7 / 19
7 呪殺、毒殺、加えてワルツ
しおりを挟む
アルニカが宮殿に来て二週間。
「今日は平和っすねー」
「うん。穏やかな日だね」
その午後。宮殿内の第四庭園にて。
アルニカ、フィリベルト、コルネリウスは、アフタヌーンティーを楽しんでいた。うち一名、コルネリウスは、フィリベルトの後ろに立ち、護衛代わりの役目を果たしていたが。
「菓子は美味いし」
アルニカはそう言いながら、フォークにぶっ刺したケーキを口に詰め込み。
「むぐむぐ……んく。紅茶も美味いし」
紅茶をぐい、と一気に飲み、
「天気はいいし周りは氷と風の魔法で快適にしてあるし。防音と認識阻害と気配察知もかけてあるし。……ただ」
「ただ?」
紅茶のカップから口を離したフィリベルトが、続きを催促する。
「……うちのご主人が、いつ毒や呪いにやられるかってだけがヒヤヒヤさせられるんだけどな」
肩を竦めたアルニカの発言に、フィリベルトはフッ、と微笑む。
「君はもう、一週間も周りのものを浄化し続けてくれたからね。今日はそれはお休みだ、と言っただろう?」
「へいへい」
アルニカはテーブルに頬杖をつき、気のない声で返事をする。
フィリベルトは、そしてフィリベルトの周囲の人間には、常に暗殺の危険がつきまとう。
なので、アルニカが執務室で書類作業をしたあの日、アルニカはその死の危険からフィリベルトたちを遠ざけようと、持ってこられた菓子含め部屋全体に浄化の魔法をかけた。ら、フィリベルトに困った笑顔を返されてしまった。
『気遣ってくれて有り難いのだけど、アル。私はね、定期的に毒殺や呪殺をされかけなければならないんだよ』
曰く、そうすることで第一皇子の警備は緩いのだと見せつけることが出来、勢力図は揺らぎ、いつ死ぬともわからない第一皇子からは人が離れていき、貴族たちから見放されていくフィリベルトは、世継ぎの道から遠ざかる。というようなことを遠回しに説明された。
それを聞いた時、アルニカは少し複雑な気分になった。
(まあ、理由は納得できなくはないけど)
命を粗末にするのは嫌いだ。それがアルニカの率直な思いだった。
そしてアルニカは既に一度、フィリベルトが命を粗末にするところを目にしている。
一週間と一日前。ある貴族の夜会に招待されていたフィリベルトは、側近としてコルネリウスを、専属魔法使いとしてアルニカを連れて、その夜会に参加した。
自分に近付いてくる全ての女性に甘い顔と声を向けて頬を染めさせ、かつ、彼女たちの間に不和を起こさないよう立ち回るフィリベルトを見て、「わあ、さすが女誑し」と、そんな感想がアルニカの口から出かかった。
そして、何人もの女性とダンスをし終え、休憩していた時。カクテルを飲んだフィリベルトが、血を吐いて、倒れた。カクテルに毒が仕込まれていたらしい。
反射的に浄化と解毒、治癒と回復をかけようとしたアルニカを止めたのは、コルネリウスだった。
『ルター兄ちゃん!』
アルニカの抗議の声に、コルネリウスは強い視線だけでそれを制し、どこまでも静かに、冷静に、衛兵と医師を呼ぶように指示を出す。それは手慣れたものだった。これが生活の一部なのだと、アルニカはまざまざと見せつけられた。
幸いと言うべきなのか、毒は弱いもので、フィリベルトが皇族として常日頃から毒慣れの訓練をさせられていたこともあり、命に別状はなかった。だが、フィリベルトの内臓は傷つき、今もまだ、全回復には至っていない。
その上フィリベルトは、犯人捜査を中途半端な形で打ち切ってしまった。これも、第一皇子には能力も度胸も人を纏める力もないということを周囲に示すためだと、アルニカは理解出来た。出来てしまった。
『こんなことはよくあることさ。気にしないでくれ』
ベッドに横になりながら言うフィリベルトの言葉を、アルニカは顔を歪めて聞いていた。
(そんなことがつい最近あってよくもまあ)
これだけ堂々と茶を飲めるもんだ。と、アルニカは目の前の雇用主を眺めながら思う。
「何か、私の顔に付いているかい?」
マカロンに手を伸ばすフィリベルトの問いかけに、「いいええ?」とアルニカは返答する。
「……うん。君は頭は回るが、人が良いところが欠点だね」
「それ、普通、良いところなんだけど?」
「ここでは、常識的にものを考えていると、すぐに命を落とす。空中に張られた細い綱を慎重に渡るように、常に周りに目を配っていなければならない。……分かるね?」
「へいへい」
フィリベルトはマカロンを口に運び、綺麗な仕草で食べ終え、紅茶で喉を潤すと、
「ああ、それと」
アルニカに美しい笑顔を向け、
「君、ワルツは出来るかい?」
「ワルツ? 村の収穫祭やらでダンスを踊ったことはあるけど、流石に正式なダンスはやったことも見たこともねぇよ? で、それが何?」
「そう。なら、練習しないとね」
「……俺を何に駆り出す気?」
「おや、想像がつかないかい?」
「つくけど、つかせたくない」
「なら、話は早い」
フィリベルトは笑顔のまま、
「半月後の仮面舞踏会、君を私のパートナーにしたいんだよ」
「うへぇ。めんどくせ」
それを聞いたアルニカは、盛大に顔をしかめさせた。
「私の誘いにそんな反応を返すのは、君くらいだよ。けど、断らないんだね?」
「そりゃ、ご主人サマのご命令だし? それに、俺を選ぶ理由も想像つく」
「へえ、どんな?」
「仮面舞踏会に連れてくパートナーが底をついたんだろ? 表向き身分を隠し、ただ個々としての交流を楽しむのが仮面舞踏会の醍醐味とされる。けど、本当は身分どころか誰が誰だかみんなには筒抜けだし、会場は裏取引の場に使われる。一夜限りの関係を求めてやってくる奴も大勢いる。そんなところに連れていける女の人なんて限られてくる」
アルニカは、自分で注いだ紅茶をぐい、と煽ると、
「胆力と、誘惑に負けない自制心、何があろうと殿下の味方でいるという心の持ちよう、そして危険に足を踏み入れる覚悟。そういうものを持ってる人を選ばなくちゃいけない。その上それを一人に限定は出来ない。いつも同じ人間を連れてくと、その人が身バレするから。っていう諸々の事情で、俺にその席が回ってきた。面倒くせぇことこの上ないね」
べえ、と舌を出すアルニカを静かに見つめていたフィリベルトの口が動く。
「君の、そういう知識、どこから得るんだい?」
「じーちゃんから」
さらりと言われたアルニカの答えに、
「へえ。ベンディゲイドブラン殿から、か」
フィリベルトは笑みを深めた。
「ああ、それと。もう一つあるか」
「うん?」
空を見ながらのアルニカの言葉に、フィリベルトは続きを促す。
「殿下の体を本気で狙ってない女性。も、条件の一つだろ」
その言葉に、フィリベルトは目を細めた。
「……その理由は?」
「殿下が女を抱きたいと思ってないから。……だと、誤解を受けるか。間違いがあって子供が出来たら余計面倒なことになるから」
アルニカの言葉に、フィリベルトは微笑む。
「それだと、私が自分のことしか考えてないクズのようだね?」
「そのクズでいようとしてるんだろ? 第一皇子サマに子供なんて出来たら、今の勢力図が余計こんがらがる。子供を授かったその人の人生もめちゃくちゃになる。殿下はそんな未来を訪れさせないように、女誑しとしての自分を見せつけながらも、女性と関係を結ばない。ってか、一度もそういう経験ないんだろ。ホントのところ」
どこか呆れているような物言いのアルニカに、フィリベルトは笑みを返し、
「じゃあ、これも伝えておこう。君を選んだ最大の理由は──」
「今日は平和っすねー」
「うん。穏やかな日だね」
その午後。宮殿内の第四庭園にて。
アルニカ、フィリベルト、コルネリウスは、アフタヌーンティーを楽しんでいた。うち一名、コルネリウスは、フィリベルトの後ろに立ち、護衛代わりの役目を果たしていたが。
「菓子は美味いし」
アルニカはそう言いながら、フォークにぶっ刺したケーキを口に詰め込み。
「むぐむぐ……んく。紅茶も美味いし」
紅茶をぐい、と一気に飲み、
「天気はいいし周りは氷と風の魔法で快適にしてあるし。防音と認識阻害と気配察知もかけてあるし。……ただ」
「ただ?」
紅茶のカップから口を離したフィリベルトが、続きを催促する。
「……うちのご主人が、いつ毒や呪いにやられるかってだけがヒヤヒヤさせられるんだけどな」
肩を竦めたアルニカの発言に、フィリベルトはフッ、と微笑む。
「君はもう、一週間も周りのものを浄化し続けてくれたからね。今日はそれはお休みだ、と言っただろう?」
「へいへい」
アルニカはテーブルに頬杖をつき、気のない声で返事をする。
フィリベルトは、そしてフィリベルトの周囲の人間には、常に暗殺の危険がつきまとう。
なので、アルニカが執務室で書類作業をしたあの日、アルニカはその死の危険からフィリベルトたちを遠ざけようと、持ってこられた菓子含め部屋全体に浄化の魔法をかけた。ら、フィリベルトに困った笑顔を返されてしまった。
『気遣ってくれて有り難いのだけど、アル。私はね、定期的に毒殺や呪殺をされかけなければならないんだよ』
曰く、そうすることで第一皇子の警備は緩いのだと見せつけることが出来、勢力図は揺らぎ、いつ死ぬともわからない第一皇子からは人が離れていき、貴族たちから見放されていくフィリベルトは、世継ぎの道から遠ざかる。というようなことを遠回しに説明された。
それを聞いた時、アルニカは少し複雑な気分になった。
(まあ、理由は納得できなくはないけど)
命を粗末にするのは嫌いだ。それがアルニカの率直な思いだった。
そしてアルニカは既に一度、フィリベルトが命を粗末にするところを目にしている。
一週間と一日前。ある貴族の夜会に招待されていたフィリベルトは、側近としてコルネリウスを、専属魔法使いとしてアルニカを連れて、その夜会に参加した。
自分に近付いてくる全ての女性に甘い顔と声を向けて頬を染めさせ、かつ、彼女たちの間に不和を起こさないよう立ち回るフィリベルトを見て、「わあ、さすが女誑し」と、そんな感想がアルニカの口から出かかった。
そして、何人もの女性とダンスをし終え、休憩していた時。カクテルを飲んだフィリベルトが、血を吐いて、倒れた。カクテルに毒が仕込まれていたらしい。
反射的に浄化と解毒、治癒と回復をかけようとしたアルニカを止めたのは、コルネリウスだった。
『ルター兄ちゃん!』
アルニカの抗議の声に、コルネリウスは強い視線だけでそれを制し、どこまでも静かに、冷静に、衛兵と医師を呼ぶように指示を出す。それは手慣れたものだった。これが生活の一部なのだと、アルニカはまざまざと見せつけられた。
幸いと言うべきなのか、毒は弱いもので、フィリベルトが皇族として常日頃から毒慣れの訓練をさせられていたこともあり、命に別状はなかった。だが、フィリベルトの内臓は傷つき、今もまだ、全回復には至っていない。
その上フィリベルトは、犯人捜査を中途半端な形で打ち切ってしまった。これも、第一皇子には能力も度胸も人を纏める力もないということを周囲に示すためだと、アルニカは理解出来た。出来てしまった。
『こんなことはよくあることさ。気にしないでくれ』
ベッドに横になりながら言うフィリベルトの言葉を、アルニカは顔を歪めて聞いていた。
(そんなことがつい最近あってよくもまあ)
これだけ堂々と茶を飲めるもんだ。と、アルニカは目の前の雇用主を眺めながら思う。
「何か、私の顔に付いているかい?」
マカロンに手を伸ばすフィリベルトの問いかけに、「いいええ?」とアルニカは返答する。
「……うん。君は頭は回るが、人が良いところが欠点だね」
「それ、普通、良いところなんだけど?」
「ここでは、常識的にものを考えていると、すぐに命を落とす。空中に張られた細い綱を慎重に渡るように、常に周りに目を配っていなければならない。……分かるね?」
「へいへい」
フィリベルトはマカロンを口に運び、綺麗な仕草で食べ終え、紅茶で喉を潤すと、
「ああ、それと」
アルニカに美しい笑顔を向け、
「君、ワルツは出来るかい?」
「ワルツ? 村の収穫祭やらでダンスを踊ったことはあるけど、流石に正式なダンスはやったことも見たこともねぇよ? で、それが何?」
「そう。なら、練習しないとね」
「……俺を何に駆り出す気?」
「おや、想像がつかないかい?」
「つくけど、つかせたくない」
「なら、話は早い」
フィリベルトは笑顔のまま、
「半月後の仮面舞踏会、君を私のパートナーにしたいんだよ」
「うへぇ。めんどくせ」
それを聞いたアルニカは、盛大に顔をしかめさせた。
「私の誘いにそんな反応を返すのは、君くらいだよ。けど、断らないんだね?」
「そりゃ、ご主人サマのご命令だし? それに、俺を選ぶ理由も想像つく」
「へえ、どんな?」
「仮面舞踏会に連れてくパートナーが底をついたんだろ? 表向き身分を隠し、ただ個々としての交流を楽しむのが仮面舞踏会の醍醐味とされる。けど、本当は身分どころか誰が誰だかみんなには筒抜けだし、会場は裏取引の場に使われる。一夜限りの関係を求めてやってくる奴も大勢いる。そんなところに連れていける女の人なんて限られてくる」
アルニカは、自分で注いだ紅茶をぐい、と煽ると、
「胆力と、誘惑に負けない自制心、何があろうと殿下の味方でいるという心の持ちよう、そして危険に足を踏み入れる覚悟。そういうものを持ってる人を選ばなくちゃいけない。その上それを一人に限定は出来ない。いつも同じ人間を連れてくと、その人が身バレするから。っていう諸々の事情で、俺にその席が回ってきた。面倒くせぇことこの上ないね」
べえ、と舌を出すアルニカを静かに見つめていたフィリベルトの口が動く。
「君の、そういう知識、どこから得るんだい?」
「じーちゃんから」
さらりと言われたアルニカの答えに、
「へえ。ベンディゲイドブラン殿から、か」
フィリベルトは笑みを深めた。
「ああ、それと。もう一つあるか」
「うん?」
空を見ながらのアルニカの言葉に、フィリベルトは続きを促す。
「殿下の体を本気で狙ってない女性。も、条件の一つだろ」
その言葉に、フィリベルトは目を細めた。
「……その理由は?」
「殿下が女を抱きたいと思ってないから。……だと、誤解を受けるか。間違いがあって子供が出来たら余計面倒なことになるから」
アルニカの言葉に、フィリベルトは微笑む。
「それだと、私が自分のことしか考えてないクズのようだね?」
「そのクズでいようとしてるんだろ? 第一皇子サマに子供なんて出来たら、今の勢力図が余計こんがらがる。子供を授かったその人の人生もめちゃくちゃになる。殿下はそんな未来を訪れさせないように、女誑しとしての自分を見せつけながらも、女性と関係を結ばない。ってか、一度もそういう経験ないんだろ。ホントのところ」
どこか呆れているような物言いのアルニカに、フィリベルトは笑みを返し、
「じゃあ、これも伝えておこう。君を選んだ最大の理由は──」
16
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説

職業選択の自由~ネクロマンサーを選択した男~
新米少尉
ファンタジー
「私は私の評価を他人に委ねるつもりはありません」
多くの者達が英雄を目指す中、彼はそんなことは望んでいなかった。
ただ一つ、自ら選択した道を黙々と歩むだけを目指した。
その道が他者からは忌み嫌われるものであろうとも彼には誇りと信念があった。
彼が自ら選んだのはネクロマンサーとしての生き方。
これは職業「死霊術師」を自ら選んだ男の物語。
~他のサイトで投稿していた小説の転載です。完結済の作品ですが、若干の修正をしながらきりのよい部分で一括投稿していきますので試しに覗いていただけると嬉しく思います~
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革
うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。
優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。
家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。
主人公は、魔法・知識チートは持っていません。
加筆修正しました。
お手に取って頂けたら嬉しいです。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。

誰にでもできる異世界救済 ~【トライ&エラー】と【ステータス】でニートの君も今日から勇者だ!~
平尾正和/ほーち
ファンタジー
引きこもりニート山岡勝介は、しょーもないバチ当たり行為が原因で異世界に飛ばされ、その世界を救うことを義務付けられる。罰として異世界勇者的な人外チートはないものの、死んだらステータスを維持したままスタート地点(セーブポイント)からやり直しとなる”死に戻り”と、異世界の住人には使えないステータス機能、成長チートとも呼べる成長補正を駆使し、世界を救うため、ポンコツ貧乳エルフとともにマイペースで冒険する。
※『死に戻り』と『成長チート』で異世界救済 ~バチ当たりヒキニートの異世界冒険譚~から改題しました

疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる