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第二部
百十五話 砂漠の王の帰還 中
しおりを挟むそして双子が昨日の昼には王宮から出発して、今日の朝にはリリアンとマークス、ルシアとクリス、ライネルも王宮からそれぞれの目的地に旅立って行った。
城門で見送りながら聞くと、リリアン達は一旦ホラサンの村に戻り、家に置いてきた荷物を纏めてからまた別の国に移動するらしい。昨日アシュラフと宰相からはリヴァイヤサンの爪を提供してもらったお礼に宝石や謝礼を贈りたいと言われていたが、二人はそれを爽やかに断っていた。
「お父様が私をまだ探してるって聞いてしまったので、しばらくクレイドルの周辺からは離れていようと思います」
頬に手を当てて困ったように首を傾げたリリアンに、俺は改めて大事な真珠を使わせてしまった謝罪と感謝を伝えた。リリアンの真珠がなければ、俺は多分毒で死んでいただろう。あの時の彼女のとっさの判断には感謝してもしきれない。ここがデルトフィアだったら俺だって二人に何かお礼を渡せるのに、それが残念でならない。
髪飾りには真珠がなくなってしまったが、リリアンにとっては思い出の品だったようで、彼女は変わらずにそれを付けていた。
「あの時ほどこれを持っていて良かったと思ったことはありません。レイ様をお助けできて本当に良かったです。やっと助けていただいた恩をお返しすることができました」
微笑んだリリアンの横でマークスも同じように頷いていた。それを見て俺は胸が熱くなって、「本当にありがとう」と二人にもう一度お礼を言った。俺の隣でグウェンも頭を下げていた。
「また会えるといいね」
と心から二人の無事といつかの再会を願うと、リリアンは可憐な容貌ににっこりと笑みを浮かべて頷いた。
「お会いしましょう、またどこかで」
翡翠色の大きな瞳を輝かせる彼女に笑い返しながら、俺はふと思い至って一言だけ付け加えた。
「今度は他国の王宮に、一人でほいほいついて行ったら駄目だよ」
本気でそう思ったから言ったのに、真顔で頷くマークスの脇から「それは君もだ」とグウェンにすかさず揚げ足を取られ、それを聞いたリリアンが花が綻んだように明るい声で笑っていた。
一方でルシアとクリスも、もう少し色んな国を見て回りたいと旅に出ることにしたらしい。今回の件でアシュラフと宰相にはいたく感謝され、ラムルで貴族籍を作るから教会と軍にそれぞれ入らないかと提案されていたが、一旦断ったようだ。
俺もオズワルドに以前の二人の処分を何とかしろと要求したら、今回のバレンダール公爵の件と不死鳥の件を二人の手柄にして、そのうちデルトフィアで恩赦を受けられないか奏上してくれると言っていた。まだ先かもしれないが、いつかルシアたちがデルトフィアに帰ってきてくれるなら嬉しい。
「レイナルド様、今回も本当にお疲れ様でした」
「ルシアもね」
城門の前で、ルシアはいつかのようにクリスと一緒に微笑んでいた。あの時と違うのはライネルが増えていることで、彼はまだデルトフィアに帰らずルシアに付き纏うらしい。しれっと二人の後ろに立っていた。ルシアは少し嫌そうな顔をしていたが、魔の虚でライネルに助けられたことは知っているのか、少し態度が軟化したようにも見受けられた。着実に絆されつつあるな、と俺はライネルの根性と執念に感心した。
「レイナルド様は今回もやっぱり無茶ばっかりだったので、これからも私は心配です。デルトフィアに帰ったら、ちゃんとサエラさんに占ってもらってくださいね」
「うん。そうするよ。……今回はルシアにはだいぶ助けられたな。本当にありがとう」
悪魔騒動に関してはルシアがいなくては解決出来なかったのではないかと思うほどに、今回の彼女の活躍は目覚ましかった。主人公の持つ潜在能力に感嘆しながらも、同時に俺は彼女の今後も少し心配だった。
「ついでにルシアのことも占ってもらおうか。トラブルを吸着してるのってさりげなくルシアもだよね」
「……そうですね。ぜひ、お願いします」
ルシアはちょっと引き気味に笑うと、少し考えてから自分の髪を一本抜いてハンカチに挟みそれを俺に渡した。これで占えるかはわからないが、とりあえず受け取って大事にしまった。
「気をつけてね」
「レイナルド様も、もう死にかけたりしないでください。私が気絶していた時にそんなことがあったなんて、後から聞いて後悔したんですから」
「うん……。ルシア、ごめんな」
「私こそ、お役に立てなくてすいませんでした」
俺が謝ったのはそういう意味ではなかったが、彼女は神妙な顔になって逆に気を遣わせてしまった。
俺は首を横に振ってもう一度ルシアに「本当にごめん」と謝った。あの時助けられなかったことを、彼女に言葉で説明出来ない俺の意気地なしで駄目な部分を一緒に謝るつもりで口に出した。
ルシアは俺の弱気な顔を見て瞬きしてから、何か気づいたような顔になって柔らかく微笑んだ。
「みんな無事だったんですから、よかったじゃないですか。どう考えてもレイナルド様が一番貧乏くじ引いてるのに、気遣いすぎですよ。女神様にブチギレてもいい頃なのに」
「……ほんと、それな」
口元に手を当ててくすりと笑ったルシアに、俺は感謝しつつも完全に同意した。
「デルトフィアに帰ったら、今度こそ俺たちを退場させてほしいって女神様にお祈りしてみるよ」
「やめてくださいレイナルド様、それ完全に次のフラグ立ててます」
ルシアのツッコミで俺ははっとして、空を見上げて「今のキャンセルで!」と誰に向かってなのかわからないがとりあえず叫んだ。
やめてくれよ。
もう当分は勘弁してくれ。
そう念じながら俺が青い顔になって黙ったのを見て、ルシアは堪えきれずに吹き出した。
久しぶりに見る彼女の弾けるような笑みが眩しかった。俺はつられて苦笑いしながら、心の中でルシアが無事に旅立てることを、あの時彼女を救ってくれたライネルと運命の女神に感謝した。
順番に旅立っていった五人が見えなくなるまで城門に立って見送ったら、俺はなんだか寂しくなってしまって隣にいたグウェンにそっと寄り添った。彼は俺を引き寄せて腰に手を回しながら、「どうせまたそのうち会うことになる」と妙に確信めいた声で小さく呟いた。
そう言われて確かにそうかもなと頷いた。彼らとの縁はこれからも続いていく予感がするから、きっとまた会えるだろう。そう思ってグウェンを見上げると、彼は心なしかちょっと嫌そうな顔で小さくため息を吐いたので、俺は笑ってしまった。
そうして今日最後に俺たちが王宮を出て行く段になって、アシュラフに挨拶をしに謁見の間に顔を出した。
「私も昨日はバタバタしていて、母上や皆さんにゆっくりとご挨拶できずにすみませんでした」
目の前まで歩み寄ってきたアシュラフが、申し訳なさそうな顔をして俺を見下ろしてくる。
彼は昨日、退位の準備をしている官僚と貴族達に正気に戻ったと穏やかな姿を見せ、皆を驚かせた。更に皇族にかけられた呪いが解けたと宣言し、勢力争いの綱引きを始めようとしていた貴族のおじさん達の度肝を抜いたらしい。彼が元に戻ったのなら、わざわざ幼いアルフ殿下に譲位する必要がない。ギリギリのタイミングではあったが、悪魔を叩き出せたおかげでアシュラフの皇位を守ることができた。
復活してすぐに、アシュラフはジャアファルと呼ばれていたあの男性とその周りで結託していた貴族達を捕らえた。やはりバレンダール公爵を手引きして、召喚陣を使ってクレイドル王国で魔物の騒ぎを起こしていたのは彼らだった。
今朝アシュラフがルシア達に別れの挨拶をするために一度迎賓宮に来て、その時ついでに説明してくれたところによると、彼らの動機はクレイドルとデルトフィアの関係を悪化させ、クレイドルへの武器や魔物の密輸によって私服を肥やすことだった。ジャアファルの方はそれに加えて、そのままクレイドルとデルトフィアが開戦することになれば、どさくさに紛れてアシュラフを始末し、アルフ殿下を祭り上げて摂政としてラムルの実権を握ろうとしていたらしい。
ラムルの国政のことはよく分からないが、簡潔に説明すると概ねそんな真相だったらしく、アシュラフは急いで自分の周囲を固め直し、マスルールとダーウード宰相は今後の根回しのために忙しくあちこちに駆け回っているようだ。
一つ疑問が残ったのは、ノアのことだ。
まだ取り調べ中で不明なことも多いが、アシュラフが教えてくれた内容によると、ノアがジャアファル達にバレンダール公爵を引き合わせ、彼を通して召喚陣が渡っていたのはどうやら事実らしい。
しかし王宮の中にノアの姿はもうなく、彼が一体何者で、何の目的があってラムルの王宮に潜んでいたのかは謎のまま残ってしまった。魔の虚に現れた時はグウェンを殺そうとしていたから、多分俺たちの味方ではないんだろうと思う。正体を知るために行方を追おうにも手がかりもないので、今回はこれ以上は手を出さずに帰るしかない。
もしかしたら、スイード殿下が何か知っているかもしれないが、彼は呪いは解けたもののまだ禁術の反動により昏睡したままで事情を聞けるような状態ではない。彼が目を覚まして精神が落ち着いたら、バレンダール公爵とノアのことを聞き出してみるとアシュラフが請け負ってくれた。ノアの行方についても可能な限り調べてくれるらしい。
心配事といえば、今回ラムルから追い出すことに成功したアシュタルトもまた次どこで現れるか分からない。それに魔の虚の鍵も、結局見つけ出せないままだった。アシュラフは宝庫の中をもう一度探してみると言っていたが、王冠のルビーではないならもうどれが鍵なのかは見当がつかないらしい。
全てが綺麗に解決した訳ではないから多少もやもやはあるが、それでも皇族の呪いを解いて、当初の目的だった不死鳥の奪還も果たし、俺だって死なずに復活した訳だから今回はこれで大団円ということになるだろう。
「アシュラフも昨日の今日で忙しいだろ。また落ち着いたら連絡くれればいいよ。どうせそのうちライルのことも詳しく調整したいし」
アシュラフにそう言うと、彼は嬉しそうに俺の顔を見て頷いた。
「はい。私も母上とメルに会いたいですし、一週間ほどすれば王宮の内部も少しは落ち着くはずなのでそちらにお邪魔します。おそらくバレンダール卿のことも、デルトフィア皇家にはご報告がいるでしょうし」
少し気遣うような顔になったアシュラフが俺の顔色を見てからオズワルドの方へ視線をずらした。
オズはそれを聞いて姿勢を正すとアシュラフに深く頭を下げる。
「こちらこそ、我が国の逃亡犯が大変な事件を起こし、ご心労をおかけしました。国宝を盗み出し封印された扉を開こうとしたにも関わらず、彼の遺体を捜索してくださった陛下のご温情に深く感謝いたします」
アシュラフはオズワルドに軽く頷いて、「デルトフィアへはオズワルド殿下に運んでいただけるとのことですから、後はお願いします」と静かに告げた。
バレンダール公爵の遺体は、魔の虚の事件があった次の日に、バグラードにいたラムルの軍が遺跡の周囲を捜索して発見したらしい。すぐにオズワルドが引き渡しを受けてデルトフィアに移送する手配をしたから、俺は見ていないし、見られるとしてもやっぱり見る勇気はなかった。きっとデルトフィアに帰ってから正確な身元の確認を済ませ、陛下と議会に報告するんだろう。
まだ自分の中では整理がついていないから、一昨日のことを思い出してしまうと少し息が苦しくなる。
俺の目が潤んだことに気づいたグウェンが俺を引き寄せて、片腕で抱きしめながら慰めるようにそっと頭を撫でてくれた。
俺は彼にもたれて深呼吸し、頭の中にもう一度ぴったりと蓋をする。
今はまだ忘れていよう。
これはデルトフィアに帰ってから少しずつ思い出の引き出しを整理して、乗り越えていくしかない。
俺の様子に気づいたアシュラフが、慌てて話題を変えてくれた。
「これからは我が国もデルトフィアとは親交を深めたいと思いますので、ライルの他にも、学生や魔法士の交換留学を進めてみるのも面白いかもしれませんね。そちらには優れた魔法士が大勢いらっしゃるので、叡智の塔に我が国の学生を留学させてもらえるならありがたいです。皇帝でなかったら私も行きたいくらいですから」
微笑みながら元気づけてくれようとするアシュラフに、俺も気持ちを切り替えてグウェンから身体を離し破顔した。
「いいな、それ。俺もロレンナさんにラムルの魔法のこと聞きたいと思ってたんだよ」
そう言うと部屋の隅で俺たちの会話を黙って見守っていたロレンナは、瞬きしてから微笑んで頷いた。
「いつでもいらしてください。レイ様なら、皆喜んでお待ちしています」
「そういえば、第一師団のラス大佐からもグウェンドルフ卿に定期的に来てほしいと依頼がありましたので、よろしければまたお二人でいらしてください」
マスルールが思い出したようにそう言って、俺はグウェンを見上げた。
彼はその言葉を聞いて少し眉を上げていたが、別に構わないと思ったのか、俺が来るなら当然ついて来ると思ったからか、特に躊躇いもなく頷いていた。
後ろでウィルが「第一師団の皆さん、お気の毒に……」と呟いている。バグラードで会った大尉二人の様子もおかしかったし、やはり俺がいない間に何かあったんだな。
そう思ってツッコミを入れようかと思ったものの、俺はロレンナを見たら大事なことを思い出してアシュラフを見た。
「あのさ、ところで結局、六女典礼はどうなったんだ? 確か、最後に妃を選んで終わりの鐘を鳴らさないといけないんじゃなかったっけ?」
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