息をするように、

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相思

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プレゼントが欲しいなんて、初めて会った女が言って来た。
ちょっと図々しいんじゃない?って思うよねー。


ごみ回収の仕事の最中、焼却炉に回収したものを放り込もうとしたら、待ってくれといきなり現れた女に言われた。
間違えて必要なものをごみに出してしまったらしい。
えっ、こんな大量のごみ袋の中から探すつもり?
えっ、時間の無駄なんだけど。

女はお構いなしに、一袋一袋、ごみ袋を開け出した。

えっ、マジで?これ、待たなきゃいけない?
面倒だからこの女、もう焼却炉に放り込もうかなと思ったら、探し物を見つけたらしい。

出てきたのは、色とりどりの小さな宝石で出来たネックレス。

元彼がくれた思い出の品らしく、カッとなって捨てたはいいが、やはり手放したくないと思い、今に至るんだとか。

くっそめんどくせ!!!!!

女が散らかし回ったごみを片付け、焼却炉に放り込むのを再開した。
なのに、女は後ろでずっと元彼との思い出話を語ってくる。

別れたのは昨日。
理由はよくある二股。
男はもう一人の女を選び、自分は捨てられたと。
自分達はお互いに愛し合っていたのにと。

聞き流しながら仕事を終え、防護服を脱ぎ、ごみ回収車に乗り込もうとしたら女が走り寄って来て、顔をまじまじと見てカッコいいと叫び出した。
でもそれを無視して車に乗り込むと、女が助手席に乗り込んで来た。

?????????

正に思考はそれしかない。
女は再び元彼の話をし始めた。


あー‥‥ちょっとこの話は怠いな。
結末までの過程が長い、無駄。
え?今までの話だって全部無駄?

あはは、いやいや序の口。まだまだあるんだから、我慢しなよねー!
まあ、どこまで我慢できるかだけど!!
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