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21、遠征でもやらかしました? 2
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ただ今私は、遠征する場所の近くの街の責任者の屋敷にいる。家主の部屋へ居るのだが、速攻で帰りたい気分だ。
なぜなら…
「はっはっはっ、いやー、まさか王都の騎士様がわざわざこの街の近くにある森に遠征とは。珍しいこともあるのですなぁ。そうは思わんか、お前達」
「「「はい、旦那様」」」」
その責任者らしき人の隣には、美女や美少女が侍らされていたからだ。
(うー、これは見ていて嫌だなー)
そんなことを思っていると、
「そういえば、騎士団の皆さんはそのような、いたいけな少年を毎回遠征に連れていくのですか?」
嫌な笑み、視線を私に向けながら言う。
それに気づいたのは団長さんはさりげなく私をかばうような位置へ移動してくれた。
「いえ、今回は特例でして…」
「ほう、特例とは?」
「機密情報ですので」
「おやおや、それは残念」
そう言いながらも、私から一向に目をそらさない。
「では、なぜ一緒に行動しているかは機密情報に引っかからない程度で勿論、教えて頂けますよね?」
「分かりました。全く知らないのは世話になる上で失礼に当たりますので。この少年、ナナキは街で騒ぎを起こしている所を団員のレオンが保護しました。親がいないため、騎士団で面倒を見ています」
「大変ですねぇ」
そう言いながらも、顔は常に笑っている。
「どうでしょう、この屋敷で面倒を見るというのは」
「と、言うのは?」
「いえね、私の屋敷にはこのように女が沢山います。騎士団には女性もいないようですし、子どもとしては母親が欲しいでしょう。どうですか?」
「それは、確かに一理あると思いますが…」
団長さん、流されるなよ…!
「別に貴方達からただ奪うなんてことはしませんよ。お金はきちんと、それ相応の値段をお渡しします」
それを言われて、私は頭に血が上ってくるのを感じた。
(私は物じゃないんだけど!?)
腹が立ってしょうがない。
団長さんをちらりと見てみると、般若のような顔をしていた。他の人を見渡しても、同じような顔だ。
(怖っ!)
そのおかげで冷静になることが出来た。
(ふぅ、ここは私が丸く収めるしかなさそうだな…)
大きく、でも気づかれないように深呼吸をした。
「申し訳ございませんが、旦那様。私に発言を許してもらえないでしょうか」
「あぁ、構わん。お主も、母親の方がいいのだろう?」
そんなわけがないだろうが。
団長さんを含め、団員の皆もそんな傷ついた顔しないでよ。
はー、本当に面倒くさい。
「いえ、私は騎士団の方々との生活に十分に満足しています。騎士団の方々は身元のわからない私でも温かく迎えてくれました。私はそれに報いなければいけません。それに、騎士団の皆さんは私にとってその……家族、なのでこのお話はなかったことにしてください」
「うむ、それは残念だ。今回は諦めることにしましょう」
あっさり引いたな、もう一生私に関わるなハゲ。
とりあえず内心を悟られないように笑っておいた。
私と責任者の話が終わったため、遠征の簡単な説明を団長さんがしていたが、私の頭には一切入ってこなかった。
その後、なんだか異様にテンションが上がった騎士団の皆と屋敷をあとにした。
なぜなら…
「はっはっはっ、いやー、まさか王都の騎士様がわざわざこの街の近くにある森に遠征とは。珍しいこともあるのですなぁ。そうは思わんか、お前達」
「「「はい、旦那様」」」」
その責任者らしき人の隣には、美女や美少女が侍らされていたからだ。
(うー、これは見ていて嫌だなー)
そんなことを思っていると、
「そういえば、騎士団の皆さんはそのような、いたいけな少年を毎回遠征に連れていくのですか?」
嫌な笑み、視線を私に向けながら言う。
それに気づいたのは団長さんはさりげなく私をかばうような位置へ移動してくれた。
「いえ、今回は特例でして…」
「ほう、特例とは?」
「機密情報ですので」
「おやおや、それは残念」
そう言いながらも、私から一向に目をそらさない。
「では、なぜ一緒に行動しているかは機密情報に引っかからない程度で勿論、教えて頂けますよね?」
「分かりました。全く知らないのは世話になる上で失礼に当たりますので。この少年、ナナキは街で騒ぎを起こしている所を団員のレオンが保護しました。親がいないため、騎士団で面倒を見ています」
「大変ですねぇ」
そう言いながらも、顔は常に笑っている。
「どうでしょう、この屋敷で面倒を見るというのは」
「と、言うのは?」
「いえね、私の屋敷にはこのように女が沢山います。騎士団には女性もいないようですし、子どもとしては母親が欲しいでしょう。どうですか?」
「それは、確かに一理あると思いますが…」
団長さん、流されるなよ…!
「別に貴方達からただ奪うなんてことはしませんよ。お金はきちんと、それ相応の値段をお渡しします」
それを言われて、私は頭に血が上ってくるのを感じた。
(私は物じゃないんだけど!?)
腹が立ってしょうがない。
団長さんをちらりと見てみると、般若のような顔をしていた。他の人を見渡しても、同じような顔だ。
(怖っ!)
そのおかげで冷静になることが出来た。
(ふぅ、ここは私が丸く収めるしかなさそうだな…)
大きく、でも気づかれないように深呼吸をした。
「申し訳ございませんが、旦那様。私に発言を許してもらえないでしょうか」
「あぁ、構わん。お主も、母親の方がいいのだろう?」
そんなわけがないだろうが。
団長さんを含め、団員の皆もそんな傷ついた顔しないでよ。
はー、本当に面倒くさい。
「いえ、私は騎士団の方々との生活に十分に満足しています。騎士団の方々は身元のわからない私でも温かく迎えてくれました。私はそれに報いなければいけません。それに、騎士団の皆さんは私にとってその……家族、なのでこのお話はなかったことにしてください」
「うむ、それは残念だ。今回は諦めることにしましょう」
あっさり引いたな、もう一生私に関わるなハゲ。
とりあえず内心を悟られないように笑っておいた。
私と責任者の話が終わったため、遠征の簡単な説明を団長さんがしていたが、私の頭には一切入ってこなかった。
その後、なんだか異様にテンションが上がった騎士団の皆と屋敷をあとにした。
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