35 / 44
第漆章 晴れ着と洋菓子
-6-
しおりを挟む
出刃包丁にある想いの中で、私は街を駆けている。
駆けている間に三度傘を背負う農夫の姿や、刀を二本刺した紋付の袴を着る男とすれ違った。髪は綺麗に髷が言われている。往来から離れて路地へと入ると威勢のよい男たちの声と木刀が打ち鳴らされていた。
私の住む時代とはまったく違う、ずっと昔の風景である。路地の裏では女たちが噂話に花を咲かせており、井戸端には濡れた野菜が置かれていた。路地の奥の長屋に私は、出刃包丁の男となった私は向かっている。
破れた障子がそのままにある開き戸を開けると、小さな居間が合った。猫の額ほどしかない土間の先には、少女がいた。汚れた着物に髪は目元でまっすぐ整えられ、伸びた髪は肩のあたりでまとめられている。正座をしながら傘に和紙を張り合わせている。
胸の高ぶりと同時に私は少女に駆け寄った。
「お姉ちゃん! 今日のお仕事は終わったよ」
私の口ぶりから少女が私の姉だとわかる。少女は和紙を張り合わせる手を一度止めて、正面に座る私の頬を撫でた。
「またこんなに傷ついて。旦那さんに殴られたの?」
「いつものことだよ! でも働かせてくれるだけマシさ!」
へへと私は強がっている。頬だけではない。体の節々にも痛みを感じた。私の住むよりもずっと昔の、江戸の街並みと生活だった。往来の派手さとはかけ離れた路地の奥にある辛い生活。
少女の頬もこけていて、視界に映る私の両手もひどく痩せている。決して裕福とは言えない生活でも、私の心には幸福であろう温かな液体が満ちている。
「ご飯はまだ少し待ってね。これを終わらせないと」
少女はぽつりと言うと、再び傘へと手を伸ばした。私は少女の隣で流れるような少女の手付きを眺めていた。貧しくとも幸せな風景に見える。
「いつかはこんな傘ではなくて、綺麗な傘を差してみたいなぁ」
少女はポツリポツリと言葉を漏らす。
「お姉ちゃんの傘も綺麗だよ?」
「ううん。彦助は蛇の目傘って知ってる? 傘を開くとね。まるで蛇の目みたいな飾りがあって、色もとりどり! 傘の内には飾り糸があってね。お金持ちしか持てないけど、いつか持ってお散歩してみたいなぁ。こんなボロには似合わないけど」
「なら僕がうんと働いて、お姉ちゃんをもっと裕福にしてあげるね。お姉ちゃんはこんなに綺麗なんだから。ふたりだけでも幸せになれる」
「うん。ならそれまで私が彦助を守るね。傘みたいに降りしきる雨から守ってあげる。ご飯を食べさせてあげられなくてごめんね」
平気さ! と私が胸を張ると腹の音がなって少女は笑った。そして私も頬を染めて目を伏せる。視界がチカチカと揺らぎ、私はまぶたを閉じる。出刃包丁は彦助という名だったのかと、言葉を反芻し飲み込んだ。
次に目を開くと薄暗い家に少女が見えた。まぶたを閉じる前よりもずっと大きくなっており、少女とはもう呼べない年頃であろう。相変わらずボロを身にまとい、背中を丸めて変わらず傘に和紙を張っている。私の視線もずっと高くなっている。
時が流れて彦助すっかりと青年となっていた。
しかし目に映るのは町屋ではなく、ずっと汚れた小屋だった。あたりからは鈴虫の鳴き声や木々の揺れる音がする。壁は汚れて土壁は所々剥がれていた。
以前にもまして貧困であるのは、くぼんだ女性の瞳から光が失われていることからも想像がついた。傘を作る女性と私は一言も言葉を交わさず外に出る。
なぜこんなことになってしまったのだ。と男の想いが私の中に流れ込んできた。扉の外には野谷が広がっており、街は遠くに見えている。
山奥の打ち捨てられた小屋に私たちは住んでいた。
長屋を追われて仕方なく。頼るべき両親はすでに病で死んでおり、力を貸してくれる親戚もまたいない。たったふたりだけの兄妹で生きていくには、この世はあまりに厳しすぎたのだ。
私は姉が病に侵されているのも知っている。医者どころか薬を買う金すらない。奉公先もすでになく、私はまるで野良犬のように生きていた。
裕福な人から物を奪い、隠れて金に変える。時には野党のように親子を襲うこともあった。命までは奪わなくても、その中には自分たちにも似た兄妹の姿もあったのだ。
このまま姉は死んでしまうのだろうか。私はそれだけを恐怖に感じていた。幸せな暮らしからは程遠く、獣のように朽ち果て死んでしまう。
私もまた姉に守られたまま姉の死を見るのだろうか。私が何をしてその日の飯を手に入れているのか姉から聞かれることもない。きっとすでにわかっているのだろう。でもどうしようもないのだ。
病床に伏せることが多くなった姉は飽きることなく傘を作っている。一銭にもならない仕事を拠り所として昔に見た夢を追いかけているのだろう。
蛇の目傘をその身に抱き、往来を歩いてみたい。そんな願いなどもう叶うことはないのに。街に出ると往来は人で溢れている。綺麗な着物に身を包む女性たち、男たちは酒で頬を染めて肩を組んで歩いている。
どうしようもなく憎かった。幸せであるということだけで、殺したいほど憎いと思った。
私は街を歩きながら、雑貨屋で蛇の目傘が目に入る。胸が高鳴った。
姉の望んだ真っ赤な蛇の目傘は開かれ、軒先に置かれている。当然買う金なんてない。ならばやることはひとつだ。
私は路地に身を隠し、夜がいよいよ街から光を奪うまで待つ。人の気配が消えた夜半に、私は店の前に立つ。軒先に並ぶ傘はすでに片付けられていて、家からは寝息すら聞こえない。
私は裏の戸口から忍び込み、広い店の中を物色した。途中に台所には出刃包丁が無造作に置かれていたのが目に入る。私は出刃包丁を左手に取る。もしバレでもして刺されてしまうことは避けたかった。護身用として恐怖を塗りつぶしたかったのもある。
忍び足で居間を抜け、昼は店棚だろう広い場所へとたどり着く。そこには目当ての蛇の目傘があった。真っ赤な傘は他の物より光って見えたのが不思議だった。
私は何も考えることができない。閉じた蛇の目傘の持ち手を取る。
ひどく軽かった。なぜこんな物のために大金を払う必要があるのかが理解できなかった。姉もなぜ固執するのかがわからない。
でも、せめて死ぬ間際にでも姉を傘で包んでやろう。雨漏りのする小屋でも濡れないように。居間まで姉が私を守ってくれたように、今度は私が傘で姉を包むのだ。
踵を返すと男がいた。行燈を右手に目を丸めたまま呆然と眺めている。しまったと私は左手に握った出刃包丁へと力を込めた。
「誰か来てくれ! 盗人だ! 包丁まで持ってやがる! 殺されちまうよ!」
駆けている間に三度傘を背負う農夫の姿や、刀を二本刺した紋付の袴を着る男とすれ違った。髪は綺麗に髷が言われている。往来から離れて路地へと入ると威勢のよい男たちの声と木刀が打ち鳴らされていた。
私の住む時代とはまったく違う、ずっと昔の風景である。路地の裏では女たちが噂話に花を咲かせており、井戸端には濡れた野菜が置かれていた。路地の奥の長屋に私は、出刃包丁の男となった私は向かっている。
破れた障子がそのままにある開き戸を開けると、小さな居間が合った。猫の額ほどしかない土間の先には、少女がいた。汚れた着物に髪は目元でまっすぐ整えられ、伸びた髪は肩のあたりでまとめられている。正座をしながら傘に和紙を張り合わせている。
胸の高ぶりと同時に私は少女に駆け寄った。
「お姉ちゃん! 今日のお仕事は終わったよ」
私の口ぶりから少女が私の姉だとわかる。少女は和紙を張り合わせる手を一度止めて、正面に座る私の頬を撫でた。
「またこんなに傷ついて。旦那さんに殴られたの?」
「いつものことだよ! でも働かせてくれるだけマシさ!」
へへと私は強がっている。頬だけではない。体の節々にも痛みを感じた。私の住むよりもずっと昔の、江戸の街並みと生活だった。往来の派手さとはかけ離れた路地の奥にある辛い生活。
少女の頬もこけていて、視界に映る私の両手もひどく痩せている。決して裕福とは言えない生活でも、私の心には幸福であろう温かな液体が満ちている。
「ご飯はまだ少し待ってね。これを終わらせないと」
少女はぽつりと言うと、再び傘へと手を伸ばした。私は少女の隣で流れるような少女の手付きを眺めていた。貧しくとも幸せな風景に見える。
「いつかはこんな傘ではなくて、綺麗な傘を差してみたいなぁ」
少女はポツリポツリと言葉を漏らす。
「お姉ちゃんの傘も綺麗だよ?」
「ううん。彦助は蛇の目傘って知ってる? 傘を開くとね。まるで蛇の目みたいな飾りがあって、色もとりどり! 傘の内には飾り糸があってね。お金持ちしか持てないけど、いつか持ってお散歩してみたいなぁ。こんなボロには似合わないけど」
「なら僕がうんと働いて、お姉ちゃんをもっと裕福にしてあげるね。お姉ちゃんはこんなに綺麗なんだから。ふたりだけでも幸せになれる」
「うん。ならそれまで私が彦助を守るね。傘みたいに降りしきる雨から守ってあげる。ご飯を食べさせてあげられなくてごめんね」
平気さ! と私が胸を張ると腹の音がなって少女は笑った。そして私も頬を染めて目を伏せる。視界がチカチカと揺らぎ、私はまぶたを閉じる。出刃包丁は彦助という名だったのかと、言葉を反芻し飲み込んだ。
次に目を開くと薄暗い家に少女が見えた。まぶたを閉じる前よりもずっと大きくなっており、少女とはもう呼べない年頃であろう。相変わらずボロを身にまとい、背中を丸めて変わらず傘に和紙を張っている。私の視線もずっと高くなっている。
時が流れて彦助すっかりと青年となっていた。
しかし目に映るのは町屋ではなく、ずっと汚れた小屋だった。あたりからは鈴虫の鳴き声や木々の揺れる音がする。壁は汚れて土壁は所々剥がれていた。
以前にもまして貧困であるのは、くぼんだ女性の瞳から光が失われていることからも想像がついた。傘を作る女性と私は一言も言葉を交わさず外に出る。
なぜこんなことになってしまったのだ。と男の想いが私の中に流れ込んできた。扉の外には野谷が広がっており、街は遠くに見えている。
山奥の打ち捨てられた小屋に私たちは住んでいた。
長屋を追われて仕方なく。頼るべき両親はすでに病で死んでおり、力を貸してくれる親戚もまたいない。たったふたりだけの兄妹で生きていくには、この世はあまりに厳しすぎたのだ。
私は姉が病に侵されているのも知っている。医者どころか薬を買う金すらない。奉公先もすでになく、私はまるで野良犬のように生きていた。
裕福な人から物を奪い、隠れて金に変える。時には野党のように親子を襲うこともあった。命までは奪わなくても、その中には自分たちにも似た兄妹の姿もあったのだ。
このまま姉は死んでしまうのだろうか。私はそれだけを恐怖に感じていた。幸せな暮らしからは程遠く、獣のように朽ち果て死んでしまう。
私もまた姉に守られたまま姉の死を見るのだろうか。私が何をしてその日の飯を手に入れているのか姉から聞かれることもない。きっとすでにわかっているのだろう。でもどうしようもないのだ。
病床に伏せることが多くなった姉は飽きることなく傘を作っている。一銭にもならない仕事を拠り所として昔に見た夢を追いかけているのだろう。
蛇の目傘をその身に抱き、往来を歩いてみたい。そんな願いなどもう叶うことはないのに。街に出ると往来は人で溢れている。綺麗な着物に身を包む女性たち、男たちは酒で頬を染めて肩を組んで歩いている。
どうしようもなく憎かった。幸せであるということだけで、殺したいほど憎いと思った。
私は街を歩きながら、雑貨屋で蛇の目傘が目に入る。胸が高鳴った。
姉の望んだ真っ赤な蛇の目傘は開かれ、軒先に置かれている。当然買う金なんてない。ならばやることはひとつだ。
私は路地に身を隠し、夜がいよいよ街から光を奪うまで待つ。人の気配が消えた夜半に、私は店の前に立つ。軒先に並ぶ傘はすでに片付けられていて、家からは寝息すら聞こえない。
私は裏の戸口から忍び込み、広い店の中を物色した。途中に台所には出刃包丁が無造作に置かれていたのが目に入る。私は出刃包丁を左手に取る。もしバレでもして刺されてしまうことは避けたかった。護身用として恐怖を塗りつぶしたかったのもある。
忍び足で居間を抜け、昼は店棚だろう広い場所へとたどり着く。そこには目当ての蛇の目傘があった。真っ赤な傘は他の物より光って見えたのが不思議だった。
私は何も考えることができない。閉じた蛇の目傘の持ち手を取る。
ひどく軽かった。なぜこんな物のために大金を払う必要があるのかが理解できなかった。姉もなぜ固執するのかがわからない。
でも、せめて死ぬ間際にでも姉を傘で包んでやろう。雨漏りのする小屋でも濡れないように。居間まで姉が私を守ってくれたように、今度は私が傘で姉を包むのだ。
踵を返すと男がいた。行燈を右手に目を丸めたまま呆然と眺めている。しまったと私は左手に握った出刃包丁へと力を込めた。
「誰か来てくれ! 盗人だ! 包丁まで持ってやがる! 殺されちまうよ!」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始

地獄の業火に焚べるのは……
緑谷めい
恋愛
伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。
やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。
※ 全5話完結予定

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~
緑谷めい
恋愛
ドーラは金で買われたも同然の妻だった――
レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。
※ 全10話完結予定

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる