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第陸章 物と人
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「それは俺が狗鷲からの依頼を受けていたからだろう? 自分を探す人を殺した。というわけではないのか? ヤハズ?」
「いいや。ならばなぜそれを知っていた? まさか愚かな八代が狗鷲から依頼された内容を吹聴してまわっていたわけではあるまい?」
むぅ。と私が口を結ぶと、代わりに白蛇がゆらゆらと体を揺らす。落ち着かないようすであり、チラチラと赤い瞳で私を見た。白蛇は白蛇なりにヤハズを客間から出す算段を考えているように思える。
「マッチ箱を煙に巻いた時、蛇の目傘はお願いをすると言っていた。それが条件だとも。マッチ箱ではなく蛇の目傘が知っていたのだ。神隠しを狗鷲が追っていたことを。・・・となると出刃包丁の男と蛇の目傘が内通していれば伝わっている。なぜ蛇の目傘が知っているのかはわからん。何かの拍子や噂話で聞いたのかもしれないし、そういった付喪の力かもしれない。物の想いを知る白蛇とは逆の、人の想いを知りそして操る力。理屈はわからんがね」
「ともかく考えていても仕方がないだろう。どこにいるかもわからない蛇の目傘を探すより、八代を付きまとう出刃包丁を糸で縛ればよい話だ。後から結果はついて来る」
単純に行くかねぇ。と私が口を挟むとヤハズは鋭い視線でそれに答えた。
ともかくヤハズの言っていることは真っ当だ。役者がひとり増えただけで、目的は何も変わっちゃいない。むしろ出刃包丁の男の方から姿を現してくれたのだ。都合がよいとも言える。しかし今日の本題は違う。私が白蛇を横目で見ると背筋をまっすぐと伸ばし、筆のようになった白蛇がヤハズをまっすぐと見ている。
「なぁなぁヤハズくん! この紅茶はおいしいなぁ。淹れ方を教えてくれないかなぁ?」
「よく味がわかるのだな。神になると飲んでもいない紅茶の味までわかるのか?」
むぅ。と白蛇は口を真一文字に結ぶ。私は額に手を当てて、姫は意図を察したのが両手で顔を包んでうつむいている。笑いを必死に噛み殺しているのだろう。
「いやぁ。神ともなると不思議な力があるんやで? 後は、えぇと・・・あっ! あそこの洋書は面白そうやなぁ? ワイはお話を読んでもらうのが大好きやねん。読んではくれへんか?」
「取ってやるから自分で読め。私は姫以外に読み聞かせする趣味はない」
白蛇の首がガックリと前に垂れ下がる。やっぱり神頼みなんてするもんじゃないなと、私が口を挟もうとすると白蛇の首が持ち上がった。まっすぐとヤハズを見て、片方の口角だけが上がる。
「そういえばヤハズくん。前に会った時、ワイが神さまに成ったのを興味深く聞いていたよなぁ。そんなに興味があるんかい? 神さまになることに」
ピクリとヤハズの動きが止まる。指先に力が入っているのか震えて見せた。姫の動きもまた止まる。付喪之人は祀られるようにさらに多くの人の想いを受け、長い時間をかけて神となる。白蛇のように付喪神となり、実態を失いながらも不滅となる。
ヤハズの成り立ちを知ってしまえば不滅へ興味を抱くのも当然だろう。それも神となった白蛇からの言葉なのだ。信じるしかない。ヤハズは白手袋に包まれた指先を口元から話し、白蛇を見た。
「方法を詳しく教えてくれるのか?」
「もちろんや! でもなぁ。人である八代には聞かせたくないし、ヤハズくんだけになら教えてやってもええで? ワイはヤハズくんのことが大好きやからなぁ」
赤い瞳を右往左往させながら白蛇は言った。なんともわざとらしいと私は眼を細める。
ヤハズは姫に何やら耳打ちすると白蛇の横に歩み寄る。
「企みは知らないが、誘いに乗ってやろう」
うまくいったのだろうか。私は左手をヤハズに向けると、ヤハズは答えるように右手を私に伸ばした。シュルシュルと流れるようにヤハズの右手へ白蛇は移る。そしてそのままヤハズは客間を出ようと歩き出した。扉が閉まる一瞬の間に、白蛇が得意そうに体を揺らして私を振り向く。赤い舌先に私は右手を上げて応える。
「うまくいったようには見えるな。ようやくこれでふたりきりだ。ヤハズに怒られてしまう」
両頬を両の手のひらで支えたまま姫は口を開いた。薄紅色の細い唇は白い頬をほころばせる。私は机に両肘を置き、姫の瞳を覗き込む。笑みをこぼす少女の瞳は赤くて深い黒色をしていた。
「それで姫よ。なぜヤハズは自らの意思を持っているのだ? 白蛇の言う通り人形だからという理由では、納得できんのだ」
「妾は白蛇の話を聞いて、ようやくわかったよ。妾とヤハズはふたつの人形で、ひとつの付喪だ」
姫は薄い唇を結ぶ。どこからともなく風が吹き、窓を覆う赤黒い幕を揺らした。姫の瞳と似ていると思った。
「ふたりでひとつの付喪を俺はまだ見たことがない」
「妾だって他の付喪を見たのは、八代と最初に出会った夜の散歩が始めてじゃよ。運命の出会いだったな。ヤハズは八代を敵と決めつけた。物を壊す人だと。自分たちの姿を見られたから壊しにくると思った。八代は知っておろう? ヤハズの家族は人に殺された。大切な人を奪われている。心が壊れてしまうほどに。白蛇の煙に巻いて知ったのだろう? マッチ箱の男のように」
「あぁ。知った。そして自身の寿命を、命を捧げるほどの妄執と願いで、美しい人形を作りだした。魂を宿してしまうほどに」
「そうじゃ。そして付喪となり想いを宿して妾はヤハズの五感と想いを取り込んだ。本来ならヤハズの体として形をなすはずじゃろう? そうやって付喪は付喪之人になるのじゃったな? そして八代が気になっているのはそこなのだろう? 妾は人形の形のままで、ヤハズもまた自分を模った人形の価値のままじゃ。想いも記憶もそのままで五感だけが失われておる」
だからこそふたりでひとりの付喪之人なのじゃよ。と姫は言った。そして姫は怪しく笑う。まるで理解ができぬ私を眺めている。どこか人や物からは遠い場所から眺めていた。
「妾に想いを抱いた時、ヤハズは死にかけておった。遺言にも似た想いの質量は重い。妾は付喪としての本分なのかヤハズの五感を奪っておった。次第に肌は冷たくなるヤハズの温度を感じておったのだ。そしてヤハズの想いも注がれた。過去の記憶も後悔も。そして永遠の美、不滅なる美を妾に求めておったのだ。本来ならそこで妾はヤハズの体で形をなして付喪之人となるのだろう。だが意思を持った妾は付喪之人になることを拒絶した。人形のままでありたかったから。人形として妾は・・・長い時間をかけて愛されて朽ちたかったから拒絶した」
「人形はすでに人の形をなしている。ヤハズの神がかった力量と妄執で、五感のみで付喪之人になり、影を操る力を手に入れたってわけかい。ヤハズの想いを・・・力の一端を人形に注いだのだな」
「そうじゃ。ヤハズの想いを連れたまま妾は屋敷をさまよった。そして見つけたのだ。ヤハズが自身を見つめるために創り出した人形を。まだ若い姿のヤハズに妾は抱えた想いを注ぎ込んだ。そして付喪となったヤハズもまた人形であったから、人のように振る舞うことになったのじゃ。物と人が想いを混在させてひとつになった存在が付喪之人であるならば、物と人との想いを別にした妾たちはふたつでひとりの付喪之人なのだよ」
「いいや。ならばなぜそれを知っていた? まさか愚かな八代が狗鷲から依頼された内容を吹聴してまわっていたわけではあるまい?」
むぅ。と私が口を結ぶと、代わりに白蛇がゆらゆらと体を揺らす。落ち着かないようすであり、チラチラと赤い瞳で私を見た。白蛇は白蛇なりにヤハズを客間から出す算段を考えているように思える。
「マッチ箱を煙に巻いた時、蛇の目傘はお願いをすると言っていた。それが条件だとも。マッチ箱ではなく蛇の目傘が知っていたのだ。神隠しを狗鷲が追っていたことを。・・・となると出刃包丁の男と蛇の目傘が内通していれば伝わっている。なぜ蛇の目傘が知っているのかはわからん。何かの拍子や噂話で聞いたのかもしれないし、そういった付喪の力かもしれない。物の想いを知る白蛇とは逆の、人の想いを知りそして操る力。理屈はわからんがね」
「ともかく考えていても仕方がないだろう。どこにいるかもわからない蛇の目傘を探すより、八代を付きまとう出刃包丁を糸で縛ればよい話だ。後から結果はついて来る」
単純に行くかねぇ。と私が口を挟むとヤハズは鋭い視線でそれに答えた。
ともかくヤハズの言っていることは真っ当だ。役者がひとり増えただけで、目的は何も変わっちゃいない。むしろ出刃包丁の男の方から姿を現してくれたのだ。都合がよいとも言える。しかし今日の本題は違う。私が白蛇を横目で見ると背筋をまっすぐと伸ばし、筆のようになった白蛇がヤハズをまっすぐと見ている。
「なぁなぁヤハズくん! この紅茶はおいしいなぁ。淹れ方を教えてくれないかなぁ?」
「よく味がわかるのだな。神になると飲んでもいない紅茶の味までわかるのか?」
むぅ。と白蛇は口を真一文字に結ぶ。私は額に手を当てて、姫は意図を察したのが両手で顔を包んでうつむいている。笑いを必死に噛み殺しているのだろう。
「いやぁ。神ともなると不思議な力があるんやで? 後は、えぇと・・・あっ! あそこの洋書は面白そうやなぁ? ワイはお話を読んでもらうのが大好きやねん。読んではくれへんか?」
「取ってやるから自分で読め。私は姫以外に読み聞かせする趣味はない」
白蛇の首がガックリと前に垂れ下がる。やっぱり神頼みなんてするもんじゃないなと、私が口を挟もうとすると白蛇の首が持ち上がった。まっすぐとヤハズを見て、片方の口角だけが上がる。
「そういえばヤハズくん。前に会った時、ワイが神さまに成ったのを興味深く聞いていたよなぁ。そんなに興味があるんかい? 神さまになることに」
ピクリとヤハズの動きが止まる。指先に力が入っているのか震えて見せた。姫の動きもまた止まる。付喪之人は祀られるようにさらに多くの人の想いを受け、長い時間をかけて神となる。白蛇のように付喪神となり、実態を失いながらも不滅となる。
ヤハズの成り立ちを知ってしまえば不滅へ興味を抱くのも当然だろう。それも神となった白蛇からの言葉なのだ。信じるしかない。ヤハズは白手袋に包まれた指先を口元から話し、白蛇を見た。
「方法を詳しく教えてくれるのか?」
「もちろんや! でもなぁ。人である八代には聞かせたくないし、ヤハズくんだけになら教えてやってもええで? ワイはヤハズくんのことが大好きやからなぁ」
赤い瞳を右往左往させながら白蛇は言った。なんともわざとらしいと私は眼を細める。
ヤハズは姫に何やら耳打ちすると白蛇の横に歩み寄る。
「企みは知らないが、誘いに乗ってやろう」
うまくいったのだろうか。私は左手をヤハズに向けると、ヤハズは答えるように右手を私に伸ばした。シュルシュルと流れるようにヤハズの右手へ白蛇は移る。そしてそのままヤハズは客間を出ようと歩き出した。扉が閉まる一瞬の間に、白蛇が得意そうに体を揺らして私を振り向く。赤い舌先に私は右手を上げて応える。
「うまくいったようには見えるな。ようやくこれでふたりきりだ。ヤハズに怒られてしまう」
両頬を両の手のひらで支えたまま姫は口を開いた。薄紅色の細い唇は白い頬をほころばせる。私は机に両肘を置き、姫の瞳を覗き込む。笑みをこぼす少女の瞳は赤くて深い黒色をしていた。
「それで姫よ。なぜヤハズは自らの意思を持っているのだ? 白蛇の言う通り人形だからという理由では、納得できんのだ」
「妾は白蛇の話を聞いて、ようやくわかったよ。妾とヤハズはふたつの人形で、ひとつの付喪だ」
姫は薄い唇を結ぶ。どこからともなく風が吹き、窓を覆う赤黒い幕を揺らした。姫の瞳と似ていると思った。
「ふたりでひとつの付喪を俺はまだ見たことがない」
「妾だって他の付喪を見たのは、八代と最初に出会った夜の散歩が始めてじゃよ。運命の出会いだったな。ヤハズは八代を敵と決めつけた。物を壊す人だと。自分たちの姿を見られたから壊しにくると思った。八代は知っておろう? ヤハズの家族は人に殺された。大切な人を奪われている。心が壊れてしまうほどに。白蛇の煙に巻いて知ったのだろう? マッチ箱の男のように」
「あぁ。知った。そして自身の寿命を、命を捧げるほどの妄執と願いで、美しい人形を作りだした。魂を宿してしまうほどに」
「そうじゃ。そして付喪となり想いを宿して妾はヤハズの五感と想いを取り込んだ。本来ならヤハズの体として形をなすはずじゃろう? そうやって付喪は付喪之人になるのじゃったな? そして八代が気になっているのはそこなのだろう? 妾は人形の形のままで、ヤハズもまた自分を模った人形の価値のままじゃ。想いも記憶もそのままで五感だけが失われておる」
だからこそふたりでひとりの付喪之人なのじゃよ。と姫は言った。そして姫は怪しく笑う。まるで理解ができぬ私を眺めている。どこか人や物からは遠い場所から眺めていた。
「妾に想いを抱いた時、ヤハズは死にかけておった。遺言にも似た想いの質量は重い。妾は付喪としての本分なのかヤハズの五感を奪っておった。次第に肌は冷たくなるヤハズの温度を感じておったのだ。そしてヤハズの想いも注がれた。過去の記憶も後悔も。そして永遠の美、不滅なる美を妾に求めておったのだ。本来ならそこで妾はヤハズの体で形をなして付喪之人となるのだろう。だが意思を持った妾は付喪之人になることを拒絶した。人形のままでありたかったから。人形として妾は・・・長い時間をかけて愛されて朽ちたかったから拒絶した」
「人形はすでに人の形をなしている。ヤハズの神がかった力量と妄執で、五感のみで付喪之人になり、影を操る力を手に入れたってわけかい。ヤハズの想いを・・・力の一端を人形に注いだのだな」
「そうじゃ。ヤハズの想いを連れたまま妾は屋敷をさまよった。そして見つけたのだ。ヤハズが自身を見つめるために創り出した人形を。まだ若い姿のヤハズに妾は抱えた想いを注ぎ込んだ。そして付喪となったヤハズもまた人形であったから、人のように振る舞うことになったのじゃ。物と人が想いを混在させてひとつになった存在が付喪之人であるならば、物と人との想いを別にした妾たちはふたつでひとりの付喪之人なのだよ」
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