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15 あの薬の本当の効能
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アルニカがフィリベルトに、専属魔法使いを辞めると言った、あの日。アルニカが小鳥を飛ばしたあの日。
その小鳥は、フィリベルトと別れ、自室に戻ってきたコルネリウスの前に姿を現した。
『ルター兄ちゃん』
『?!』
驚いたコルネリウスが声を上げそうになった瞬間、
『静かに。頼む。俺がアルだって分かるか?』
『……わ、分かる……が、判断材料は声のみだが……』
『こんなのできるヤツ、俺以外に思いつく?』
『……』
『で、ルター兄ちゃん。アンタに話がある』
そこでアルニカは、小鳥を通じ、自分が推測するフィリベルトの考え、あの薬の詳細、そしてフィリベルトが死んでからのことを話した。
『で、了解してくれるか? ルター兄ちゃん』
『……りょ、……了解など! できるわけ無いだろう! 死ぬんだろう?! その薬で!』
『死ぬけど、正確に言えば仮死状態にして、生き返らせることが出来る薬だ。その薬は、確かに魂を体から抜いちまうけど、その近くに魂を留め置く。そして、少なくとも一年はそのままだ。その期間中に体に魂を戻す。薬の効能も、魂を戻すまでの工程も、保証する』
淡々としたアルニカの口調に、そして突拍子もなさすぎるその話に逆に、コルネリウスはいくらか冷静さを取り戻したようだった。
『……どうして、僕に、この話をした?』
『いや、前もって言っておかないと、ルター兄ちゃん最悪後を追うかなって』
『……』
肯定も否定もできないコルネリウスは、黙るしかなかった。
『じゃあ、了解してくれたな?』
『……分かった。けれど、僕にも協力させてくれ。……それを知ってなお、ただそれを待っているだけの、何も出来ない自分でいたくない……あの方を救えるなら、僕は命でも差し出す……!』
『……うん、了解。そこまでしてくんなくていいけど。じゃ、これからどうするか、相談しよう』
そして、現在に至る。
「やっぱり、殿下の周囲の警備は厳重ですね」
変身魔法で黒髪の女に姿を変えたアルニカが、城の方を見つめながら小声で言う。
「分かるのか」
アルニカに変身魔法をかけられ、こちらも茶髪の男に姿を変えられたコルネリウスが、驚いたように言った。
「ええ。望遠と透視を使っているのもありますけど。肉体から離れた魂は、とても分かりやすいんです。なので、どこに安置されているかも、すぐ分かりました」
アルニカは小声のまま、説明する。
現在、あの林から場所を変え、第一皇子が死んだという騒ぎで人々が右往左往している皇都の大通りの隅に、二人はいた。
「分かりやすい……? なら、他の魔法使いにも……!」
「その可能性は低いです。そもそも彼らはあの薬を知らない。肉体から離れた魂の状態を知らない。あの薬は、じーちゃんが作ったものなんです。そして私は、その、魂が肉体から離れながらも近くにいる状態であることを隠す効能も薬に入れました」
アルニカの言葉に、コルネリウスは驚きを通り越して何も言えなくなる。
「あとは、一応下調べはしておきましたが、再度皇族用の墓の結界と構造を把握して、聖堂に安置された時に殿下の様子を確認して……どうしました?」
こちらを見つめるコルネリウスに、アルニカは不思議そうな顔を向けた。
「……君は、……いや、君と、君をここまで育て上げたあの老人は、何者なんだ……?」
「ただの魔法使いですよ」
当然のように言われるそれに、けれどコルネリウスの中で疑問は膨らみ──
「……いや、こんなことを考えている場合じゃないな。今に集中する。すまない」
「いえいえ。で、私はこれから宿を取って色々と動き回りますが、あなたはどうされます? 家に無断で出てきたんでしょう?」
「……」
コルネリウスは俯く。
コルネリウスは、ひと月前、フィリベルトから側仕えの任を解かれていた。任を解かれたその時に、フィリベルトはもうすでに、自死の覚悟を決めたのだと悟った。そして、自分はそれに、気付かぬふりをした。
生き返ると教えられていても。フィリベルトが死ぬ時に自分が側にいるとあらぬ疑いをかけられる可能性があるから、任を解かれるのだと理解できても。
主と決めた人の元を離れるのは、彼が死ぬという事実を知っているからこそ、より、心を引き裂かれるように辛かった。
「……僕は、一度家に戻る」
「分かりました」
「そして、出来るだけの私財を持って家を出て、君と行動をともにしよう」
「分かりました。……ん?」
アルニカは、片眉を上げた顔をコルネリウスに向ける。
「君はあの方を隠して、どこかへ連れて行ってくれるのだろう? 僕もそれに同行させてくれ。新しい、知らぬ道を行く、あの方の力になりたい」
頼む、と頭を下げられ。
「……分かりました。いくつか想定していたパターンの一つなので、そんなに負担はないです。頭を上げてください」
「……想定していた……?」
姿勢を戻しながら、不思議そうに言うコルネリウスに。
「はい。色々と考えてましたから。あることを絶対に成功させたいなら、それが成功しない可能性を百万通り考えろ。じーちゃんの言葉です」
「……やはり、すごいな……君も……あの老人、ベンディゲイドブラン殿も……」
そして、二週間と五日後の夜。アルニカとコルネリウスは、フィリベルトが埋葬されている皇族用の墓地の、その正門と西門との間、外壁の外側にいた。
「だから、見ないほうがいいって言ったのに」
「いや、しかし、見なければいけない気がして……正式に参列は出来なかったし……使命感のようなものが……」
外壁にもたれかかるコルネリウスの顔色は、とても悪い。
「けど、それでそんな感じになっちゃったんですよ。まあ、気持ちは分かりますけど」
アルニカが呆れた声を出す。
二人は、フィリベルトが大聖堂に公開安置されて三日目、それを見に行った。
アルニカは、ちゃんと薬が効いて体から魂が抜け出ていること、そしてその魂が体の近くに留まっていることを確かめ、自分の作った薬の効果が正確に発揮されていることに安堵したが。
コルネリウスは、フィリベルトを──遠くに安置されて周りには兵がおり、ほぼ棺しか見えなかったが──一目見るなり口を押さえ、うずくまった。その様子に、コルネリウスの状態をすぐに察したアルニカは、なるべく急いで、コルネリウスを引っ張ってその場をあとにする。
外に出たアルニカとコルネリウスは薄暗い路地に向かい、というかアルニカがそこへ向かわせ、
『ここなら多少汚しても大目に見てくれるでしょうから、ほら、吐いちゃって──』
アルニカが言い終える前に、コルネリウスは盛大に胃の内容物を吐き出した。
『はい、はい、全部出しちゃってください』
アルニカはコルネリウスの背をさすりながら、一時的に心を安定させる魔法をかける。これはある種危険な魔法で、使いすぎると中毒症状が出るため、アルニカは慎重に魔法を行使した。
コルネリウスが胃液まで吐き出し、ゼイゼイと息を吐くだけになると、
『はい、口をゆすいでください』
コルネリウスの目の前に、水の球が現れる。
『……な、……これ、も、魔法か……』
『はい。かぶりついちゃってください』
コルネリウスは言われた通りに、かぶりつくようにして水を口に含み、吐き捨て、それを繰り返し。そうやって、口の中に残る気持ち悪さを取り除いていった。
『……すまない……ここまでになるとは、自分でも予想していなかった……』
『まあ、こっちは予想していたので大丈夫です。それから、これから夜、うなされたりするかもしれませんから、その時は言ってくださいね。睡眠薬を出します』
『何から何まですまない……』
そしてコルネリウスは、アルニカが言った通りに、毎晩うなされるようになる。アルニカの睡眠薬で強制的に眠ることはできたが、疲れはあまり取れた気がしない。と、コルネリウスが言うと、アルニカはコルネリウスの肩に手を置いて、
『あなたは今、精神的に不安定になってます。あの人が死んだという事実を受け止められていない。けど、受け止めなくて良いんです』
『受け止めなくて良い……?』
『だって、生き返らせるんですから。気を保ってください。あなたはもう道を決めた。その道を歩き出した。あの人のために。あと一週間半の辛抱です』
アルニカの強い眼差しに、その言葉に、コルネリウスは顔を歪め、
『……っ、……ああ……!』
震える声とともに、強く頷いた。
その小鳥は、フィリベルトと別れ、自室に戻ってきたコルネリウスの前に姿を現した。
『ルター兄ちゃん』
『?!』
驚いたコルネリウスが声を上げそうになった瞬間、
『静かに。頼む。俺がアルだって分かるか?』
『……わ、分かる……が、判断材料は声のみだが……』
『こんなのできるヤツ、俺以外に思いつく?』
『……』
『で、ルター兄ちゃん。アンタに話がある』
そこでアルニカは、小鳥を通じ、自分が推測するフィリベルトの考え、あの薬の詳細、そしてフィリベルトが死んでからのことを話した。
『で、了解してくれるか? ルター兄ちゃん』
『……りょ、……了解など! できるわけ無いだろう! 死ぬんだろう?! その薬で!』
『死ぬけど、正確に言えば仮死状態にして、生き返らせることが出来る薬だ。その薬は、確かに魂を体から抜いちまうけど、その近くに魂を留め置く。そして、少なくとも一年はそのままだ。その期間中に体に魂を戻す。薬の効能も、魂を戻すまでの工程も、保証する』
淡々としたアルニカの口調に、そして突拍子もなさすぎるその話に逆に、コルネリウスはいくらか冷静さを取り戻したようだった。
『……どうして、僕に、この話をした?』
『いや、前もって言っておかないと、ルター兄ちゃん最悪後を追うかなって』
『……』
肯定も否定もできないコルネリウスは、黙るしかなかった。
『じゃあ、了解してくれたな?』
『……分かった。けれど、僕にも協力させてくれ。……それを知ってなお、ただそれを待っているだけの、何も出来ない自分でいたくない……あの方を救えるなら、僕は命でも差し出す……!』
『……うん、了解。そこまでしてくんなくていいけど。じゃ、これからどうするか、相談しよう』
そして、現在に至る。
「やっぱり、殿下の周囲の警備は厳重ですね」
変身魔法で黒髪の女に姿を変えたアルニカが、城の方を見つめながら小声で言う。
「分かるのか」
アルニカに変身魔法をかけられ、こちらも茶髪の男に姿を変えられたコルネリウスが、驚いたように言った。
「ええ。望遠と透視を使っているのもありますけど。肉体から離れた魂は、とても分かりやすいんです。なので、どこに安置されているかも、すぐ分かりました」
アルニカは小声のまま、説明する。
現在、あの林から場所を変え、第一皇子が死んだという騒ぎで人々が右往左往している皇都の大通りの隅に、二人はいた。
「分かりやすい……? なら、他の魔法使いにも……!」
「その可能性は低いです。そもそも彼らはあの薬を知らない。肉体から離れた魂の状態を知らない。あの薬は、じーちゃんが作ったものなんです。そして私は、その、魂が肉体から離れながらも近くにいる状態であることを隠す効能も薬に入れました」
アルニカの言葉に、コルネリウスは驚きを通り越して何も言えなくなる。
「あとは、一応下調べはしておきましたが、再度皇族用の墓の結界と構造を把握して、聖堂に安置された時に殿下の様子を確認して……どうしました?」
こちらを見つめるコルネリウスに、アルニカは不思議そうな顔を向けた。
「……君は、……いや、君と、君をここまで育て上げたあの老人は、何者なんだ……?」
「ただの魔法使いですよ」
当然のように言われるそれに、けれどコルネリウスの中で疑問は膨らみ──
「……いや、こんなことを考えている場合じゃないな。今に集中する。すまない」
「いえいえ。で、私はこれから宿を取って色々と動き回りますが、あなたはどうされます? 家に無断で出てきたんでしょう?」
「……」
コルネリウスは俯く。
コルネリウスは、ひと月前、フィリベルトから側仕えの任を解かれていた。任を解かれたその時に、フィリベルトはもうすでに、自死の覚悟を決めたのだと悟った。そして、自分はそれに、気付かぬふりをした。
生き返ると教えられていても。フィリベルトが死ぬ時に自分が側にいるとあらぬ疑いをかけられる可能性があるから、任を解かれるのだと理解できても。
主と決めた人の元を離れるのは、彼が死ぬという事実を知っているからこそ、より、心を引き裂かれるように辛かった。
「……僕は、一度家に戻る」
「分かりました」
「そして、出来るだけの私財を持って家を出て、君と行動をともにしよう」
「分かりました。……ん?」
アルニカは、片眉を上げた顔をコルネリウスに向ける。
「君はあの方を隠して、どこかへ連れて行ってくれるのだろう? 僕もそれに同行させてくれ。新しい、知らぬ道を行く、あの方の力になりたい」
頼む、と頭を下げられ。
「……分かりました。いくつか想定していたパターンの一つなので、そんなに負担はないです。頭を上げてください」
「……想定していた……?」
姿勢を戻しながら、不思議そうに言うコルネリウスに。
「はい。色々と考えてましたから。あることを絶対に成功させたいなら、それが成功しない可能性を百万通り考えろ。じーちゃんの言葉です」
「……やはり、すごいな……君も……あの老人、ベンディゲイドブラン殿も……」
そして、二週間と五日後の夜。アルニカとコルネリウスは、フィリベルトが埋葬されている皇族用の墓地の、その正門と西門との間、外壁の外側にいた。
「だから、見ないほうがいいって言ったのに」
「いや、しかし、見なければいけない気がして……正式に参列は出来なかったし……使命感のようなものが……」
外壁にもたれかかるコルネリウスの顔色は、とても悪い。
「けど、それでそんな感じになっちゃったんですよ。まあ、気持ちは分かりますけど」
アルニカが呆れた声を出す。
二人は、フィリベルトが大聖堂に公開安置されて三日目、それを見に行った。
アルニカは、ちゃんと薬が効いて体から魂が抜け出ていること、そしてその魂が体の近くに留まっていることを確かめ、自分の作った薬の効果が正確に発揮されていることに安堵したが。
コルネリウスは、フィリベルトを──遠くに安置されて周りには兵がおり、ほぼ棺しか見えなかったが──一目見るなり口を押さえ、うずくまった。その様子に、コルネリウスの状態をすぐに察したアルニカは、なるべく急いで、コルネリウスを引っ張ってその場をあとにする。
外に出たアルニカとコルネリウスは薄暗い路地に向かい、というかアルニカがそこへ向かわせ、
『ここなら多少汚しても大目に見てくれるでしょうから、ほら、吐いちゃって──』
アルニカが言い終える前に、コルネリウスは盛大に胃の内容物を吐き出した。
『はい、はい、全部出しちゃってください』
アルニカはコルネリウスの背をさすりながら、一時的に心を安定させる魔法をかける。これはある種危険な魔法で、使いすぎると中毒症状が出るため、アルニカは慎重に魔法を行使した。
コルネリウスが胃液まで吐き出し、ゼイゼイと息を吐くだけになると、
『はい、口をゆすいでください』
コルネリウスの目の前に、水の球が現れる。
『……な、……これ、も、魔法か……』
『はい。かぶりついちゃってください』
コルネリウスは言われた通りに、かぶりつくようにして水を口に含み、吐き捨て、それを繰り返し。そうやって、口の中に残る気持ち悪さを取り除いていった。
『……すまない……ここまでになるとは、自分でも予想していなかった……』
『まあ、こっちは予想していたので大丈夫です。それから、これから夜、うなされたりするかもしれませんから、その時は言ってくださいね。睡眠薬を出します』
『何から何まですまない……』
そしてコルネリウスは、アルニカが言った通りに、毎晩うなされるようになる。アルニカの睡眠薬で強制的に眠ることはできたが、疲れはあまり取れた気がしない。と、コルネリウスが言うと、アルニカはコルネリウスの肩に手を置いて、
『あなたは今、精神的に不安定になってます。あの人が死んだという事実を受け止められていない。けど、受け止めなくて良いんです』
『受け止めなくて良い……?』
『だって、生き返らせるんですから。気を保ってください。あなたはもう道を決めた。その道を歩き出した。あの人のために。あと一週間半の辛抱です』
アルニカの強い眼差しに、その言葉に、コルネリウスは顔を歪め、
『……っ、……ああ……!』
震える声とともに、強く頷いた。
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