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運命の番はやっぱりヤギだった デート編 前
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クラシックアレンジのきいたお洒落なジャズが流れるカフェのボックス席。広々としたスペースにはゆったりした革張りのソファが置かれ、その上で器用に丸くなって座る白いヤギが僕に言った。
「湊くん、再来週の週末、ハイキングに行くのはどうだろう」
「ハイキング?」
向かいに座る僕は、ワイルドベリーがふんだんに盛られたチーズタルトにフォークを通しながら聞き返す。硬めのチーズタルトは口の中に入れると飲み込むまで少し時間がかかるので、一度フォークを置き、湯気の立つカフェオレを一口飲んだ。この店のカフェオレは美味しい。ミルクの配分が多すぎず少なすぎず、僕の好みにぴったり合っている。
ヤギが僕の方に顔を向けた。
「湊くんとデートに行くならどこがいいかと考えていたんだ。たまには公園や喫茶店じゃなくてもいいと思ってね」
「それでハイキング?」
「自然の中なら溶け込めると思うんだ。私がヤギでも」
「ああ、はい。確かに、ヤギさんと一緒だと街を歩くだけで注目されますからね」
白い雄ヤギが街中を堂々と闊歩していたら、道行く人達に見るなと言う方が難しいだろう。
僕は深く頷いて、ヤギがソファの背もたれに立てかけてあるタブレット端末を鼻先でつつくのを眺めた。
僕の運命の番であるヤギ、もといアルファである神宮寺忠晴さんは相変わらずヤギである。
爽香の騒動があってから、僕は一旦はヤギの存在を受け入れた。懐いてくるヤギのことを可愛いと思っているが、番になりたいかと聞かれるとまだ首を傾げてしまう。いくら首を噛んだら人間に戻ると言われても、今目の前にいるのはヤギだしな、と冷静な自分がツッコミを入れるのだ。
でも、少なくともヤギに対してある種の情が湧いているのは確かだ。一緒にいたいと言われて悪い気がしない。
ヤギはヤギであるから一緒にいても甘い雰囲気にはなることはまずないが、連絡は取り合っていて時々こうして会ったりもする。
お友達から始まった僕達の関係は、今のところ日々まったりと公園を散歩したり、この喫茶店でお茶をしたりする程度の仲である。
「これを見てほしい。この山に行くのはどうかと思うんだ。ロープウェイで麓から中腹まで移動して、そこから山頂までは歩いて登れるらしい」
ヤギが前足でタブレット端末をつんつんしながら僕を呼んだ。
一緒に画面を見てほしいと言われてソファから立ち上がり、ヤギの隣に座る。タブレットを手に持ったら、ヤギがもぞもぞ動いて僕の膝の上に頭を乗せてきた。条件反射で耳の後ろのふわふわの毛を撫でる。
「メェ」
満足げに鳴くヤギの頭をよしよししてから、端末を持ってサイドボタンを押した。
「パスコードはなんですか? 371014?」
「違うよ。愛しのみーきゅん」
「何て?」
「い、と、しの、みー、きゅん。110439だ」
頭を撫でられてぽやんとした表情……いや、ヤギだからただ目を細めて眠そうな顔になっただけのヤギを、無言で見下ろした。
僕はみーきゅんなんて呼ばれるキャラじゃない。
そうツッコミを入れようと思ったが、ヤギが「らぶらぶみーきゅんと迷ったが落ち着きのある方にしたんだ」と得意げな声を出したので受け流すことにした。
ヤギがルンルンなテンションで番に対する愛をチラつかせてくるのは今に始まったことではない。でも、思い返したら出会った当初はもう少し三十路のおじさんらしい恥じらいがあった気もする。
もしかして……野生化が進行しているのか?
普通のヤギには恥じらいなんてないんだし。
それって危ない兆候じゃないだろうか。僕はそのうちヤギに押し切られて、本当にハワイで挙式することになるかもしれない。今からでも獣化研究所にお悩み相談した方がいいだろうか。でも電話したところで『まず首を噛ませて人間に戻してください』って言われるだけな気がする。
そもそも、らぶらぶって数字にすると何……?
僕は心の中に浮かんだそれらのツッコミを全て黙殺し、黙ってパスコードを押してロックを解除した。
ヤギが膝の上から顔を上げて、鼻先でブラウザのアプリを開くように示した。ネットを開くと綺麗な山の画像がトップに貼られた登山道のホームページが表示される。
「この山は千メートルあるけど中腹まではロープウェイで行けるし、初心者にも優しい登山道だと書いてあった。少し急な斜面もあるようだが、山頂からの眺めはとてもいいようだよ。どうだろう」
「僕はあまり登山はしたことがないんですが、大丈夫でしょうか?」
「山頂まで登らなくても、ロープウェイで行ける中腹にも見晴らしのいい高台があるらしい。そこまででも楽しめると思う。佐々木は登山が好きだから、大袈裟にならない程度に荷物を用意させよう」
そう言いながらヤギが前脚をパタパタさせてスクロールしろと促してくるので、ホームページを下の方まで目を通す。確かに山の中腹にはロッジとカフェがあり、画像で見る高台からの眺めも綺麗だった。
「ヤギさんがロープウェイに乗ったら周りにびっくりされませんか?」
「大丈夫だ。すでに運営会社には佐々木を通して連絡を入れてある。私の乗車を先方に検討してもらった結果、私は人間だということになった」
「え?」
「私は人間だから問題ないということだよ」
「その判断にはちょっと疑義がありますね」
ヤギだと思う。どっちかと問われたら。
なぜ運営会社はそんな柔軟な判断をしたんだろう。心は人間だからですよ、という菩薩対応? 獣化したアルファへの理解が深いな。
見た目は完全なる雄ヤギなんだけどな、と思ったとき、斜め前の席でガチャンと音がした。
そちらに視線を向けると、アンティーク調の丸テーブルと洒落た椅子の席でお茶をしているカップルがいる。彼氏の方がスプーンを落としたようで、慌てて床から拾い上げ、何事もなかったように彼女とのお喋りに戻った。
あの彼氏さんは、さっきから挙動が少しおかしい。理由はわかっている。ヤギのせいだ。
彼はヤギと僕が店内に入ったときから「え? ヤギ?」という顔をしていた。でも隣の彼女が全く反応しないので、平静を装ってはいたがそれ以降もヤギのことが気になっている様子だ。
気持ちはわかるどころか、その反応が普通だと思うのに、何故かこのカフェにいるお客さんはいつもヤギに対して寛容だ。ヤギとお友達を始めた最初の頃、別の喫茶店に入ろうとしたら店内がざわついて、困り顔の店員さんに「ペットはちょっと……」とやんわり入店拒否された。
僕はそうだろうな、と思いそれから飲食店に入るのは控えていたが、ある日ヤギが「いいお店を見つけたよ」と言ってこのカフェに連れてきてくれた。ゆったりしたソファのあるボックス席は四つしかなくて、他はアンティーク調のテーブル席が窓際に三つ並んだだけの小さなカフェだけど、居心地はいい。そして何故かヤギに優しい。店員さんも皆愛想がよくてヤギに干草と野菜をくれる。
もしかしたら知り合いの店なのかな、と思っていたけど、今のところヤギが店員の誰かに親しげな挨拶をしているのを見たことがない。
テーブル席に座る彼氏さんの顔をぼんやり眺めていたら、突然カフェの扉が開いて、スーツ姿のイケメン男性が一人店内に入ってきた。
店員が出てくる前に迷わずにテーブル席に向かった彼は、先ほどのカップルの彼氏の方に近づくと、その肩にぽん、と手を置いた。
「こんなところで、何してるの?」
声をかけられてびくっとした彼氏が顔だけで振り向いて、イケメンの姿を見た途端動揺して小さく飛び上がる。
「えっなんでここに?」
「それはこっちが聞いてるんだけど。何してるの?」
「いや、あの……なんか、急に来れなくなった役者の代わりにエキストラをやってくれないかって頼まれて……」
「エキストラ? この店で? 確かに貸切って看板は出てたけど、撮影とかしてないじゃない」
「俺もよく知らないんだけど、なんか、ヤギが……」
「ヤギ?」
彼氏の方がちらりと視線を向けたから、イケメンもこっちを振り返り、そこで初めて僕の膝の上にいるヤギに気づいた。
「え? ヤギ?」
と言いながら驚きの表情を浮かべるイケメン。
僕と目があった彼氏が慌ててイケメンの腕を引いてテーブルの方に顔を戻した。
「あの、違う。えっと、とにかく、ここで二時間くらい座ってお茶しててくれって頼まれたから……」
小声でひそひそ話している彼氏の声は、あいにく距離が近いので全て聞こえる。
でも、それってどういうこと?
「湊くん、再来週の週末、ハイキングに行くのはどうだろう」
「ハイキング?」
向かいに座る僕は、ワイルドベリーがふんだんに盛られたチーズタルトにフォークを通しながら聞き返す。硬めのチーズタルトは口の中に入れると飲み込むまで少し時間がかかるので、一度フォークを置き、湯気の立つカフェオレを一口飲んだ。この店のカフェオレは美味しい。ミルクの配分が多すぎず少なすぎず、僕の好みにぴったり合っている。
ヤギが僕の方に顔を向けた。
「湊くんとデートに行くならどこがいいかと考えていたんだ。たまには公園や喫茶店じゃなくてもいいと思ってね」
「それでハイキング?」
「自然の中なら溶け込めると思うんだ。私がヤギでも」
「ああ、はい。確かに、ヤギさんと一緒だと街を歩くだけで注目されますからね」
白い雄ヤギが街中を堂々と闊歩していたら、道行く人達に見るなと言う方が難しいだろう。
僕は深く頷いて、ヤギがソファの背もたれに立てかけてあるタブレット端末を鼻先でつつくのを眺めた。
僕の運命の番であるヤギ、もといアルファである神宮寺忠晴さんは相変わらずヤギである。
爽香の騒動があってから、僕は一旦はヤギの存在を受け入れた。懐いてくるヤギのことを可愛いと思っているが、番になりたいかと聞かれるとまだ首を傾げてしまう。いくら首を噛んだら人間に戻ると言われても、今目の前にいるのはヤギだしな、と冷静な自分がツッコミを入れるのだ。
でも、少なくともヤギに対してある種の情が湧いているのは確かだ。一緒にいたいと言われて悪い気がしない。
ヤギはヤギであるから一緒にいても甘い雰囲気にはなることはまずないが、連絡は取り合っていて時々こうして会ったりもする。
お友達から始まった僕達の関係は、今のところ日々まったりと公園を散歩したり、この喫茶店でお茶をしたりする程度の仲である。
「これを見てほしい。この山に行くのはどうかと思うんだ。ロープウェイで麓から中腹まで移動して、そこから山頂までは歩いて登れるらしい」
ヤギが前足でタブレット端末をつんつんしながら僕を呼んだ。
一緒に画面を見てほしいと言われてソファから立ち上がり、ヤギの隣に座る。タブレットを手に持ったら、ヤギがもぞもぞ動いて僕の膝の上に頭を乗せてきた。条件反射で耳の後ろのふわふわの毛を撫でる。
「メェ」
満足げに鳴くヤギの頭をよしよししてから、端末を持ってサイドボタンを押した。
「パスコードはなんですか? 371014?」
「違うよ。愛しのみーきゅん」
「何て?」
「い、と、しの、みー、きゅん。110439だ」
頭を撫でられてぽやんとした表情……いや、ヤギだからただ目を細めて眠そうな顔になっただけのヤギを、無言で見下ろした。
僕はみーきゅんなんて呼ばれるキャラじゃない。
そうツッコミを入れようと思ったが、ヤギが「らぶらぶみーきゅんと迷ったが落ち着きのある方にしたんだ」と得意げな声を出したので受け流すことにした。
ヤギがルンルンなテンションで番に対する愛をチラつかせてくるのは今に始まったことではない。でも、思い返したら出会った当初はもう少し三十路のおじさんらしい恥じらいがあった気もする。
もしかして……野生化が進行しているのか?
普通のヤギには恥じらいなんてないんだし。
それって危ない兆候じゃないだろうか。僕はそのうちヤギに押し切られて、本当にハワイで挙式することになるかもしれない。今からでも獣化研究所にお悩み相談した方がいいだろうか。でも電話したところで『まず首を噛ませて人間に戻してください』って言われるだけな気がする。
そもそも、らぶらぶって数字にすると何……?
僕は心の中に浮かんだそれらのツッコミを全て黙殺し、黙ってパスコードを押してロックを解除した。
ヤギが膝の上から顔を上げて、鼻先でブラウザのアプリを開くように示した。ネットを開くと綺麗な山の画像がトップに貼られた登山道のホームページが表示される。
「この山は千メートルあるけど中腹まではロープウェイで行けるし、初心者にも優しい登山道だと書いてあった。少し急な斜面もあるようだが、山頂からの眺めはとてもいいようだよ。どうだろう」
「僕はあまり登山はしたことがないんですが、大丈夫でしょうか?」
「山頂まで登らなくても、ロープウェイで行ける中腹にも見晴らしのいい高台があるらしい。そこまででも楽しめると思う。佐々木は登山が好きだから、大袈裟にならない程度に荷物を用意させよう」
そう言いながらヤギが前脚をパタパタさせてスクロールしろと促してくるので、ホームページを下の方まで目を通す。確かに山の中腹にはロッジとカフェがあり、画像で見る高台からの眺めも綺麗だった。
「ヤギさんがロープウェイに乗ったら周りにびっくりされませんか?」
「大丈夫だ。すでに運営会社には佐々木を通して連絡を入れてある。私の乗車を先方に検討してもらった結果、私は人間だということになった」
「え?」
「私は人間だから問題ないということだよ」
「その判断にはちょっと疑義がありますね」
ヤギだと思う。どっちかと問われたら。
なぜ運営会社はそんな柔軟な判断をしたんだろう。心は人間だからですよ、という菩薩対応? 獣化したアルファへの理解が深いな。
見た目は完全なる雄ヤギなんだけどな、と思ったとき、斜め前の席でガチャンと音がした。
そちらに視線を向けると、アンティーク調の丸テーブルと洒落た椅子の席でお茶をしているカップルがいる。彼氏の方がスプーンを落としたようで、慌てて床から拾い上げ、何事もなかったように彼女とのお喋りに戻った。
あの彼氏さんは、さっきから挙動が少しおかしい。理由はわかっている。ヤギのせいだ。
彼はヤギと僕が店内に入ったときから「え? ヤギ?」という顔をしていた。でも隣の彼女が全く反応しないので、平静を装ってはいたがそれ以降もヤギのことが気になっている様子だ。
気持ちはわかるどころか、その反応が普通だと思うのに、何故かこのカフェにいるお客さんはいつもヤギに対して寛容だ。ヤギとお友達を始めた最初の頃、別の喫茶店に入ろうとしたら店内がざわついて、困り顔の店員さんに「ペットはちょっと……」とやんわり入店拒否された。
僕はそうだろうな、と思いそれから飲食店に入るのは控えていたが、ある日ヤギが「いいお店を見つけたよ」と言ってこのカフェに連れてきてくれた。ゆったりしたソファのあるボックス席は四つしかなくて、他はアンティーク調のテーブル席が窓際に三つ並んだだけの小さなカフェだけど、居心地はいい。そして何故かヤギに優しい。店員さんも皆愛想がよくてヤギに干草と野菜をくれる。
もしかしたら知り合いの店なのかな、と思っていたけど、今のところヤギが店員の誰かに親しげな挨拶をしているのを見たことがない。
テーブル席に座る彼氏さんの顔をぼんやり眺めていたら、突然カフェの扉が開いて、スーツ姿のイケメン男性が一人店内に入ってきた。
店員が出てくる前に迷わずにテーブル席に向かった彼は、先ほどのカップルの彼氏の方に近づくと、その肩にぽん、と手を置いた。
「こんなところで、何してるの?」
声をかけられてびくっとした彼氏が顔だけで振り向いて、イケメンの姿を見た途端動揺して小さく飛び上がる。
「えっなんでここに?」
「それはこっちが聞いてるんだけど。何してるの?」
「いや、あの……なんか、急に来れなくなった役者の代わりにエキストラをやってくれないかって頼まれて……」
「エキストラ? この店で? 確かに貸切って看板は出てたけど、撮影とかしてないじゃない」
「俺もよく知らないんだけど、なんか、ヤギが……」
「ヤギ?」
彼氏の方がちらりと視線を向けたから、イケメンもこっちを振り返り、そこで初めて僕の膝の上にいるヤギに気づいた。
「え? ヤギ?」
と言いながら驚きの表情を浮かべるイケメン。
僕と目があった彼氏が慌ててイケメンの腕を引いてテーブルの方に顔を戻した。
「あの、違う。えっと、とにかく、ここで二時間くらい座ってお茶しててくれって頼まれたから……」
小声でひそひそ話している彼氏の声は、あいにく距離が近いので全て聞こえる。
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