異世界帰りのゲーマー

やってきた憂鬱

名前はまだ無い

　次の日、学校から帰ってきた俺は、晩ご飯の下ごしらえを済ましてからデバイスを起動する

　今日は母さんの帰りが遅くなるらしい
　そういう日は俺の仕事だ
　出来る男なのだよ俺は
　ふははは

　
　
　にゃぁ～


　テイムしてください


　ログインすると拠点のベットで目が覚め、俺の腹の上でもぞもぞしている白い毛玉が前足で目をクシクシしているのが見える

　見た目は完全に子猫だ
　現実の子猫と違うところは背中から小さい羽が生えていることだろうか？
　子猫の頭を撫でるとふわふわしており、子猫もごろごろと喉を鳴らして気持ちが良さそうだ

　
　「鑑定」

　ーーーーー
　
　～～～


　Ｌｖ１
　種族　精霊獣（光）☆テイム待ち状態
　HP：２５
　MP：３５９
　SP：９９
　力：３
　守：５
　速：６３
　魔：４０２
　精：２８７
　
　スキル
　魔法（光）　精霊術　爪術　睡眠　MP増加
　夜目　空間把握

　ユニークスキル
　精霊覚醒（封印）　？？？　猫　

　称号
　光？？？　一郎のペット（隠蔽状態）
　世界を越えた者　極めし者　聖獣

　
　ーーーーー

　
　いや？なにこれぇ

　鑑定結果の意味が分からない
　Ｌｖ１なのは分かるが能力がバグり散らかしてやがるぜ
　ステータスは魔法特化、Ｌｖ１でこのスキルは多い
　しかもユニークスキル持ちかよ


　テイムしてください


　ユニークスキルも称号もおかしなところがありすぎてドコから突っ込んでいいのか分からねぇ


　テイムしてください


　「だあぁぁぁぁ」

　ウインドウがうざすぎる

　目の前には出てくるウインドウを払い除けながら叫ぶ


　テイムしてください


　主張強すぎませんかね
　
　昨日、祭壇の玉から出てきたのは、この子猫だった
　疲れていた俺は、玉を触ったあとに出てきたダンジョンクリア時に出てくる脱出ゲートに入り拠点まで帰ってきたのだ

　脱出先が山の麓だったのは助かったぜ

　
　テイムしてください

　
　そもそも、このディファレント・ワールドの世界でテイムというのを聞いたことがない
　召喚は見たことがあるが、仲間としてその場にいるというのはイベントNPCモンスターぐらいだったか？
　竜王とかいうドラゴンが巨大なイベントレイドボスに定期的に攻撃を与えてくれ、イベント終了とともに去っていった

　凄く偉そうな態度のモンスターだったな

　
　テイムしてください


　「うっさい。そもそもテイムなんてスキル持ってねぇよ」


　・・・


　なんか静かになったな

　俺の腹に頭を擦り付けてくる子猫の羽を撫でながら、これからの行動を考える

　来週から妹の光と行動しなければならない
　その為の準備だけでもしておこうか
　出来る事は少ないけどな
　



　
　テイムのスキルを獲得しました


　おいぃぃぃい
　何でもありかよっ