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本編
3 手掛かり探し
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「私はあんたをお腹に入れたままにしたくないし」
「俺もこのままは面倒くせえし、元の身体に戻りてえ」
あの後、右手に頬をべしべしと叩かれ起こされるという、多分誰もしたことのない体験をした。
ちなみに、お腹から出てはいるが、右手と私はくっついたままだ。いや、繋がっていると言うべきか。私の口から紐のような物が伸び、それが段々と太くなって右手の手首辺りと一体化しているのだ。口に異物感は無いが、見た目は軽くホラーだと思う。
「だけど、どうやってその方法を探せばいいのか……」
ぱっと思いつくのはネットだ。だけど、こんな化け物だか何だかよく分からないものに関係する情報なんて、信憑性のあるものは得られるのか。
「昨日のとこに戻りゃ、何かあるんじゃねえか? その辺にいる奴に聞いたり出来るしよ」
「あ、そっか」
それからやっとシャワーを浴びたんだけど、そこでひとつ発見があった。
私がシャワーを浴びている間、手はドアの外にいる。そうなると、私達を繋いでいる紐をどうするか。
「面倒くせえ、俺が中にいれば良いじゃねえか」
即座にドアを閉めた。
「お前! 何かあったらどうする!」
「私には裸を誰かに見せる趣味などございません」
「……あー、悪かったよ」
結果として、特に問題は起きなかった。それが傷んだり、千切れたり、私達の身体に変化が起きたりすることもなかった。
「こんな場所だったか?」
「そうだけど」
昨日の場所に着いたが、特に変な所は見当たらない。表の通りから少し入った、人通りのあまりない道だ。通勤時間でもお昼の時間でもない今は、私達以外誰もいない。
「そうかあ? こんなん見たこともねえ」
「こんなんってどの辺りよ」
道の両側は住宅や駐車場、車は相互通行で、所々に街灯のある道。もう200mほど行って表通りの方へ曲がると、昨日私が行こうとしていたコンビニがある。
「目に入るもん全部だな。地面が妙な色だし、見たこともねえもんが生えてるし、そういやあお前も妙な見た目してんな」
「んん?」
ちなみに手はまたお腹の中にいる。勝手に動く手を口からぶら下げて歩くのは、どこからどう見てもアウトにしかならないだろう。だが会話はしないといけないので、私はスマホを耳に当て、ぱっと見通話をしている人になっている。
「道の色は車道と歩行者用の色分けだし、生えてるのは玄関前のちょっとした庭木とか生け垣でしょ? 私はブラウスにサロペット着てるけど、それなりに普通の格好だと思うんだけど」
今はお腹の中にいる手だが、そういえばどうやって外の景色が見えてるのか謎のままだった。
「そもそもあんたはどうやってものを見てるの?」
「ああ、多分今はお前と眼を共有してる感じだろうな」
「共有……?」
「そのままだ。繋がっちまってるから、お前が見ているものを俺も同じように見ているってだけだな」
なんとも奇妙な。だけどそんなもんかと驚かなくなってる自分は、この状況に慣れ始めているのだろう。
「細けえ事は後で良いか。なんか俺の切れっ端でも落ちてねえかな」
まだ手についても、昨夜のよく分からない出来事についても不明な点が多い。それらのヒントになりそうなものを見つけられれば良いのだが。
「目に優しいものを見つけたいけど……あと、また変なのがいたらすぐ撃退してよ」
ここに来る前に、そういう取り決めをした。こいつは手掛かりを得たいし、私もそうしたい。けど、昨夜襲われかけたらしい場所にまたすぐ出向くのは抵抗があった。そしたら「あんぐらい指一本ありゃどうでも出来る」と言うので、何かあったら有言実行してもらうことにした。
昨夜手が落ちていた辺りを見回すが、最初の感想同様ただの地面に見える。そこから徐々に範囲を広げて、不審者に見えないよう気にしながら、周りの家の様子を見たり車の下を覗いたりしてみる。
「それらしいものは見つけられないな……あんたから見ると何か違う?」
「いや、あの鬼らしき残り香はあるがそんくらいだな。逆にここまで何もないのも不自然だ」
「そうなの?」
「昨日の今日だぜ? あれの残骸が喰われたにしても、こんな嘗め取ったように消えるなんてねえだろう?」
「いや知らないけど。なにそのサバンナの食物連鎖みたいなの」
「さばんなって何だ?」
「ええー……」
しかしこれでは来て早々お手上げだ。車も人も来ないので、誰かに話を聞くことも出来ない。
……だけど、この道はこんなに人通りが少なかったろうか。
「……」
一瞬、嫌な考えが浮かんだ。
「……ねえ」
あの夜も、私だけがここにいた。いつもなら帰宅する人や車も見かける時間帯だったのに。
「あんた、人の気配とか分かる?」
中二病な発言だ。けど、そうとしか聞けなかった。もし、昨日の私の様なことが私以外にも起きていたら。私を喰べようとしたらしい鬼は、いつからここにいたのか。あれと同じようなものもいるかも知れないのに。より深く多くのことを考えるべきだったのに。
「ああ、分かるぞ」
「今、この辺りに人の気配はある?」
「あるな。今見てる範囲を一回りだと、ざっと500くらいか?」
「そっか」
人がいると聞いて気が抜けた。もし住民が襲われていたら、なんて考え過ぎだ。
「ここいらは人が多いんだなあ……あ?」
「そう? どっちかというと寂れてる方だと思うけど……」
「止まれ」
「は?」
手に言われ、反射的に固まった。
「えっなに」
「後ろから来てるな……こっちを目指してるようだが、どうする?」
「えっ鬼みたいなのがいるの? 来てるの?」
安心したばかりなのに!
「ああ、まだ遠い。あの程度なら潰せるが、今なら逃げる事も出来る」
「にっ逃げる!」
「なら、走れ!」
よく分からないまま、丁度向いていたコンビニの方向へ走り出した。
「……お前おっせえな……」
「は?!」
途端、しみじみと呟かれた。何故だか憐れまれているようで、腹が立つ。
「べっ別にっ……遅い方じゃっ……ないんだけどっ?!」
走りながら喋ったら少し息が切れた。これでも高校時代100m12秒台だったのに。
「そういやあ人はのろまなんだったか……」
「というかっいつまで……どこまでっ走っ……ればいいのっ?」
「適当に、活気の多そうな所まで行け。あいつらは賑やかしいのが苦手だからな」
活気、とりあえず表の通りに行けば大丈夫だろうか。次の角で曲がろうとスピードを上げる。
「不味いな、速度を上げてきてる。完全にこっちを狙ってるぞ」
恐ろしい事を言わないで欲しい。
「このままじゃあ追いつかれる。もっと早く走るか迎え撃つかどっちかにしろ!」
これ全速力なんですが?!
「あーくっそ、しょうがねえ」
私の身体が走るのをやめ、くるっと後ろに向き直った。
「?!!!」
加えて、握り締めたままだったスマホと持っていたバッグを脇に投げ、なんだが格闘技のようなポーズを取る。
「なっっ?! はっ?」
勝手に、身体が、動いた?!
「ちょいと借りるぞ」
「はあああああ?!!」
私の身体は、手に乗っ取られたらしい。幸い、首から上はまだ自由なようだ。けれどそこから下は全く言うことを聞かない。意志は伝わらないのに感覚はそのままなので、不気味さと拒否感でパニックになりそうだ。
「ちょっ……急に何?!」
「あのまま走ってたんじゃあ追いつかれる、前見ろ」
見ると、遠くから物凄いスピードでこちらに向かって走ってくる人がいた。それはどんどんスピードを上げているようで、近くなるとグレーのスーツを着た男性であるのが分かった。スーツな事をものともせずに手足を振り、髪はその驚異的なスピードにより後ろにいっている。だが、身体が全くぶれていないので乱れているようには見えない。その機械の様な走り方も異様だったが、なによりそれの大きさに目がいった。
「で、か……」
建物の二階ほどまであるその身長は、巨人と呼んでもいいだろうか。
「俺もこのままは面倒くせえし、元の身体に戻りてえ」
あの後、右手に頬をべしべしと叩かれ起こされるという、多分誰もしたことのない体験をした。
ちなみに、お腹から出てはいるが、右手と私はくっついたままだ。いや、繋がっていると言うべきか。私の口から紐のような物が伸び、それが段々と太くなって右手の手首辺りと一体化しているのだ。口に異物感は無いが、見た目は軽くホラーだと思う。
「だけど、どうやってその方法を探せばいいのか……」
ぱっと思いつくのはネットだ。だけど、こんな化け物だか何だかよく分からないものに関係する情報なんて、信憑性のあるものは得られるのか。
「昨日のとこに戻りゃ、何かあるんじゃねえか? その辺にいる奴に聞いたり出来るしよ」
「あ、そっか」
それからやっとシャワーを浴びたんだけど、そこでひとつ発見があった。
私がシャワーを浴びている間、手はドアの外にいる。そうなると、私達を繋いでいる紐をどうするか。
「面倒くせえ、俺が中にいれば良いじゃねえか」
即座にドアを閉めた。
「お前! 何かあったらどうする!」
「私には裸を誰かに見せる趣味などございません」
「……あー、悪かったよ」
結果として、特に問題は起きなかった。それが傷んだり、千切れたり、私達の身体に変化が起きたりすることもなかった。
「こんな場所だったか?」
「そうだけど」
昨日の場所に着いたが、特に変な所は見当たらない。表の通りから少し入った、人通りのあまりない道だ。通勤時間でもお昼の時間でもない今は、私達以外誰もいない。
「そうかあ? こんなん見たこともねえ」
「こんなんってどの辺りよ」
道の両側は住宅や駐車場、車は相互通行で、所々に街灯のある道。もう200mほど行って表通りの方へ曲がると、昨日私が行こうとしていたコンビニがある。
「目に入るもん全部だな。地面が妙な色だし、見たこともねえもんが生えてるし、そういやあお前も妙な見た目してんな」
「んん?」
ちなみに手はまたお腹の中にいる。勝手に動く手を口からぶら下げて歩くのは、どこからどう見てもアウトにしかならないだろう。だが会話はしないといけないので、私はスマホを耳に当て、ぱっと見通話をしている人になっている。
「道の色は車道と歩行者用の色分けだし、生えてるのは玄関前のちょっとした庭木とか生け垣でしょ? 私はブラウスにサロペット着てるけど、それなりに普通の格好だと思うんだけど」
今はお腹の中にいる手だが、そういえばどうやって外の景色が見えてるのか謎のままだった。
「そもそもあんたはどうやってものを見てるの?」
「ああ、多分今はお前と眼を共有してる感じだろうな」
「共有……?」
「そのままだ。繋がっちまってるから、お前が見ているものを俺も同じように見ているってだけだな」
なんとも奇妙な。だけどそんなもんかと驚かなくなってる自分は、この状況に慣れ始めているのだろう。
「細けえ事は後で良いか。なんか俺の切れっ端でも落ちてねえかな」
まだ手についても、昨夜のよく分からない出来事についても不明な点が多い。それらのヒントになりそうなものを見つけられれば良いのだが。
「目に優しいものを見つけたいけど……あと、また変なのがいたらすぐ撃退してよ」
ここに来る前に、そういう取り決めをした。こいつは手掛かりを得たいし、私もそうしたい。けど、昨夜襲われかけたらしい場所にまたすぐ出向くのは抵抗があった。そしたら「あんぐらい指一本ありゃどうでも出来る」と言うので、何かあったら有言実行してもらうことにした。
昨夜手が落ちていた辺りを見回すが、最初の感想同様ただの地面に見える。そこから徐々に範囲を広げて、不審者に見えないよう気にしながら、周りの家の様子を見たり車の下を覗いたりしてみる。
「それらしいものは見つけられないな……あんたから見ると何か違う?」
「いや、あの鬼らしき残り香はあるがそんくらいだな。逆にここまで何もないのも不自然だ」
「そうなの?」
「昨日の今日だぜ? あれの残骸が喰われたにしても、こんな嘗め取ったように消えるなんてねえだろう?」
「いや知らないけど。なにそのサバンナの食物連鎖みたいなの」
「さばんなって何だ?」
「ええー……」
しかしこれでは来て早々お手上げだ。車も人も来ないので、誰かに話を聞くことも出来ない。
……だけど、この道はこんなに人通りが少なかったろうか。
「……」
一瞬、嫌な考えが浮かんだ。
「……ねえ」
あの夜も、私だけがここにいた。いつもなら帰宅する人や車も見かける時間帯だったのに。
「あんた、人の気配とか分かる?」
中二病な発言だ。けど、そうとしか聞けなかった。もし、昨日の私の様なことが私以外にも起きていたら。私を喰べようとしたらしい鬼は、いつからここにいたのか。あれと同じようなものもいるかも知れないのに。より深く多くのことを考えるべきだったのに。
「ああ、分かるぞ」
「今、この辺りに人の気配はある?」
「あるな。今見てる範囲を一回りだと、ざっと500くらいか?」
「そっか」
人がいると聞いて気が抜けた。もし住民が襲われていたら、なんて考え過ぎだ。
「ここいらは人が多いんだなあ……あ?」
「そう? どっちかというと寂れてる方だと思うけど……」
「止まれ」
「は?」
手に言われ、反射的に固まった。
「えっなに」
「後ろから来てるな……こっちを目指してるようだが、どうする?」
「えっ鬼みたいなのがいるの? 来てるの?」
安心したばかりなのに!
「ああ、まだ遠い。あの程度なら潰せるが、今なら逃げる事も出来る」
「にっ逃げる!」
「なら、走れ!」
よく分からないまま、丁度向いていたコンビニの方向へ走り出した。
「……お前おっせえな……」
「は?!」
途端、しみじみと呟かれた。何故だか憐れまれているようで、腹が立つ。
「べっ別にっ……遅い方じゃっ……ないんだけどっ?!」
走りながら喋ったら少し息が切れた。これでも高校時代100m12秒台だったのに。
「そういやあ人はのろまなんだったか……」
「というかっいつまで……どこまでっ走っ……ればいいのっ?」
「適当に、活気の多そうな所まで行け。あいつらは賑やかしいのが苦手だからな」
活気、とりあえず表の通りに行けば大丈夫だろうか。次の角で曲がろうとスピードを上げる。
「不味いな、速度を上げてきてる。完全にこっちを狙ってるぞ」
恐ろしい事を言わないで欲しい。
「このままじゃあ追いつかれる。もっと早く走るか迎え撃つかどっちかにしろ!」
これ全速力なんですが?!
「あーくっそ、しょうがねえ」
私の身体が走るのをやめ、くるっと後ろに向き直った。
「?!!!」
加えて、握り締めたままだったスマホと持っていたバッグを脇に投げ、なんだが格闘技のようなポーズを取る。
「なっっ?! はっ?」
勝手に、身体が、動いた?!
「ちょいと借りるぞ」
「はあああああ?!!」
私の身体は、手に乗っ取られたらしい。幸い、首から上はまだ自由なようだ。けれどそこから下は全く言うことを聞かない。意志は伝わらないのに感覚はそのままなので、不気味さと拒否感でパニックになりそうだ。
「ちょっ……急に何?!」
「あのまま走ってたんじゃあ追いつかれる、前見ろ」
見ると、遠くから物凄いスピードでこちらに向かって走ってくる人がいた。それはどんどんスピードを上げているようで、近くなるとグレーのスーツを着た男性であるのが分かった。スーツな事をものともせずに手足を振り、髪はその驚異的なスピードにより後ろにいっている。だが、身体が全くぶれていないので乱れているようには見えない。その機械の様な走り方も異様だったが、なによりそれの大きさに目がいった。
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