17 / 19
17 新たに歩む
しおりを挟む
「……」
ぼうっと空を眺めていた、黒髪に青い瞳の青年に、
「手を動かしてください、フィリップさん」
アルニカが鍬で畑を耕しながら言う。
「……ああ」
フィリップと呼ばれたその青年は、手に持っていた鍬へと視線を移し、
「……」
また、動きを止めた。
「シャキシャキ動いてください。今はもう春のはじめです。畑の面積は拡張しましたが、今のうちに土の下準備を終えないと、これからの食事が貧相になりますよ」
「……畑には、何を植えるんだったかな」
「じゃがいも、人参、トマト、ナス、かぼちゃ、サツマイモ、ブロッコリー、カブ、キャベツ、ズッキーニ、メロン、スイカ、その他諸々です」
「それらを一気に植えるんだったか」
「季節ごとに植えます。というか植えるものと種をまくものがあります。教えましたよね? 何忘れたフリしてるんですか?」
ザク、ザク、と鍬を動かしながら言うアルニカに目を向け、『フィリップ』は言う。
「君はどうして、私を、……こうして、くれたんだろうか」
「その質問何回目ですか? あなたが嫌いだからです」
「嫌いだというのに、ここまで手を尽くしてくれる君の思考が、上手く読み取れない」
もとは白金色の髪と赤い瞳の、フィリベルトだった青年は、平坦な声で言う。
「……。……ハァ」
アルニカは手を止め、顔をしかめつつ息を吐き、腰に手を当てると、
「その理由を聞いて、あなたは納得しますか? 推測は立てているんでしょう? で、それが理解できない。なら、あたしから話すことはありません」
アルニカはそう言い、一呼吸置くと、
「あたしはあたしの意思で、あなたの人生に手を出しました。なので、その責任を負う必要があります。少なくとも、その『ものすごい特殊な溶剤を使わなければ落ちない髪染めの染料』と、『瞳の色を変える薬』をあなた達が自力で作れるようになるまでは、ここに居てもらいます」
その言葉に、フィリップは彼女へ微笑みを向ける。
「本当、手を尽くしてくれるね。でもね、私は少し、怒ってるんだ」
「ええ、どうぞ怒ってください。けど、罵詈雑言を浴びせるのはあたしだけにしてくださいね。クルトさんは私が巻き込んだんです。本来無関係になるはずだった人ですから」
「……いや、ちょっと、いいか」
その声に、アルニカは振り返る。
そこには、短い金色の髪と濃い茶色の瞳を持った青年が、申し訳無さそうな顔をして立っていた。
「僕も、僕の意思でこうすると決めた。切っ掛けは君だったが、今ここにいるのは、僕自身がそうと決めたからだ」
青年はアルニカにそう言うと、フィリップへと顔を向け、
「なので、叱責は僕へお願いします」
「……」
フィリップは、アルニカと青年を眺め、
「……君達は本当、真面目だねぇ」
呆れたような笑顔を見せた。
「私が死にたがっていたから、あえて二人だけで話を進め、私はまんまとそれに引っかかり、新たな人生を歩まざるを得なくなった。実に、ありがたいことだ」
その言葉に、青年は──コルネリウスだった、今はクルトを名乗る青年は、俯く。
「……」
アルニカは、作った畝を踏まぬように歩き、フィリップの前まで来ると、
「あたしがあなたを嫌いな理由、教えましょうか」
下から顔を覗き込みながら、とん、とその胸に右の人差し指を突きつけた。
フィリップは、微笑みながらその顔を見つめ返し、
「そうだね。教えてほしいかな」
「あなたが死にたがりの目をしていたからです」
その言葉にフィリップは目を瞬き、クルトは顔を上げる。
「最初に見た時からそうでした。あなたは死にたがりの目をしてた。あなたには死の影が纏わりついていた。自分から生じた死の影です。そう遠からず、この目の前の人は死を選ぶのだろうと、容易に想像がつきました」
「分かっていて、同行したんだ?」
「ええ。あたしが専属魔法使いになると決めた理由の一つがそれです。死にそうな人をそのままにするのは、あたしの信条に反するので」
「けど、私は死を望んでいたんだよ? 君が自分の信条で動いた結果、君は私の希望を打ち砕いた訳だけれど?」
「いいえ。あなたは死にたがっていましたが、その瞳の奥には苦しみが見えました。あなたは、本当は、生きたがっていた。死という選択は、周りを収めるための手段。あなたは長年考えに考えた末、その手段を取ることを選んだんでしょう」
「……まるで、何もかもを理解しているような口ぶりだね」
フィリップは表情を消し、アルニカと正面から向かい合う。
「そこまで驕っていません。あたしは、……あたしは、その目を、よく知っていただけです」
アルニカは口を引き結び、少ししてから、開いた。
「……じーちゃんが時々、そういう目をするんです。遠くを見つめて、今にもどこかへ飛んでいってしまいそうで。……あたしは、その目が嫌いです。大っ嫌いです。……そういう理由です」
「……そう」
「では、あたしは作業に戻ります。あなたがたも作業に戻ってくださいね」
アルニカは、フィリップにくるりと背を向けると、クルトの横を抜け、ザクザクと土を踏みしめ、別の畝へと向かっていく。
「……でん、フィ、フィリップ様」
「様はいらないって」
「……本当に、申し訳ありません」
「どうして謝るのかな」
頭を下げたクルトに、フィリップはちらりと視線を向けた後、その目を抜けるような青空へ向けた。
「僕らがあなたを謀り、強制的に新たな人生を歩ませようとしていることにです」
クルトは顔を上げ、空を眺めるフィリップに言う。
「彼女はああ言ってくれましたが、この行動は僕の意思でもあります。いえ、僕の思いのほうが大きいくらいでしょう。……僕は、早々に諦めてしまいました。あなたが歩む人生を、その茨の道を行くのを、……そして、その行く末を、お止めするのを。彼女があの話を持ってきてくれなければ、僕はあのまま、ただの傍観者になっていました。……ですから、……申し訳、ありません……!」
その瞳から、雫が流れる。
「どんな罰でも受けます! っ……けれど、……もう……ご自分を傷つけないでください……!」
「ネリ」
フィリップは──フィリベルトは、空を見上げたままその名を呼んだ。
「話に聞いているとは思うけど、私は、父上の目の前で薬を飲んだ。私の全快を祝う席で、他の貴族もいるその中で。『私はこの世を去ります』と言って、その言葉に固まった父を目の端に捉えながら、あれを喉に流し込んだ。アルニカの言う通り、すぐに気を失って、次に目覚めたら、そこは地獄でも天国でもなく、君とアルニカが私を覗き込む、夜の墓場だった」
フィリベルトは、ふっと笑い、
「夢だと思った。夢であれと思った。……けれど、夢じゃなかった。私は生きて、今、この空を眺めている」
フィリベルトは空に手をかざし、
「人というのは、案外単純だね」
その手を握り込む。
「生きていてよかったと、思ってしまっている自分がいる」
拳を下ろし、視線を下げ、もとは赤かった青の瞳を、鍬を振り上げる少女に向け、
「彼女と、」
それを今度は、コルネリウスに向ける。
「君に、感謝しなければ」
「っ……いいえ、いいえ! そのような身に余るお言葉……!」
頭を振り、また涙をこぼすコルネリウスに、
「ははっ! 君は泣き虫になったねぇ。まるで出会った頃のようだ」
フィリベルトは笑いかける。
「アルニカよーい! 昼ができたぞぉー!」
そこに、ベンディゲイドブランの声が響き渡った。
「はーい! ほら、二人とも、行きましょう」
くるりとこちらを振り返ったアルニカに、「ああ」と、フィリップはついて行き、「っ……」涙を指で拭ったクルトも、そちらへ向けて歩き出した。
三人で畑の道具を片付け、扉を開けば、
「……じーちゃん……」
ズゥン、と目の前に、仏頂面のベンディゲイドブランが立っていた。
「……お主らのこと、儂はまだ認めておらぬからな。この子が頼んできたから、仕方なぁく、置いておるだけじゃ」
「ええ、分かっています」
頷くフィリップに、
「分かっておるものか! この子がお前らを連れ帰ってきて、どうしたか忘れたか! い、一生のお願いと言って、ど、土下座までしたんじゃぞ! その重み、分かっておるのか!」
「じーちゃん、もうそれ、二ヶ月も前の話でしょ」
言いながら、ベンディゲイドブランの横を通り過ぎるアルニカ。
「じゃ、じゃがなぁ……アルニカよ……この者たちのために『一生のお願い』まで使うことはなかろう……?」
それをすごすごと追いかけるベンディゲイドブラン。
「いいの。それをどこで使うかはあたしが自分で決めるの。そんでじーちゃんはあの時承諾したの。はい、この話は終わり」
「じゃが……」
「お昼もちゃんと四人分、作ってくれてるんでしょ?」
その言葉に、ベンディゲイドブランの動きが止まる。
「うん、やっぱりじーちゃんは優しいね」
自分に向けられたアルニカの笑顔に、
「……くっ……」
ベンディゲイドブランは悔しそうな、けれどどこか嬉しそうな複雑な顔になって、奥へ行くアルニカの後をついて行った。
「……うん。この家で一番力があるのは、やっぱりアルニカだね」
フィリップは、笑いを堪えながらそのあとに続き、
「……そうですね……」
クルトはなんとも言えないといった声と表情で、それに応えた。
────────
本編はこれにて一旦おしまいですが、番外編となる過去話を二話、続けて更新します。
フィリベルトとコルネリウスの出会いのお話、ベンディゲイドブランがアルニカを養うに至った経緯のお話です。
お付き合いいただけると幸いです。
ぼうっと空を眺めていた、黒髪に青い瞳の青年に、
「手を動かしてください、フィリップさん」
アルニカが鍬で畑を耕しながら言う。
「……ああ」
フィリップと呼ばれたその青年は、手に持っていた鍬へと視線を移し、
「……」
また、動きを止めた。
「シャキシャキ動いてください。今はもう春のはじめです。畑の面積は拡張しましたが、今のうちに土の下準備を終えないと、これからの食事が貧相になりますよ」
「……畑には、何を植えるんだったかな」
「じゃがいも、人参、トマト、ナス、かぼちゃ、サツマイモ、ブロッコリー、カブ、キャベツ、ズッキーニ、メロン、スイカ、その他諸々です」
「それらを一気に植えるんだったか」
「季節ごとに植えます。というか植えるものと種をまくものがあります。教えましたよね? 何忘れたフリしてるんですか?」
ザク、ザク、と鍬を動かしながら言うアルニカに目を向け、『フィリップ』は言う。
「君はどうして、私を、……こうして、くれたんだろうか」
「その質問何回目ですか? あなたが嫌いだからです」
「嫌いだというのに、ここまで手を尽くしてくれる君の思考が、上手く読み取れない」
もとは白金色の髪と赤い瞳の、フィリベルトだった青年は、平坦な声で言う。
「……。……ハァ」
アルニカは手を止め、顔をしかめつつ息を吐き、腰に手を当てると、
「その理由を聞いて、あなたは納得しますか? 推測は立てているんでしょう? で、それが理解できない。なら、あたしから話すことはありません」
アルニカはそう言い、一呼吸置くと、
「あたしはあたしの意思で、あなたの人生に手を出しました。なので、その責任を負う必要があります。少なくとも、その『ものすごい特殊な溶剤を使わなければ落ちない髪染めの染料』と、『瞳の色を変える薬』をあなた達が自力で作れるようになるまでは、ここに居てもらいます」
その言葉に、フィリップは彼女へ微笑みを向ける。
「本当、手を尽くしてくれるね。でもね、私は少し、怒ってるんだ」
「ええ、どうぞ怒ってください。けど、罵詈雑言を浴びせるのはあたしだけにしてくださいね。クルトさんは私が巻き込んだんです。本来無関係になるはずだった人ですから」
「……いや、ちょっと、いいか」
その声に、アルニカは振り返る。
そこには、短い金色の髪と濃い茶色の瞳を持った青年が、申し訳無さそうな顔をして立っていた。
「僕も、僕の意思でこうすると決めた。切っ掛けは君だったが、今ここにいるのは、僕自身がそうと決めたからだ」
青年はアルニカにそう言うと、フィリップへと顔を向け、
「なので、叱責は僕へお願いします」
「……」
フィリップは、アルニカと青年を眺め、
「……君達は本当、真面目だねぇ」
呆れたような笑顔を見せた。
「私が死にたがっていたから、あえて二人だけで話を進め、私はまんまとそれに引っかかり、新たな人生を歩まざるを得なくなった。実に、ありがたいことだ」
その言葉に、青年は──コルネリウスだった、今はクルトを名乗る青年は、俯く。
「……」
アルニカは、作った畝を踏まぬように歩き、フィリップの前まで来ると、
「あたしがあなたを嫌いな理由、教えましょうか」
下から顔を覗き込みながら、とん、とその胸に右の人差し指を突きつけた。
フィリップは、微笑みながらその顔を見つめ返し、
「そうだね。教えてほしいかな」
「あなたが死にたがりの目をしていたからです」
その言葉にフィリップは目を瞬き、クルトは顔を上げる。
「最初に見た時からそうでした。あなたは死にたがりの目をしてた。あなたには死の影が纏わりついていた。自分から生じた死の影です。そう遠からず、この目の前の人は死を選ぶのだろうと、容易に想像がつきました」
「分かっていて、同行したんだ?」
「ええ。あたしが専属魔法使いになると決めた理由の一つがそれです。死にそうな人をそのままにするのは、あたしの信条に反するので」
「けど、私は死を望んでいたんだよ? 君が自分の信条で動いた結果、君は私の希望を打ち砕いた訳だけれど?」
「いいえ。あなたは死にたがっていましたが、その瞳の奥には苦しみが見えました。あなたは、本当は、生きたがっていた。死という選択は、周りを収めるための手段。あなたは長年考えに考えた末、その手段を取ることを選んだんでしょう」
「……まるで、何もかもを理解しているような口ぶりだね」
フィリップは表情を消し、アルニカと正面から向かい合う。
「そこまで驕っていません。あたしは、……あたしは、その目を、よく知っていただけです」
アルニカは口を引き結び、少ししてから、開いた。
「……じーちゃんが時々、そういう目をするんです。遠くを見つめて、今にもどこかへ飛んでいってしまいそうで。……あたしは、その目が嫌いです。大っ嫌いです。……そういう理由です」
「……そう」
「では、あたしは作業に戻ります。あなたがたも作業に戻ってくださいね」
アルニカは、フィリップにくるりと背を向けると、クルトの横を抜け、ザクザクと土を踏みしめ、別の畝へと向かっていく。
「……でん、フィ、フィリップ様」
「様はいらないって」
「……本当に、申し訳ありません」
「どうして謝るのかな」
頭を下げたクルトに、フィリップはちらりと視線を向けた後、その目を抜けるような青空へ向けた。
「僕らがあなたを謀り、強制的に新たな人生を歩ませようとしていることにです」
クルトは顔を上げ、空を眺めるフィリップに言う。
「彼女はああ言ってくれましたが、この行動は僕の意思でもあります。いえ、僕の思いのほうが大きいくらいでしょう。……僕は、早々に諦めてしまいました。あなたが歩む人生を、その茨の道を行くのを、……そして、その行く末を、お止めするのを。彼女があの話を持ってきてくれなければ、僕はあのまま、ただの傍観者になっていました。……ですから、……申し訳、ありません……!」
その瞳から、雫が流れる。
「どんな罰でも受けます! っ……けれど、……もう……ご自分を傷つけないでください……!」
「ネリ」
フィリップは──フィリベルトは、空を見上げたままその名を呼んだ。
「話に聞いているとは思うけど、私は、父上の目の前で薬を飲んだ。私の全快を祝う席で、他の貴族もいるその中で。『私はこの世を去ります』と言って、その言葉に固まった父を目の端に捉えながら、あれを喉に流し込んだ。アルニカの言う通り、すぐに気を失って、次に目覚めたら、そこは地獄でも天国でもなく、君とアルニカが私を覗き込む、夜の墓場だった」
フィリベルトは、ふっと笑い、
「夢だと思った。夢であれと思った。……けれど、夢じゃなかった。私は生きて、今、この空を眺めている」
フィリベルトは空に手をかざし、
「人というのは、案外単純だね」
その手を握り込む。
「生きていてよかったと、思ってしまっている自分がいる」
拳を下ろし、視線を下げ、もとは赤かった青の瞳を、鍬を振り上げる少女に向け、
「彼女と、」
それを今度は、コルネリウスに向ける。
「君に、感謝しなければ」
「っ……いいえ、いいえ! そのような身に余るお言葉……!」
頭を振り、また涙をこぼすコルネリウスに、
「ははっ! 君は泣き虫になったねぇ。まるで出会った頃のようだ」
フィリベルトは笑いかける。
「アルニカよーい! 昼ができたぞぉー!」
そこに、ベンディゲイドブランの声が響き渡った。
「はーい! ほら、二人とも、行きましょう」
くるりとこちらを振り返ったアルニカに、「ああ」と、フィリップはついて行き、「っ……」涙を指で拭ったクルトも、そちらへ向けて歩き出した。
三人で畑の道具を片付け、扉を開けば、
「……じーちゃん……」
ズゥン、と目の前に、仏頂面のベンディゲイドブランが立っていた。
「……お主らのこと、儂はまだ認めておらぬからな。この子が頼んできたから、仕方なぁく、置いておるだけじゃ」
「ええ、分かっています」
頷くフィリップに、
「分かっておるものか! この子がお前らを連れ帰ってきて、どうしたか忘れたか! い、一生のお願いと言って、ど、土下座までしたんじゃぞ! その重み、分かっておるのか!」
「じーちゃん、もうそれ、二ヶ月も前の話でしょ」
言いながら、ベンディゲイドブランの横を通り過ぎるアルニカ。
「じゃ、じゃがなぁ……アルニカよ……この者たちのために『一生のお願い』まで使うことはなかろう……?」
それをすごすごと追いかけるベンディゲイドブラン。
「いいの。それをどこで使うかはあたしが自分で決めるの。そんでじーちゃんはあの時承諾したの。はい、この話は終わり」
「じゃが……」
「お昼もちゃんと四人分、作ってくれてるんでしょ?」
その言葉に、ベンディゲイドブランの動きが止まる。
「うん、やっぱりじーちゃんは優しいね」
自分に向けられたアルニカの笑顔に、
「……くっ……」
ベンディゲイドブランは悔しそうな、けれどどこか嬉しそうな複雑な顔になって、奥へ行くアルニカの後をついて行った。
「……うん。この家で一番力があるのは、やっぱりアルニカだね」
フィリップは、笑いを堪えながらそのあとに続き、
「……そうですね……」
クルトはなんとも言えないといった声と表情で、それに応えた。
────────
本編はこれにて一旦おしまいですが、番外編となる過去話を二話、続けて更新します。
フィリベルトとコルネリウスの出会いのお話、ベンディゲイドブランがアルニカを養うに至った経緯のお話です。
お付き合いいただけると幸いです。
18
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜
二階堂吉乃
ファンタジー
瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。
白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。
後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。
人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話。
転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~
丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。
一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。
それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。
ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。
ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。
もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは……
これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
叶えられた前世の願い
レクフル
ファンタジー
「私が貴女を愛することはない」初めて会った日にリュシアンにそう告げられたシオン。生まれる前からの婚約者であるリュシアンは、前世で支え合うようにして共に生きた人だった。しかしシオンは悪女と名高く、しかもリュシアンが憎む相手の娘として生まれ変わってしまったのだ。想う人を守る為に強くなったリュシアン。想う人を守る為に自らが代わりとなる事を望んだシオン。前世の願いは叶ったのに、思うようにいかない二人の想いはーーー
刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。繁栄も滅亡も、私の導き次第で決まるようです。
木山楽斗
ファンタジー
宿屋で働くフェリナは、ある日森で卵を見つけた。
その卵からかえったのは、彼女が見たことがない生物だった。その生物は、生まれて初めて見たフェリナのことを母親だと思ったらしく、彼女にとても懐いていた。
本物の母親も見当たらず、見捨てることも忍びないことから、フェリナは謎の生物を育てることにした。
リルフと名付けられた生物と、フェリナはしばらく平和な日常を過ごしていた。
しかし、ある日彼女達の元に国王から通達があった。
なんでも、リルフは竜という生物であり、国を繁栄にも破滅にも導く特別な存在であるようだ。
竜がどちらの道を辿るかは、その母親にかかっているらしい。知らない内に、フェリナは国の運命を握っていたのだ。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。
※2021/09/03 改題しました。(旧題:刷り込みで竜の母親になった私は、国の運命を預かることになりました。)
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
転生錬金術師・葉菜花の魔石ごはん~食いしん坊王子様のお気に入り~
豆狸
ファンタジー
異世界に転生した葉菜花には前世の料理を再現するチートなスキルがあった!
食いしん坊の王国ラトニーで俺様王子様と残念聖女様を餌付けしながら、可愛い使い魔ラケル(モフモフわんこ)と一緒に頑張るよ♪
※基本のんびりスローライフ? で、たまに事件に関わります。
※本編は葉菜花の一人称、ときどき別視点の三人称です。
※ひとつの話の中で視点が変わるときは★、同じ視点で場面や時間が変わるときは☆で区切っています。
※20210114、11話内の神殿からもらったお金がおかしかったので訂正しました。
王子様と過ごした90日間。
秋野 林檎
恋愛
男しか爵位を受け継げないために、侯爵令嬢のロザリーは、男と女の双子ということにして、一人二役をやってどうにか侯爵家を守っていた。18歳になり、騎士団に入隊しなければならなくなった時、憧れていた第二王子付きに任命されたが、だが第二王子は90日後・・隣国の王女と結婚する。
女として、密かに王子に恋をし…。男として、体を張って王子を守るロザリー。
そんなロザリーに王子は惹かれて行くが…
本篇、番外編(結婚までの7日間 Lucian & Rosalie)完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる