19 / 105
二章【トモダチ】
2-11 炎の中で(前編)
しおりを挟む
「リオちゃん!会いに行くんでしょう?女王に」
フィレアが夜になっても布団の中でまるまって起きないリオに言った。
昨日の件で、すっかり疲れてしまったようで、ついつい夜まで寝てしまっていた。
「うーん‥‥あっ!そうでした‥‥!すっかり寝てましたーーって、もう夜なんですか!?」
リオはそう言うと、慌てて起き上がる。
◆◆◆◆◆
「あの、皆さんは女王様がなぜ、余所者や貧乏な人を嫌うのか知ってますか?」
フィレアが用意した夕食のシチューを口にしながら、リオはフィレア、アイム、ハトネに聞いた。
「さぁ。理由なんてないんじゃないかしら。ただ、差別だとか毛嫌いしてるだけなんじゃない?」
フィレアが言い、
「んー‥‥そういえば私、聞いたことあるかも」
ハトネが言って、リオとフィレアは不思議そうに彼女を見る。
「なんだったかなぁ。確か、女王様の旦那さんがただの庶民で、他国から来た人だって聞いたよ」
「女王様の旦那さんってことは‥‥王様?」
リオは首を傾げた。
ハトネは噂を聞いただけだからと、苦笑いをして頷く。
「私がこの国に来た頃には王様は亡くなられていたから‥‥知らないわ」
フィレアが言えば、
「その噂は本当だよ」
と、アイムが言った。
「この国の王は、この国の外から来た男で、ただの庶民だったんだよ」
「そうなの?おばさん」
フィレアはそんな話を初めて聞くので、興味津々に目を丸くする。
「庶民と女王がどういった出会いをしたのかは知らないけどねぇ。二人は互いに愛し合ったようだよ」
「あの女王が‥‥庶民と」
フィレアは耳を疑った。
「王は、とても優しく立派な人だった。庶民だった彼のお陰で、この国が、長きに渡る貧困の差が変わろうとしていたんだよ。だがね、王は十年以上前に悲惨な死に方をしたんだ」
アイムのその言葉に、三人は息を呑む。
「国民が、フォード国の貴族達が‥‥王を認めなかった。『たかが庶民の分際で、女王の隣に居ていいはずがない』とね。だから、王はそんな奴らに殺されたんだよ。たった一撃‥‥レイラ王女が二歳になる誕生日の式の日に‥‥不意打ちだよ。後ろから剣で、王の胸をグサリーーとね」
王と一緒にいた頃の女王は、それはもうお優しかったとアイムは語る。
若かった為、貧困問題をどうすることも出来なかったが‥‥それでも今よりはまだ、マシだったと。
だけど、王が殺されてしまった。
ただ、身分が違う。
ただ、住む国が違う。
ただ、それだけで。
だから女王は変わった。
その事件から、庶民や余所者を嫌い始めたらしい。
それを聞いたリオは、
(ううん‥‥嫌いと言うか、関わりたくないのかもしれない。もう、そんな悲劇を味わいたくないんだと思う‥‥)
そう感じる。
そして数年前に、女王はあの制度を作ったそうだ。
リオは一人、頭の中を整理させる。
「なっ‥‥何よそれ!同情なんか、できないわよ!」
フィレアが言葉を詰まらせながら言い、リオは昨日の件で、フィレアの気持ちもわかっていた。
「私、行きます。女王様のところに。今の話を聞いて、行かなきゃいけないと思いました!余所者の私だけなら、皆に迷惑はかからないだろうし!」
リオはそう言って微笑む。
「リオ君‥‥」
「リオちゃん‥‥」
ハトネとフィレアが心配そうにリオを見る。
「リオや」
アイムに呼ばれ、リオは微笑みながらアイムを見た。
「お前のその真っ直ぐな心は、いつしかお前を闇に追い込むかもしれないよ。それでも今、行くのかい?」
意味深な言葉に、リオは少し戸惑ったが、
「はいーー!私はこの間違いを、なくしたい!」
その言葉に、アイムは静かに目を閉じる。
「懐かしいね‥‥昔、お前のような少年に出会ったよ。この国を変えたいと言ってくれた、優しい少年との約束を‥‥」
「‥‥アイムさん?」
どこか寂しそうに話すアイムをリオは心配そうに見つめた。
「行っておいで、リオや。気を付けてな」
その見送りの言葉に、リオは大きく頷く。
ーーとても、穏やかな時間だった。
だが、
「フィレアさん!アイムさん!大変だよ‥‥!」
その声に、一気に穏やかだった空間は緊迫感に包まれる。
昨日の銀髪の少年、ラズがアイムの家のドアを開け、叫んだ。
彼は昨日負った傷のせいで、体のいたるところに痛々しくも包帯やテープを貼っている。
「ラズ坊や?どうしたんだい、そんなに慌てて‥‥」
アイムがそう聞くと、
「しっ、城がっ‥‥フォード城が‥‥!」
ラズはそこから先の言葉が出ないようだ。
「ラズ、落ち着いて、ゆっくりでいいから」
フィレアのその言葉に、ラズは呼吸を落ち着かせ、
「フォード城が燃えてるんだ‥‥!!」
やっと出たその言葉に、一同は目を見開くことしか‥‥口をぽかんと開けることしかできなかった。
しばらくして、リオの頭の中に一つのことが浮かぶ。
(レイラちゃん‥‥)
城の中には、彼女がいるのでは‥‥
リオの脳裏に嫌な考えばかり浮かんでくる。
「とっ、とにかく行ってみましょう!」
フィレアがそう言った。
◆◆◆◆◆
辿り着いた場所は、真っ赤に染まっている。
ごうごうと、城は激しい炎に包まれていた。
リオとフィレア、ハトネとアイム、ラズの五人は、燃え上がる城を見つめる。
当然、民衆たちも城を見つめていた。
「なっ‥‥中には、中にはまだ誰かいるんですか!?レイラちゃ‥‥王女様は!?」
リオは近くにいた男に必死になって尋ねる。
「あっ‥‥ぁあ‥‥中にはまだ、恐らく女王様や王女様が‥‥?って‥‥お前らは‥‥!!」
男はリオ達を見て驚いた。
その姿に、ラズはビクッと肩を揺らす。
なぜなら、その男は昨日、散々ラズを蹴り飛ばした男だったからだ。
「わかったぞ!昨日の腹いせにお前らが城に火を放ったんだな!?それしかねぇ!」
男がそんなことを言うので、民衆はリオ達を見る。
「なっ、そんなわけっ‥‥」
フィレアが反論しようとしたが、
「今は誰がやっただとかそんなことを言ってる場合じゃない!この中にまだ人がいるかもしれないんですよ!?それをあなたは見ているだけなんですか!?」
リオは男にそう言葉を投げ掛けた。
それから男を睨み付けた後で、ふいっと顔を逸らし、
「私、行きます!この中にはもしかしたら、私の友達がいるかもしれない。それに、助けを求めてる人がいるかもしれないんですよ!子供の私にだって‥‥そんなことぐらいわかります!」
リオはそう言って、燃え盛る火の中に飛び込んで行く。
「リオ君!待って!!」
「リオちゃん!」
ハトネとフィレアが追おうとしたが、
「あの中に行くのは危険だよ」
と、アイムがそう言って、静かに二人を止めた。
「でっ‥‥でも!」
ハトネもフィレアも戸惑うが、
「あの子は自らこの道を選んだ。大丈夫‥‥あの子はきっと、強い娘だよ」
アイムはそう言い、
(力が強いんじゃない。そう、あの子の強さはきっと‥‥あの人と同じで‥‥)
◆◆◆◆◆
「うっ‥‥げほげほっ」
酷い煙のせいで、すぐに喉がやられてしまう。
「ぐっ‥‥レイラちゃん‥‥レイラちゃん!」
それでも、リオは必死でレイラの名前を呼んだ。だが、返事はない。
「レイラちゃん!!女王様‥‥女王様っ!!」
どちらの返事も返ってこない。
「はぁ、はぁっ‥‥くっ‥‥レイラ、ちゃん‥‥ーーえ?」
どこからか、誰かの叫び声が聞こえたような気がした。
すると、
「リオ。戻りなさい、リオ」
ーーと。
「えっ‥‥道を、開く者‥‥さん!?」
どこからか、道を開く者の声が聞こえた。姿は見えないが‥‥
「リオ、戻りなさい。その扉を開けば、あなたのこれからの人生は大きく‥‥不幸へと導かれるでしょう。だから、そうなる前に」
「‥‥扉?」
リオは目の前にある大きな扉を見た。
「この中に、レイラちゃんが‥‥?」
リオは頭がぼんやりとしているせいか、無意識に扉を開けようとする。
「‥‥行くのですね、リオ」
幻聴だったのか、道を開く者の声が消えていく。
止められているはずが、どこかこの扉の先に行けと促されたような気分にもなる。
そしてリオは扉を開けた。
フィレアが夜になっても布団の中でまるまって起きないリオに言った。
昨日の件で、すっかり疲れてしまったようで、ついつい夜まで寝てしまっていた。
「うーん‥‥あっ!そうでした‥‥!すっかり寝てましたーーって、もう夜なんですか!?」
リオはそう言うと、慌てて起き上がる。
◆◆◆◆◆
「あの、皆さんは女王様がなぜ、余所者や貧乏な人を嫌うのか知ってますか?」
フィレアが用意した夕食のシチューを口にしながら、リオはフィレア、アイム、ハトネに聞いた。
「さぁ。理由なんてないんじゃないかしら。ただ、差別だとか毛嫌いしてるだけなんじゃない?」
フィレアが言い、
「んー‥‥そういえば私、聞いたことあるかも」
ハトネが言って、リオとフィレアは不思議そうに彼女を見る。
「なんだったかなぁ。確か、女王様の旦那さんがただの庶民で、他国から来た人だって聞いたよ」
「女王様の旦那さんってことは‥‥王様?」
リオは首を傾げた。
ハトネは噂を聞いただけだからと、苦笑いをして頷く。
「私がこの国に来た頃には王様は亡くなられていたから‥‥知らないわ」
フィレアが言えば、
「その噂は本当だよ」
と、アイムが言った。
「この国の王は、この国の外から来た男で、ただの庶民だったんだよ」
「そうなの?おばさん」
フィレアはそんな話を初めて聞くので、興味津々に目を丸くする。
「庶民と女王がどういった出会いをしたのかは知らないけどねぇ。二人は互いに愛し合ったようだよ」
「あの女王が‥‥庶民と」
フィレアは耳を疑った。
「王は、とても優しく立派な人だった。庶民だった彼のお陰で、この国が、長きに渡る貧困の差が変わろうとしていたんだよ。だがね、王は十年以上前に悲惨な死に方をしたんだ」
アイムのその言葉に、三人は息を呑む。
「国民が、フォード国の貴族達が‥‥王を認めなかった。『たかが庶民の分際で、女王の隣に居ていいはずがない』とね。だから、王はそんな奴らに殺されたんだよ。たった一撃‥‥レイラ王女が二歳になる誕生日の式の日に‥‥不意打ちだよ。後ろから剣で、王の胸をグサリーーとね」
王と一緒にいた頃の女王は、それはもうお優しかったとアイムは語る。
若かった為、貧困問題をどうすることも出来なかったが‥‥それでも今よりはまだ、マシだったと。
だけど、王が殺されてしまった。
ただ、身分が違う。
ただ、住む国が違う。
ただ、それだけで。
だから女王は変わった。
その事件から、庶民や余所者を嫌い始めたらしい。
それを聞いたリオは、
(ううん‥‥嫌いと言うか、関わりたくないのかもしれない。もう、そんな悲劇を味わいたくないんだと思う‥‥)
そう感じる。
そして数年前に、女王はあの制度を作ったそうだ。
リオは一人、頭の中を整理させる。
「なっ‥‥何よそれ!同情なんか、できないわよ!」
フィレアが言葉を詰まらせながら言い、リオは昨日の件で、フィレアの気持ちもわかっていた。
「私、行きます。女王様のところに。今の話を聞いて、行かなきゃいけないと思いました!余所者の私だけなら、皆に迷惑はかからないだろうし!」
リオはそう言って微笑む。
「リオ君‥‥」
「リオちゃん‥‥」
ハトネとフィレアが心配そうにリオを見る。
「リオや」
アイムに呼ばれ、リオは微笑みながらアイムを見た。
「お前のその真っ直ぐな心は、いつしかお前を闇に追い込むかもしれないよ。それでも今、行くのかい?」
意味深な言葉に、リオは少し戸惑ったが、
「はいーー!私はこの間違いを、なくしたい!」
その言葉に、アイムは静かに目を閉じる。
「懐かしいね‥‥昔、お前のような少年に出会ったよ。この国を変えたいと言ってくれた、優しい少年との約束を‥‥」
「‥‥アイムさん?」
どこか寂しそうに話すアイムをリオは心配そうに見つめた。
「行っておいで、リオや。気を付けてな」
その見送りの言葉に、リオは大きく頷く。
ーーとても、穏やかな時間だった。
だが、
「フィレアさん!アイムさん!大変だよ‥‥!」
その声に、一気に穏やかだった空間は緊迫感に包まれる。
昨日の銀髪の少年、ラズがアイムの家のドアを開け、叫んだ。
彼は昨日負った傷のせいで、体のいたるところに痛々しくも包帯やテープを貼っている。
「ラズ坊や?どうしたんだい、そんなに慌てて‥‥」
アイムがそう聞くと、
「しっ、城がっ‥‥フォード城が‥‥!」
ラズはそこから先の言葉が出ないようだ。
「ラズ、落ち着いて、ゆっくりでいいから」
フィレアのその言葉に、ラズは呼吸を落ち着かせ、
「フォード城が燃えてるんだ‥‥!!」
やっと出たその言葉に、一同は目を見開くことしか‥‥口をぽかんと開けることしかできなかった。
しばらくして、リオの頭の中に一つのことが浮かぶ。
(レイラちゃん‥‥)
城の中には、彼女がいるのでは‥‥
リオの脳裏に嫌な考えばかり浮かんでくる。
「とっ、とにかく行ってみましょう!」
フィレアがそう言った。
◆◆◆◆◆
辿り着いた場所は、真っ赤に染まっている。
ごうごうと、城は激しい炎に包まれていた。
リオとフィレア、ハトネとアイム、ラズの五人は、燃え上がる城を見つめる。
当然、民衆たちも城を見つめていた。
「なっ‥‥中には、中にはまだ誰かいるんですか!?レイラちゃ‥‥王女様は!?」
リオは近くにいた男に必死になって尋ねる。
「あっ‥‥ぁあ‥‥中にはまだ、恐らく女王様や王女様が‥‥?って‥‥お前らは‥‥!!」
男はリオ達を見て驚いた。
その姿に、ラズはビクッと肩を揺らす。
なぜなら、その男は昨日、散々ラズを蹴り飛ばした男だったからだ。
「わかったぞ!昨日の腹いせにお前らが城に火を放ったんだな!?それしかねぇ!」
男がそんなことを言うので、民衆はリオ達を見る。
「なっ、そんなわけっ‥‥」
フィレアが反論しようとしたが、
「今は誰がやっただとかそんなことを言ってる場合じゃない!この中にまだ人がいるかもしれないんですよ!?それをあなたは見ているだけなんですか!?」
リオは男にそう言葉を投げ掛けた。
それから男を睨み付けた後で、ふいっと顔を逸らし、
「私、行きます!この中にはもしかしたら、私の友達がいるかもしれない。それに、助けを求めてる人がいるかもしれないんですよ!子供の私にだって‥‥そんなことぐらいわかります!」
リオはそう言って、燃え盛る火の中に飛び込んで行く。
「リオ君!待って!!」
「リオちゃん!」
ハトネとフィレアが追おうとしたが、
「あの中に行くのは危険だよ」
と、アイムがそう言って、静かに二人を止めた。
「でっ‥‥でも!」
ハトネもフィレアも戸惑うが、
「あの子は自らこの道を選んだ。大丈夫‥‥あの子はきっと、強い娘だよ」
アイムはそう言い、
(力が強いんじゃない。そう、あの子の強さはきっと‥‥あの人と同じで‥‥)
◆◆◆◆◆
「うっ‥‥げほげほっ」
酷い煙のせいで、すぐに喉がやられてしまう。
「ぐっ‥‥レイラちゃん‥‥レイラちゃん!」
それでも、リオは必死でレイラの名前を呼んだ。だが、返事はない。
「レイラちゃん!!女王様‥‥女王様っ!!」
どちらの返事も返ってこない。
「はぁ、はぁっ‥‥くっ‥‥レイラ、ちゃん‥‥ーーえ?」
どこからか、誰かの叫び声が聞こえたような気がした。
すると、
「リオ。戻りなさい、リオ」
ーーと。
「えっ‥‥道を、開く者‥‥さん!?」
どこからか、道を開く者の声が聞こえた。姿は見えないが‥‥
「リオ、戻りなさい。その扉を開けば、あなたのこれからの人生は大きく‥‥不幸へと導かれるでしょう。だから、そうなる前に」
「‥‥扉?」
リオは目の前にある大きな扉を見た。
「この中に、レイラちゃんが‥‥?」
リオは頭がぼんやりとしているせいか、無意識に扉を開けようとする。
「‥‥行くのですね、リオ」
幻聴だったのか、道を開く者の声が消えていく。
止められているはずが、どこかこの扉の先に行けと促されたような気分にもなる。
そしてリオは扉を開けた。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
君は妾の子だから、次男がちょうどいい
月山 歩
恋愛
侯爵家のマリアは婚約中だが、彼は王都に住み、彼女は片田舎で遠いため会ったことはなかった。でもある時、マリアは妾の子であると知られる。そんな娘は大事な子息とは結婚させられないと、病気療養中の次男との婚約に一方的に変えさせられる。そして次の日には、迎えの馬車がやって来た。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。

【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。

【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない
堀 和三盆
恋愛
一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。
信じられなかった。
母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。
そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。
日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる