138 / 158
閑話 ~箸休めにどうぞ~
異質な蜘蛛達(初体験 終わり)
しおりを挟む
ここからは、弟蜘蛛の話
僕は蜘蛛。森の掃除屋。
最近流れ着いたこの場所で主に会い、ここで生活している。
半数の子蜘蛛達は拠点から少し離れた場所で集落を作り生活している。
主達は知らないかもしれないが、長達が亡くなった後親蜘蛛達は静かに亡くなっている。
だから今、この拠点にいるのは1人を除き全員子蜘蛛達(すでに親蜘蛛とかわりない大きさ)だ。
この中で僕は成長がかなり遅れている。脱皮はしているが、大きさはあまり変わらない。早くお姉ちゃんと同じ大きさになって、人化するんだ!!と意気込んでいたが全然大きくならず、お姉ちゃんに人化のコツを聞いたら濁された。後で知ったのだが、姉は正しい順序を辿らずに呪いで人化したらしい。大人達から「お前は堕ちるでない」と窘められた。
姉は本当の姉でなく、遠縁の蜘蛛で僕が姉としたっているだけで血の繋がりはほぼ無い。
早く人化して姉の隣に立ちたい僕は日々悶々として過ごしていた。この時までは......
今、僕は広場のスライム牧場に主の番の護衛(小間使い)の1匹として彼女の肩にいた。何でそんな所にいるかと言うと、他の子よりもかなり小さいので、見やすい場所にいることを厳命されたからだ。
今スライム牧場では、障害物競走の会議が行われていた。スライム実況者(自称)のマイムスが「こんな仕掛けは出来るか?」や「こんなのあれば面白いかも」などレインとあーでもないこーでもないと議論している。
時々、簡易的に作り出したギミックを動かしながら話し合いが行われていた。
出逢いは突然に現れた。なぜ、あの仕掛けだけであの様な動きが出来るのか?どうなっているのだろうか?など、様々な方向から刺激を受けた僕は次第にそれにのめり込み始め、自分からもアイディアを出した。スライム達と主の番、それに僕で様々なカラクリを作り上げていった。
気付けば僕は進化していた。他の蜘蛛達とは別種らしい。それでもやっぱり小さい体の僕は気にせずあらゆるものを造り続けた。魔法回路を使った魔道具や動力を使わない仕掛け箱。ある時は主の番に聞いてアイディアの参考にしたりもした。日々は充実してきた。
ただ、1つだけ願うのならやっぱり今の体は使い勝手が悪い。姉さんのようになりたいのは願い過ぎなのかな。
しばらくして僕は進化した。
今度は姉さんと対等になってまた、もの作りに没頭して......
僕は蜘蛛。森の掃除屋。
最近流れ着いたこの場所で主に会い、ここで生活している。
半数の子蜘蛛達は拠点から少し離れた場所で集落を作り生活している。
主達は知らないかもしれないが、長達が亡くなった後親蜘蛛達は静かに亡くなっている。
だから今、この拠点にいるのは1人を除き全員子蜘蛛達(すでに親蜘蛛とかわりない大きさ)だ。
この中で僕は成長がかなり遅れている。脱皮はしているが、大きさはあまり変わらない。早くお姉ちゃんと同じ大きさになって、人化するんだ!!と意気込んでいたが全然大きくならず、お姉ちゃんに人化のコツを聞いたら濁された。後で知ったのだが、姉は正しい順序を辿らずに呪いで人化したらしい。大人達から「お前は堕ちるでない」と窘められた。
姉は本当の姉でなく、遠縁の蜘蛛で僕が姉としたっているだけで血の繋がりはほぼ無い。
早く人化して姉の隣に立ちたい僕は日々悶々として過ごしていた。この時までは......
今、僕は広場のスライム牧場に主の番の護衛(小間使い)の1匹として彼女の肩にいた。何でそんな所にいるかと言うと、他の子よりもかなり小さいので、見やすい場所にいることを厳命されたからだ。
今スライム牧場では、障害物競走の会議が行われていた。スライム実況者(自称)のマイムスが「こんな仕掛けは出来るか?」や「こんなのあれば面白いかも」などレインとあーでもないこーでもないと議論している。
時々、簡易的に作り出したギミックを動かしながら話し合いが行われていた。
出逢いは突然に現れた。なぜ、あの仕掛けだけであの様な動きが出来るのか?どうなっているのだろうか?など、様々な方向から刺激を受けた僕は次第にそれにのめり込み始め、自分からもアイディアを出した。スライム達と主の番、それに僕で様々なカラクリを作り上げていった。
気付けば僕は進化していた。他の蜘蛛達とは別種らしい。それでもやっぱり小さい体の僕は気にせずあらゆるものを造り続けた。魔法回路を使った魔道具や動力を使わない仕掛け箱。ある時は主の番に聞いてアイディアの参考にしたりもした。日々は充実してきた。
ただ、1つだけ願うのならやっぱり今の体は使い勝手が悪い。姉さんのようになりたいのは願い過ぎなのかな。
しばらくして僕は進化した。
今度は姉さんと対等になってまた、もの作りに没頭して......
0
お気に入りに追加
190
あなたにおすすめの小説

ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。

転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。

3回目巻き戻り令嬢ですが、今回はなんだか様子がおかしい
エヌ
恋愛
婚約破棄されて、断罪されて、処刑される。を繰り返して人生3回目。
だけどこの3回目、なんだか様子がおかしい
一部残酷な表現がございますので苦手な方はご注意下さい。

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

辺境の街で雑貨店を営む錬金術士少女ノヴァ ~魔力0の捨てられ少女はかわいいモフモフ聖獣とともにこの地では珍しい錬金術で幸せをつかみ取ります~
あきさけ
ファンタジー
とある平民の少女は四歳のときに受けた魔力検査で魔力なしと判定されてしまう。
その結果、森の奥深くに捨てられてしまった少女だが、獣に襲われる寸前、聖獣フラッシュリンクスに助けられ一命を取り留める。
その後、フラッシュリンクスに引き取られた少女はノヴァと名付けられた。
さらに、幼いフラッシュリンクスの子と従魔契約を果たし、その眠っていた才能を開花させた。
様々な属性の魔法が使えるようになったノヴァだったが、その中でもとりわけ珍しかったのが、素材の声を聞き取り、それに応えて別のものに作り替える〝錬金術〟の素養。
ノヴァを助けたフラッシュリンクスは母となり、その才能を育て上げ、人の社会でも一人前になれるようノヴァを導きともに暮らしていく。
そして、旅立ちの日。
母フラッシュリンクスから一人前と見なされたノヴァは、姉妹のように育った末っ子のフラッシュリンクス『シシ』とともに新米錬金術士として辺境の街へと足を踏み入れることとなる。
まだ六歳という幼さで。
※この小説はカクヨム様、アルファポリス様で連載中です。
上記サイト以外では連載しておりません。

婚約破棄され、平民落ちしましたが、学校追放はまた別問題らしいです
かぜかおる
ファンタジー
とある乙女ゲームのノベライズ版悪役令嬢に転生いたしました。
強制力込みの人生を歩み、冤罪ですが断罪・婚約破棄・勘当・平民落ちのクアドラプルコンボを食らったのが昨日のこと。
これからどうしようかと途方に暮れていた私に話しかけてきたのは、学校で歴史を教えてるおじいちゃん先生!?

転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる