープだからって殺そうとしてきた奴らが悪い」
「けど、ニナ。それからはニナが色々してくれて、俺から危険を遠ざけてくれてるだろ?」
ミーティオルの言う通り、私はあれ以来、ミーティオルが口にするもの全部に浄化をかけることにした。ミーティオル自身にも、起きた時、お昼、寝る前、と浄化をかけてる。
「でも、……でも。やっぱり嫌。ミーティオルをミーティオルじゃなくて『ワーウルフ』だって思う奴らなんて、嫌」
奴隷の首輪に、少し慣れてきたところだったのに。慣れたくないけど。
でも結局、ミーティオルを悪だって思う奴らは消え去らない。
「……分かりました。宿の人に、警備兵を連れてきてもらうよう言ってきます。……宿のランク、また上げますかね……」
肩を竦めたキリナは、そう言いながら部屋を出ていった。
4
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説

嫌われ聖女は魔獣が跋扈する辺境伯領に押し付けられる
kae
恋愛
魔獣の森と国境の境目の辺境領地の領主、シリウス・レングナーの元に、ある日結婚を断ったはずの聖女サラが、隣の領からやってきた。
これまでの縁談で紹介されたのは、魔獣から国家を守る事でもらえる報奨金だけが目当ての女ばかりだった。
ましてや長年仲が悪いザカリアス伯爵が紹介する女なんて、スパイに決まっている。
しかし豪華な馬車でやってきたのだろうという予想を裏切り、聖女サラは魔物の跋扈する領地を、ただ一人で歩いてきた様子。
「チッ。お前のようなヤツは、嫌いだ。見ていてイライラする」
追い出そうとするシリウスに、サラは必死になって頭を下げる「私をレングナー伯爵様のところで、兵士として雇っていただけないでしょうか!?」
ザカリアス領に戻れないと言うサラを仕方なく雇って一月ほどしたある日、シリウスは休暇のはずのサラが、たった一人で、肩で息をしながら魔獣の浄化をしている姿を見てしまう。
皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~
saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。
前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。
国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。
自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。
幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。
自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。
前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。
※小説家になろう様でも公開しています

追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

邪魔しないので、ほっておいてください。
りまり
恋愛
お父さまが再婚しました。
お母さまが亡くなり早5年です。そろそろかと思っておりましたがとうとう良い人をゲットしてきました。
義母となられる方はそれはそれは美しい人で、その方にもお子様がいるのですがとても愛らしい方で、お父様がメロメロなんです。
実の娘よりもかわいがっているぐらいです。
幾分寂しさを感じましたが、お父様の幸せをと思いがまんしていました。
でも私は義妹に階段から落とされてしまったのです。
階段から落ちたことで私は前世の記憶を取り戻し、この世界がゲームの世界で私が悪役令嬢として義妹をいじめる役なのだと知りました。
悪役令嬢なんて勘弁です。そんなにやりたいなら勝手にやってください。
それなのに私を巻き込まないで~~!!!!!!
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

【完結】どうやら魔森に捨てられていた忌子は聖女だったようです
山葵
ファンタジー
昔、双子は不吉と言われ後に産まれた者は捨てられたり、殺されたり、こっそりと里子に出されていた。
今は、その考えも消えつつある。
けれど貴族の中には昔の迷信に捕らわれ、未だに双子は家系を滅ぼす忌子と信じる者もいる。
今年、ダーウィン侯爵家に双子が産まれた。
ダーウィン侯爵家は迷信を信じ、後から産まれたばかりの子を馭者に指示し魔森へと捨てた。

今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる