22 / 53
第三章 サラマンダー恋慕に花束を
-8-
しおりを挟む
どういうことだろうと私は二条大橋へと目を向ける。そこには平日といえど多くの人が行き来して人の流れが止まることはない。しかし今は誰もがその足を止めて橋の向こうを眺めている。ヒッと悲鳴すら聞こえた。
行き来する車の流れすら止まっているのだから、事故でも起きだのだろうかと私は胸の奥がそわそわとする。アールと和菓子屋さんの女性は向き合って、気がつかないようすで言葉を交わしていた。
その時、橋を越えて走ってくる獣が見えた。
カーキ色のチノパンに深い緑のジャケットを羽織っている。黄色の毛並みをした手の先には鋭い爪が生えており、同じ毛並みに包まれた顔には鼻先へ向かって黒いラインが伸びていた。街中に貼られた指名手配のポスターを私は思い出す。
降り注ぐ太陽の光が反射して、獣が右手に持つ大きな鈍色をしたナイフが景色の中に浮かんで見えた。獣は通りすがる人を跳ね飛ばしなおこちらへと突進してくる。
その速度は凄まじく和菓子屋のすぐそこまで迫っていた。アールさんは体を固めて和菓子屋さんの女性へと手を伸ばそうとするが、わずかにそれは届かない。
「例の人虎だ!あぶねぇぞ!」
叫ぶソフマの声は届かない。人虎はアールを蹴飛ばし、女性を後ろから羽交い締めにすると首元へ手に持ったナイフを当てる。言葉なく女性は固まり、私たちもまた同じだった。
人虎は女性の首元へとナイフを当てたまま駆けて来た方向へと振り返る。視線の先には四人の人影が見えた。警察官の制服にも見える上下が藍色に染まった衣服を着込み、胸には星型の紋章が刻まれている。先の曲がった大きな三角帽子を被り手にはそれぞれ大きな杖を握っていた。
「魔法保安局に追われていたようね。琴音ちゃんは動かないで。大丈夫だから」
ミーナさんは私に耳打ちをして、静かに私はうなずいて応える。跳ね飛ばされたアールさんは花束を握ったままもう片方の腕で頭をさすっていた。どうやら大丈夫そうだと私はホッとする。
「お前らうるせぇなぁ!もう追ってくんな!人が傷付いたらお前らもやべぇんだろう!?」
人虎は叫び魔法保安局の面々は立ち尽くす。その中からひとりの女性が足を一歩前に踏み出した。ミーナさんと同じ黒髪でそれは一本にまとめられている。縁の丸い大きなメガネの位置を正しながら細い顎を上に向けた。
「不法滞在だ。我々の名簿には未登録なのだからこの国にきさまはいてはいけない。その刃物を下ろせ。我が身が可愛いならな」
低くよく通る声で忠告すると、右手に持った先の尖った杖を人虎に向ける。
人虎はじりじりと後ずさり、その先でアールさんがゆっくり立ち上がる。肩をいからせ胸板はさらに厚くなっていた。怒っているとアールさんの感情が私の中にも流れてきた。再び人虎は声を張り上げる。
「帰れって言われても帰れるもんか!俺の国にはもう居場所がねぇんだよ。やっと仕事にも就けたんだ。それなのになんで俺を送り返そうとすんだ」
「それがルールだからだ。我々の世界で生きていくためのルールに従わなければいけない」
「それはお前らが勝手に決めたルールだろう!魔法を使えるだけの人に隠れるようにして生きろというのか?人が俺たちよりも優れているのか?数が多いだけだろう。だから俺は人のことをなんとも思っちゃいない」
人虎は強く首元にナイフを押し当て、魔法保安局は姿勢を崩さずに人虎を杖を握って睨みつけている。
怖いという感情よりも嫌だという感情が私の中を支配していく。目の前に繰り広げられる景色を今すぐにでも消し去りたかった。それはとても自分勝手だとは思ったけれど、新しく開けた自分の世界がまるで、今まで過ごしてきた人の世界みたいな色に染まるのはとても嫌な気持ちがする。
とても短い時間なはずなのに時間は濃度を増していき、ずいぶんと長い一瞬だった。
「これじゃラチがあかねえなぁ。まぁサラマンダーの旦那ならうまくやるだろうな」
ソフマは左手をまっすぐと人虎の方へと向ける。ここに集まる人の視線はその人虎、人にはきっとそう見えていないのだろうけど、和菓子屋の前へと注がれている。
「あんまり派手なことはダメだよ」
「ということでミーナちゃんもサポートよろしく。俺は店長みたいに器用じゃないから」
はーい。とミーナさんはゆったりと返事をした後で、右手の人差し指をくるくると回す。
私の後ろから突然、風が吹く。風は私の耳元を通りすぎてアールさんの向こうで怒号を上げ続ける人虎へと向かう。ソフマは左手の親指と小指を立てその他の指をしっかりと握り込む。右足を一歩後ろに下げて左手を伸ばした姿はまるで和弓を射る寸前に見えた。
「それじゃいくよ。琴音ちゃんにも格好いい所見せないとね」
ソフマは片方の口元だけを上げて笑みを私へ向けた。
バーン。
おどけるような口ぶりでソフマが言うとあるはずのない、細くしっかりとした枝がソフマの手のひらへと浮かび、ぐっと引き絞られて放たれる。
枝は風に乗り回転しながら人虎の持つナイフを弾き飛ばし、クルクルと宙を舞い地面にカタリと乾いた音を立てて落ちた。人虎は訳がわからないといった表情で目を丸めたままに私たちの方向を見る。
ソフマの矢が放たれた瞬間に駆け出していたアールさんは、そのまま左のかぎ爪で人虎を吊り上げた。人虎はバタバタと四肢を振るってアールさんの胸を何度も打つがアールさんは微動だにしない。右手に持った花束だけがその衝撃で揺れている。和菓子屋の女性はへたり込んだままふたりを見上げていた。
「おまえは精霊だろう!?なんでこんな人や魔女からいいように使われてるんだよ!?疑問に思わないのか?かつて俺たちはもっと自由に暮らしていただろう!?下らないルールに縛られなくても自由に生きていたんだ!」
人虎はアールに胸元を掴まれたままバタバタと暴れながら怒号をわめき散らす。周りの人たちは怪訝そうな顔をしながら眺めていた。人虎は続ける。
「それに俺たちはそいつらよりもずっと優れている。街を駆ける強靭な足、人などたやすく切り裂ける爪、屈強な肉体だってそうだ。なのになぜ人と共存するルールに縛られなきゃいけないんだ!わかったらその手を離せ!」
あのなぁ・・・とアールさんは心底呆れたといった表情で人虎を見つめる。細めたエメラルドグリーンの瞳はどこか悲しそうに見えた。
行き来する車の流れすら止まっているのだから、事故でも起きだのだろうかと私は胸の奥がそわそわとする。アールと和菓子屋さんの女性は向き合って、気がつかないようすで言葉を交わしていた。
その時、橋を越えて走ってくる獣が見えた。
カーキ色のチノパンに深い緑のジャケットを羽織っている。黄色の毛並みをした手の先には鋭い爪が生えており、同じ毛並みに包まれた顔には鼻先へ向かって黒いラインが伸びていた。街中に貼られた指名手配のポスターを私は思い出す。
降り注ぐ太陽の光が反射して、獣が右手に持つ大きな鈍色をしたナイフが景色の中に浮かんで見えた。獣は通りすがる人を跳ね飛ばしなおこちらへと突進してくる。
その速度は凄まじく和菓子屋のすぐそこまで迫っていた。アールさんは体を固めて和菓子屋さんの女性へと手を伸ばそうとするが、わずかにそれは届かない。
「例の人虎だ!あぶねぇぞ!」
叫ぶソフマの声は届かない。人虎はアールを蹴飛ばし、女性を後ろから羽交い締めにすると首元へ手に持ったナイフを当てる。言葉なく女性は固まり、私たちもまた同じだった。
人虎は女性の首元へとナイフを当てたまま駆けて来た方向へと振り返る。視線の先には四人の人影が見えた。警察官の制服にも見える上下が藍色に染まった衣服を着込み、胸には星型の紋章が刻まれている。先の曲がった大きな三角帽子を被り手にはそれぞれ大きな杖を握っていた。
「魔法保安局に追われていたようね。琴音ちゃんは動かないで。大丈夫だから」
ミーナさんは私に耳打ちをして、静かに私はうなずいて応える。跳ね飛ばされたアールさんは花束を握ったままもう片方の腕で頭をさすっていた。どうやら大丈夫そうだと私はホッとする。
「お前らうるせぇなぁ!もう追ってくんな!人が傷付いたらお前らもやべぇんだろう!?」
人虎は叫び魔法保安局の面々は立ち尽くす。その中からひとりの女性が足を一歩前に踏み出した。ミーナさんと同じ黒髪でそれは一本にまとめられている。縁の丸い大きなメガネの位置を正しながら細い顎を上に向けた。
「不法滞在だ。我々の名簿には未登録なのだからこの国にきさまはいてはいけない。その刃物を下ろせ。我が身が可愛いならな」
低くよく通る声で忠告すると、右手に持った先の尖った杖を人虎に向ける。
人虎はじりじりと後ずさり、その先でアールさんがゆっくり立ち上がる。肩をいからせ胸板はさらに厚くなっていた。怒っているとアールさんの感情が私の中にも流れてきた。再び人虎は声を張り上げる。
「帰れって言われても帰れるもんか!俺の国にはもう居場所がねぇんだよ。やっと仕事にも就けたんだ。それなのになんで俺を送り返そうとすんだ」
「それがルールだからだ。我々の世界で生きていくためのルールに従わなければいけない」
「それはお前らが勝手に決めたルールだろう!魔法を使えるだけの人に隠れるようにして生きろというのか?人が俺たちよりも優れているのか?数が多いだけだろう。だから俺は人のことをなんとも思っちゃいない」
人虎は強く首元にナイフを押し当て、魔法保安局は姿勢を崩さずに人虎を杖を握って睨みつけている。
怖いという感情よりも嫌だという感情が私の中を支配していく。目の前に繰り広げられる景色を今すぐにでも消し去りたかった。それはとても自分勝手だとは思ったけれど、新しく開けた自分の世界がまるで、今まで過ごしてきた人の世界みたいな色に染まるのはとても嫌な気持ちがする。
とても短い時間なはずなのに時間は濃度を増していき、ずいぶんと長い一瞬だった。
「これじゃラチがあかねえなぁ。まぁサラマンダーの旦那ならうまくやるだろうな」
ソフマは左手をまっすぐと人虎の方へと向ける。ここに集まる人の視線はその人虎、人にはきっとそう見えていないのだろうけど、和菓子屋の前へと注がれている。
「あんまり派手なことはダメだよ」
「ということでミーナちゃんもサポートよろしく。俺は店長みたいに器用じゃないから」
はーい。とミーナさんはゆったりと返事をした後で、右手の人差し指をくるくると回す。
私の後ろから突然、風が吹く。風は私の耳元を通りすぎてアールさんの向こうで怒号を上げ続ける人虎へと向かう。ソフマは左手の親指と小指を立てその他の指をしっかりと握り込む。右足を一歩後ろに下げて左手を伸ばした姿はまるで和弓を射る寸前に見えた。
「それじゃいくよ。琴音ちゃんにも格好いい所見せないとね」
ソフマは片方の口元だけを上げて笑みを私へ向けた。
バーン。
おどけるような口ぶりでソフマが言うとあるはずのない、細くしっかりとした枝がソフマの手のひらへと浮かび、ぐっと引き絞られて放たれる。
枝は風に乗り回転しながら人虎の持つナイフを弾き飛ばし、クルクルと宙を舞い地面にカタリと乾いた音を立てて落ちた。人虎は訳がわからないといった表情で目を丸めたままに私たちの方向を見る。
ソフマの矢が放たれた瞬間に駆け出していたアールさんは、そのまま左のかぎ爪で人虎を吊り上げた。人虎はバタバタと四肢を振るってアールさんの胸を何度も打つがアールさんは微動だにしない。右手に持った花束だけがその衝撃で揺れている。和菓子屋の女性はへたり込んだままふたりを見上げていた。
「おまえは精霊だろう!?なんでこんな人や魔女からいいように使われてるんだよ!?疑問に思わないのか?かつて俺たちはもっと自由に暮らしていただろう!?下らないルールに縛られなくても自由に生きていたんだ!」
人虎はアールに胸元を掴まれたままバタバタと暴れながら怒号をわめき散らす。周りの人たちは怪訝そうな顔をしながら眺めていた。人虎は続ける。
「それに俺たちはそいつらよりもずっと優れている。街を駆ける強靭な足、人などたやすく切り裂ける爪、屈強な肉体だってそうだ。なのになぜ人と共存するルールに縛られなきゃいけないんだ!わかったらその手を離せ!」
あのなぁ・・・とアールさんは心底呆れたといった表情で人虎を見つめる。細めたエメラルドグリーンの瞳はどこか悲しそうに見えた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
【完結】四季のごちそう、たらふくおあげんせ
秋月一花
ライト文芸
田舎に住んでいる七十代の高橋恵子と、夫を亡くして田舎に帰ってきたシングルマザー、青柳美咲。
恵子は料理をするのが好きで、たまに美咲や彼女の娘である芽衣にごちそうをしていた。
四季のごちそうと、その料理を楽しむほのぼのストーリー……のつもり!
※方言使っています
※田舎料理です
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~
saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。
前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。
国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。
自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。
幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。
自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。
前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。
※小説家になろう様でも公開しています
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる