異世界帰りのゲーマー

武道大会

あれはなんですか？兎です

　俺の眼の前に現れたのはなんだろうか？

　空から何かがズドンと降ってきたと見れば

　長い耳にクリクリお目目、ひくひくした鼻、ふわふわの白い毛を生やした



　仁王立ち筋肉マッチョだった



　すぅ～、はぁ～

　依頼破棄していいですかと家の方を向くと依頼者のスミレは笑顔で首を振っている

　いやいやいやいや、依頼書にはホーンラビットって書いてましたやん
　眼の前にいるのは、うさ耳着けた白毛皮の筋肉じゃん
　しかも、なんでホーンラビットの象徴の角が、申し訳程度の額に瘤みたいになってんだよ！？
　普通、逆じゃない？

　そうこう心の中で葛藤していると、ホーンラビット？が動き出すようだ

　目測２メートルを超すであろう身体で全身筋肉なのだが、その身体は脚だけ異様に発達している
　その脚をグッと曲げたかと思うと

　「がっ」

　俺の身体は後方へと飛ばされており、HPが四分の一程、削られた
　とっさにガードしなければ半分は持っていかれていたかもしれない
　あの子供くらいあるパンパンの脚は伊達では無いらしい

　ホーンラビット？がまた膝を曲げると、ドンっとした音とともに、俺は空を見る

　来ると分かれば集中すれば見えないこともない
　空高くあがったホーンラビット？はそのまま俺のいた場所に墜ちてくるのが分かり、俺はそこから飛び退くが、ホーンラビット？が墜ちた衝撃で吹き飛ばされHPが少しだけ削れる

　クレーターの正体はこれかと考えてると、ホーンラビットが膝を曲げたので、備えると最初と同じように俺に向かってきたのでホーンラビットのコースから外れるように動いた

　今回は上手く躱せ、衝撃によるダメージもない
　そもそもダメージもホーンラビット？が地面に落下した際の衝撃でのダメージだったのだろう
　攻撃を躱されたホーンラビット？は続けてコチラへ突っ込んできたので、今度は距離をとらずにギリギリで躱してみたがダメージはない

　しばらく様子を見ていたが攻撃の種類は２種類くらいしかないようで、あくまでもホーンラビットの強化型のようだ

　認めたくないけどな

　突っ込んでくる攻撃にはカウンターで返し落下攻撃には距離をとって、じわじわとホーンラビット？のHPを削っていくと９割近く削ったところで

　キュぅぅぅぅぅ

　ホーンラビット？は甲高い声を上げると赤い光に包まれており、膝を曲げると先程と同じ様に俺に突っ込んできた

　倍の速度で

　視覚出来なかった俺はホーンラビット？に攻撃を受けて消えた

　

　ホーンラビット？と共に