12 / 26
第二章 奴隷文化と身の危険
4 聖域、出せちゃった
しおりを挟む
「到着したぁ……」
乗ってただけなのにヘロヘロだぁ……。絶対、自動車の時より疲れてる……。
「はい、あと少しですよ。一応聞きますが、宿と教会、どっちにします?」
「私は宿が良い……」
教会の人たち、首輪着けてても、ミーティオルを嫌な感じの目で見るんだもん。
「なら、俺も宿」
「はい、では急ぎましょう。複数教えてもらいましたが、時間が時間ですから、満杯になるかも知れませんからね」
くそう……旅慣れしてるキリナが頼もしい……。
キリナを先導に、フラフラの私はミーティオルに抱えられながら、夕方の街を眺める。
やっと二つ目の街だけど、大きいなぁ。ちょっとした交易地になってるんだっけ? 立地の関係で。
一つ目の宿は満杯で、二つ目で部屋の確保に成功。
食堂でご飯を食べて、限界ギリギリのところで、部屋のベッドへダイブ。
「ニナ。せめて上着──っ!」
……ん? ミーティオルの声が、止まった?
「ミー「喋るな」
え、頭を押さえられた?
「キリナ」
ミーティオルが、潜めた声で鋭く呼ぶ。
「……ええ。馬鹿かと思うくらい、分かりやすい気配ですね。三下でしょう」
なんだ? なんだなんだ?
「ニナさん。あなたの力を狙う輩、もしくは命を狙う輩ですよ」
それかー! 前に聞いたヤツかー!
「位置は大体分かる。届く距離だ。捕まえて良いか」
「手間が省けますね。助かります」
キリナが言い終わった瞬間、空気が揺れた気がした。
そして、ミーティオルの手が、頭から離れる。
「ニナ。もう喋って大丈夫だ」
「……顔、上げるのは?」
「まあ、大丈夫でしょう。ミーティオルさん、窓を開けて良いですかね」
「ああ」
顔を上げると、キリナが窓を開けるところだった。そんで、気を失ってるらしい人間が三人、空中に浮かんでる。
「……これ、言ってた、ライカンスロープの能力……?」
「ああ。その一つだ。掴んでるだけだがな。掴まれたことにびびって、気絶したみたいだ」
ライカンスロープの能力。色々あるみたいだけど、そのうちの一つに、念動力みたいなのがあるらしい。
あと、あのバツ印の呪いも、ライカンスロープの能力を使って、付けられたんだそうな。
キリナが窓を全開にして、ミーティオルが捕まえた人たちが、部屋の床に下ろされる。
キリナは窓を閉めて、
「ミーティオルさん。一人ずつで」
「分かった」
鞄から縄を出したキリナの言葉で、一人、ゆっくりと床に寝かされる。
キリナは手早くそいつを縛って、口にも縄を噛ませる。
二人、三人。ミーティオルが寝転して、キリナが縛ってく。
「はい、一旦完了です。武器は……また、安っぽいですね……」
キリナが一人を、身体検査するみたいにして、見つけたナイフやら拘束具みたいなのやなんか分かんない器具とかを、ぽいぽい床に転がしていく。
全員分のそれを終わらせ、
「どれにも、神の加護は付与されてませんね。呪具でもないし、毒が塗られてる訳でもない。ミーティオルさんは、何か感じますか?」
「……血の匂い。だが、薄いな。錆や黴の匂いもするし、手入れして薄まったんじゃなく、染み込んだ量が少ないんだろうな」
ミーティオルは、私を起こして抱きしめながら言う。
「早くソイツら、警護兵に引き渡せないか。ニナに見せたくない」
「そうですね。宿の人に知らせてきます。一応、掴んでて下さい」
キリナは言って、部屋から出ていく音がした。
「……ニナ。こっち、向けるか」
「──え、あ、うん」
ずっと不審者見てたわ。
ミーティオルが顔を近づけてきて、
「ニナ。寝れそうか?」
「……あ……どうだろ……眠気、吹っ飛んだ……」
不審者に気がいって、目も頭も冴え渡ってるわ。
「そうか。……目は瞑れるか?」
「う、うん……」
瞑ったら、頭を抱えられて、背中をトン、トン、て、お母さんがやってくれてたみたいに、優しく叩いてくれる。
…………眠くなってきた……まじか……。
「ミーティオル……私……寝て、大丈夫……?」
「ああ。今は危険もない。俺がそばにいる。寝れそうなら寝たほうが良い」
「……うん……ありがとう……ミーティオル……キリナにも……おれい……」
あとで、言う……。
◇
目を覚ましたら、ミーティオルの腕の中で。
それはいつものことだったから、そんなに気にならなかったけど、日が昇ってるって、気付いて、焦った。
「大丈夫だよ、ニナ。そろそろ、キリナが戻って来るところだから」
詳しく聞いたら、ミーティオルはゆっくり説明してくれた。
昨日、私が寝ちゃってから、警護兵がやってきて、縛り上げてる不審者の話をキリナがして、警護兵はソイツらをしょっ引いて、武器も押収して、キリナは警護兵に、ソイツらの詳しい情報を得るために、ついて行った。
そんで、一旦深夜に戻ってきて教えてくれたのが。
『雇われのゴロツキでしたね。三下の三下です。元を辿るのは難しそうですね。ですが、朝一に訪ねて、より情報が得られたか、確認してきます』
そうして、二人で警戒しながら仮眠して、キリナは日の出前に出て行ったらしい。
「マジですか……私だけ寝ちゃった……」
不甲斐ない……。
「気にするな。ニナは体調を万全にしとくことが一番大事だ。寝れなくて倒れたら大変だろ?」
「でも、ミーティオルにも、キリナにも倒れて欲しくない……」
なんか、私にも出来ないのかな。こう、聖女なんだから、聖域的な、結界的な。
守れるもん、出ろ! 神! 力を貸してくれ!
「だから気にすんな、……ニナ? 何した? ……これ、聖域か?」
「た、ぶん……」
私と、私を膝に乗っけてるミーティオルを覆うみたいに、半透明のドームが出た。
それには、お決まりの、聖紋とかいう、あの模様があって。
「……ニナ。無理するなって言っただろ」
「ご、めんなひゃい……」
ミーティオルにほっぺをつままれました……。また、爪で傷つけないようにしてくれる気遣いが沁みる……。
「へも、これじゃ、小さい……もっほ、大きくないと……」
「ニナ。キリナが戻ってから──」
あ、大っきくなった。
部屋いっぱいくらいの大きさ。うん、これくらいあれば、少しは安心して寝られる。
「……俺の言うこと、聞いてたか?」
「ご、ごめんなひゃい……なんか、できひゃった……」
ほっぺをくいくいされる……。
そこに、ノックの音。
「キリナです。入りますよ、……」
あ、キリナが、眼前のドームに目を丸くしてる。
「キリナ、ニナが出した。大丈夫か、これ」
私のほっぺから手を離して、ミーティオルがキリナへ顔を向ける。
「……はぁ……ニナさん。心身に不調は?」
ドームの中に入れることを確認してから、通り抜けるようにして、キリナが部屋に入ってきた。
「ない。今んとこ。あ、でも、お腹空いてる」
「そうですか……」
キリナは隣のベッドに座って、銃──出発前に直れ! って念じたら、勝手に組み上がって直った銃──と、帽子を取りながら、
「まず、これ。この聖域を消してもらえますか?」
上、ドームだろうな、を指差して、言ったから。
消えろって念じたら、消えた。
「できた」
「そのようですね。それで、ニナさん。ミーティオルさんから、昨夜の話は聞きました?」
「うん。それでキリナを待ちながら、私にもなんか出来ないかなって、思ったら、あれが出た」
「規格外……」
キリナが遠い目をした。
「まず、あれは聖域というものです。悪──カーラナンでの悪を弾くものです。本来なら、人ひとり分の聖域が出せれば、御の字なんですよ。それを複数人で増幅させて、広げます。あれだけの空間、普通、一人では出せません」
「へー」
「さっきのは火事場の馬鹿力かも知れませんから、今後は注意して下さい」
「分かった。ゴロツキの新情報はあった?」
「これといった収穫は無いですね」
キリナは首を振って、奴らの話をしてくれた。
アイツらは、たむろってたところに突然現れた男に私を連れ去る話を持ちかけられて、大金を渡され、それに目が眩んで、私の容姿と場所を教えられると、その足でここへ来たんだそうな。
「完全に、トカゲの尻尾切りですね。連れ去る理由は不明。連れて行く場所も、それらしい場所でなく、近くの広場から一本奥に入った通りというだけ。その場にも足を運びましたが、こちらも収穫は無し。依頼した人間も、成功するとは思わないで話を持ちかけたんでしょうね」
「じゃあなんでこんな……脅し?」
「あるいは、こちらの戦力を確かめたかったのかも知れません」
キリナは、「まあ、ともかく」と言いながら立ち上がって。
「朝の支度をして、朝食を食べましょうか。……食べられますか? ニナさん」
「うん、食べれる。お腹空いてるし」
乗ってただけなのにヘロヘロだぁ……。絶対、自動車の時より疲れてる……。
「はい、あと少しですよ。一応聞きますが、宿と教会、どっちにします?」
「私は宿が良い……」
教会の人たち、首輪着けてても、ミーティオルを嫌な感じの目で見るんだもん。
「なら、俺も宿」
「はい、では急ぎましょう。複数教えてもらいましたが、時間が時間ですから、満杯になるかも知れませんからね」
くそう……旅慣れしてるキリナが頼もしい……。
キリナを先導に、フラフラの私はミーティオルに抱えられながら、夕方の街を眺める。
やっと二つ目の街だけど、大きいなぁ。ちょっとした交易地になってるんだっけ? 立地の関係で。
一つ目の宿は満杯で、二つ目で部屋の確保に成功。
食堂でご飯を食べて、限界ギリギリのところで、部屋のベッドへダイブ。
「ニナ。せめて上着──っ!」
……ん? ミーティオルの声が、止まった?
「ミー「喋るな」
え、頭を押さえられた?
「キリナ」
ミーティオルが、潜めた声で鋭く呼ぶ。
「……ええ。馬鹿かと思うくらい、分かりやすい気配ですね。三下でしょう」
なんだ? なんだなんだ?
「ニナさん。あなたの力を狙う輩、もしくは命を狙う輩ですよ」
それかー! 前に聞いたヤツかー!
「位置は大体分かる。届く距離だ。捕まえて良いか」
「手間が省けますね。助かります」
キリナが言い終わった瞬間、空気が揺れた気がした。
そして、ミーティオルの手が、頭から離れる。
「ニナ。もう喋って大丈夫だ」
「……顔、上げるのは?」
「まあ、大丈夫でしょう。ミーティオルさん、窓を開けて良いですかね」
「ああ」
顔を上げると、キリナが窓を開けるところだった。そんで、気を失ってるらしい人間が三人、空中に浮かんでる。
「……これ、言ってた、ライカンスロープの能力……?」
「ああ。その一つだ。掴んでるだけだがな。掴まれたことにびびって、気絶したみたいだ」
ライカンスロープの能力。色々あるみたいだけど、そのうちの一つに、念動力みたいなのがあるらしい。
あと、あのバツ印の呪いも、ライカンスロープの能力を使って、付けられたんだそうな。
キリナが窓を全開にして、ミーティオルが捕まえた人たちが、部屋の床に下ろされる。
キリナは窓を閉めて、
「ミーティオルさん。一人ずつで」
「分かった」
鞄から縄を出したキリナの言葉で、一人、ゆっくりと床に寝かされる。
キリナは手早くそいつを縛って、口にも縄を噛ませる。
二人、三人。ミーティオルが寝転して、キリナが縛ってく。
「はい、一旦完了です。武器は……また、安っぽいですね……」
キリナが一人を、身体検査するみたいにして、見つけたナイフやら拘束具みたいなのやなんか分かんない器具とかを、ぽいぽい床に転がしていく。
全員分のそれを終わらせ、
「どれにも、神の加護は付与されてませんね。呪具でもないし、毒が塗られてる訳でもない。ミーティオルさんは、何か感じますか?」
「……血の匂い。だが、薄いな。錆や黴の匂いもするし、手入れして薄まったんじゃなく、染み込んだ量が少ないんだろうな」
ミーティオルは、私を起こして抱きしめながら言う。
「早くソイツら、警護兵に引き渡せないか。ニナに見せたくない」
「そうですね。宿の人に知らせてきます。一応、掴んでて下さい」
キリナは言って、部屋から出ていく音がした。
「……ニナ。こっち、向けるか」
「──え、あ、うん」
ずっと不審者見てたわ。
ミーティオルが顔を近づけてきて、
「ニナ。寝れそうか?」
「……あ……どうだろ……眠気、吹っ飛んだ……」
不審者に気がいって、目も頭も冴え渡ってるわ。
「そうか。……目は瞑れるか?」
「う、うん……」
瞑ったら、頭を抱えられて、背中をトン、トン、て、お母さんがやってくれてたみたいに、優しく叩いてくれる。
…………眠くなってきた……まじか……。
「ミーティオル……私……寝て、大丈夫……?」
「ああ。今は危険もない。俺がそばにいる。寝れそうなら寝たほうが良い」
「……うん……ありがとう……ミーティオル……キリナにも……おれい……」
あとで、言う……。
◇
目を覚ましたら、ミーティオルの腕の中で。
それはいつものことだったから、そんなに気にならなかったけど、日が昇ってるって、気付いて、焦った。
「大丈夫だよ、ニナ。そろそろ、キリナが戻って来るところだから」
詳しく聞いたら、ミーティオルはゆっくり説明してくれた。
昨日、私が寝ちゃってから、警護兵がやってきて、縛り上げてる不審者の話をキリナがして、警護兵はソイツらをしょっ引いて、武器も押収して、キリナは警護兵に、ソイツらの詳しい情報を得るために、ついて行った。
そんで、一旦深夜に戻ってきて教えてくれたのが。
『雇われのゴロツキでしたね。三下の三下です。元を辿るのは難しそうですね。ですが、朝一に訪ねて、より情報が得られたか、確認してきます』
そうして、二人で警戒しながら仮眠して、キリナは日の出前に出て行ったらしい。
「マジですか……私だけ寝ちゃった……」
不甲斐ない……。
「気にするな。ニナは体調を万全にしとくことが一番大事だ。寝れなくて倒れたら大変だろ?」
「でも、ミーティオルにも、キリナにも倒れて欲しくない……」
なんか、私にも出来ないのかな。こう、聖女なんだから、聖域的な、結界的な。
守れるもん、出ろ! 神! 力を貸してくれ!
「だから気にすんな、……ニナ? 何した? ……これ、聖域か?」
「た、ぶん……」
私と、私を膝に乗っけてるミーティオルを覆うみたいに、半透明のドームが出た。
それには、お決まりの、聖紋とかいう、あの模様があって。
「……ニナ。無理するなって言っただろ」
「ご、めんなひゃい……」
ミーティオルにほっぺをつままれました……。また、爪で傷つけないようにしてくれる気遣いが沁みる……。
「へも、これじゃ、小さい……もっほ、大きくないと……」
「ニナ。キリナが戻ってから──」
あ、大っきくなった。
部屋いっぱいくらいの大きさ。うん、これくらいあれば、少しは安心して寝られる。
「……俺の言うこと、聞いてたか?」
「ご、ごめんなひゃい……なんか、できひゃった……」
ほっぺをくいくいされる……。
そこに、ノックの音。
「キリナです。入りますよ、……」
あ、キリナが、眼前のドームに目を丸くしてる。
「キリナ、ニナが出した。大丈夫か、これ」
私のほっぺから手を離して、ミーティオルがキリナへ顔を向ける。
「……はぁ……ニナさん。心身に不調は?」
ドームの中に入れることを確認してから、通り抜けるようにして、キリナが部屋に入ってきた。
「ない。今んとこ。あ、でも、お腹空いてる」
「そうですか……」
キリナは隣のベッドに座って、銃──出発前に直れ! って念じたら、勝手に組み上がって直った銃──と、帽子を取りながら、
「まず、これ。この聖域を消してもらえますか?」
上、ドームだろうな、を指差して、言ったから。
消えろって念じたら、消えた。
「できた」
「そのようですね。それで、ニナさん。ミーティオルさんから、昨夜の話は聞きました?」
「うん。それでキリナを待ちながら、私にもなんか出来ないかなって、思ったら、あれが出た」
「規格外……」
キリナが遠い目をした。
「まず、あれは聖域というものです。悪──カーラナンでの悪を弾くものです。本来なら、人ひとり分の聖域が出せれば、御の字なんですよ。それを複数人で増幅させて、広げます。あれだけの空間、普通、一人では出せません」
「へー」
「さっきのは火事場の馬鹿力かも知れませんから、今後は注意して下さい」
「分かった。ゴロツキの新情報はあった?」
「これといった収穫は無いですね」
キリナは首を振って、奴らの話をしてくれた。
アイツらは、たむろってたところに突然現れた男に私を連れ去る話を持ちかけられて、大金を渡され、それに目が眩んで、私の容姿と場所を教えられると、その足でここへ来たんだそうな。
「完全に、トカゲの尻尾切りですね。連れ去る理由は不明。連れて行く場所も、それらしい場所でなく、近くの広場から一本奥に入った通りというだけ。その場にも足を運びましたが、こちらも収穫は無し。依頼した人間も、成功するとは思わないで話を持ちかけたんでしょうね」
「じゃあなんでこんな……脅し?」
「あるいは、こちらの戦力を確かめたかったのかも知れません」
キリナは、「まあ、ともかく」と言いながら立ち上がって。
「朝の支度をして、朝食を食べましょうか。……食べられますか? ニナさん」
「うん、食べれる。お腹空いてるし」
11
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説

嫌われ聖女は魔獣が跋扈する辺境伯領に押し付けられる
kae
恋愛
魔獣の森と国境の境目の辺境領地の領主、シリウス・レングナーの元に、ある日結婚を断ったはずの聖女サラが、隣の領からやってきた。
これまでの縁談で紹介されたのは、魔獣から国家を守る事でもらえる報奨金だけが目当ての女ばかりだった。
ましてや長年仲が悪いザカリアス伯爵が紹介する女なんて、スパイに決まっている。
しかし豪華な馬車でやってきたのだろうという予想を裏切り、聖女サラは魔物の跋扈する領地を、ただ一人で歩いてきた様子。
「チッ。お前のようなヤツは、嫌いだ。見ていてイライラする」
追い出そうとするシリウスに、サラは必死になって頭を下げる「私をレングナー伯爵様のところで、兵士として雇っていただけないでしょうか!?」
ザカリアス領に戻れないと言うサラを仕方なく雇って一月ほどしたある日、シリウスは休暇のはずのサラが、たった一人で、肩で息をしながら魔獣の浄化をしている姿を見てしまう。

番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

邪魔しないので、ほっておいてください。
りまり
恋愛
お父さまが再婚しました。
お母さまが亡くなり早5年です。そろそろかと思っておりましたがとうとう良い人をゲットしてきました。
義母となられる方はそれはそれは美しい人で、その方にもお子様がいるのですがとても愛らしい方で、お父様がメロメロなんです。
実の娘よりもかわいがっているぐらいです。
幾分寂しさを感じましたが、お父様の幸せをと思いがまんしていました。
でも私は義妹に階段から落とされてしまったのです。
階段から落ちたことで私は前世の記憶を取り戻し、この世界がゲームの世界で私が悪役令嬢として義妹をいじめる役なのだと知りました。
悪役令嬢なんて勘弁です。そんなにやりたいなら勝手にやってください。
それなのに私を巻き込まないで~~!!!!!!

だいたい全部、聖女のせい。
荒瀬ヤヒロ
恋愛
「どうして、こんなことに……」
異世界よりやってきた聖女と出会い、王太子は変わってしまった。
いや、王太子の側近の令息達まで、変わってしまったのだ。
すでに彼らには、婚約者である令嬢達の声も届かない。
これはとある王国に降り立った聖女との出会いで見る影もなく変わってしまった男達に苦しめられる少女達の、嘆きの物語。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

【完結】どうやら魔森に捨てられていた忌子は聖女だったようです
山葵
ファンタジー
昔、双子は不吉と言われ後に産まれた者は捨てられたり、殺されたり、こっそりと里子に出されていた。
今は、その考えも消えつつある。
けれど貴族の中には昔の迷信に捕らわれ、未だに双子は家系を滅ぼす忌子と信じる者もいる。
今年、ダーウィン侯爵家に双子が産まれた。
ダーウィン侯爵家は迷信を信じ、後から産まれたばかりの子を馭者に指示し魔森へと捨てた。
【完結】聖獣もふもふ建国記 ~国外追放されましたが、我が領地は国を興して繁栄しておりますので御礼申し上げますね~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
婚約破棄、爵位剥奪、国外追放? 最高の褒美ですね。幸せになります!
――いま、何ておっしゃったの? よく聞こえませんでしたわ。
「ずいぶんと巫山戯たお言葉ですこと! ご自分の立場を弁えて発言なさった方がよろしくてよ」
すみません、本音と建て前を間違えましたわ。国王夫妻と我が家族が不在の夜会で、婚約者の第一王子は高らかに私を糾弾しました。両手に花ならぬ虫を這わせてご機嫌のようですが、下の緩い殿方は嫌われますわよ。
婚約破棄、爵位剥奪、国外追放。すべて揃いました。実家の公爵家の領地に戻った私を出迎えたのは、溺愛する家族が興す新しい国でした。領地改め国土を繁栄させながら、スローライフを楽しみますね。
最高のご褒美でしたわ、ありがとうございます。私、もふもふした聖獣達と幸せになります! ……余計な心配ですけれど、そちらの国は傾いていますね。しっかりなさいませ。
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
※2022/05/10 「HJ小説大賞2021後期『ノベルアップ+部門』」一次選考通過
※2022/02/14 エブリスタ、ファンタジー 1位
※2022/02/13 小説家になろう ハイファンタジー日間59位
※2022/02/12 完結
※2021/10/18 エブリスタ、ファンタジー 1位
※2021/10/19 アルファポリス、HOT 4位
※2021/10/21 小説家になろう ハイファンタジー日間 17位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる