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第漆章 晴れ着と洋菓子
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私の体は考えるよりも速く動いた。息を吸い込み男の喉へと包丁を突き立てる。男はすがりつくように私の肩をつかんだ。顔は苦悶に歪み、呪いの言葉をかけるように口元は動いている。
しばらくして私の両肩を握る力は失われて、男の表情からも力が失われている。最後の表情は間抜けにも目尻を垂らし涙を流していた。口が開かれたまま動くことはない。
自分は何をしているのだろうと思った。しかしどたどたと奥から人の足音が聞こえ私は男の首から包丁を引き抜き、戸を蹴破って外に出た。
もう自分が何をしているのかはわからない。
ただ姉に、一刻も速く蛇の目傘を届けようと思った。姉は外に出ることがない。そうだ。金を貯めてようやく買えたと言おう。驚かせるために隠していたと。
そして私もどこかに消えよう。姉の知らないところでひとり朽ちよう。
そうだ。それがいい。
街から逃げ出し山道に入ることには、背後で甲高い笛の音がなった。時間はない。家にたどり着き戸を開けると、夜も更けているのに姉は私が家を出た時と変わらぬ姿で傘を作っていた。そして光のない目で私を見ると首をかたむける。
「どうしたの? 今日は遅かったね。ご飯はまだないの。この傘が売れたらね」
姉はすっかりと惚けてしまっている。現実と過去を行ったり来たりしながら生きている。
「大丈夫だよ姉さん。それより今日は特別な贈り物があるんだ。姉さんはずっと今まで僕を守ってくれたね。もう僕は大丈夫。だからこの傘をあげるよ。頑張ってお金を貯めたんだ。欲しかったんだろう? 真っ赤な蛇の目傘」
作りかけの傘を置き、姉は私が手渡した蛇の目傘を両手で抱く。すがるように抱いて、あぁ。あぁ。と言葉にならない吐息を漏らした。
姉はこれでせめてわずかな時間でも幸せな気持ちになれるのだろうか。苦労が報われ、次の世では幸せになるのだろうか。
「なぁ。彦助。こっちにおいで」
姉は傘を抱いたまま私を見上げる。しばらくぶりに正気に戻ったような口ぶりだった。どうしたんだい? と私が家に上がり姉の隣に膝をつく。すると姉は蛇の目傘を開いて私と一緒に包まれる。見上げる装飾はまるで夢のようだった。
かつて望んだ裕福な暮らしが見える。真っ赤な染められた飾り糸に吊るされた小さな鈴が星のように浮かんでいた。私と向き合う姉は左手で傘を差したまま、右手で私の握る出刃包丁に触れる。
惚けていたのは私も同じだ。男を刺した出刃包丁はまだ私の左手に握られていた。考えが及ばぬほど私もまた惚けていたのだ。
「こんなことまでさせてごめんね。情けないお姉ちゃんだった。守ってやりたかったのに」
姉は人差し指で包丁を撫でる。まだ暖かい血が包丁の切っ先から床に落ちた。
「お姉ちゃんはずっと僕を守ってくれていたじゃないか。僕こそ、お姉ちゃんを幸せにしてあげられなくてごめん」
取り返しがつかないことはわかっていた。それは姉も同じだろう。耳を澄ますと小屋の周りを声が取り囲んでいる。剥がれた木板からは煌々と灯された炎が見えた。
「次の世では守ってあげるね。それから先もずっと。私は守ってあげる」
「もう守らなくていいんだよ。大丈夫。今度は僕が千鳥姉さんを守ってあげるから」
嬉しいなぁ。と姉は目尻を和らげた。くぼんだ頬にはまるで少女と同じ笑みが浮かぶ。
私は体に熱を感じる。風に乗って火の粉が飛んだ。きっと家に火がつけられたのだろう。しかし傘に守られていて火の手は見えない。見る必要はない。
私は左手に出刃包丁を握ったまま、姉をしっかりと抱く。姉は蛇の目傘を握ったまま私を抱いた。瞳に映るのは私と姉を焼く炎なのか、それとも私と姉を包んで守る傘の装飾なのか、
私はもう何もわからなかった。ただ姉を守りたい。それだけの想いだった。
・・・これが出刃包丁の想いか。閉じられたまぶたの裏にある闇の中で私は考える。
彦助が出刃包丁の男に込められた想いの名だ。たったひとつの想いに縛られ身を焦がした兄妹の末路なのだろう。込められた想いが長い時を経て付喪となり、私の生きる時代で幸か不幸か形を得てしまった。開襟シャツの男に成り代わり、想いを果たそうとしている。
しかし、まだ足りない。
ならばなぜ子供をさらう必要がある? かつて願いを叶えられなかった姉に姿を重ねているだろうか。私は大きく息を吸いまぶたの裏で紫煙を吐く。まだ足りない。不安に揺れ動く心を鎮めるにはまだ足りないのだ。
千鳥という名を聞いてしまったから。
私は出刃包丁の思い出をたどる。
出刃包丁は彦助の無念を抱いたまま長い時間を旅していた。時には料理人の片腕として、時には暗い蔵で長い時間を暮らしている。かつての出刃包丁としての想いは彦助の想いに塗り染められて、我を失っていた。
本来なら台所で料理を振る舞う己の切っ先に生きる意味を見出していたのだろう。死に至る人の想いは物が物としての本分を失ってしまうほど強い。
次の場面では、開襟シャツの男が出刃包丁の私を握っていた。見慣れた闇市の一角で刃に指を沿わせている。
時代は出刃包丁の想いをそのままに流れていた。他にも多くの金物の中から開襟シャツの男は出刃包丁を選ぶ。それを私は出刃包丁から男を眺めている。男が出刃包丁に触れると男の想いが注がれた。
何者かに子供をさらわれた男は、さらった相手を殺そうと考えている。そのため足がつかない闇市で幸か不幸か彦助の想いが宿った出刃包丁を手に取ったのだ。
出刃包丁の体には男から深い殺意が注がれた。子供がまだ生きているなら守りたい。その一心は出刃包丁が開襟シャツの男となる因果となってしまったのだ。
男は五感を奪われ、彦助の想いは体を開襟シャツの男として成り代わる。しかしその想いはもとの彦助ではなかった。
ただ姉を救えなかった無念で形作られた彦助は、男の想いと五感を食って街を歩く。不思議と姉の気配はわかった。兄弟なのか、共に物に想いを残した身だからなのかはわからない。姉の想いが宿る蛇の目傘を当てもなく探した。
そして探し当ててしまった。駅前の西洋喫茶で見つけてしまったのだ。給仕の格好をした女になり代わった姉を、姉の想いで塗りつぶされ、自分と同じように長い時に流された蛇の目傘を見つけたのだった。出刃包丁の男となった彦助は人ごみに身を隠して千鳥の後を追った。
後を追ってそして・・・彦助は見たのだ。
真っ赤な蛇の目傘で女給仕が子供を包み、そして連れ去るのを。
物陰からじっと見ていた。一度だけ女は彦助を見る。影を作るほどのまつ毛は丸い瞳を大きく見えせ、小ぶりで整った鼻先とふっくらとした唇が、どこか同じ国の女とは思えない千鳥の姿だった。
「どう? ようやく気がついたかしら?」
しばらくして私の両肩を握る力は失われて、男の表情からも力が失われている。最後の表情は間抜けにも目尻を垂らし涙を流していた。口が開かれたまま動くことはない。
自分は何をしているのだろうと思った。しかしどたどたと奥から人の足音が聞こえ私は男の首から包丁を引き抜き、戸を蹴破って外に出た。
もう自分が何をしているのかはわからない。
ただ姉に、一刻も速く蛇の目傘を届けようと思った。姉は外に出ることがない。そうだ。金を貯めてようやく買えたと言おう。驚かせるために隠していたと。
そして私もどこかに消えよう。姉の知らないところでひとり朽ちよう。
そうだ。それがいい。
街から逃げ出し山道に入ることには、背後で甲高い笛の音がなった。時間はない。家にたどり着き戸を開けると、夜も更けているのに姉は私が家を出た時と変わらぬ姿で傘を作っていた。そして光のない目で私を見ると首をかたむける。
「どうしたの? 今日は遅かったね。ご飯はまだないの。この傘が売れたらね」
姉はすっかりと惚けてしまっている。現実と過去を行ったり来たりしながら生きている。
「大丈夫だよ姉さん。それより今日は特別な贈り物があるんだ。姉さんはずっと今まで僕を守ってくれたね。もう僕は大丈夫。だからこの傘をあげるよ。頑張ってお金を貯めたんだ。欲しかったんだろう? 真っ赤な蛇の目傘」
作りかけの傘を置き、姉は私が手渡した蛇の目傘を両手で抱く。すがるように抱いて、あぁ。あぁ。と言葉にならない吐息を漏らした。
姉はこれでせめてわずかな時間でも幸せな気持ちになれるのだろうか。苦労が報われ、次の世では幸せになるのだろうか。
「なぁ。彦助。こっちにおいで」
姉は傘を抱いたまま私を見上げる。しばらくぶりに正気に戻ったような口ぶりだった。どうしたんだい? と私が家に上がり姉の隣に膝をつく。すると姉は蛇の目傘を開いて私と一緒に包まれる。見上げる装飾はまるで夢のようだった。
かつて望んだ裕福な暮らしが見える。真っ赤な染められた飾り糸に吊るされた小さな鈴が星のように浮かんでいた。私と向き合う姉は左手で傘を差したまま、右手で私の握る出刃包丁に触れる。
惚けていたのは私も同じだ。男を刺した出刃包丁はまだ私の左手に握られていた。考えが及ばぬほど私もまた惚けていたのだ。
「こんなことまでさせてごめんね。情けないお姉ちゃんだった。守ってやりたかったのに」
姉は人差し指で包丁を撫でる。まだ暖かい血が包丁の切っ先から床に落ちた。
「お姉ちゃんはずっと僕を守ってくれていたじゃないか。僕こそ、お姉ちゃんを幸せにしてあげられなくてごめん」
取り返しがつかないことはわかっていた。それは姉も同じだろう。耳を澄ますと小屋の周りを声が取り囲んでいる。剥がれた木板からは煌々と灯された炎が見えた。
「次の世では守ってあげるね。それから先もずっと。私は守ってあげる」
「もう守らなくていいんだよ。大丈夫。今度は僕が千鳥姉さんを守ってあげるから」
嬉しいなぁ。と姉は目尻を和らげた。くぼんだ頬にはまるで少女と同じ笑みが浮かぶ。
私は体に熱を感じる。風に乗って火の粉が飛んだ。きっと家に火がつけられたのだろう。しかし傘に守られていて火の手は見えない。見る必要はない。
私は左手に出刃包丁を握ったまま、姉をしっかりと抱く。姉は蛇の目傘を握ったまま私を抱いた。瞳に映るのは私と姉を焼く炎なのか、それとも私と姉を包んで守る傘の装飾なのか、
私はもう何もわからなかった。ただ姉を守りたい。それだけの想いだった。
・・・これが出刃包丁の想いか。閉じられたまぶたの裏にある闇の中で私は考える。
彦助が出刃包丁の男に込められた想いの名だ。たったひとつの想いに縛られ身を焦がした兄妹の末路なのだろう。込められた想いが長い時を経て付喪となり、私の生きる時代で幸か不幸か形を得てしまった。開襟シャツの男に成り代わり、想いを果たそうとしている。
しかし、まだ足りない。
ならばなぜ子供をさらう必要がある? かつて願いを叶えられなかった姉に姿を重ねているだろうか。私は大きく息を吸いまぶたの裏で紫煙を吐く。まだ足りない。不安に揺れ動く心を鎮めるにはまだ足りないのだ。
千鳥という名を聞いてしまったから。
私は出刃包丁の思い出をたどる。
出刃包丁は彦助の無念を抱いたまま長い時間を旅していた。時には料理人の片腕として、時には暗い蔵で長い時間を暮らしている。かつての出刃包丁としての想いは彦助の想いに塗り染められて、我を失っていた。
本来なら台所で料理を振る舞う己の切っ先に生きる意味を見出していたのだろう。死に至る人の想いは物が物としての本分を失ってしまうほど強い。
次の場面では、開襟シャツの男が出刃包丁の私を握っていた。見慣れた闇市の一角で刃に指を沿わせている。
時代は出刃包丁の想いをそのままに流れていた。他にも多くの金物の中から開襟シャツの男は出刃包丁を選ぶ。それを私は出刃包丁から男を眺めている。男が出刃包丁に触れると男の想いが注がれた。
何者かに子供をさらわれた男は、さらった相手を殺そうと考えている。そのため足がつかない闇市で幸か不幸か彦助の想いが宿った出刃包丁を手に取ったのだ。
出刃包丁の体には男から深い殺意が注がれた。子供がまだ生きているなら守りたい。その一心は出刃包丁が開襟シャツの男となる因果となってしまったのだ。
男は五感を奪われ、彦助の想いは体を開襟シャツの男として成り代わる。しかしその想いはもとの彦助ではなかった。
ただ姉を救えなかった無念で形作られた彦助は、男の想いと五感を食って街を歩く。不思議と姉の気配はわかった。兄弟なのか、共に物に想いを残した身だからなのかはわからない。姉の想いが宿る蛇の目傘を当てもなく探した。
そして探し当ててしまった。駅前の西洋喫茶で見つけてしまったのだ。給仕の格好をした女になり代わった姉を、姉の想いで塗りつぶされ、自分と同じように長い時に流された蛇の目傘を見つけたのだった。出刃包丁の男となった彦助は人ごみに身を隠して千鳥の後を追った。
後を追ってそして・・・彦助は見たのだ。
真っ赤な蛇の目傘で女給仕が子供を包み、そして連れ去るのを。
物陰からじっと見ていた。一度だけ女は彦助を見る。影を作るほどのまつ毛は丸い瞳を大きく見えせ、小ぶりで整った鼻先とふっくらとした唇が、どこか同じ国の女とは思えない千鳥の姿だった。
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