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後日譚
27 後藤敬太郎
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で、一応の目的地としているあの綺麗なお庭を目指す。
そこにはすぐ着いた。
「おお……」
改めてじっくり見ると、冬の庭なのに色を意識してか沢山の木や植物が植わってて、私が分かるだけでも、椿や山茶花、菊、金木犀、沈丁花に梔子とか、あと柿や金柑みたいな果物とか赤い実がついてる木とか、まあなんとも綺麗で。計算されて作られてるんだろうお庭なんだろうなと、声が漏れる。
と、ここで気付いた。
「靴……玄関じゃん……」
これじゃあお庭に出れないな。靴、持ってくるかな。
「おい」
「んぇ?」
てつが何かを目の前に差し出してきた。
「これを穿け」
出されたのは、あのブーツに似た靴。
え、なに……?
「これは……どこから……」
「出した」
「出した……」
てつ、自分のもの以外も出せるんだ……?
「ありがと……」
靴を受け取って、縁側の下にある平たい石の上に置いて、履く。と、その靴は不思議なほど足に馴染んだ。
「え、軽い。履き心地良い。すごい」
ぴょんぴょん、と跳ねてみる。靴は私の一部みたいな感覚になってる。
これがてつの力か。
「すごいね、これ。てつ、ありがとう」
「……この程度」
すでに靴を履いた状態になっていたてつは、私を見下ろして言った。
「じゃ、さ。あの池まで行こうよ」
小さな石橋がかかった池を指差す。
「……」
てつは私の示した方を眺め、
「……」
また、私に顔を戻した。
「……あの、行きたくない……?」
「どこへでも行けばいい。俺はついていくだけだ」
そっすか。
では、と池の方へ歩いていく。
「わー。やっぱり鯉がいるー」
池を覗き込めば、白や黒や、錦の鯉がゆうゆうと泳いでいた。
「……鯉は、旨いのと不味いのがある」
「この鯉達は食べ物じゃないから」
そして、鯉を眺めながら石橋を渡って、さて、左右に別れた道のどっちに行こうかな、と思った時。
カンッ、カンッ、カンッ!
またあの音、木刀の音が聞こえてきた。そしてそれは、右の方からする。
「てつ」
「あ?」
「この、カンカン言ってる音、さっきの木刀かな?」
「さあ」
「……」
ま、音が気になるから、右に行きますか。
「おあ……なんか、プライベートな空間かな……ここ……」
道を行けば、段々と細道になって、まあ、それでも広いんだけど、納屋っぽい小屋とかが見えてきてしまった。
どうしよう。戻ったほうがいいかな。
「……ん?」
道の先は広くなってるらしくて、そこに一人、人の気配があった。それも、子供の気配。
「……まだ、全然だめだ……もっと……!」
耳が拾った声は、悔しそうな、だけど力強さも感じられるものだった。
「……てつ」
後ろを仰ぎ見てみる。
「行きたきゃ行きゃあ良い」
てつの言葉を免罪符にさせてもらって、進むことにする。
いくらか行くと、広い場所が見えてきた。そしてそこに、子供が一人。木刀を構えて、地面に刺さっているらしい太い木の棒を、カン! カン! と叩いてる。
……あの顔は、敬太郎さんだ。正妻さんの長男の。稽古してるのかなぁ。なんか、すっごい必死そう……。
「……」
お邪魔かな。戻るかな。どうしようか考えていた時、
「あっ!」
敬太郎さんが振った木刀が手からすっぽ抜け、こっちに飛んできた。
「すまない! 大丈夫、か……」
幸い木刀はこっちに届く前にぽとりと地面に落ちたので、「はい、大丈夫です」と答えたら、
「……おまえ達、見ない顔だな。誰だ?」
あ、警戒された。
「えっと、私達は"委員会"の者です」
後藤さんの息子さんだから、丁寧に接したほうがいいよね?
「仕事でこちらにお邪魔しております」
私は少し歩いて木刀を持つと、敬太郎さんに渡そうとして一歩近付いた、
ら、
「……」
一歩、下がられた。敬太郎さんの顔も険しくて、なんだか警戒されてしまっているらしい。
「……えっと、こちらに置いておきますね」
刺激を与えないように愛想笑いしながら、木刀を地面に置く。で、下がる。
「……おまえ達、名は」
敬太郎さんは険しい顔で動かないまま、そう聞いてきた。
「あ、私は──」
「聞きたいならまず名乗れ、ガキ」
てつぅ!
「がっ……?!」
敬太郎さんは呆然としたあと、顔を紅潮させて、
「この無礼者! 僕が後藤敬太郎と知っての狼藉か?! ……あっ」
名乗っちゃった。敬太郎さんは悔しそうな顔をすると、くるりと背を向けて走り出す。
「あっ」
追いかけるべきか一瞬悩んだ私の横を、ヒュン、と風が吹き抜けた。と思ったら、
「うわっ?!」
そんな声が聞こえ、見れば、てつが敬太郎さんの首根っこを捕まえて子犬か子猫のように持ち上げている。
「てつ?! なにやってんの?!」
てつは私の質問に答えず、
「お前、強くなりてぇんだろ」
「!」
てつの言葉に、バタバタとてつから逃れようとしていた敬太郎さんの動きが止まる。
「あんなんじゃあ強くならねぇぞ」
「っ、そんなことはない! 師範が言った通りにやってるんだぞ! その手を離せ!」
「……」
そしたら、てつがぽいっと──ぽいっと?! 私に向かって敬太郎さんを投げてきたんだけど?!
「ちょ、てつ、危ない! うおっ! と……」
なんとか、敬太郎さんを抱きしめる形で受け止めることに成功。良かった、落とさなかった。
「大丈夫ですか? 怪我してませんか?」
「……」
反応がない。一応、気の具合は混乱してるだけで、変な感じはしないんだけど……。
「おい」
てつは何事もなかったかのように歩いてきて、木刀を拾い、
「こっち来い」
くるりと背を向けて、さっき敬太郎さんがいた所に歩いていく。
敬太郎さんは動かないので、私はこの状態をそのままにする訳にもいかず、てつについていくしかない。
「後ろにいとけ。それとガキ、固まってないでこっちを見ろ」
てつが木刀で肩を叩きながら、ものすごく偉そうに言う。
「……なんなんだ、おまえ達」
敬太郎さんは、悔しそうな顔を、ちらりとてつへ向けた。
「お前はまだちいせぇ。骨も脆ければ肉も足りてねぇ。だってのに、こんな長くデカい木刀を振ってやがる。木刀に振り回されてるようなもんだ」
「そ! んな、こと……」
自覚があるようで、敬太郎さんの声がすぼまっていく。
「てつ。そんなふうに言う必要ないでしょ」
私の言葉に、てつは答えず、
「自分に合った長さと重さのものを使え。振り回されるな。分かったか」
「……それほどまでに言うならば、おまえ、強いのであろうな?」
敬太郎さんがてつを睨む。
「……そうだな。例えば……」
てつは木の棒の前に立ち、敬太郎さんが使っていた木刀を斜めに一線。
──ドサッ。
切り口鋭く二つに別れた木の棒は、上のそれが地面に落ちた。
……。いやいやいや。
「ぼ、木刀で、斬った……?!」
驚愕の声を上げる敬太郎さんに、
「いや、落ち着いてください。たぶんあれはてつにしか出来ない……訳でもないとは思いますけど、この場ではてつにしか出来ない、と思います」
「だが出来たのは事実だ! どうやった?! おまえ!」
バタバタし始めた敬太郎さんを下ろすと、敬太郎さんはてつへ一直線。
「気を纏わせろ」
「き?」
「お前が垂れ流しにしてる『気』だ。頭出せ」
「頭……わっ?!」
「てつ?!」
てつはがしっと敬太郎さんの頭を掴むと、漂っていた敬太郎さんの気を、体を中心に渦を巻くように、その流れを変えた。
「……? なんか、体が軽い……?」
そう言う敬太郎さんに、
「この感覚を忘れるな。そして操れるようになれ。そうすれば、ただの棒っきれでも、大木が斬れるようになる」
そして、てつは敬太郎さんから手を離した。
「今の、感覚を……」
敬太郎さんは神妙な顔をして、手を握ったり開いたりしながら、
「まことのことなのだな……委員会の者達は、様々な知恵や力を持つというのは」
と言った。
「いや、今のは例外と言いますか──」
「頼みを、聞いてはくれないか」
「え?」
敬太郎さんは、てつと私を見て、
「義兄上のお体の不調を、どうにかしたいのだ」
そこにはすぐ着いた。
「おお……」
改めてじっくり見ると、冬の庭なのに色を意識してか沢山の木や植物が植わってて、私が分かるだけでも、椿や山茶花、菊、金木犀、沈丁花に梔子とか、あと柿や金柑みたいな果物とか赤い実がついてる木とか、まあなんとも綺麗で。計算されて作られてるんだろうお庭なんだろうなと、声が漏れる。
と、ここで気付いた。
「靴……玄関じゃん……」
これじゃあお庭に出れないな。靴、持ってくるかな。
「おい」
「んぇ?」
てつが何かを目の前に差し出してきた。
「これを穿け」
出されたのは、あのブーツに似た靴。
え、なに……?
「これは……どこから……」
「出した」
「出した……」
てつ、自分のもの以外も出せるんだ……?
「ありがと……」
靴を受け取って、縁側の下にある平たい石の上に置いて、履く。と、その靴は不思議なほど足に馴染んだ。
「え、軽い。履き心地良い。すごい」
ぴょんぴょん、と跳ねてみる。靴は私の一部みたいな感覚になってる。
これがてつの力か。
「すごいね、これ。てつ、ありがとう」
「……この程度」
すでに靴を履いた状態になっていたてつは、私を見下ろして言った。
「じゃ、さ。あの池まで行こうよ」
小さな石橋がかかった池を指差す。
「……」
てつは私の示した方を眺め、
「……」
また、私に顔を戻した。
「……あの、行きたくない……?」
「どこへでも行けばいい。俺はついていくだけだ」
そっすか。
では、と池の方へ歩いていく。
「わー。やっぱり鯉がいるー」
池を覗き込めば、白や黒や、錦の鯉がゆうゆうと泳いでいた。
「……鯉は、旨いのと不味いのがある」
「この鯉達は食べ物じゃないから」
そして、鯉を眺めながら石橋を渡って、さて、左右に別れた道のどっちに行こうかな、と思った時。
カンッ、カンッ、カンッ!
またあの音、木刀の音が聞こえてきた。そしてそれは、右の方からする。
「てつ」
「あ?」
「この、カンカン言ってる音、さっきの木刀かな?」
「さあ」
「……」
ま、音が気になるから、右に行きますか。
「おあ……なんか、プライベートな空間かな……ここ……」
道を行けば、段々と細道になって、まあ、それでも広いんだけど、納屋っぽい小屋とかが見えてきてしまった。
どうしよう。戻ったほうがいいかな。
「……ん?」
道の先は広くなってるらしくて、そこに一人、人の気配があった。それも、子供の気配。
「……まだ、全然だめだ……もっと……!」
耳が拾った声は、悔しそうな、だけど力強さも感じられるものだった。
「……てつ」
後ろを仰ぎ見てみる。
「行きたきゃ行きゃあ良い」
てつの言葉を免罪符にさせてもらって、進むことにする。
いくらか行くと、広い場所が見えてきた。そしてそこに、子供が一人。木刀を構えて、地面に刺さっているらしい太い木の棒を、カン! カン! と叩いてる。
……あの顔は、敬太郎さんだ。正妻さんの長男の。稽古してるのかなぁ。なんか、すっごい必死そう……。
「……」
お邪魔かな。戻るかな。どうしようか考えていた時、
「あっ!」
敬太郎さんが振った木刀が手からすっぽ抜け、こっちに飛んできた。
「すまない! 大丈夫、か……」
幸い木刀はこっちに届く前にぽとりと地面に落ちたので、「はい、大丈夫です」と答えたら、
「……おまえ達、見ない顔だな。誰だ?」
あ、警戒された。
「えっと、私達は"委員会"の者です」
後藤さんの息子さんだから、丁寧に接したほうがいいよね?
「仕事でこちらにお邪魔しております」
私は少し歩いて木刀を持つと、敬太郎さんに渡そうとして一歩近付いた、
ら、
「……」
一歩、下がられた。敬太郎さんの顔も険しくて、なんだか警戒されてしまっているらしい。
「……えっと、こちらに置いておきますね」
刺激を与えないように愛想笑いしながら、木刀を地面に置く。で、下がる。
「……おまえ達、名は」
敬太郎さんは険しい顔で動かないまま、そう聞いてきた。
「あ、私は──」
「聞きたいならまず名乗れ、ガキ」
てつぅ!
「がっ……?!」
敬太郎さんは呆然としたあと、顔を紅潮させて、
「この無礼者! 僕が後藤敬太郎と知っての狼藉か?! ……あっ」
名乗っちゃった。敬太郎さんは悔しそうな顔をすると、くるりと背を向けて走り出す。
「あっ」
追いかけるべきか一瞬悩んだ私の横を、ヒュン、と風が吹き抜けた。と思ったら、
「うわっ?!」
そんな声が聞こえ、見れば、てつが敬太郎さんの首根っこを捕まえて子犬か子猫のように持ち上げている。
「てつ?! なにやってんの?!」
てつは私の質問に答えず、
「お前、強くなりてぇんだろ」
「!」
てつの言葉に、バタバタとてつから逃れようとしていた敬太郎さんの動きが止まる。
「あんなんじゃあ強くならねぇぞ」
「っ、そんなことはない! 師範が言った通りにやってるんだぞ! その手を離せ!」
「……」
そしたら、てつがぽいっと──ぽいっと?! 私に向かって敬太郎さんを投げてきたんだけど?!
「ちょ、てつ、危ない! うおっ! と……」
なんとか、敬太郎さんを抱きしめる形で受け止めることに成功。良かった、落とさなかった。
「大丈夫ですか? 怪我してませんか?」
「……」
反応がない。一応、気の具合は混乱してるだけで、変な感じはしないんだけど……。
「おい」
てつは何事もなかったかのように歩いてきて、木刀を拾い、
「こっち来い」
くるりと背を向けて、さっき敬太郎さんがいた所に歩いていく。
敬太郎さんは動かないので、私はこの状態をそのままにする訳にもいかず、てつについていくしかない。
「後ろにいとけ。それとガキ、固まってないでこっちを見ろ」
てつが木刀で肩を叩きながら、ものすごく偉そうに言う。
「……なんなんだ、おまえ達」
敬太郎さんは、悔しそうな顔を、ちらりとてつへ向けた。
「お前はまだちいせぇ。骨も脆ければ肉も足りてねぇ。だってのに、こんな長くデカい木刀を振ってやがる。木刀に振り回されてるようなもんだ」
「そ! んな、こと……」
自覚があるようで、敬太郎さんの声がすぼまっていく。
「てつ。そんなふうに言う必要ないでしょ」
私の言葉に、てつは答えず、
「自分に合った長さと重さのものを使え。振り回されるな。分かったか」
「……それほどまでに言うならば、おまえ、強いのであろうな?」
敬太郎さんがてつを睨む。
「……そうだな。例えば……」
てつは木の棒の前に立ち、敬太郎さんが使っていた木刀を斜めに一線。
──ドサッ。
切り口鋭く二つに別れた木の棒は、上のそれが地面に落ちた。
……。いやいやいや。
「ぼ、木刀で、斬った……?!」
驚愕の声を上げる敬太郎さんに、
「いや、落ち着いてください。たぶんあれはてつにしか出来ない……訳でもないとは思いますけど、この場ではてつにしか出来ない、と思います」
「だが出来たのは事実だ! どうやった?! おまえ!」
バタバタし始めた敬太郎さんを下ろすと、敬太郎さんはてつへ一直線。
「気を纏わせろ」
「き?」
「お前が垂れ流しにしてる『気』だ。頭出せ」
「頭……わっ?!」
「てつ?!」
てつはがしっと敬太郎さんの頭を掴むと、漂っていた敬太郎さんの気を、体を中心に渦を巻くように、その流れを変えた。
「……? なんか、体が軽い……?」
そう言う敬太郎さんに、
「この感覚を忘れるな。そして操れるようになれ。そうすれば、ただの棒っきれでも、大木が斬れるようになる」
そして、てつは敬太郎さんから手を離した。
「今の、感覚を……」
敬太郎さんは神妙な顔をして、手を握ったり開いたりしながら、
「まことのことなのだな……委員会の者達は、様々な知恵や力を持つというのは」
と言った。
「いや、今のは例外と言いますか──」
「頼みを、聞いてはくれないか」
「え?」
敬太郎さんは、てつと私を見て、
「義兄上のお体の不調を、どうにかしたいのだ」
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