The hero is dead ~復讐と魔女と果ての世界~

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第一章【王殺し】

1―5

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「おや、エクス。これはまた、更に酷い顔になりましたね。何があったかパパに‥‥」
「やはり俺は、あの地下牢で死ぬべきだっただろうか」

宿屋に戻って来た彼の第一声はそれだった。シーカーは驚く様子なく、ただ息を一つ吐き、

「ノルマルさんは行ってしまわれましたよ。不甲斐ない貴方を見て、自分一人でなんとかしてみるってね。彼女は死を恐れない」

まあ、特別だからでしょうがーーと、エクスには聞こえない声で言う。

「仕方ない。俺に何か期待されても、無理だろう」
「ふふ。まあ、貴方は半年前まで王子様だったのですからね。まあ、明日にはまた別の場所に行ってみましょう」

それにエクスは顔を上げ、

「お前は‥‥まだ俺に何かさせる気なのか?」
「いいえ?言ったように、貴方は妹を見捨てる選択をするのが正解です。充分、ひっそり暮らしてもいいのですよ?貴方が望むなら、その暮らしに私もついて行きますし」

と、彼は笑う。

「なぜ‥‥」
「半年、です」
「‥‥?」
「意識を失ったままの貴方を二ヶ月待った。それから四ヶ月、貴方を治療し、リハビリに付き合った。貴方の為に、半年もの時間を使ったのです」

確かにそうだ。しかし改めて考えれば、やはり奇妙な話だとエクスは顔をしかめる。

「例えば、こんな話があります。二人の若者が互いの血を使い、人間でないモノに与えました。人間でないモノは形を成すのに数十年掛かりました。それでも二人はそれを我が子として見守り、待ち続け、それは本当に、人の子になった。二人は夫婦でもなんでもない。腹を痛めて産んだわけでもない。それでも見守り続けたそれに、情を抱き、自分達の子として愛した」

シーカーはエクスの眼前に手を差し出し、

「貴方にとっては四ヶ月。けれども私にとっては半年の情があるのですよ。でなければ、こんな馬鹿げたことに付き合う人がいますか?」
「‥‥わからない」

エクスは頭を抱え、

「父と母が死に、俺はこんな目に遭い、妹の安否すらわからない!人が、世界が、こんなに荒れ果てて‥‥何を信じていいのかわからない!」

そう叫んだ。
恐らく、それはエクスだけではない。この半年間、変わり果てた情勢に皆、叫んだだろう。

「一言だけ。妹君のこともあります。しかし、貴方の両親の亡骸‥‥恐らく、丁重に葬られてはいないでしょう。私が言えるのはこれぐらいです。どのような環境でも、背中を押すのは本当の家族の存在でしょうから」
「‥‥」

エクスはシーカーを金の目で睨み付ける。
それを聞けば、言われれば、逃げ道などない。わかっている。

「そんなこと、誰よりもわかっている‥‥だが‥‥」
「私は、エクス。貴方自身に選んでほしい。生きると決めたのは貴方。この先どうするか、生きるか死ぬかも貴方が決めることですーー‥‥私は私の選択で一人の男を裏切り、一人の少年が酷な道へ進む手助けをしたことがあります。だから、私の判断は恐らく貴方に良い道を示せません」
「‥‥」

エクスはしばらくシーカーを見つめ、眼帯ーー失った右目があった場所に触れた。

「‥‥うっ‥‥ううっ」

それからはまた、泣くしか出来なかった。何に対して泣いているのか、もうわからない。わからない程、頭の中はぐちゃぐちゃになっていた。


ーー村での一夜が明け、エクスは身支度を整える。

「決めたのですか?」
「いや、何も。だが、この村でじっとしていても仕方ない‥‥」
「まあ、そうですね」
「近いのはイーストタウン地方だな。そこに向かおう。何をしたらいいかはわからない。だが、各地がどうなっているのか‥‥一つ一つ確かめる意味はあるかもしれないな」

二ヶ月という期間で、悠長かもしれないがと苦笑した。
しかし、シーカーはただ微笑んで頷くだけだった。自分を非難しないこの男の考えは、やはりよくわからない。

毎日、綺麗なものしか見てこなかった。
剣を振り、本を読んで知識をつけ、王である父と母に護られて生きてきた。
世界は平和で、だが、何も知らなかった。
いつか、自分は王になる。それだけを考え、学だけを学んだ。

城内の地下牢には近付いてはならないと幼き日から言い聞かされ、ウィシェもソートゥも足を踏み入れたことはない。
自分達が暮らしていた場所に、マジャという悪が幽閉されていたなんて‥‥


宿を出て、村から立ち去る際、エクスは胸を痛めた。
翌朝になっても村人達の姿はなく、静まり返っている。
こんな状況が、これからもっと広がるのだろうか。いや、すでに始まっているのか。

鉄の拳を握り、踵を返した。
村の入り口に、昨日会話した鎧の男が立っている。彼はエクスに気付き、

「あなたは昨日の」
「あっ、ああ‥‥」

次に男はシーカーを見た。彼は、

「私はこの子の父親です」

と名乗る。

「なるほど。親子で来られていたのですな。これはまた、災難な時に‥‥お二人は今から発たれるのですか?」
「ええ。東に」
「ーー!イーストタウン地方ですか!?今はやめた方がいいかもしれません。シックスギアのヨミが、兵士を何人か連れて進んで行くのを見ました」

その名を聞き、エクスは目を見開かせた。
ヨミ‥‥聞き覚えがある。
そうだ、彼女こそが、若き日の父に仕えていた天使の名前だと思い出す。

「ヨミはロンギング王の忠実な部下でした。今はシックスギアの一員として扱われているようですが、彼女は他の奴等と違い、暴動は起こしていません‥‥恐らく、今回も大丈夫だとは思いますが、少し様子を見に、自分は今からイーストタウン地方に行こうかと思います」
「‥‥」

エクスはしばらく考え、それからシーカーに視線を移し、

「やはり、俺達も行ってみよう」

そう言うので、

「ええっ!?でっ、ですから、危険かもしれないと‥‥」
「いえね、途中にある村に知り合いがいるんですよ。昨日みたいなことがあったらと、心配なので‥‥」

シーカーは悲しげな表情で言い、演技がうまいなとエクスは横目に見る。

「そっ、そうでありましたか‥‥!それは、やはり心配でありますね‥‥わかりました、ただの巡回兵でありますが、自分がついて行きましょう!」

ーー国の兵士達には貴方が地下牢から姿を消したことが伝えられていて、見つけ次第始末するようにという命が出されてるよ

エクスはノルマルの言葉を思い出した。シーカーも気づき、

「失礼ながら、貴方はロンギング国直属の兵士なのですか?」
「ええまあ。ただ、戦いが不馴れなもので、魔物討伐には派遣されず、しがない巡回兵であります。ただ‥‥」

男は俯き、

「王が亡くなられた時も自分は別の村にいまして、慌てて城へと赴いたのですが、戦えない者は必要ないとはね除けられてしまい‥‥この半年、勝手に巡回兵を続けているだけで。ただ、給料も出なくなってしまい、日雇いの仕事をしながら‥‥娘に心配を掛けられないので、鎧を脱げずじまいであります」

嘆くように言った。

「なんだって!?わけのわからないまま解雇されたと言うことか!?いったい、どうなっているんだ‥‥」

自国の兵士の扱いを聞き、エクスは眉間に皺を寄せる。

「まあ、ひとまず歩きながら話しましょうか」

男がウィシェ王子捜索に関わっていないとわかり、シーカーは言った。

「私はシーカー。考古学者です。改めましてこちらは息子のエクス」

さすがに探求者とは名乗れないので、シーカーはそう名乗る。

「あっ、申し遅れましたな!自分はレンジロウと言います。十五歳になる娘がいましてな!」
「ほう。エクスが十七になるので歳が近いですね」

などと、子供の話で盛り上がっている。

(俺とシーカーは赤の他人だがな‥‥)

イーストタウン地方は昔、魔術に長けた人間達が生きた地方だったらしい。川辺に進み、橋を渡るとすぐに天使の村が目に入る。

天使の村、と安易な名前ではあるが、そこは村と言うよりは教会が一つ建っているだけで、孤児院である。

「‥‥ん?あっ、あれであります!先程見たヨミの軍勢!」

レンジロウがそう言い、教会の前には十人程の兵士の姿が見えた。会話は聞こえないが、恐らく一人のシスターと天使‥‥ヨミが何か話している。

エクス達は目配せをし、見つからない場所へと移動し、会話を盗み聞いた。

(あれが‥‥父に仕えた天使)

銀の髪を一つに束ね、白銀の鎧と真っ白な翼が輝く、美しい女性だった。

「ですから、男児を一人貰い受けに来ました」

ヨミが言い、

「やめて下さい。この子達はここで平穏に暮らしているのです。危険に巻き込むような場所に渡せはしません。それに、皆、我が子達です」

顔は見えないが、シスターは反論している。

「光栄なことでしょう?この中の男児が一人、ソートゥ女王の付き人となるのですよ?」
「!?」

ヨミの言葉にエクスは肩を揺らす。やはり、妹は生きているのだと。

「なりません。幼き子達を、そんな‥‥」
「話し合いは無意味ですね。お前達、行きなさい」

すると、兵士達がシスターを押し退け、無理やり教会に入ろうとした。シスターは必死に叫び、扉を守っている。
その姿に、エクスは思わず飛び出し、レンジロウも飛び出した。
シーカーはその場から動かずため息を吐く。

「お前達、国の兵士として恥ずかしくはないのか!」
「そうであります!シスター殿、大丈夫でありますか?」
「あっ‥‥はい」

エクスとレンジロウはシスターを庇うようにヨミ達の前に立つ。シスターはベールを目深に被り、フードを深く被るエクス同様、顔はよく見えないが、まだ少女のように思える。

「なんですか、お前達は。私達を陛下に仕える身と知っての行いですか」

ヨミが二人を睨み付けながら言い、

「シックスギア、だろ?」

エクスが言えば、彼女は右足をダンッーー!と、地面に打ち付け、

「私をあのようなならず者共と同等に呼ぶな!私は誇り高きロンギング国が兵士の一人であるぞ!」
「その誇り高きお方が、嫌がるシスター殿の意思を無視して子供を奪おうと言うのでありますか!」
「ふん‥‥お前も兵か。だが、何人かの戦えぬ者は解雇したと聞いた。お前もその一人であろう?」
「そうでありますが、そんなことは関係ありませぬ!」

ヨミはため息を吐き、手にした鎌をエクスとレンジロウに向ける。

「私に歯向かうと言うことは、英雄という者と戦うに等しいと言えるぞ。お前達にその覚悟はあるのか」

背筋が凍るようにゾッとした。エクスはシックスギアを避けて通る道しか考えていなかった。

「肩書きなど関係ありませぬ!このような行い、人として見過ごすことは出来はしません!」

レンジロウは戦いには不向きそうな、手にした一般の槍を握り締める。その迷いない姿をエクスは数秒見つめ、ごくりと息を呑み、腰に下げた剣を抜いた。

「ふん。命知らず共が」
「命知らずではありません!命を大切に思うからこそであります!」
「ーー戯れ言を!」

バサッ‥‥!と、ヨミの翼が広がり、彼女は低く飛ぶ。鎌を握り、レンジロウへと振りかざした。
ギンッーー!と、彼は槍で受け止めるが、見ただけで力の差はわかる。軽々と鎌を振りかざすヨミの力で、レンジロウの体は地面に吹き飛ばされた。

「ふん。口だけで正義を騙る愚か者め!ーーむっ!?」

吐き捨てるヨミは、背後に気配を感じて振り向く。剣を振り上げるエクスが間近にいた。彼女はすぐさま宙に飛んで攻撃を避ける。
だが、再び地へと降り立ち、鎌を振り上げた。しかし、その大きさに怯みもせず、小さな剣でエクスは受け止める。振り幅の大きい鎌よりも先に、エクスの剣は攻撃の頻度が高かった。

(‥‥殺気は無く、戦いは不馴れに見える。しかし、型の整った剣‥‥これは‥‥)

ヨミはエクスの斬撃をあしらうように受け流し、フードに隠れた顔を見据える。ちらりと見えた金の目‥‥

(いや、違うな。気のせいか‥‥)

彼女は再び飛び、エクスから間合いを取った。すると、シスターを横目で睨み、

「戴冠式まであと二ヶ月。それまでに男児を一人選び、別れを済ませておけ。次はない」

そう言って、兵士達を連れて立ち去って行く。
無我夢中に学んだ剣を振るったエクスは肩を上下させ、その場に座り込んだ。

「みっ、見逃してもらえた‥‥のか?」

ーーと。

「えっ、エクス殿!」

早々に吹き飛ばされてしまったレンジロウがこちらに駆けて来て、

「驚きましたぞ!お強いのですな!」
「いっ、いや‥‥こんな実戦は、初めてで‥‥」

心臓がバクバク鳴っている。すると、シスターも駆け寄って来て、

「見ず知らずのお二方‥‥本当にありがとうございました!」

シスターベールで顔の見えない少女は二人に頭を下げた。

「自分は何も!全てはこちらのエクス殿の功績であります!」
「おっ、俺は別に‥‥」
「しかし、戴冠式までにまた、奴等は来るということでしょうか?」

レンジロウに聞かれ、

「はい。今ので二度目なんです‥‥実はもう、半年前から言われていて‥‥前は、シックスギアのマジャとリダが来て」
「あの悪漢が!?大丈夫だったのですか!?」
「‥‥」

しかし、シスターは黙りこんでしまい、しばらくすると、

「うっ‥‥ううっ。あの日のことは今でも忘れられません。マジャは‥‥子供達を食うぞと脅して来て、リダは‥‥あんな無理矢理に、酷いことを‥‥だからこそ、余計に、あのような人達に私の大切な子達を渡すわけには、いかないんです‥‥」

鼻を啜り、泣きながら言うシスター。それを聞いただけで、昨日レンジロウから聞いた話を思い出し、エクスは何があったのかを理解した。
すると、教会の中から子供の泣き声が聞こえてくる。

「あっ‥‥私、戻らないと。お二人共、本当に‥‥ありがとうございました」

彼女はもう一度だけ頭を下げ、教会の中へと姿を消した。

「‥‥心配ですな」
「ああ‥‥」

レンジロウの言葉にエクスは頷く。彼女に掛けてやる言葉が見つからなかった。彼女は恐らくまだ、二十歳になる前ぐらいの少女だ。

「全く。お二人共シックスギア相手に飛び出して、ヒヤヒヤしましたよ」

隠れていたシーカーはようやく姿を現した。

「ヨミだったから良かったものを。あれが今、話に出たリダやマジャでしたら、今頃、首は繋がっていませんよ」
「わかってる」

エクスは言い、しかし、見過ごせなかった。

リハビリの最中、シーカーはエクスの剣捌きを見たことがある。

(成る程。噂通り筋がいい。初めての実戦でよく動けていた。まあ、殺気がないのは仕方ありませんが。さて、二ヶ月でどこまで成長するか‥‥)

それぞれの思惑を抱き、エクスとレンジロウはもう一度だけ教会を見上げた。
この連鎖は、どうしたら止まるのか。
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