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第二部
八十一話 ロレンナと嘘つきな聖女の物語 前②
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集まったのは、ルシアの鈴宮だった。
最初は俺の鈴宮でいいかと思ったが、よく考えたら二階の寝室は窓ガラスが割れている。別にリビングを使えばいいのだが、隣の寝室をグウェンに見られたら何故ガラスが割れているのかを説明しなければならなくなる。それはまずい。まだその話は出来ていない、ということでルシアの鈴宮を借りることにした。
「……というわけで、アシュラフ皇帝の中には四ヶ月前にデルトフィアで魔界に封じたはずの悪魔が入ってしまっています。あいつの正体はアシュタルトという魔界の悪魔です。だから今回のこの一連の騒動は、陛下の気がふれた訳でも呪いが早まった訳でもない」
二階の広いリビングに皆で集まり、ソファや一階から持ち込んだ椅子などに座って俺の話を聞いてもらった。ベルはソファに座った俺の側にいるが、ベルパパとおばあちゃんは鈴園の中の果樹園が気になったようで散歩に出掛けている。
ルシアの侍女であるサラはお茶を入れたり椅子を運んだりしてくれたから部屋にいるが、イリアは気を遣って席を外していた。リリアンの侍女は既に任を解かれて地上に降りたらしい。
話しをするにあたり、そもそもデルトフィアの王宮に悪魔が眠っていたという事実もトップシークレットなので、俺は念入りに口止めしてからあの最後の闘いについて簡単に話した。
ラムルの皇族にかかった呪いについては俺が予め知っていたということを告白して、マスルールと宰相に了承を得てから何も知らないリリアン達にも簡単に情報共有した。
「あの、レイナルド様。話はわかったんですけど……」
化粧台から持ってきた一人用のスツールに座ったルシアが俺を見て微妙な顔をしている。その少し眉の寄った表情に俺は首を傾げた。
「え? 何か疑問があった? あいつがあの時の悪魔だってことは、あいつ自身が認めてるから俺の思い込みじゃないよ」
「はい、それはわかったんですけど……」
ルシアが言葉を濁す。
どうしたんだろう。ルシアはデルトフィアでの最後の闘いも知っているし、アシュラフ皇帝に悪魔が取り憑いていないか一緒に試した訳だから、話がわからないということはないはずなんだが。
彼女は俺を見て言いづらそうに指摘した。
「なんで、グウェンドルフ団長の膝に座ってるんですか。桃を食べながら」
そう言われて、俺はグウェンの膝に横向きに座っている自分の有様を見下ろす。
ようやく着替えることができたから、あの女装の衣装は脱いで俺は民族衣装に戻った。付け毛は取るのに時間がかかりそうだったので、長い髪はとりあえず一つに纏めて縛っている。
皆で鈴宮に集まったのはもう夕方になろうという頃だった。俺はうちの子たちがお腹を空かせてはいけないと思い、台所から果物やパンをもらい、ウィルとベルに食べさせていたら、グウェンがそれを俺にも食べさせ始めたのだ。彼の膝の上に乗せられたのは、なんか流れだった。ルシアに抱きつかれてちょっと機嫌が悪そうだったからご機嫌とりに俺も素直に座った。
「これはまぁ、なんていうか……眠れる獅子を起こさないように身をもって封印してるっていうか、精神を安定させるのにこれが一番効くらしいからそういうセラピー的な……」
俺を膝に乗せたまま、グウェンは器用に桃を果物ナイフで切って皿に並べ、一切れずつ俺の口元に持ってくるから話の途中で何回か食べた。
俺が食べていると『ママ、僕もほしい』とベルが寄ってくるからベルにもあげた。ウィルは俺の隣に座って皆を見回しながら美味しそうにパンを食べている。ちょっと俺の周りだけ日常感が出過ぎているのは否めない。
話の内容の割にほんわか家族の団欒みたいな絵になっているから確かに空気は読めていない。俺は約束だったから時々グウェンにもあーんして桃を食べさせているし。彼はいつも通りの無表情だけどどこか満足げな目をしていた。
「堂々といちゃいちゃされてて話の内容が全然入ってこないんですけど……」
「いやほんと、ごめんね。でも俺が昨日から何度も死にかけてるからさ。もうこれしてないと怖くなっちゃうんだよ。顔が」
俺もこんなにたくさん知り合いが見てる前で膝に乗ってあーんしてるとか、冷静になって考えたら吐きそうなくらい恥ずかしいが、自分もちょっとメンタルがおかしくなっているからまぁいいやのノリだった。多分後から思い出してのたうち回ると思う。
向かいのソファに座ってもらったラムルの重鎮二人とロレンナはぽかんとした顔をしているし、ライネルは呆れ顔でそっぽ向いて壁にもたれている。クリスは椅子に座って相変わらず朗らかだし、唯一リリアンだけは俺と同じような状況なのかマークスに横にぴったりくっつかれて大きめの一人用のソファに無理矢理二人で座っていた。あれは多分、六女典礼の候補者になってたことがバレたんだな。
「やっぱりレイさんには男の人の恋人がいたんですねぇ。バグラードの酒場で座長と抱き合ってたのは」
「わおぁあああ! ライラ、この桃すっごく美味しいから食べてごらん。ほらライルも」
比較的近くの椅子に座っていたライラが顎に手を当ててつぶやいたセリフを大声で遮った。
だからライラの中であれが未だに座長になってるのは何でなんだよ!
またグウェンからの鋭い視線が俺のうなじに突き刺さったが、俺はライラの顔を必死に見つめてやり過ごした。
ライラは俺の剣幕に驚いたが、何か察したのか「あ、そんなことないかも。私の勘違いだ、きっと」と言葉を濁して誤魔化してくれた。
この数日間で、色んなところに地雷が埋まってしまった気がする。グウェンにバレる前に全て除去できるか自信がない。みんな頼むから不用意な発言は控えてほしい。
「陛下の中に入っているのが、デルトフィアから逃げた悪魔……?」
ダーウード宰相が茫然とした顔でつぶやいた。
俺の体勢やその他もろもろのことは気にしないで話を先に進めてくれるらしい。優秀な大臣だ。俺は真面目なお爺さんに感謝した。
「それでは、これは呪いによるものではなかったと、そういうことかね」
「そのはずです。でもあいつの言い方からすると、呪いがかかってるから悪魔が取り憑く素地があった、ってことみたいでしたけど」
「そうか……あのお優しい陛下に、本当はそんなことが……」
そう掠れた声でダーウード宰相は絞り出すように言い、手に頭を伏せた。かなりショックを受けている。
このままお爺さんが泣いてしまいそうな雰囲気を感じて、俺は罪悪感を刺激され眉尻を下げた。
その時俺の膝に乗っていたメルがぴょんとソファの前のテーブルに乗る。
「ぴぃ」
ダーウード宰相を見上げて首を傾げるメルは、元気だせ、というように翼をはためかせてぴょんと跳ねた。
お爺さんが泣きそうなのが気になったのか。俺のことも何度も助けてくれたし、メルは生まれたばかりだけど正義感が強くてとても優しい子だ。俺はメルに手を伸ばして頭を指先でそっと撫でた。
「これは……」
宰相がメルに目を留めたので、俺は「不死鳥が産まれました」と報告した。
「産まれた……?」
驚きで目を見開いたお爺さんは、それから少し考えるような顔になった。
「それでは、もしかすると……」
と呟いて難しい顔で黙り込んでしまったので、俺は首を傾げた。メルがぴょんぴょんと跳んで俺のところに帰ってきて、そのままベルの背中に跳び乗った。少し慣れて好奇心が出てきたのか、ベルの背中に乗って立髪とじゃれ始める。
ーーくすぐったーい。
ベルも楽しそうに身体を揺らしているから俺は密かに癒しの光景を堪能した。
「という訳で、俺たちはアシュラフ皇帝に取り憑いているあの悪魔を引き剥がすか、呪いの素地そのものを解く方法を模索したいと思います」
何か呟いたきりダーウード宰相が黙ってしまったので、俺から話の流れを元に戻した。
「でもその前に、ここにいる人の中で話を聞かなきゃいけない人がいるから、先にいくつか情報を整理させてほしい」
そう言って、俺はルシアを見た。
「まずルシア、……君はオズワルドとグルだな?」
そう単刀直入に聞くと、彼女は青い瞳の中の金色の虹彩を煌めかせた。真っ直ぐに俺を見つめてから、ルシアは申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「はい。その通りです」
最初は俺の鈴宮でいいかと思ったが、よく考えたら二階の寝室は窓ガラスが割れている。別にリビングを使えばいいのだが、隣の寝室をグウェンに見られたら何故ガラスが割れているのかを説明しなければならなくなる。それはまずい。まだその話は出来ていない、ということでルシアの鈴宮を借りることにした。
「……というわけで、アシュラフ皇帝の中には四ヶ月前にデルトフィアで魔界に封じたはずの悪魔が入ってしまっています。あいつの正体はアシュタルトという魔界の悪魔です。だから今回のこの一連の騒動は、陛下の気がふれた訳でも呪いが早まった訳でもない」
二階の広いリビングに皆で集まり、ソファや一階から持ち込んだ椅子などに座って俺の話を聞いてもらった。ベルはソファに座った俺の側にいるが、ベルパパとおばあちゃんは鈴園の中の果樹園が気になったようで散歩に出掛けている。
ルシアの侍女であるサラはお茶を入れたり椅子を運んだりしてくれたから部屋にいるが、イリアは気を遣って席を外していた。リリアンの侍女は既に任を解かれて地上に降りたらしい。
話しをするにあたり、そもそもデルトフィアの王宮に悪魔が眠っていたという事実もトップシークレットなので、俺は念入りに口止めしてからあの最後の闘いについて簡単に話した。
ラムルの皇族にかかった呪いについては俺が予め知っていたということを告白して、マスルールと宰相に了承を得てから何も知らないリリアン達にも簡単に情報共有した。
「あの、レイナルド様。話はわかったんですけど……」
化粧台から持ってきた一人用のスツールに座ったルシアが俺を見て微妙な顔をしている。その少し眉の寄った表情に俺は首を傾げた。
「え? 何か疑問があった? あいつがあの時の悪魔だってことは、あいつ自身が認めてるから俺の思い込みじゃないよ」
「はい、それはわかったんですけど……」
ルシアが言葉を濁す。
どうしたんだろう。ルシアはデルトフィアでの最後の闘いも知っているし、アシュラフ皇帝に悪魔が取り憑いていないか一緒に試した訳だから、話がわからないということはないはずなんだが。
彼女は俺を見て言いづらそうに指摘した。
「なんで、グウェンドルフ団長の膝に座ってるんですか。桃を食べながら」
そう言われて、俺はグウェンの膝に横向きに座っている自分の有様を見下ろす。
ようやく着替えることができたから、あの女装の衣装は脱いで俺は民族衣装に戻った。付け毛は取るのに時間がかかりそうだったので、長い髪はとりあえず一つに纏めて縛っている。
皆で鈴宮に集まったのはもう夕方になろうという頃だった。俺はうちの子たちがお腹を空かせてはいけないと思い、台所から果物やパンをもらい、ウィルとベルに食べさせていたら、グウェンがそれを俺にも食べさせ始めたのだ。彼の膝の上に乗せられたのは、なんか流れだった。ルシアに抱きつかれてちょっと機嫌が悪そうだったからご機嫌とりに俺も素直に座った。
「これはまぁ、なんていうか……眠れる獅子を起こさないように身をもって封印してるっていうか、精神を安定させるのにこれが一番効くらしいからそういうセラピー的な……」
俺を膝に乗せたまま、グウェンは器用に桃を果物ナイフで切って皿に並べ、一切れずつ俺の口元に持ってくるから話の途中で何回か食べた。
俺が食べていると『ママ、僕もほしい』とベルが寄ってくるからベルにもあげた。ウィルは俺の隣に座って皆を見回しながら美味しそうにパンを食べている。ちょっと俺の周りだけ日常感が出過ぎているのは否めない。
話の内容の割にほんわか家族の団欒みたいな絵になっているから確かに空気は読めていない。俺は約束だったから時々グウェンにもあーんして桃を食べさせているし。彼はいつも通りの無表情だけどどこか満足げな目をしていた。
「堂々といちゃいちゃされてて話の内容が全然入ってこないんですけど……」
「いやほんと、ごめんね。でも俺が昨日から何度も死にかけてるからさ。もうこれしてないと怖くなっちゃうんだよ。顔が」
俺もこんなにたくさん知り合いが見てる前で膝に乗ってあーんしてるとか、冷静になって考えたら吐きそうなくらい恥ずかしいが、自分もちょっとメンタルがおかしくなっているからまぁいいやのノリだった。多分後から思い出してのたうち回ると思う。
向かいのソファに座ってもらったラムルの重鎮二人とロレンナはぽかんとした顔をしているし、ライネルは呆れ顔でそっぽ向いて壁にもたれている。クリスは椅子に座って相変わらず朗らかだし、唯一リリアンだけは俺と同じような状況なのかマークスに横にぴったりくっつかれて大きめの一人用のソファに無理矢理二人で座っていた。あれは多分、六女典礼の候補者になってたことがバレたんだな。
「やっぱりレイさんには男の人の恋人がいたんですねぇ。バグラードの酒場で座長と抱き合ってたのは」
「わおぁあああ! ライラ、この桃すっごく美味しいから食べてごらん。ほらライルも」
比較的近くの椅子に座っていたライラが顎に手を当ててつぶやいたセリフを大声で遮った。
だからライラの中であれが未だに座長になってるのは何でなんだよ!
またグウェンからの鋭い視線が俺のうなじに突き刺さったが、俺はライラの顔を必死に見つめてやり過ごした。
ライラは俺の剣幕に驚いたが、何か察したのか「あ、そんなことないかも。私の勘違いだ、きっと」と言葉を濁して誤魔化してくれた。
この数日間で、色んなところに地雷が埋まってしまった気がする。グウェンにバレる前に全て除去できるか自信がない。みんな頼むから不用意な発言は控えてほしい。
「陛下の中に入っているのが、デルトフィアから逃げた悪魔……?」
ダーウード宰相が茫然とした顔でつぶやいた。
俺の体勢やその他もろもろのことは気にしないで話を先に進めてくれるらしい。優秀な大臣だ。俺は真面目なお爺さんに感謝した。
「それでは、これは呪いによるものではなかったと、そういうことかね」
「そのはずです。でもあいつの言い方からすると、呪いがかかってるから悪魔が取り憑く素地があった、ってことみたいでしたけど」
「そうか……あのお優しい陛下に、本当はそんなことが……」
そう掠れた声でダーウード宰相は絞り出すように言い、手に頭を伏せた。かなりショックを受けている。
このままお爺さんが泣いてしまいそうな雰囲気を感じて、俺は罪悪感を刺激され眉尻を下げた。
その時俺の膝に乗っていたメルがぴょんとソファの前のテーブルに乗る。
「ぴぃ」
ダーウード宰相を見上げて首を傾げるメルは、元気だせ、というように翼をはためかせてぴょんと跳ねた。
お爺さんが泣きそうなのが気になったのか。俺のことも何度も助けてくれたし、メルは生まれたばかりだけど正義感が強くてとても優しい子だ。俺はメルに手を伸ばして頭を指先でそっと撫でた。
「これは……」
宰相がメルに目を留めたので、俺は「不死鳥が産まれました」と報告した。
「産まれた……?」
驚きで目を見開いたお爺さんは、それから少し考えるような顔になった。
「それでは、もしかすると……」
と呟いて難しい顔で黙り込んでしまったので、俺は首を傾げた。メルがぴょんぴょんと跳んで俺のところに帰ってきて、そのままベルの背中に跳び乗った。少し慣れて好奇心が出てきたのか、ベルの背中に乗って立髪とじゃれ始める。
ーーくすぐったーい。
ベルも楽しそうに身体を揺らしているから俺は密かに癒しの光景を堪能した。
「という訳で、俺たちはアシュラフ皇帝に取り憑いているあの悪魔を引き剥がすか、呪いの素地そのものを解く方法を模索したいと思います」
何か呟いたきりダーウード宰相が黙ってしまったので、俺から話の流れを元に戻した。
「でもその前に、ここにいる人の中で話を聞かなきゃいけない人がいるから、先にいくつか情報を整理させてほしい」
そう言って、俺はルシアを見た。
「まずルシア、……君はオズワルドとグルだな?」
そう単刀直入に聞くと、彼女は青い瞳の中の金色の虹彩を煌めかせた。真っ直ぐに俺を見つめてから、ルシアは申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「はい。その通りです」
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